さて、今回から妖々夢編に突入します。妖々夢編はのんびりと進めて行けたらいいな。
今日から庭師
昨日の宴会楽しかったなぁ。原作に沿って行けばまた宴会があるはず、春雪異変も見て今度は妖夢達と一緒に飲める。まさに一石二鳥だ。
さてと、荷造りも終わったし紫を起こしに行くか。
自分の部屋から出て紫の自室に向かう。そして襖を開ける前に声掛けをする。
「紫様ー、白玉楼に行く時間ですよー」
・・・・返事が無い、ただの屍のようだ。という某RPGのお決まりのセリフを心で呟いてから襖を思いっきり開ける。
「紫様行く時間ですってば」
寝ている紫を揺すりながら急かす。
「あと五分待ってちょうだい」
「それ30分前にも聞きましたよ。早く行かないと幽々子様怒りますって」
「頭痛いのよぉ〜、それに幽々子は遅れた程度で怒るような性格してないから平気よ」
「待たせることにもう少し罪悪感を持って下さい!」
私と紫の行く行かないの攻防は突如乱入して来た藍によって終わりを迎えた。
「縁放っておけ、紫様は二日酔いになると幻想郷の危機でも動かん」
「いや、それは幻想郷の賢者としてどうなんですか?」
「まあ今のは冗談として、あんまり動かなくなるのは事実だからな、幽々子様への挨拶は代わりに私がしよう」
「ふむ、まあ問題無いのかな?紫様より藍の方が頼りになりますし」
この発言を聞いた紫が扇子をチョーク投げの容量で投げてきたが二日酔いのせいか、扇子は当たらず壁にぶつかった。
「頭さえ痛くなければ縁に当たってたのにぃ」
「頭が痛くなかったらそもそも普通に幽々子様の所に行ってたんですからこんな悪口言ってないですよ」
異変が終わって何だか気が抜けてるというかいつも通りに戻ったというか・・・
「準備は出来てる様だな。そろそろ行こうか縁」
「そうですね。紫様行ってきます」
「いってらっしゃい」
藍がスキマを開け、藍が先に入り私が後を追う。
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「行ったわね」
昨日は少し油断してた。まさかあれだけの人妖が居ながら霊夢と縁以外酔い潰れるとは・・・
もしも私が途中起きなければ不意に縁と霊夢の記憶が戻っていた可能性すらあった。もう少し慎重になるべきね。
それにしてもあの酔い潰れは間違いなく萃香の仕業よねぇ。あの娘が何を考えてやったかは分からないけどそろそろ警戒を強めた方がいいかしら?
「はあ、本当面倒事が絶えないわ」
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藍の後を追ってスキマに入り出た場所は白玉楼ではなく、マヨヒガだった。
「どうしてマヨヒガに?」
「白玉楼に行けば半年近くは帰って来れないからな。橙に会わせて行こうと思って」
「なるほど、藍も随分親バカになって来てますね〜」
「ば、馬鹿な事を言うな!大体こうなったのはお前にも・・・いや、何でもない。とりあえず親バカというのは訂正してくれ」
「まあ私は冗談半分で言っただけですから気にしないで下さい」
「半分は本音なんだがそれは」
そんな会話をしていると私達の妖力に気付いたらしく、橙が走って来た。
「藍様ー、縁様ー、うわっとと!?」
こちらに手を振りながら走って来た橙は私達の元に辿り着く前に足元の石につまづいてこけた。それを見た藍が橙に駆け寄り起こして砂を払ってあげてる。
「大丈夫か橙?ちゃんと周りを見てないと危ないだろ?」
「う〜、ごめんなさい藍様」
「まったく、これでは八雲の名を貰えるのはいつになるやら」
「そうですよ橙。私みたいに立派にならないと八雲の名は与えて貰えませんよ?」
「縁様くらいなら一年あれば成れそうです」
あ、あれ〜?私いつの間にか橙にそんな下に見られてたのか。藍め、さては私が紅魔館で勤勉にお仕事に励んでる間に私の評価を下げたな!
