インフィニット・ストラトス~紡いだ想い、再び~   作:サウス零

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長らくの時を迎えました。

かなりボリューム感入れてます

指定する音楽があればさらに盛り上がるでしょう


EP19 同調・アイレイヤ再び

main view

 

寧の連れてきた少女と女性。俺にとっては懐かしい顔ぶれであり、挨拶をかわそうと思ったが、

 

そばにいるIS学園の面々に説明しないといけなくなるので、一度その場から離脱して俺はアトリエに場所を移した。

 

アトリエには残りの面々も待機していた。

 

「まずは彼の紹介をしたほうがいいかな…?」

 

「そうね、イオンからは大まかな事は聞いたけど。本人の口からでちゃんと聞きたいしね」

 

「わかった…」

 

前に立ち、俺は自己紹介を始める。

 

まずは「綾月将」としての内容、年齢が25と言うと一部の面々が驚きの顔を見せていた。

 

まあこちらに来る前に他の世界で年を取ったのだが数えられた限りでは、高校を卒業してからの7年分はカウントしている。

 

次に「ファルシオン・エデンシス」としての内容、無論その力により7年の旅の日々を過ごしていた。

 

そして……ラシェーラの世界にて「アーシェス」が自分である事を話した。

 

「あんたがあのアーシェスだとはな、ありがとよ。あんたがいてくれたおかげであの戦いを乗り越えられることが出来たからな」

 

茶髪の青年「デルタ・ランタノイル」が嬉しそうに答えてくれた。

 

「俺だけの力じゃない、皆が揃っていたからこそ掴んだ未来なんだぜ、ター坊」

 

「ッ…おいおい、その呼び名は勘弁してくれよ」

 

「ふっ、こうして直接会うことが出来て俺もうれしく思う、改めてよろしくなデルタ。俺の事は将でいい、話し方も普段通りで接してくれ」

 

「ああ、よろしくな、ショウ!」

 

がっちりと握手を交わす俺とデルタ、その後ろから帽子をかぶった少女が、前に出てくる。

 

「お久しぶり、と言っていいのかな?」

 

「ああ、そうだね、キャスちゃん」

 

デルタの名パートナーである少女「キャスティ・リアノイト」

 

アーシェス・ボディでいた頃には、色々と苦労をさせてしまった一人だ。

 

主にデルタとの関係で……

 

「ちゃん付けは止めてよ、そう呼ばれるのはイオン一人で十分」

 

「ははは、これは失礼」

 

それどういう意味~!?と彼女が声を上げているがスルーする。

 

「デルタとはどうなの?もうじき結婚するって?」

 

「なななな、なんの話ですか!?」

 

「あれ、もしかしてフライング?あ~ごめん、聞かなかったことにして…」

 

「ちょ、ちょっと説明しなさいよ~!!」

 

うっかりをしてしまったようなので、逃げるように次のメンバーの元に向かうと

 

眼鏡をかけた男女が待っていてくれた。

 

「お二人さんも、変わらずって感じだな、サーリ、レオルム」

 

「君にとってはそうかもしれないけど、僕達は初めましてだけどねショウ」

 

「おおっ、俺の本名を覚えていてくれたっすか、兄貴」

 

女性の名は「サーリ・プランク」男性は「レオルム・セオジウム」こと通称「白鷹(しろたか)」

 

この二人がいてくれたおかげで俺は寧やラシェーラの世界に関わることが出来た。

 

ラシェーラの世界を旅することが出来たのも二人が施してくれた技術がなければ何もできなかっただろう…

 

「どうして、彼を兄貴と呼ぶんだい?」

 

「いや、不思議と彼の事をそう呼ぶべきかなって感じて……そのM・O・E的に?」

 

「……はい?」

 

「ああっ~、白鷹…その件については追々で頼む!」

 

「必ずっすよ!」

 

二人から離れて、寧の元に戻る俺。

 

彼女の元には、先の二人にもう一人女性が加わっている。

 

「今度は私達かしら?」

 

「ええ…お久しぶりです、レナルルさん」

 

「私は貴方自身に関わる機会が少なかったから、覚えてもらえて光栄よショウ」

 

「そんな事ないですよ。レナルルさんがいてこそ今に繋がったんですから」

 

「そうかしら?」

 

「ええ」

 

彼女は『レナルル・タータルカ』

 

惑星ラシェーラが存在した時代では『PLASMA』という天文の組織を指揮して女性。

 

寧がラシェーラの世界に渡ってきた理由を知る人物でもある。

 

彼女もまた俺の行動を可能にした仲間の一人だ。

 

「次は私ですね。初めましてアーシェス、いえショウと呼ばせてもらいますね」

 

より豪華な衣装を身に着ける女性は「カノイール・ククルル・プリシェール」

 

惑星時代では次期皇帝の座を争っていた地文派の候補者だった彼女、寧とは何度か意見がぶつかりあっていたのだが…

 

組織の方針に強要されていたらしく、苦悩していたようだが。今はもうそんな苦しみは乗り越えて存在しない。

 

寧を始めとした友達・仲間の存在が出来たのだから……

 

