ガンダムビルドファイターズ〜fighter To LINK〜   作:勘張 明倫

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一話完結のつもりがまさかの2部構成に・・・
自分の不始末ですね。


第8章 開幕!ガンプラバトル大会 地区大会編IIA

地区大会3日目。

 

摩「やれやれ、まさか僕たちがここまで快調に駒を進められるなんて。

やっぱり、高谷の実力の賜物かな?」

 

高「褒めても何も奢らないぞ摩耶花。

・・・まぁでも、準決勝まで無事に勝ち進めたのは確かに大きいかもな。」

 

あれから俺たちは調子を上げて行ったのか無事に準決勝まで勝ち進んでいた。

 

皇先生の冷静な分析によるデータ、

部長の的確な指示、

摩耶花の殲滅力。

そして俺の機動力。

 

 

全てを持ってしたら他のチームとの差は自然と開いていたらしくどのチームとのバトルも負けなかった。

 

茄「け、けど・・・準々決勝の時のあのチームは可哀想だったね。

大型のモビルアーマーで勝負してたみたいだけど・・・」

 

摩「無理もないですよ。

だってビグ・ラングが地上で活動できるわけないですもん。」

 

そう、俺達と準々決勝で争ったイーグル学園のチーム、『ゴーストファイター』は俺たちを沈めるために大型のモビルアーマー。

ビグ・ラングを用意して挑んだのだが。

 

その際選ばれたフィールドはトリントン基地・・・つまり宇宙ではなく地上だった。

そのため本来の性能を発揮できず、俺たちにあっさり負けたのだ。

 

高「まぁ、幸運だったと思っておこうぜ部長。

運も実力のうちって言うじゃん?」

 

茄「そ、そうだね。

・・・ところで、次の対戦相手だけど。」

 

対戦相手を思う部長さんが次の対戦相手について話を切り返そうとしたそのとき。

 

?「やぁやぁ。

君達が、《トリニティ・レイヴン》のみんなかな?」

 

突然俺たちの歩いていた廊下の陰から見るからに金持ちとわかるような白いスーツを着たまん丸なデブが現れた。

 

無駄にサラサラな髪を手で髪上げながらこちらに笑みを浮かべるその姿は・・・なんとなくイラっとしてしまった。

 

茄「え、えぇ。

そうですけど・・・あなたは、チーム《ゴー☆ジャス・キング》のリーダーの人・・・ですよね?」

 

金「いかにも!

この私こそ!この大会で優勝を収めるチーム、《ゴー☆ジャス・キング》チームリーダーの、

 

金松 飾という。

以後お見知り置きを可憐なチームリーダーさん。」

 

茄「は、はぁ・・・あの、困りますいきなり会いに来られましても。

というかこんなところを監視カメラに取られたら私たち両方失格になるかもしれないんですけど」

 

金「ご心配なく!

私の優秀な召使いに言ってここのカメラは全てシャットアウトしてもらってます。

今私たちがここにいるのは私たちしか知り得ませんよ。」

 

全『!!』

 

金松の言葉に俺たちは身構えた、

監視カメラなんて物を、しかもエリアごとに止められるような奴はそうそういない。

しかしこいつはそれをやってもらってあると言ったのだ。

 

高「・・・お前、俺たちに何の用だ?

カメラを止めてまで頼みたい事なんてあるならそれはよっぽどあくどい事だろ?」

 

摩「確かに、普通の常識が通じない上にやってることがおかしいよ。

よほど周りに勘付かれたくないのかな?」

 

金「そうですね。

もうみなさん十分警戒してしまってますしね〜・・・お話ししますか。

今回皆さんにお願いしたいこと・・・と言うより提案を1つしたくて。」

茄「提案?」

金「そう、

次の準決勝・・・僕らのチームに勝ちを譲ってくれませんか?」

 

全『!?』

 

突然の・・・いや、目の前のやつが放った言葉に俺たちは驚きを隠せなかった。

当たり前だ、いきなり現れた奴がいきなり勝ち譲れと言ってきたのである。

それを認識した瞬間、俺の中で軽く何かが切れる音が聞こえた。

 

高「おいてめぇ!

