ブラッドロード~紅き雪が積もる道~   作:橘田 露草

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ぶらばんわ~(^◇^)
くーさんこと露草です。

最近色々なネット小説を読んでいるのですが、個人的には1度も挑戦したことがないR‐18を書いてみたいなぁと思うんですよね~。
とはいえ、経験値も低い身ですからまだ書けないですけどね(笑)
彼女さんとかできたら書いてみたいなと思いました、まる。

では、「ブラロー」11話どうぞ!(*^^*)



第11話  死神の正体

おとぼけ街の南北に分ける川付近の大通り。

研究所まで後わずかというところで透葉と壱夜は止まらざるを得なかった。

慌ててよける通行人の向こうから制服を着た一団が来たからだ。

 

「ちっ、あと少しなのに……。」

 

ため息をつき透葉を後ろに隠す。

いつの間にか来た道も同じ制服の男たちが塞いでいた。

制服は着ているもののさっきの男たちと同じ東方警備隊だろう。

その数ざっと20人。

剣や槍を下げているのが半分、銃を下げているのが半分といったところだ。

 

と、奥の方から一際目立つ男が出てきた。

27、8歳ぐらいのチャラい印象な茶髪の青年だ。

青年は懐から手帳を出す。

 

「東方警備局の黒木啓吾(くろき けいご)だ。そちらはガルディオスのお嬢さんでよろしいかな?」

 

気障ったらしく、だが笑顔一つなくそう言う啓吾。

そんな彼の態度に壱夜はあえて笑った。

 

「自己紹介どーも。イケメン剣士の神薙だ。」

 

ふざけて返す壱夜だが、内心では違った。

黒木家といえば、経済界を牛耳る大企業の一族ということでかなり有名だ。

啓吾という名前には聞き覚えがないので兄弟でも下の方だろう。

とはいえ、もしも壱夜が怪我でも負わせようなら一発で牢屋行きだ。

面倒な相手だとわかり嘆息する。

 

「では、神薙殿。そのガルディオスを渡していただけるだろうか。」

「大企業の息子が幼女漁りかよ?いい趣味してんな。」

 

冗談を言いながらも隙を探す。

さすがに透葉を守りながらこの人数と戦うのはキツい。

と、それに気付いた啓吾が壱夜を嘲笑う。

 

「もしや逃げるつもりか?この人数から?」

「これでも僕は強いんだぜ。」

 

はったりだ。

だが、それを受け啓吾はにやりと笑った。

 

「別に逃げるのは構わないが、いいのかな?」

「……どういう意味だ。」

「君の友達の半獣……確か珠と鈴音と言ったかな?」

 

その言葉を聞いて透葉の表情が変わる。

 

「まさかあなたたち……!?」

「君が大人しく付いてきてくれれば何もしないよ。」

「……ちっ。」

 

壱夜も苦々しい顔をする。

透葉のことだ、鈴音たちを人質に取られてなお逃げることは選ばないだろう。

そしてその予想は当たった。

透葉が一歩前に出る。

そして口を開く。

 

だが、それをとどめたのは1つの声だった。

 

「あれ、透葉ちゃんに壱夜くん?」

 

緊迫したに似つかわしくない穏やかな声が聞こえ、透葉は振り向いた。

そこにいたのは。

 

「迎えに来てくれたの?ああ、そろそろお昼かな?」

 

いつもの白衣姿でにっこり笑う初雪だった。

 

「ハツ……。」

「今日のお昼は何かな?透葉ちゃんは何が食べたい?」

 

冗談っぽく笑う初雪に思わず透葉も笑みが零れる。

突然乱入してきた初雪に唖然としていた警備隊だったが、はっとなる。

その時、啓吾が初雪を鋭い目で睨んだことを壱夜は見逃さなかった。

 

「おい君!向こうに行ってなさい!」

「そいつは危険なガルディオスだぞ!」

 

どう考えても子供にしか見えない初雪に警備隊の男たちが叫ぶ。

初雪は今気づいたとばかりの驚き顔をする。

 

「警備隊……それに久しい顔がいるね。」

 

初雪は懐から銃を取り出した。

そして、啓吾に向けた。

 

「ご無沙汰だね、”死神さん”。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは今から1時間ほど前のこと。

 

「もしもし歩積くん!」

 

情報統括室に戻った霧雨は急いで初雪に電話をかけた。

 

「わかったよ!3日前音越町周辺で銃弾の摘出手術を受けた軍関係者!」

 

それは先程の電話で初雪に依頼されたことだった。

3日前、つまり初雪と透葉が死神に襲われた時、初雪は死神の1人の腕に怪我を負わせた。

撃った距離から考えても銃弾が体に残っていたままの可能性が高い。

その弾の摘出手術を調べれば、自ずと犯人が誰か絞られるのだ。

もちろん手術をしていないもしくは偽名を使った可能性はあったが、どうやら当たりのようだ。

 

「病院に片っ端から電話して1人だけ見つけたよ!名前は……。」

 

パソコンに表示されたデータベース、その名前の部分を口にする。

 

「東方警備局黒木隊隊長、黒木……黒木啓吾だよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間は進んで現在。