「ああ、よろしく頼む。カノイール」

 

「最後はあたしね~♪」

 

「……」

 

「ちょっと、なんでだんまりなのよ~!」

 

「いや、その……なあ?」

 

「ええっと…」

 

最後の一人……ネイこと「天統姫・ネィアフラスク」

 

彼女とは寧に対して最も深い縁を持つ人物。

 

それを語るには長すぎる故に省略するが、本来の彼女の名は…

 

「今はイオナサルと呼ぶなのだろうかと……」

 

「はい?」

 

「いや、寧は『結城寧』に戻ったんだから、イオナサルは本来の君の名前なはずじゃないか?」

 

それを聞いてネイは目を見開いて笑いをこぼした。

 

「あははっ~、なるほどそんな事考えていたのね。でも、あいにくあたしは今もネィアフラスクよ、今更イオナサルに戻る気はないし、この場にいる皆にとってイオナサルはここにいるイオンだからね♪」

 

ガシッと寧の腕をつかんで抱きつくネイ。

 

それに対してあわあわとしている寧。

 

「だから、『ポーラーズメモリーⅢ』を着ていたのか……」

 

「うん。そういう訳だから、今だけ『イオナサル・ククルル・プリシェール』復活…かな?」

 

「そうか…」

 

「こらこら~目の前で二人の世界作るんじゃないわよ」

 

ジト目で俺達を睨み付けるネイ、そんなつもりはないいだけどな…

 

「そ、そんなつもりはないよ(そんなつもりはないぞ)! あっ…」

 

そう言い返したがイオンも同じ発言をしてしまい、また見つめあってしまった。

 

「は~ぁ……もういいわ。あんた達のラブラブっぷりはもうわかったから、話を進行させましょ」

 

「お、おう」

 

ネイからのラシェーラ組がこの世界に来ることが出来た経緯を話す。

 

新ラシェーラが生まれ、移民した人々は新たな生活をスタートする。

 

そして、妖精の様な容姿を持つ種族『シャール』達と共存し平和に暮らしていた。

 

旧ラシェーラ時代の技術を使い、町を作り上げていく中、新たな存在が生まれた。

 

それがあのロボポン達である。

 

偶発的に生まれた種族だが、言語を話し友好な姿勢に人々とシャールは自然に受け入れた。

 

 

「で、ある日この『カミサマ』があんた達の危機を教えてくれたのよ。」

 

「でも、どうやってこの場所に来たの?」

 

「それについてはあたし達も驚いたわよ、あれを見て」

 

そう言い指し示した先には……

 

「おっ!?」

 

「アーシェスが…2体…?」

 

金色のロボットと白銀のロボットが鎮座していた。

 

「正確には金色が『ES45カソード』に銀色が『XR77プレミアム』と呼称するガーディアンロボさ」

 

2体を連れてきたらしいサーリが説明する。

 

「カミサマが示した場所にこの2体を見つけて再稼働させるとここにつながるゲートが出来ちゃったわけ」

 

「そうだったんだ………わぁ~」

 

イオンは久しぶりに見る2体のロボに目を輝かせて見ていた。

 

「しかし、プレミアムはまだしも、カソードは大破して頭だけだったよな?」

 

「どうしてかなんてわからないわよ、こうして再会できたんだし細かい事は置いといて…本題に入りましょ」

 

「ああ…」

 

 

 

それから、俺はラシェーラ組に事の概況を説明した。

 

ロボまるからの依頼でもあるISコアに眠るロボポンのハートを覚醒させ、本来の姿へと戻すこと。

 

そして、衛星衝撃砲と呼ばれる兵器の破壊を行うと大きく二つの目的を説明する。

 

「まずはロボポンの解放を……」

 

その時、ガチャリとドアが大きな音を響かせて誰かが入ってくる。

 

「将にい!!」

 

「百合、いきなり入るなりなんだ?」

 

「今すぐ一緒に来て!!」

 

アトリエに飛び込むように百合が入ってくる。

 

表情はかなり焦っている感じだ。

 

「細かい説明は後。ついに動き出したんだよ、ケルベルトが!!」

 

「何ッ!!!」

 

 

 

 

Other view

 

イオン達をアトリエを待たせた将と百合は旅館のテレビがある場所に来る。

 

テレビでは緊急ニュースが放送されており、内容は上空からの高エネルギービームが放射されたのだ。

 

着弾地点は海であり、直接な被害はまだ出ていないが、

 

番組に出ている専門家たちの意見ではもう一度砲撃が起きれば津波に海底火山の噴火と災害が起きる可能性が出てきた。

 

その時、テレビの画面が急に途切れて映し出されたのは、彼女…篠ノ之束だった。

 

あいも変わらずな支離滅裂な会話内容を訳すると、

 

「さっきの衛星衝撃砲から生き残るためのシェルターを用意したから示したポイントにご招待。これで問題なし!!」

 

と言った感じだ。

 

言いたいことを言い終えた束はすぐに退場して、映像はニュースのスタジオに戻るのだった。

 

映像を見終えた将は部屋を後にする。

 