「橙は私を下に見過ぎですよぉ、八卦掌回天とか色々教えてあげたじゃないですか。もはや師匠と呼べるくらいにはなってるはずですよね?」
「あの技効率悪いです。他の技もわざわざ使うような技じゃないじゃないですか。藍様が教えてくれる技の方が難しいけど覚えると使いやすいです」
藍が勝ち誇ったような顔をしながら私の肩を軽く叩く。
「まあそういう事だ」
おのれ藍!私がせっかく橙に教えてあげた技達を無意味にしてくれたな。ポケモンを育て屋さんに預けて引き取ったら全部違う技になってて泣いた小学生時代を思い出してしまう。なんて陰湿な攻撃なんだ!縁にはこうかばつぐんだ。
「でも縁様にしか教えてもらえない事も沢山あったので縁様にもすごく感謝してます」
突き放しといて引っ張ってくる。これがツンデレというやつか?何か違う気もするが・・・というか今はこんな事を話してる場合じゃないな。そろそろ行かないと幽々子は大丈夫だろうけど妖夢がブチギレる。
「藍そろそろ」
「ん?そうだな」
「お二人共どこかへお出かけですか?」
「実は紫様の友人の所へ縁を奉公に出す途中だったんだ。半年近く戻って来ないから橙にも会わせてやろうと思ってね」
「そうなんですか・・・縁様の事絶対忘れません!」
「いや、今生の別れでもないんだからそれは止めて橙。それと私が居ない間にもっと強くなってそこら辺の人間には勝てるようになるんですよ?」
橙は少し涙目になりながら頷きスキマに入って行く私達を手を振り見送ってくれた。
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「・・・遅い」
かれこれ約束の時間から2時間ほど経っている。縁達が来ても良いはずなのに。
「そんなにイライラしても来ないわよ〜」
「しかし幽々子様、約束の時間は2時間前なんですよ?寛容な者だったとしてもコレは怒って良いはずです!」
「まあ紫と縁ちゃんだから仕方ないわねぇ」
「それは理由が良く分からないんですが」
「妖夢も縁ちゃんと付き合って行けば分かると思うけど・・・まだ早いかしらね」
幽々子様の発言は分からない事が多いから困る。それにからかってる場合もあるから話半分しか聞かないことに決めてる。
「あーもう!まだなの?」
私はイライラを抑えきれず楼観剣でその辺の木を斬る。
「妖夢もまだまだね〜」
「むぅ」
幽々子様に微笑ましい目で見られ始めたので刀を鞘に収める。縁が早く来てればこんなにイライラせずに済んだのに・・・とりあえず精神統一して心を落ち着けよう。
私はその場で座禅を組み目を閉じて瞑想する。目を閉じて真っ暗になった視界を唯々見ていた。幼い頃は座禅を組んでも周りの音とかで幽霊がいるんじゃないかなんて思い集中出来なかった。あの頃に比べると私は成長したと思う。
そしてお爺様・・・師匠が居なくなってからは修業に身が入らなくなって家事に専念してたっけ。正直自分の強さに自信というより自惚れがあったと思う。これ以上の努力は必要ではなくある程度の実戦経験があれば師匠と同じくらい強くなれると思っていた。でもそれは一人の少女によって簡単にぶち壊された。縁は昔から強かった。私の親友でありライバルであり憧れでもある。今の私があるのは彼女に出会えたからだろう。
これから何ヶ月も一緒に暮らすことになるんだ。縁に負けたリベンジをそろそろ取らなきゃね。そして縁に出会って一番変わったことは・・・・・
「妖夢、前に狐の地縛霊がいるよ」
「ふぇ?」
目を開けるとそこにはフサフサの尻尾の生えた人が周りに人魂のような火をまとっていた。
「で、ででで、出たぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「誰が地縛霊だ。それにそちらの庭師もいきなり顔見て出たは失礼だろ」
「あらあら縁ちゃんいらっしゃい」
「幽々子様今日からお世話になります」
「え、ええ縁、狐、地縛霊、後ろ!」
「一発ネタなんだから引っ張ったら鮮度落ちるよ妖夢」
「そうよ〜妖夢」
「幽々子様達には遅れて申し訳ないとは思いますがこの庭師の言動を見ていると殴りたくなります」
「やめて!祟らないで!」
「妖夢飽きたー」
「いいかげんにしないと私も怒るぞ半人共!」
「えっ、私も数に入ってたんですか!?」
「元はと言えばお前が」
そう、縁が来て一番変わったことは私の周りが騒がしくなったことだ。今日もまた縁のせいでうるさい日が始まる。けれどそれが居心地が良かったりするんだ。
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「そっちの掃除が終わったら次は廊下の雑巾がけだから」
「まだやるの〜?さすがに疲れたんだけど」
「つべこべ言わずしっかり働く!縁ももう庭師なんだから」
「は〜い」
白玉楼にお世話になり始めてまだ一月も経ってないが紅魔館のお仕事より大変なのが分かった。紅魔館では咲夜さんが時を止めて掃除だけじゃなく家事全般やってたからそのお手伝いを私がしてたんだけどここは紅魔館ほど広くはないけど妖夢と私の二人で家事をこなすのはかなりキツい広さだ。今更になって咲夜さんの苦労が分かる。大変だったんだなぁ毎日。
そして何よりこの白玉楼で大変なのは
「妖夢〜、縁ちゃん、お腹すいたわ〜」
「幽々子様さっき食べたばかりでしょう?」
「縁ちゃん私は5時間に一度食事しないと死んでしまうの」
「貴女もう死んでますよってツッコミは野暮ですかね?」
「そうね〜」
「縁は掃除続けてて、幽々子様のお食事は私が作るから」
「りょーかい」
「妖夢〜、早く作ってちょうだいね」
「分かってますよ幽々子様」
「じゃあ私はお部屋で待ってるからお願いね〜」
「じゃあ私は台所に行くから分からない事があったら聞きに来てね」
「分かった。全力でサボる」
「斬られたい?」
「分かったよ真面目にやりますよぅだ」
そんな会話をして私達はそれぞれの仕事に移る。この屋敷で一番大変なのは幽々子の食事。彼女のそのカービィのような食欲には作る側としては涙が出るほどなのでさすがに勘弁してもらいたい。しかし妖夢はこれ毎日やってるんだよね。しかも一人で、そう考えると妖夢って凄いなぁって思う。さすが私のダチ!って感じだよね。尊敬に値するし妖夢には逆立ちしても勝てなさそう。紫やレミリアのお世話で手一杯の私にはこの白玉楼のカービィではなくてお姫様は手に余る。
春雪異変までまだ大分先だけどこんなんで私の身体持つんだろうか?
そんな事を考えながらまた今日も過ぎていく。
橙の立ち位置難しいなぁ。橙は藍しゃまの式なので紫と縁に絡ませる理由を作るのが大変です。しかも八雲の性も無ければ住んでる場所も違う。あれ?他人かな?いやいやいや、それでも彼女は八雲家です!
妖夢と縁を良い感じにライバルにして行きたいですね。カカロットお前がナンバーワンだ。とか、俺はお前とも戦いたい。とかやりたいです。