東方縁伝   作:OFF豚骨

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霊夢さんの実力と縁の実力の差をどの程度のものにするかかなり悩んだりしました。


6面ボス八雲縁

くそ、あの巫女に攻撃が当たんない。魔力も底を尽き始めたしもうダメかも・・・

 

「避けるのも疲れたわ」

 

巫女の動きが止まった?

誘ってるの?それとも単純に疲れただけ?言葉通りに受け取るには危険過ぎる。

でもこのまま勝っても負けてもお姉ちゃんに無様な試合を見せる事になる。それだけは嫌だ!ならやるべき事は一つ。

 

禁忌『レーヴァテイン』

 

「吸血鬼の力を見せてやる!!」

 

そして勝つ!

私はレーヴァテインから最後の魔力を振り絞り博麗の巫女に攻撃する。このレーヴァテインの攻撃範囲と弾幕による援護攻撃で押し切る!

 

「作戦通りね。終わりよ」

 

夢符『二重結界』

 

「な、何!?」

 

私を閉じ込めるように結界が二重で張られる。そしてレーヴァテインの攻撃は遮断され、ばら撒かれた弾幕は跳ね返り私に飛んでくる。

 

「もう魔力も尽きて動けない。あーあ」

 

負けちゃった。最後の言葉を口に出さなかったのは吸血鬼としてのプライドか、それともあの胸糞悪い姉に似たのか。私はそんな事を考えながら目を閉じた。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

「フランちゃん!」

 

私は跳ね返った弾幕を大量に喰らったフランちゃんを地面落ちる瞬間に抱き抱えた。

 

「フランちゃんしっかり!フランちゃん!」

 

「ん、ん〜、大丈夫だから・・少し魔力使い過ぎたから寝るね」

 

そういうとフランちゃんは寝息を立てて心地良さそうに寝始めた。

 

「さてと、次はあんたね。2度と人前でいちゃつけないようにしてやるから」

 

この主人公の怒りようは何なんだ。過去にトラウマでもあるのかよって聞きたくなるレベルなんだけど・・

 

「ま、まあ色々ありましたがとりあえず戦いを始めようか」

 

私は宙に浮かび霊夢が構えるのを待つ。ラスボス感をもう一度出して仕切り直すぞぉ!ゴゴゴゴ

 

「戦いを始める前に聞いておきたいんだけど」

 

ん?異変を起こした理由とかかな?

 

「あんた私と会ったこと会ったかしら?」

 

「私は一方的に貴様を知ってるが会った事は無いな」

 

「そう、ならいいわ。勘違いみたいだし」

 

会った事は無いよね。今まで八雲家に引きこもってることの方が多かったし移動も基本的にスキマ使うから目的地に霊夢が居ないと会わないだろうし、て言うか何を勘違いしたんだろ。まさかアレか、適当に因縁付けて金を取ろうってやつか!流石脇巫女、汚い!ってのは冗談でホントなんなんだろ?

 

「質問は終わり。始めるわよ」

 

「ん?ああそうだな」

 

いかん、いかん。戦いに集中せねば!そしてラスボス感出さねば!

 

「この技を見せるのは貴様で3人目だ!」

 

庭符『その弾幕消えるよ・・・』

 

大量の弾幕が霊夢目掛けて放たれる。これは某テニス漫画に出てくるあの人技からイメージを頂いた技なのさ!そしてコレを見せた事あるのは紫と藍だけだったので霊夢で3人目。この初見殺しは避けれない!(突破されてないとは言ってない)

 

「なんだただ真っ直ぐに飛んでくる弾幕じゃない」

 

「甘い!」

 

霊夢が弾幕の手前で避ける体制に入った瞬間に全ての弾幕が消える。

 

訝しげに辺りを見回す霊夢。そして次の瞬間に霊夢は大量の弾幕の真ん中に立っている状態になった。

 

「なるほどね」

 

霊夢は冷静さを保ってるみたいだけど本番はこれから、その弾全部誘導だから早く突破しなければ当たるんだよね。これは敵を慌てさせてミスを誘うスペカなのだ。

 

「よいしょっと、案外面倒くさいわねこれ」

 

か、軽々と避けてらっしゃるぅぅぅぅぅぅぅ!!!