「なんで、衛星衝撃砲が動いているんだ!?」

 

「そういえば、銀の福音が輸送中に行方不明の情報があったわ」

 

「ちいっ!そういう事か!!すぐに作戦を開始する」

 

「待て!!」

 

そこへ待ったをかけるのは、織斑千冬。

 

さらに後ろには真耶と一夏ら専用機持ちも一緒にいた。

 

「何の用だ。織斑千冬?」

 

完全な敵意を見せた将の睨みに一瞬怯むが立て直し…

 

「束の所に行くのか?」

 

「だとすれば、止めるか? 先にも言ったが俺はもう学園の生徒じゃない、アンタの言葉に従う義務はない…」

 

「違う、むしろその反対だ……私達にも手伝わせてほしい、無論お前の指示に従う」

 

これには将と百合も少し驚いた。今までさんざん自分の指示に従えと言い放っていた彼女からの申し入れ

 

「明確な理由が欲しいな……」

 

「これを見てくれ…」

 

と差し出したのは千冬のブック型端末だ表示された画面には…

 

 

t、a、b、a、n、e

 

と六文字の塊が並んでいた。

 

「何だこれ?」

 

「福音戦後、私宛に届いたメールだ…次のページをめくってみろ」

 

言われるがままに端末をスライドしてみると…

 

「ん~?妙な隙間があるよね……」

 

「!?」

 

何かに気付いた将が端末を再操作すると……

 

隙間の部分が黒マスで埋まること『SOS』

 

文字が浮かび上がった。

 

「SOS……そういう事か」

 

「束は物事全て『自分の頭』でどうにかする人間だ。そんなあいつからこんなメッセージが届いた。

 

 それに政府及びIS委員会から直通の連絡が来た。次の標的はIS学園……その情報元も束である事、私には今の束が本当の束なのか判らなくなっている」

 

だから頼む!!と頭を下げる千冬、ほかの面々も同じように頭を下げた。

 

しばし腕組みをして考える将だが、溜め息一つをこぼす。

 

「いいだろ。だが、アンタも言っていたように俺の指示に従ってもらう、迂闊に突撃されたら大迷惑だからな」

 

「ああ…」

 

「じゃあ、早速行動してもらうぞ。まずは一年全員を集合、それと学園に残っている生徒も集めて学園機全て起動準備させろ」

 

「なっ、生徒達を巻き込むのか!?」

 

「あんな報道があったんだ。パニックになるのも時間の問題、まずはアンタが黙らせて行動させろ、人手は多いに越したことない。世界最強と唯一の男性パイロットの言葉なら手っ取り早く進めれる」

 

「えっ、俺もなのか?」

 

「当たり前だ、『ブリュンヒルデの弟』『世界唯一のIS男性パイロット』この立場を上手く使え。……皆を守りたいならな?」

 

「……わかった」

 

 

 

 

 

場所はIS学園第一アリーナへと舞台が移った。

 

 

千冬・一夏からの声掛けで、宿より離れた広場に一組の生徒が全員集合した。

 

そこへ現れた将と百合にカミサマを見て、一同が困惑している合間に…

 

「キェェェェェェェイイッ!!!」

 

奇声と共に現れた桃色の煙が辺りを包み、晴れた場所は学園のアリーナであった。

 

「将、百合」

 

二人に駆け寄るのは、先に学園に戻っていた更識簪である。

 

「簪さん、準備は?」

 

「うん、全機体動かせる」

 

「電池は?」

 

「コジロウ達がもうすぐ……来た」

 

リヤカーを引いたコジロウと先に学園に向かってもらったデルタと白鷹がやってくる。

 

これで反撃の準備が完了した。

 

最初の作戦は学園にある『リヴァイヴ』と『打鉄』に一組の生徒たちを乗せて円陣を組む。

 

それぞれにはイオン特製の『電池』を二つ持ち待機してもらう…

 

そして、ここでアリーナのピット入口に女性が一人ずつ歩いてくる。

 

東にカノン、西にはネイがそれぞれ配置についた。

 

「こちらネイ。準備できたわよ」

 

「私も準備万端です」

 

さらに学園の島の東西南北の各ポイントに専用機達を配備した。

 

「了解だ。専用機隊はどうだ?」

 

《こちら織斑、Nポイント準備できだぜ》

 

《Eポイント、オルコット配置につきましたわ》

 

《Wポイント。凰、準備OKよ》

 

《Sポイント。篠ノ之、問題ない》

 

《NEポイント。デュノア、いつでも始めれるよ》

 

《SWポイント。ボーデヴィッヒ、機体共々異常なし》

 

「後はNWとSEだが……」

 

《こちらSEポイント。更識簪、配置についたよ》

 

「到着したか簪さん、あとのNWポイントは……」

 

《ちょっと、いきなり簪ちゃんに呼ばれたと思ったらこんなところに…》

 

「よし、全員聞こえているな。」

 

《こらーっ。私の話を聞きなさいよ!!》

 

《終わったら、後で話すからお姉ちゃんは黙ってて!!》

 