今何つった!!」

金「ん?聞こえなかったのかな。

僕らに君たちの勝ちを譲ってくれと」

高「ふざけんな!

いきなり現れた金持ちデブに勝ちを譲れるわけないだろ!」

 

摩「た、高谷落ち着いて!

・・・でもどう言う事から説明してもらわないと。

いきなりそんな提案されても困るんだけどね。」

 

金「ふむ・・・・あ!

しまったしまった僕としたことが!

勿論譲ってくれたら僕からのご褒美がありますから」

高「・・・ご褒美だぁ!?

やっぱ喧嘩売ってんのか!」

 

金「あ、あれ?違った。

手付金・・・も印象悪いなぁ・・・まぁいいや。

(パチンッ)」

 

金松が考えるのを諦めた後指を鳴らすと、近くに立っていた黒服が胸ポケットからペンと3枚の紙を取り出し金松に渡す。

金松は俺たちにそれを渡し、俺たちはそれをよく見る。

 

高「・・・小切手か?これ。」

金「そう、小切手。

そこに君たちの好きな金額・・・つか、欲しい金額を描くといいよ。

あとで君たちの口座にそれを送るとしよう。

 

だからそれで手を打って欲しいんだけど。」

 

高「・・・てめぇ・・・俺たちの勝負を金で買うって事だよなぁこれ・・ははっ・・・ふざけんな!!

お前は俺たちのことをなんだと思ってやがる!」

 

金「さっきからギャアギャア何をお怒りになられてるのかな?

それによく冷静に考えて見てほしい。

これは君たちの勝ちにこれだけの価値があるって事さ。

君達だってこれは得でしかないはずだ。

 

ただ負けて、ガンプラもボロボロ。

そんな何も残らない敗北よりも初めから勝利を譲って多額のお金を受け取り次に備えることができる今のこのやり方の方が得策さ。」

 

摩「随分と自信過剰だね・・・あなたが、僕たちに勝てるとでも?

勝つ前提で話を進めてるけど僕らの方が実力は上ってことも」

 

金「実力が上だろうが君達は僕には勝てない。

他のガンプラとチームメイトの力があればね。

 

それに、君たちには来年がある。

けど僕には今年しかチャンスがないんだ・・・なら、一度くらい譲ってくれてもいいじゃ無いか?」

摩「・・・」

 

金松の無茶苦茶な理論を聞いて摩耶花が絶句する。

聞いてて呆れるくらいのかなりの暴論なのは誰であれわかることだった。

 

高「・・・てんめぇ、腑抜けたことを抜かしやがって・・・来年がある?僕に勝てない?

ふざけるのもいい加減にしやがれ!

そんなのお前の勝手な推論だろうが!てめぇみたいな金しか頭のない

デブが俺たちに勝てるもんかよ!」

 

金「・・・やれやれ、君は頭が悪いんだね、これじゃ平行線だ。

悪いが君に聞くのは無駄みたいだ。」

高「んだと!?」

 

挑発で返され完全にきれていた俺はそいつをブン殴ろうと前に前進しかけた、が。

 

茄「駄目だよ!高谷くん!」

高「!!」

 

部長が今まで上げたことない大きな声で俺を制止した。

突然のことに俺は我に帰った、大会中に相手を怪我させたなどとなればペナルティで敗北が決まってしまう。

それは避けなければいけなかったからだ。

 

茄「ダメだよ高谷くん、

こんな人に手を出してしまったらダメ。

・・・ひとつ、聞かせてください金松さん。

こんな勝ち方をして、あなたは満足ですか?」

 

金「満足も何も勝つことが全てだからね、

やり方はどうあれ僕が勝てばそれでいい。

それがどうかしたかい?」

 

茄「・・・」

 

金松はケラケラと笑いながらさも当たり前のように答え、俺が改めて殺意を沸かせていると部長が無言で俺達から小切手をひったくる。

 

そして、金松の元へ向かって行きそれを金松に押しつけるように突き返した。

 

金「!?」

茄「・・・これは、お返しします。

この話もなかったことにしてください。

私達も告げ口するつもりはありませんので。」

 

金「・・・ありえない、君は・・・いや!