 

そ、そうだよね。博麗の巫女だもんね。こんなので慌てて落ちたらカッコつかないもんね。クソ、紫と藍が特別避けるの上手いんだと思ってたけどこれ普通に誰でも避けられるんじゃないかって思い始めた・・・、いや、まだだ!まだ終わらんよ!

 

「ならこれならどうです!」

 

美符『破滅への輪舞曲(ロンド)

 

「また大量の弾幕か。今度は何?」

 

最初は普通に避けられる弾幕だけど、これは二段構えのスペカとして作ってある。当然モチーフはあの人だ。

二発目の弾幕と一発目の弾幕が交差し、混ざり合い徐々に避ける幅を狭めてく。そして・・・・

 

「魔理沙なら余裕でやられてるわね」

 

当たらなーい!!!

ど、どうやら博麗の巫女を舐めてたらしい。か、勝てる気がしない。

 

「次はこっちから行くわよ」

 

霊符『夢想封印』

 

ぎゃー!デッカい弾幕が飛んでくる!ど、どうする?こんな時は能力で切り抜けるしかない!

 

「夢想封印が消された!?」

 

た、助かった。そうだラスボス感出さなきゃ!

 

「フッフッフッ、私にはありとあらゆる攻撃が通じない能力を持っている。その名も『地を歩く程度の能力』私の力は全ての幻想を否定するのさ」

 

決まった・・・、我ながらボスっぽい!

 

「ふーん、ホントに効かないか試してみる?」

 

「え?」

 

『夢想天生』

 

「だから効かないと・・」

 

き、消えない。何故!?

 

「あんたの消す力に対して私は能力を乗せて弾幕を撃ってるだけ」

 

な、何と!ならば能力を能力で消してそれから弾幕を消せばって、そこまでの能力コントロール出来てない!かくなる上は仕方ない。私式の夢想天生を出すしかない。

 

『無創現世』

 

今使える能力をフルに使いながら弾幕を出す。コントロールとか無視して出せるだけ能力を使うんだよぉ!じゃないと負ける。

 

「全てを消す力か」

 

「全てから浮く力」

 

「どちらが強いか」

 

「勝負!」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

「紫様そろそろ終わります」

 

藍はそういうとスキマで試合を見ている私の前まで来た。

 

「明確な時間は?」

 

「あと5分です」

 

「そう、なら私も紅魔館に行く準備をしないとね」

 

あの吸血鬼の妹が粘ってくれて助かった。あともう少し遅ければこの勝負の勝敗が決するところだった。

 

「引き分けに持っていく策にしてはあまりにも大胆ですね。天魔などにバレないでしょうか?」

 

「バレても大丈夫な様に友人に口利きしてもらってるから問題ないわ」

 

「萃香様ですか」

 

「ええ」

 

あと1分ね。そろそろスキマを開けて行こうかしら?

縁へのお仕置きは決まったし、予定とは違うけど霊夢ともこれで会えるから良しとしましょう。

 

妖怪の賢者たる者気安く博麗の巫女に会いに行けないのは本当面倒くさいわね。霊夢にはこれからの幻想郷で頑張ってもらわないといけない身だし、出来るだけ過去の記憶を思い出さない様にしないと。幸い今回は二人共大きな記憶の取り戻しは無かったみたいだから良いけど、やっぱり縁と霊夢を会わせるのは極力避けなくてはね。

 

「紫様、時間です」

 

「ええ、留守番は任せるわ」

 

「はい」

 

私はスキマを開き紅魔館へ向かった。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

ヤバい!何がヤバいって妖力尽きそうなのがヤバい。フランちゃんもこんなダルい中戦ってたのかと思うとホント尊敬する。負けてもいい試合だからと言って負けてしまったらフランちゃんやパチュリー、そしてレミリアの頑張りが無意味になる。それだけは出来ない。だから最後の最後まで全力を出し切る!!