《!!!………はい》

 

簪が連れてきた専用機のパイロットが一人いたが、今の状況を説明している時間が惜しい。

 

お姉ちゃんと呼ばれた彼女を簪が一喝して沈黙させた。

 

「今、皆が持っている大型の電池を合図と同時に互いの端子をぶつけてほしい、プラスマイナスの方向は間違えないように」

 

「そして、今から流れる音楽を聞き……心の中でもいい歌ってほしい」

 

将の発言に生徒たちは困惑の声が響く、無理もない空から砲撃が来るという状況に歌を歌えなどと言われても意味が分からないのだから…

 

《騒ぐな!》

 

そこへ管制室にいる千冬からの一喝、困惑の声がピタリと止まる。

 

生徒たちの憧れの的である千冬に声に全員が耳を傾けた。

 

《今の状況に私達だけでは、成す術が全くない、彼にはそれを打破する方法を知っている。それをなすにはお前たち全員の協力が必要だ……どうか、力を貸してほしい、頼む》

 

やがて、アリーナのモニターに映像がつながり、頭を下げている千冬の姿は映っていた。

 

あのプリュンヒルデと呼ばれた織斑千冬からの頼みの言葉に誰もが絶句したが、やがて生徒が一人…

 

「みんな、やろうよ。あの織斑先生が頭を下げている姿を見て何も感じないの!」

 

「でも、そんなこと言われても…」

 

「私たちはただの生徒じゃない、IS学園の生徒なんだよ!」

 

「だからって、専用機持ちみたいに戦えるわけじゃない!」

 

「そんなの関係ないよ!!」

 

生徒たちが揉める中、また一喝が入った。

 

「ISは『戦う』だけが全てじゃないよ、大切なのは『今を変えたい想い』だよ」

 

輪の中に入ってきたのはイオンである。

 

「ISはこの世界で共に生きるパートナーだと私は思う、皆がIS達を信じればISも力を貸してくれる。だから願って、そして将達を信じて!」

 

イオンの懸命な説得が通じたかはわからないが不安な声が聞こえなくなり、

 

ISに搭乗した生徒達中心に集まり円陣が組まれていった。

 

「これより、衛星衝撃砲迎撃作戦を開始する!! カノン!!」

 

ピットゲートの前にいるカノンが頷き、詩魔法開始の呪文を唱える……

 

そして、始まる……最後の戦いが……

 

 

 

 

Sing a Song 『天地咆吼』

 

 

 

 

《管制室より、各機。学園周辺に高エネルギー反応多数接近中!!》

 

「来たかっ!!」

 

学園教師からの共通通信が届く。

 

ヘルメットを装着して、フェイスマスクが覆ってファルシオンの態勢に戻る。

 

「将……」

 

「イオン…」

 

心配そうな表情で将を見つめるイオン、そんな彼女の頭をゆっくりと撫でるシオン

 

「さっき言ってくれただろ、大切なのは『今を変えたい想い』俺には俺の、イオンにはイオンの出来ることをすればいい」

 

「うん……」

 

「こうして出会えたんだ。さよならなんかにしない……」

 

「うん、気を付けてね……」

 

「ああ…いってくる!!!」

 

 

 

シオンが飛び立ち、アリーナを抜けて空に舞い上がる。

 

上空でバハムート・チェイサーにグリフィード・ガルーダとサレナが合流した。

 

「管制室、戦況を教えてくれ!」

 

バハムートに乗り込み通信回線を開く。

 

《俺が説明するっす》

 

管制室からの応答は白鷹だった。

 

彼の説明から、専用機持ちがいる各ポイントに敵対機が大部隊を率いて交戦中。

 

突破を許した敵機はアリーナ入り口にはデルタとキャスティが迎撃に向かい戦闘中との事。

 

「やっぱり、数で攻めてくるか……

 

「でも、どうして衝撃砲を使わないのかな? 狙いが学園ならすぐに終わると思うんだけど…」

 

「衝撃砲は宇宙空間に存在するだろう、でなければ無制限の射程を活かす事は出来ないだろう……それに!」

 

「それに?」

 

「奴の正体が俺の推測通りなら、そんな簡単な終わらせ方をする気は無いだろう」

 

「どういう意味…?」

 

「ふっ、俺にとっては悪くない状況だ。サレナ、お前はSポイントから時計回りでISチームの援護に行ってくれ、」

 

「……判ったわ。将にい、多少の無茶はしても、命を懸ける無理はしないでよ…? 今の将にいには待ってくれている人達がいるんだからね」

 

「ああっ…」

 

サレナと分かれ、シオンは目に見える戦いの閃光を見つめる。

 

「判ってる……」

 

その言葉と同時に飛び落ちて、バハムート・チェイサーが変形を開始する。

 

「俺の戦いはいつだって絶望の隣り合わせにいた……それを乗り越えれたのはその世界で出会った人々の想いが俺の勇気に変わってくれたから……」

 

メイルモードへと変形し、シオンがその中に搭乗する。

 

「だから、今度も同じく貫くだけ、まだ希望がある……これが俺の戦いだ!!!」

 