君たちは今大金を手に入られるかもしれないチャンスを!

恥をかかなくてもいいかもしれないチャンスを逃したんだぞ⁉︎」

 

茄「金松さん、ひとつ間違ってます。

私達はお金が欲しくてこの大会に参加しているわけじゃありません。

 

私達はただこの大会に勝って全国に行き、そこで頂点を掴むために必死になって頑張って来てるんです。

 

一生懸命プラモを作って、

オリジナルの機体づくりも頑張って、

みんなと練習もして、

一回戦、二回戦を勝ち進んで私達は今ここにいます。

 

それまでかけた時間、そして努力。

それはどんな人でもどんな額のお金でも買うことはできない貴重なものです。

・・・あまつさえ、そんな大切なものを貴方みたいな最低な人には譲れません。

 

・・・だから、お引き取りください。」

 

・・・・・・俺は感動していた。

部長は本当にガンプラが好きで、このみんなと一緒にするこの時間がとても大切なんだといまはっきりと分かるくらいの言葉の重みがあったからだ。

 

それに気圧されたのか、金松は『ふんっ!』と鼻でわざとらしく笑った後小切手を胸ポケに直し、

 

金「つまり、君達はそんな誰の価値にもならない感情風情で僕からの提案を捨てると言うんだね?

・・・いいだろう、僕を小馬鹿にしただけでなく僕の慈悲を受け入れなかった君達には敗北がお似合いだ!

 

次の準決勝、楽しみにしとくんだね!」

 

そう言うと金松は黒服を連れてずんずんと歩いて行ってしまった。

 

茄「そっちこそ!

私達の試合を見直して対策でも立ててください!

 

・・・全く!私達の勝利はお金では買えないって言うのに。」

 

高「感動したぜ、部長。

てか助かった・・・部長がいなかったら俺、あいつぶん殴ってる。」

摩「僕も同じ意見だよ、

あんな汚いやつに価値を譲るくらいなら最初から参加なんてしてないしね。」

 

茄「は、はにゃぁぁ・・・」

 

高「!?

おい部長!大丈夫か!?」

 

部長の言葉に感激していた俺たちだったが、突然へたり込んだ部長を慌ててささえようとした。

 

茄「こ、腰抜けた・・・あんな風に人にハッキリ意見言ったの初めてだから・・・」

高「・・・プッ、プハハハハハハ!

腰が抜けなけりゃかっこよかったのにな!」

茄「も、もぉ!

そこまで笑わなくても良いじゃん!」

摩「くくくっ・・・た、確かに・・・くっ。」

茄「摩耶花ちゃんまでぇ!

もぉぉ!」

 

高「けど、部長のおかげで俺もすっきりした。

あの金ブタには絶対に負けられねぇ!

俺たちの力であいつに思い知らせてやろう!

金で買えない価値ってのがあるってな!」

 

摩「うん、その通りだ高谷、

僕らがあんなやつに負けるわけないよ。

思い知らせてやろうじゃないか!」

 

茄「そうだね!

私達の勝利はお金で買えるものじゃない!

勝とうね、みんな!」

 

決意を固めた俺たちはこの後部屋に戻りブリーフィングを始め、

ひとしきり対策を絞ったのちにそれぞれの部屋に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜の事。

 

金「くそっ!!くそっ!!クソがぁ!

あのクソどもがぁぁ!!

僕をここまでコケにしやがって!ただの平凡な凡人の分際で!

僕を誰だと思ってるんだ!?金松様だぞ!?

あの有名な『金松飾』様だぞ!?」

 

金松は荒れていた。

頭を掻き毟り、怒りの表情を浮かべる彼にトリニティ・レイヴンと会った時の雰囲気などありもしなかった。

 

今までの出場者は彼の誘いに否応無しに乗るものが多かった。

しかしキッパリと断られた・・・それだけならまだしも、

彼はトリニティ・レイヴンのリーダーから言われた一言。

 

『あなたみたいな最低な人』

 

これが彼の逆鱗に触れていまに至る。

 

執事「お、落ち着いてください坊っちゃま。」

 

金「これが落ち着いていられるか馬鹿野郎!クズ!