初雪の言葉に、透葉たちも警備隊も静まり返っていた。

銃を向けられた啓吾は小さく笑った。

 

「ふふっ面白い冗談だ。私が死神だと?」

 

ばからしいとばかりに肩を震わせ笑う啓吾。

その様子に警備隊も渇いたように笑い出す。

壱夜はなるほどという顔を浮かべ、透葉は不安そうな顔を浮かべ初雪を見る。

笑われてもなお初雪は表情を変えない。

 

「冗談だと思う?」

 

そして飄々と言い放つ。

すべてをわかっているようなその顔が啓吾は勘に触った。

 

「……殺せ。」

「え?」

 

小さく呟いた啓吾に副官の男が聞き返す。

初雪を怒りに満ちた顔でにらみつけた。

 

「私を侮辱したあいつを殺せ!ガルディオスももう一人も全員殺せ!」

「は、はい!」

 

突如豹変した啓吾に戸惑いつつも命令に従い慌てて剣や銃を抜く。

その時、初雪の横を1人の少年がすり抜けた。

 

「歩積、透葉は任せた。」

「りょーかい。頑張ってね壱夜くん。」

 

初雪が透葉の元へ走り、入れ替わるように壱夜は立ち止まる。

そこに警備隊が迫る。

 

「遅せぇっ……ての!」

 

一閃。

たった1人と舐めていた男はなすすべも倒れる。

 

「おらぁ!」

 

2人ががりで襲い掛かってきた男たちも一瞬で潰される。

警備隊は刃を当てるどころか、剣を振ることさえできなかった。

 

壱夜を避け、数人が初雪と透葉に迫る。

 

「よっと。」

 

初雪の正確な射撃は、外すことなく男たちの肩や足を貫く。

こちらもまた近づくことすらできなかった。

 

わずか3分。

警備隊の半数が倒れていた。

 

「どうした?警備隊っていうのはこんなに弱くて勤まんのか?」

 

余裕そうに笑う壱夜。

初雪も壱夜も怪我どころか土汚れ1つついてない。

 

「黒木様、ここは私が……。」

 

啓吾の副官の、木場(きば)が大きな剣を抜き前に立つ。

黒木家にも長年勤める歴戦の武人だ。

尊大で気に入らない上司だが、黒木家の御子息を斬らせるわけにはいかない。

大柄な彼は剣を構え、得意の待ちの型を取る。

それに気付いた壱夜は刀をしまい、無防備に近づいてくる。

その様子に訝しむ木場であったが、迷いを捨て大剣を振り下ろす。

脳天を潰す、そう思ったその時。

 

「は……!?」

 

振り下ろされた大剣は根元のみ残し、真っ二つになっていた。

折れて破片となった先端が地面に落ちている。

一瞬で振り払われた壱夜の居合によって斬られたのだ。

それが見えたのは啓吾と初雪だけだった。

 

「終わりか?」

 

にやりと笑ったその顔に木場はゾクッと震えた。

足が震え、逃げることさえできない。

 

「じゃあ、おやすみってな。」

 

木場は裏返された刀に脳天を殴られ気絶した。

 

「バカな……。」

「さて、どうする?」

 

余裕を崩さない壱夜。

ギリっと歯を噛み、腰の剣を抜く。

宝石の埋め込まれた宝剣だ。

 

「調子にのるなよ、ガキが……。」

「闇討ちしかできねぇ出来損ないが大きな口叩くなよ。」

 

啓吾は剣を構え、一瞬で差を詰める。

貴族だとはいえ、隊長までなれたのはこの速さがあったからだ。

壱夜は居合の構えではなく、刀を肩に背負っているだけだ。

すぐには対応できない。

勝利を確信し、得意の刺突で喉元を狙った。

 

だから信じられなかった。

 

「な、なぜだ……!?」

 

数ミリのところで剣はのどに届いていなかった。

壱夜は一歩にも満たないわずかな距離を下がり、突きを避けたのだ。

 

「弱いな……。」

「グゴガッ!?」

 

腹に蹴りをいれられ倒れる啓吾。

倒れた拍子に、剣も手から零れ落ちる。

 

「お前さ……。」

 

つまらなそうな顔をして壱夜が口を開く。

 

「殺す勇気もないくせに武器握ってんじゃねぇよ。」

 

啓吾を見下ろし、そう言った。

ばかにされたと思い、啓吾が激高する。

 

「はっ……はは!残念だったな貴様ら!」

「あ?」

 

突然笑いだした啓吾に怪訝な顔を浮かべる壱夜。

 

「今頃あの半獣の女どもはボロ雑巾になっているぞ!」

 

はっと青ざめる透葉。

 

「えっと、何の話?」

 

聞いていないため、1人だけ話を分かっていない初雪に説明する。

急いで助けにいかないと彼女たちが死んでしまう。

 

「ああ、なるほど。」

 

だが、初雪はいつも通り焦ってもいなかった。

そして、透葉の頭をなでる。

 

「あの2人なら大丈夫だよ。」

 

左手の銃を見ながらそう笑った。




明日は書けるかなぁ~(笑)
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