合体シークエンスを完了したバハムート・ファルシオンに紅い閃光が灯った。

 

 

最初にシオンが向かった先は一夏がいるNポイント、接近戦闘オンリーの機体と彼自身が一対多数の戦闘経験がない事が何より優先度が高い。

 

サレナがSポイントに向かわせたのも、箒がいくら新世代の機体を使用してても、まだ完全に機体の一分始終を使いこなしてはいないだろう。

 

Nポイントに到着すると、上空で一夏を見つけた。

 

予想通り、彼は苦戦を強いられている。他の武装が装備出来ない代わりにISのバリアを無効化する能力『零落白夜』が敵機の一機、『ゴーレム』タイプにしか効果がなく、

 

もう一つの『ガーディアン』タイプには全く効果が起きないのだ。

 

そして、一機のガーディアンが一夏との剣とサーベルのせめぎ合いの中、別方向からゴーレムがビーム砲撃を構えた時だった。

 

すぐさまにシオンはハンドソードカノンを構え連射砲を放つ、攻撃に気付いたゴーレムが攻撃をキャンセルして防御して直撃コースを防ぐが…、

 

動きを止めた瞬間に飛び蹴りの追撃を加えて、海中へと叩き落とす事に成功した。

 

「よそ見のし過ぎだ。敵は一機だけじゃない」

 

「その声は将か!?」

 

バハムート・ファルシオンを初めて見た一夏は驚いた表情を浮かべているがシオンは構う事なく、そのまま攻撃に移る。

 

ISではないバハムートにはISのバリアは無意味なので、次々と貫通して海へと落としていく、シオンの動きに引っ張られて一夏も白式の愛刀『雪片弐型』を叩きこみ、機能停止させていくのだった。

 

「ひとまず全部倒せたようだな。サンキュー将、助かったぜ」

 

「気を抜くな、戦いは始まったばかりだ……。次の客が来たな」

 

シオンの言葉と共に小型ガーディアン及びゴーレムの一団が降下してきた。

 

「なっ!?またあんなに?」

 

「他のポイントでも皆がそれぞれ戦っている。弱音を吐くには早すぎるぞ、一夏」

 

「見くびらないでくれよ、限界なんて一度も思ってないぜ俺は!!」

 

雪片弐型を構え直し、気迫は全く衰えていない。

 

そこへ、管制室からレナルルから通信が届く、第一段階のカノンの詩魔法が完了したとのことだ。

 

「よし、一夏、こいつを使え」

 

シオンが手渡したのは不思議な光の玉、受け取った一夏を光が包む。

 

包まれた光が消えて現れた姿は大きく変化を伴っていた。

 

「これは……『雪羅』?」

 

福音戦で撃墜された時の自己修復にて起きた第二形態である『雪羅』

 

大型化されたウイングスラスターが4機に左腕に多機能武装腕『雪羅』の追加された。

 

「それと今回用にエネルギー消費効率を抑えてる。これで思いっきり動けるはずだ」

 

「すごい、あの時より全く違う感覚だ…」

 

「零落白夜は相手がゴーレムタイプに使え、小型のガーディアンには無意味だからな……俺は次のポイントに向かう」

 

「わかった。こっちは俺に任せてくれ、今の白式なら十分に戦える…ここで俺の出来ることが皆を守る事に繋がるのなら!」

 

「上等だ。あとを頼む!」

 

Nポイント防衛を一夏に任せて、シオンは戦線を離脱して次の相手に通信を送った。

 

「二番手、よろしく頼むぜ姫様!」

 

《ようやくの出番ね。待ってたわよ!》

 

相手はネイである。彼女の奏でる次の詩魔法が作戦の要となる…

 

 

 

 

 

 

「みんな~!電池の準備はいい!?」

 

学園のアリーナにてピットゲートの前に立つネイがアリーナ内にいる生徒たちに呼びかける。

 

先ほどのカノンの詩を聞いた生徒たちはいつの間にかコンサートのノリになっていた。

 

 

Sing a Song 『コード・エテスウェイ』

 

 

 

ネイの詩と共に《蝶の影》を模った光の粒子が浮かび上がり…

 

アリーナ全体を包み込んだ。結晶は学園にいる皆を魅了する…

 

少しして結晶が《桜の花びら》に変わっていく。それはまるで春をイメージさせた形だ。

 

そこに多数のモニターウインドウが浮かび上がる。学園にはここまでの機能はない…

 

その中に映るのは……

 

 

進化した白式の機動力を最大限に生かす一撃必殺で一体ずつ確実に仕留める一夏。

 

ブルーティアーズのレーザービットとミサイルビットを巧みに操り、近づく部隊を一掃するセシリア。

 

囲まれた敵機を大型の青龍刀《双天牙月》を連結、それを投げてさらに衝撃砲で爆散させていく鈴音。

 

得意のラビット・スイッチでライフルを瞬間装填、溢れあがる爆風が敵機の視界を奪い、パイルバンカーを叩きこむシャルロット。

 