あいつらはこの僕を・・・金松グループの御曹司であるこの僕を否定したし貶した!

 

あぁぁぁぁぁ!!

思い出すだけで腹立たしい!」

 

宥める執事も半ば呆れ、金松も執事の意見など聞いちゃいなかった。

と、その時ピタリと金松が動きを止めて『ククク』と笑い出した。

 

金「・・・・いい事を考えたぞ?

おいお前。今すぐあの2人に連絡しろ。

 

今回のチームメンバーはあの2人で決定だ。」

 

執事「あの二人・・・いえ、大変申し訳ないのですが彼らはこの大会のレギュレーションに」

 

金「そんなものここの奴らを買収したらいいんだよ愚図が!そんな事も解らねぇのか!?

チームを監査する人間と明日の会場にいる審判。

その二人と・・・一応システム管理者も買収しよう。

それだけあれば完璧だ!

あぁ、いや。

あとは俺が用意したこの3人にも連絡しろ、明日の工作に必要だ。」

 

執事「・・・・・・了解・・・しました。」

 

執事は苦虫を噛み潰したような顔でメモを受け取り、部屋を出た。

 

金「クククククク、いまに見てろよあの女・・・いやトリニティ・レイヴンの奴等。

僕をコケにしたことだけじゃ無い。

この僕に逆らったことの恐ろしさを明日の試合でたっぷり味あわせてやる!!

 

無様に負けて詫びるがいいさ!

くはははははははははははは!!」

 

誰もいなくなった室内で、取り憑かれたかのように高笑いをする金松。

その彼の顔が狂気に歪んでいた事は、ここにいる彼ですら解らなかっただろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。

 

《・・・ただいまより、

チーム『トリニティ・レイヴン』対チーム『ゴー☆ジャスキング』の試合を行います。》

 

会場のアナウンスで観客は盛り上がる中、

俺達とあのデブは静かににらみ合っていた。

 

金「くくくく、戦おうという意思は尊重しよう。

よく決断したね・・・これから赤っ恥をかくのにさ。」

 

高「言ったろ、俺たちは絶対にお前なんかには負けねぇ。

お前こそこの戦いが終わったらお前の悪事全部さらけ出してやるから。

 

謝罪の言葉でも用意しとくんだな。」

 

金「はてさてなんのことやら?

まぁ、せいぜい頑張りたまえよ。」

 

 

デブは完全にしらばっくれ、

ツカツカと仲間の二人を引き連れて自分のエリアに戻っていった。

 

摩「んー・・・・・・・・」

茄「?

どうしたの摩耶花ちゃん。」

摩「あ、いや・・・

あの二人どっかでみた気が・・・気のせいかな。」

 

しかし、デブの取り巻きをみていた摩耶花は眉間にしわを作り唸っていた。

何かをと思い出そうとしているが思い出せなかったようだ。

 

 

そうこうしてるうちに試合は始まり、

バトルシステムからアナウンスが流れ、俺たちはいつものようにガンプラとGPベースをセットする。

 

フィールドは宇宙、

幸いこちらが不利になる場所じゃなかった。

 

茄『茄宮かおる!

ゼイドラ・ギア!』

摩『桐原摩耶花、

サイコザク。』

高『高谷継芯、ゴッドガンダムスカイハイ!』

 

茄『チーム、トリニティ・レイヴン・・・いきます!』

 

俺達はいつもの出撃セリフを言ってフィールドへ飛び立つ。

 

 

フィールドは宇宙、

幸いこちらに不利になるような場所ではなかった。

 

摩『・・・宇宙か、

てっきり水中とか僕らの苦手なとこにしてくるのかと思ってたけど。』

 

高「相手さんはそこまで見てなかったってことだろ。

・・・やつらはどこに」

 

ビーッ!ビーッ!ビーッ!

 

高「!?」

 

突如なった警告音とともに真正面に見えた光、

それを見つけた俺は反射的にそれを回避した。

 

茄『超長距離砲撃!?