 

「私の全力の能力と弾幕をいつまで止めれるかな?」

 

「それはこっちの台詞よ!」

 

お互いに体力と気力を消耗し、弾幕の量が減り始める。これでもうすぐ決着が着く。

 

「はいストーップ」

 

誰かがそう言って頭を何かでペシッと叩かれた。

これは紫だな。間違いない。

 

「あんた誰よ?」

 

「私は八雲紫、この幻想郷で賢者をしていると言えば貴女にも分かるかしら?」

 

「あんたが幻想郷の賢者・・・それより八雲って名前ならそこの妖怪と繋がりがありそうね。あんたも退治しといてやるわ」

 

「残念だけど異変はもう終わりよ。博麗の巫女が戦ってくれたおかげで解決。外をご覧なさい」

 

そう言われて私と霊夢は外を見る。

 

「・・・霧が無い」

 

「うぇ?なんで?」

 

変な声を出した瞬間にまたペシッと叩かれた。地味に痛いから止めて欲しい。

 

「霧の発生源である吸血鬼姉妹を倒してくれたおかげで見事霧は無くなったわ。異変解決おめでとう」

 

あの霧が数時間程度で消えるとは思えないんだけど、もしかして紫が何かしたのかな?

 

「気に食わないわね。でも面倒くさい事が片付いたし良しとするわ」

 

霊夢が戦闘で汚れた服をパンパンと叩き汚れを飛ばす。そして思い出したかの様に私の前まで来て口を開く。

 

「あっ、そうだ。縁とはもう二度と戦いたく無いから異変なんてもうこれっきりにしなさいよ」

 

じゃあ、と一言残して霊夢は大きな窓から出て行った。

原作を知ってるとはいえ、霊夢に会ったのは感動だったなぁ。何か妙な懐かしさを感じたし、また会いたいな。

 

「縁、あとで紅魔館の面々と共に今後の処遇について話すわ。貴女に分かりやすく言ってあげるならお仕置きの内容を伝える場ね」

 

「ですよねー」

 

知ってた。でもレミリアや他の紅魔館のメンバーが軽く済むならそれで良い、だから今のうちに手を打っておく。

 

「紫様、今回の異変は私が責・・」

 

「貴女の言いたい事は分かってるから言わなくていいわ。それと貴女は八雲の名を持ってるという事を忘れない事、縁の起こした行動の全ては私に降りかかるの、だから今回の様な軽率な行動はなるべく控えなさい」

 

あれ?控えるだけでいいの?するなじゃなくて控える?私はその疑問を紫に聞くとどうやら私はするなと言ってもやると分かっているからだそうだ。失礼しちゃうな。こう見えても約束は守るよ!出来る範囲で!

 

「とりあえずレミリアに会いに行くとしましょうか」

 

「はい」

 

私達はレミリアが居る中庭にスキマを通って行った。近くてもスキマを使うなんて紫も割と霊夢と同じで面倒くさがり屋だなぁ。とか考えてる間に通り抜ける。もちろん扇子で叩かれたわけだが・・

 

「終わったみたいだな」

 

「ええ、世は全て事も無しよ」

 

「フフ、縁の行動までも本当に予測していたのかな?」

 

「主ですもの」

 

「ほう」

 

そんなやり取りをレミリアと紫は数回交わして今回の異変の沙汰を下す。

 

「紅魔館の面々はこれから人間にも友好的に接してもらいます。手始めに今回異変に関わった者全てを集めて宴会を開く事を命じます」

 

「ふむ、その程度で良いなら問題無いな。咲夜、館の片付けは今日中に終わるな?」

 