AICで動きを止めた敵機をワイヤーブレードで捕縛、さらに振り回して周りを巻き込み薙ぎ払うラウラ。

 

二つの紅の刀を振り、なんびたりとも敵機を近づかせない猛攻を繰り広げる箒。

 

互いに息の合ったコンビネーション攻撃で撃墜していく簪&コジロウと百合。

 

そして、アリーナ前にいるデルタとキャスティ。

 

最後にもう一人いたが、誰なのか知らない為、モニターには映っていない。

 

やがて光が集まり、ネイを包み込むと…空へと発射された。

 

「みんな!!電池をぶつけて!!!」

 

イオンの声がアリーナに伝わり、生徒たちがそれぞれ持つ電池の端子をぶつけた。

 

電池同士がぶつかり合った瞬間、大きな光の玉が浮かび上がり、ネイのいる場所へと誘う…

 

集まった光の玉は空へと舞いあがり、空へと広がっていく……

 

そう……光の玉は世界の空を包み込んでしまった。

 

《兄貴、大成功っすよ!世界にあるISコアってのとロボポンハートが分離、スパークでロボポンが次々と復活してるっすよ!!》

 

「よし、シークエンス1。clearだ!!」

 

《こちらレナルル。ショウ、ロボまるくんの意識が回復したわ》

 

「ホントか!?」

 

《ええ、このまま通信を彼に繋げるわ》

 

「ロボまる、やっと起きたな」

 

《うん、何とか間に合ったみたいだね?》

 

先ほどまで眠っていたロボまるが元気な声で答える。

 

元気なのはスパークの光にてロボまるのボディがオールリペアの効果があったからだ。

 

「病み上がり早々で悪いが、寧と合流して《アレ》を展開できるようにしておいてくれ」

 

《ホント荒いね……でも今のぼくなら全然問題ないよ。すぐに行く!》

 

通信を切り、シオンは空を見上げる。空にはネイとカノンの詩魔法で放たれた光の玉が空に広がっている。

 

「これで、世界にある全てのISに眠るロボポン達が解放されたはずだ……」

 

「やはり、貴方が再び私の障害として立ちはだかるのね……。アーシェス」

 

「誰だ!?……なっ!!!!」

 

声が聞こえた方向には全身を白い装甲に包まれた女性、背中には蝶の羽のような武装ユニットは浮遊している。

 

その姿はIS……しかし、その存在感は神々しさと禍々しさが不気味に入り混じっていた。これはISではない。

 

「母胎、想観……!!!」

 

ラシェーラの世界で戦った最大の脅威、『母胎想観(ぼたいそうかん)』

 

天文の女性科学者『ジリリウム・リモナイト』によって体現した存在。

 

その為には10万人以上の人の魂を取り込ませて作り出したのだ。

 

しかし、イオンやデルタとキャスティを始めとした人々の協力で撃破、消滅したはずだったのが、この世界に再臨してしまったのだ。

 

「なぜ、よみがえれた……まさかっ!!」

 

「そう、そのまさかだね♪」

 

母胎想観と共に現れたのは、篠ノ之束。最初にあった時のフリルドレスのまま、空に浮いている。

 

おそらく、彼女の持つ道具に浮遊する機能があるのだろうが、今のシオンには気にする話ではない。

 

「あんた、まさか……『フラスコの海』を使ったのか!!」

 

「そう、それで世界中の人間を集めたんだよね、いや~面白かったね餌に寄って集る鳩みたいにワラワラとね~」

 

「くっ、そうもたやすく命を使いやがって!!」

 

「そんなの知ったことないよ、束さんは場所を作っただけ、選んだのはあいつらなんだもん~♪」

 

「それが人というものだろう、愚かな事だ…」

 

シオンの怒りにからかう様に答える束、同意する母胎想観も見下す姿勢である。

 

「後は、あなたを完膚なきまでに死へと追い込み、私は新たなこの世界の神をなるわ」

 

「『神になる』だの『新たな世界』だの、俺にはもうウンザリな言葉だな…」

 

シオンは腕部のハンドソードカノンをソード形態に展開する。

 

「たった一人でこの私と戦うか? 愚かな…」

 

「かつてのアーシェスボディなら無謀だろうな……だが今は!!」

 

背部ユニットがガコンと角度を変えて、小型の砲身が伸びる。

 

そこに光の粒子が集まっていく……

 

「今度は俺自身として戦う……貴様らの野望……俺が斬るっ!!!」

 

解き放った二つの閃光が束と母胎想観を向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は再びIS学園アリーナのピット入口。

 

そこに到着したロボまるは彼女を見つけて駆け付けた。

 

「寧さん!!」

 

ロボまるの呼びかけにネイも反応したが、向かった先が自分ではないので動きを止めた。

 

「ロボまる!?よかった目が覚めたんだね!」

 

「はい、状況は聞きました。皆さんのおかげでぼくも仲間も目覚めることが出来ました。ありがとうございます」

 

イオンとロボまるが互いの手を握って再会を喜ぶ中、ネイが割り込んでくる。

 

「積もる話は後にしてくれるかしら、あんたがロボまるなのよね? ショウから次の指示はあんたから聞けって話なの、教えてくれる?」

 