レーダーに敵影はなかったのに!』

摩『あのおデブさんの機体・・・じゃないか多分。

だとしたらあの二人組のどちらかだね』

 

高「ちっ!

見えないとこから狙い撃ちとか、性根が腐ってやがるぜあいつら。

部長!

このまま固まってても狙い撃ちされるだけだ、ここは一旦別れて各個撃破した方が」

摩『それはあまり得策じゃないよ高谷、

相手がモビルアーマーかモビルスーツかもわからないのに単体行動をしたら、

モビルアーマーだった時が最悪だ、すぐ潰されかねないよ。

 

索敵範囲が広い僕が先頭で敵を探す。

2人は横からの奇襲に備えて移動するってのはどうかな?』

 

茄『・・・そうね、

摩耶花ちゃんの言う通り、異なる可能性を考えた方がいいかも。

じゃあ摩耶花ちゃんの作戦でいきましょう!』

 

?『残念ながら、それは無駄骨だよ?』

 

部長の声を遮るイラつく声とともに、

ビームが放たれた場所から三つの機影が現れた。

 

 

一つ目の機影はアメフト選手のような肩、

膝にある大きなニークラッシャーとその中にあるリフレクターインコム。

Ζガンダム系の顔。

黒く輝くその機体はEx-S、イクスェスガンダムだった。

そして本来それの派生型である、ディープストライカーが持つはずの

アーガマ級メガ粒子砲。

それが肩に接続されていた、アンバランスながらも自壊する様子がないことから相手の力量がうかがえる。

 

二つ目の機影は、ゼータプラスを元として作られており。

脚部と肩に取り付けられたSガンダムのブースター、

右手には普通のビームスマートガンをもち、

左手にもシールドと一体型となったビームスマートガンを持っていた。

青と白の塗装をしており、

ゼータプラスの派生型、ハミングバードであると言うことを存分に表現していた。

 

そして肝心の金デブの機体だが・・・

 

 

元キットはペイルライダーであると言うことはわかるが。

ラメなのかわからないがかなり光り輝いている金色塗装が目を引いた。

 

兵装も遠中近全てに対応出来そうなバランスの良い仕上がりだった。

とてもあの金デブが作れるものではなさそうだと思ったのだが。

やはりテカテカきらきらひかる金色塗装が目を引く機体だった。

 

 

金『フハハハハ!

どうだい!僕のこのペイルライダー・GGKCE(ゴールデングレート金松カスタムエディション)は!

 

このまばゆい輝きこそ僕の機体が最強たる証さ!』

 

高「そんな趣味悪いキンキラキンな機体に乗ってりゃ、性格も最悪になるわな。

てか名前なげーよ。

主にアルファベットで略してるとこ。」

 

摩『・・・ま、趣味の悪いあなただからこそだね。

けど、不用意に敵の前に出ちゃ!』

 

摩耶花の声が聞こえたと同時にサイコザクが手に持ったビームバズーカを金デブに発射する、

即座にリーダーを守ろうとそばにいたハミングバードとイクスェスが動くが、

 

金『必要ない!』

 

金デブが構えたシールドに当たった瞬間、ビームはシールドに当たると同時に爆発したが、傷一つついていなかった。

 

摩『なに!?』

金『ふっふっふ、

君達のちゃちなガンプラじゃ・・・この僕は倒せないよぉ!

行くよ2人とも、蹂躙の時間だ。』

 

予想外の性能に摩耶花が驚き油断したその時一斉に三人が動く。

 

ハミングバードとイクスェスの連携は完璧で、

俺たち3人は2人であるはずの彼らに押されていた。

 

高「摩耶花!部長!

おそらく敵のチームリーダーはあいつだ!

まず俺があいつを叩く!」

茄『無茶だよ高谷君!

あのシールドの仕掛けもわからないのにむやみに突っ込んだら多分返り討ちに』

高「数を減らして、枚数有利な状況を掴むんだ!

Iフィールドがあるとはいえ、実体剣なら!」

 

スカイハイの腰についていた日本刀を抜き、二機の合間を縫って金デブに接近する。

 

高「(シールドさえ壊しちまえば、後は楽になる。

だが、この一振りは!)