「もちろんですわ」

 

「宴会かぁ、楽しそうですねこあちゃん!」

 

「そうですね。その前にいい加減私に刺さってるナイフの処理をしませんか?」

 

紅魔館の罰は軽くて良かった。何故かナイフの刺さってる小悪魔の手当てをしてあげよう。

 

「あっ、縁さん流石です!紅魔館唯一の天使と言っても過言では無いですよ!あ〜縁さぁん」

 

「ちょっと手当てし難いので抱きつかないで下さい」

 

「・・・・死にたく無かったら離れろ」

 

「お嬢様こわぁい」

 

レミリアがかなり怒ってる。治療しない方が良かったの?でも可哀想だし、とりあえずさっさと終わらせて離れよう。

 

「何だかもう終わりって気持ちになってるけど縁にはまだ何も言ってないのよ?」

 

くっ、誤魔化せないか。受け止めるしかないよね・・・

 

「わ、私のお仕置きの内容とは?」

 

「紅魔館のメイドを辞めてもらいます。そして春まで幽々子のもとで庭師として奉公に出てもらうわ。その間に他の何処へも行ってはいけないから、逃げたりしても無駄よ。藍も私も見てるから直ぐに連れ戻す」

 

「な、何だと!縁は我が従者だぞ。もう縁は私達の家族同然なんだ。たとえ異変の罰だろうとそんな事はさせん」

 

レミリアが私の事をそんな風に思ってたんだ・・・なんかちょっと恥ずかしいな。でも嬉しい。だけど今回罰は受けたい。理由?そんなの春雪異変が目の前で見れるからに決まってんだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 

なので適当にレミリアを抑えることにする。

 

「お嬢様、私をそんな風に思ってくれてありがとうございます。だけどこれは私が八雲の名を軽んじた罰です。受けなければいけません。それにたとえメイドで無かろうと、たとえ紅魔館から離れようと、私はお嬢様の、紅魔館のみんなの事を家族と思っています。何処にいても私達は繋がってますよ」

 

「・・・縁、だが私はお前が」

 

「あーもう、はいはいはいはい!行かせてやればいいんですよ。それとも妹様みたいにまた大事に地下にでも閉じ込める気ですか?私は縁さんが好きです。縁さんの色んな顔が見てみたいです。だから束縛なんてしたくないです。縁さんが縁さんらしくあるようにしてあげるのが本当の家族ってヤツじゃないですか?」

 

「小悪魔とは思えないセリフだな。だけど今回はお前の言葉を耳に入れてやろう。縁、私はお前を失った気はない。その幽々子とかいう奴の所が嫌になったらいつでも帰って来ていい、八雲など私とフランで倒してやる。だから別れの言葉ではなく送る言葉を言おう。いってらっしゃい」

 

「いってらっしゃい、頑張るのよ縁」

 

「いってらっしゃい、縁さんの料理また食べさせて下さいね」

 

「いってらっしゃい、私の言葉に縁さんはメロメロですね!惚れてもいいんですよぅ?」

 

吸血鬼異変の時はこんなに仲良くなるなんて思わなかったなぁ。涙出そう・・私にとっても家族みたいに思ってる。レミリア抑える為に考えた言葉です。なんて絶対に言えないよ。ここに居ないフランちゃんやパチュリーも私にとって本当にかけがえのない絆になった。こんなに幸せで良いのかな私、色々考え過ぎて頭ん中ぐしゃぐしゃだけどちゃんと返さなきゃね。

 

「いってきます」

 

「良い雰囲気のところ悪いけど出発は宴会してからよ」

 

その言葉を聞いた瞬間の私達の心の寒さといったら−100℃を優に超えていただろう。

 




ようやく終わりを迎えたって感じですね。
とりあえず紅魔郷編は次の宴会話で終了です。そして妖々夢へ突入するのだ!
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