「はい、次の詩で衛星衝撃砲を完全防御します……」

 

「って、ちょっと待った!? 撃たせるつもりなの!!!」

 

「そうです、このまま探していても時間が足りません。敢えて攻撃を許し、それを防いでのカウンターアタックで衛星衝撃砲を破壊します。」

 

「無茶よ、あたしもカノンもそんな大掛かりな詩を使うことは出来ないわ!!」

 

「あります。寧さん、あなたの詩で……」

 

「わ、わたし!?」

 

ロボまるが指定したのはイオン、だが今の彼女はその力の根源となる《俯瞰視点》が存在せず、詩魔法も発動できなかった。

 

「それこそ、無茶で無謀よ!? 何考えているの!!」

 

どうしよう?といった感じのイオンにネイは怒りの非難を起こすがロボまるの自信に満ちた表情は変わらない。

 

「そうですね、このままでは無謀でした。この力を見つけるまでは……」

 

と言いながら、イオンとネイから三歩離れていくロボまる、両手を組んで構えるポーズをとった。

 

 

「トランスコード、ロボマルス……テレフンケンスタイル!!」

 

ロボまるに青い光が集まっていき、輝きが増すと現れたその姿は…

 

装甲の形状はロボマルスと同じ強化パーツを纏うが背中にはドラゴンを思わせるメカニックな羽を背負い、

 

頭部には竜の頭を模したヘッドパーツが装着された。

 

そして、イオンに手を差し出す…

 

「寧さん、ぼくに同調を…」

 

「うん…」

 

イオンはロボまるの手を握り、目を閉じた。

 

しばらくして目を開けると、そこには白い空間に包まれ広がった場所があった。

 

「ここは……ジェノメトリックス?」

 

「イオン……」

 

「えっ?」

 

声の聞こえた方向を向くとそこにいたのは小さな竜である。

 

この竜こそ、イオンにとって会いたかった友だ。

 

フルネームは『テレフンケン』ジェノムという種族の生き物で人との同調をすることで詩魔法が使う為に必須のパートナーである。

 

かつてラシェーラで弱っていたところをイオンが見つけ同調により、彼の命を救いパートナーとなる。

 

しかし、成長するイオンの力に対応できなくなった時を機に別れを告げずに自分に出来ることをする為にイオンの元から姿を消した。

 

「テレくん!!」

 

「久しぶりって言えばいいのかな?」

 

「うん……もう会えないって思ってた。テレくんが旅立って私は長い時間を越えちゃったから…」

 

「確かに今のぼくは僅かに残った魂の欠片みたいなもの……まさかこんな形でぼくも予想外だよ」

 

「話したい事がいっぱいあるけど…今は先にやらないといけないことがあるの!」

 

「状況はロボまるを通して見ていたよ、やろう……あの時のように大きな花を咲かせよう」

 

「うん!」

 

光が二人を包み込み、世界が元の場所に戻る…

 

元の場所に戻ったイオンに姿に皆が驚く。

 

イオンにはロボマルスの装甲を身にまとい、新たな姿で現れたからだ。

 

その中で唯一、ネイが何かに気付いた。

 

「これは一心同体!」

 

「一心同体?」

 

「ええ、イオンとテレフンケンが最大の同調でこんな姿になったことがあるの……イオン、大丈夫よね?」

 

ネイからの問いに自信を持って頷いた。

 

「うん……心の奥から、凄い力を感じるよ。行ってくる!」

 

イオンがピットゲートの前に立つと、一呼吸入れて空を見上げる。

 

「ロボまる、テレくん……いくよ」

 

「はいっ!」『うん!』

 

ロボマルスの両肩の装甲がスライドし、展開したのは小型の内蔵スピーカーであった。

 

 

 

 

Sing a Song 『Ahih rei-yah』

 

 

 

 

音の調べが学園の島に響き渡る。光の粒子がイオンとロボまるに集まっていき、広がっていく

 

そして、光はアリーナに降り注がれている。

 

その様子は別方向で戦闘中のシオン達にも確認出来た。

 

「始まったか…」

 

「キャノン照射準備、チャージ十分、消し去りなさい!」

 

母胎想観の高出力ビーム砲がシオンを襲うが回避に成功、背後に回ってはソードカノンを連射する。

 

連射した弾は母胎想観の装甲に叩きつけるが、ダメージは全く与えられていない。

 

「ほらほら、さっきから遊んでばかり~やる気あるの~?そろそろ次の発射時間が迫ってるよ~」

 

「なら、こちらも始めるとするか……」

 

シオンは動きを止めてバハムートから分離した。

 

「なんのつもりかな?」

 

離れた場所にいた束が不機嫌な表情で問いかけてくる。

 

「撃てよ…」

 

「何だって……?」

 

「撃ってみろって言ったんだよ、その衛星衝撃砲をよ?」

 

シオンの言葉に耳を疑う束、母胎想観もその発言に驚いたのか武装の展開を止めてしまう

 