まずは真っ二つにしてリタイアさせてやる!」

 

接近し、目の前に金デブをとらえ、シールドすら構えなかった奴の胴体めがけて刀を振った。

 

が、

 

パキィン!

 

 

高「・・・え?」

 

 

胴体めがけて振り切った日本刀は、見事に真っ二つに折れて刀身がなくなっていた。

奴の機体には全く傷一つついていない。

 

高「な、なんで!?」

金『よそ見をするとはいけないねぇ!』

 

俺が驚愕して動きを止めたのを見計らいビームサーベルを振るうが、

寸前のところで俺は回避する。

 

高「なんで俺の刀が・・・クソ!

切ってもダメなら燃やし尽くしてやる!」

 

冷静になんて考えられなかった。

ビームも通さず、実体剣も効かない。

ならばと俺は右手に粒子を込めた、ゴッドガンダムの放つ必殺技の熱量で溶かそうと考えたのだ。

 

高「くらえ!

ばぁぁくねつぅ!

ゴット!フィ」

 

その刹那、

ヒュッという音とともに俺の右首後ろに激痛が走った。

 

高「っ!?」

 

突然の痛みにとっさに右手を離し首を抑えたが、それがいけなかった。

慌てて戻したがときすでに遅く、発生した巨大な手の粒子は金デブのいる位置から左にずれて飛んで行き爆発した。

 

金『・・・ぷ!

ぷぷぷぷぷ!!

 

なぁんだ!てっきり大技が来ると余って身構えちゃったけど、たいしたことないじゃないか!

技すら当てられないようなど下手くそなファイターだったんだね君は!』

 

高「て、てめぇ!

今何を」

 

摩『高谷!

悪いけど一旦引いて!

近くにコロニーの残骸がある。

そこに向かって欲しいんだ!今仕掛けがわかった!』

 

あまりにも古典的な挑発で怒り心頭だった俺が向かおうとしたとき、

摩耶花の通信が入る。

かなり切羽詰まってるようで声が所々裏返っていた。

 

俺は折れた日本刀を金デブに投げつけ、最大加速で指定ポイントまで急いだ。

 

金『ハハハハハハハハハ!!

逃げ出すの!?逃げ出しちゃうのかい!?

そんな腕で出て来る君が悪いんじゃないかぁ!』

 

相手が追いかけて来るが本気を出してないのかすぐに引き離せた。

そして指定されたコロニー残骸に到着し中に入る。

 

摩『よかったよ、高谷が無事で。』

茄『イタタ、全くなんだったんでしょうかあれ。』

高「2人も無事でよかった。

・・・しかし、奴らやたらめったら強かったよな。

少し侮ってた。」

 

茄『うん、

Iフィールドを再現して、パーツも目立たなくするなんて職人技だよ。

あの人、そんなすごい人に見えないけどなぁ・・・金ピカさん。

それにクラスメートの2人も、かなりの腕前だった。』

 

俺と部長が戦況を話していたとき、

摩耶花のサイコザクが近くの建物の壁を殴った。

 

高「ど、どうした摩耶花!?」

摩『・・・部長さん、高谷。

どうして僕はこうもすぐに思い出せなかったのかと思ってついイライラしちゃった。

 

気づいていれば・・・おかしいと思ってれば・・・すぐわかった話なのに。』

茄『え?え?

どういうこと?』

摩『・・・あの2人はあの男のクラスメートなんかじゃない。

一週間前にアマチュア選手権に出てた・・・

 

20歳オーバーのファイター限定部門での覇者となった二人組だ!

レギュレーション違反なのさ!

つまり、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・この会場は・・・あの金の太っちょによって捻じ曲げられてる!』

 

 

 

 

摩耶花がまるで殺してやると言わんばかりの怒りを携えて、

俺たちに真実を告げた。

 

 




次回予告

次回、『開幕!ガンプラバトル大会 地区大会編IIB』

高『金松!
お前らがどんなことしても!
俺たちは絶対に止められねぇんだよ!』
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