「おいおい、あれだけ大層なこと言っててビビったのか?天才博士が聞いて呆れる」

 

「お前こそ、自分で馬鹿なこと言っているの分かってる?そんな事したらあの場所にいるお前の守ろうとしている仲間が消されるのに~」

 

衛星衝撃砲は確かにIS学園の島全体をロックオンさせている。

 

「仲間? いたかそんなの?学園の連中なら俺は知らないね、特に『織斑千冬』と『織斑一夏』に『篠ノ之箒』はもう消えたほうがいい」

 

「なっ!?」

 

まさかの爆弾発言に固まってしまうが、束は気を取り直してモニターウインドウを展開する。

 

「だったらお望み通り、撃ってあげる!!」

 

「待ちなさい、その挑発は罠よ!!」

 

タッチパネルのエンターキーを叩きつけて束は叫んだ。

 

止めようとした母胎想観の声は全く届かない…

 

オゾン層に包まれた地球の大気圏外周辺にねじれ曲がった穴が出来上がり、

 

その穴から高エネルギービーム砲が大気圏内、日本列島の南、IS学園に向かって放たれた。

 

「10秒前…今だ!!!」

 

シオンのボディが光り輝き消えていく、その光から現れたのは金色と銀色のロボット…

 

すなわち『ES45カソード』と『XR77プレミアム』の2機がである。

 

「Let's GO!!『アーシェス・ビット』!!!」

 

頭部の発光ユニットが光り輝き、2機の『アーシェス』が束と母胎想観に立ち向かっていく

 

「「!?」」

 

思わぬ伏兵に束と母胎想観も隙を見せてしまい動きを止めた。

 

シオンは空高く舞い上がり、アリーナの上空に向かい、目を瞑って衝撃砲の正面に立ちはだかる。

 

その立ち姿はアリーナにいるイオンと同じ形をとっていた。

 

「これが絶望の炎から未来への希望を守り抜いた花の輝きだ!!!」

 

握りしめた両手を空に掲げた瞬間、シオンの周りに大きな白い花が咲きだしたのだ。

 

シオンの周りだけでない、イオンのいるアリーナもIS学園の校舎や島全体に多数の大きな花と葉が伸び広がり茂っている。

 

その不思議すぎる現象に学園の生徒も教師も誰もが唖然として空を見上げていた。

 

「な、何だ!?」

 

「あれは…蓮の花だと?」

 

「どっから、出てきたのよ!?」

 

花の出現に驚いている一夏、箒、鈴の3人。

 

「見て、エネルギーが拡散しているよ!?」

 

シャルロットの言葉通り、放たれた高エネルギーが流星群のように拡散して消えていく、

 

破滅への脅威となっていた光が大きな『蓮の花』と『蓮の葉』により完全な防衛を成立させていた。

 

「あの花と葉が学園を守っているのか…?」

 

「学園だけじゃない、この島全体に広がっている…」

 

「それにこの音楽を聴いていると温かいぬくもりを感じますわ…」

 

「これが将とロボまる、イオンさんの力……?」

 

次々と咲き誇る花の防御力に驚愕するラウラとシャルロット。

 

詩魔法の力を感覚的に見入るセシリア。

 

唯一、イオンと顔を合わした簪が呆然とアリーナにいるイオンを見ている。

 

イオンからの音の調べは更なる高揚を呼ぶ、

 

シオンはさらに気迫を込めて叫ぶと拡散したエネルギー体がシオンに向かって集まってきた。

 

集まっていく光は徐々にシオンの体内に吸収されていく。

 

そして、解放されたエネルギーが宇宙空間へと伸びていった。

 

生徒が、教師が、今この島にいる人々達にも高揚感が伝わっていき、流れる調べに皆が紡ぐ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイ…レイヤ…と  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花が咲ききった後、束はもう一度衛星衝撃砲を使おうとしたが反応が全くなかった。

 

それは衛星衝撃砲が機能停止したことの証明である。

 

「何なの…あれ?」

 

「やはり、あの力が…いや、それに代わる力を使えるようにしていたか……」

 

「お前、なんで教えなかったんだよ!!」

 

「私の静止を聞かずにアーシェスの挑発に乗って衛星衝撃砲を使ったあなたのミスね…」

 

「何だとッ! お前を生き返らせたのがこの束さんってこと忘れてないよね!?」

 

なとど揉めている中、2機のアーシェスが動きを止めていることに気付く。

 

しかし、アーシェスの姿はもう無く、束と母胎想観は敵を見失っていた。

 

「何処を見ている、俺はここだぜ?」

 

声は下から聞こえた。

 

その先には……シオン達、前線組が集合している。

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、決着をつけようぜ!!」

 

 

 

 

 

 

 

戦いはいよいよ終焉の時を迎えるのであった……

 

 

 

Next…

 

奇跡を呼んだ詩が響き、学園の破壊は免れた。

 

役者は集まり、最後の舞台が幕開けとなる……

 

そして、戦士はこの世界から旅立ちの時が来た

 

 

 

LAST 「EP20 終焉・そして、旅立ち…」

 

 

「それが俺の進む道だ……」

 

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