お待たせしてしまった方々には申し訳ありません。
今回、少し長くなりましたが、切り所が難しかったので、
そのまま上げることにしました。
「にょわわああ~~~っ!!」
奇妙な悲鳴だな、などと場違いで
(いや、これはマズいだろうっ!)
と、錬は顔を引きつらせた。
育ちの良さそうな
これは、誰が見ても明らかな、通報に値する事案である。
「な、なんなのじゃ、そなたっ! なにものなのじゃっ! ま、まさか、
言いながら、両手で我が身を抱きしめて、ガタガタと震え始める幼女に、錬は慌てて言葉を紡ぐ。
「い、いや、ちょっと待って。そんなことしないからっ。怪しくないからっ、自分で言うのもなんだけどっ。ここで人を待ってるだけだからっ」
その、錬の必死さが功を奏したのか、身体の震えが止まった幼女は、
「ほ、ほんとかえ? 痛いことをしたりはせんのかの?」
「ああ、大丈夫だ。今日、ここの城に呼び出された人の付き添いで来ただけなんだ。そっちの用件が済むまで、ここで待っててくれってことでさ」
「おお、そう言えば、
七乃というのが誰なのかは知らないが、どうやら疑いは晴れたらしいと、ほっと一息を吐いたところで、
「さっきの悲鳴はこっちからか?」
「あれは、お嬢さまの声のようでしたが…」
などという声が近付いてくるのを聞いて、幼女が慌て始める。
「のわっ、まずいのじゃ。つかまってしまうのじゃ」
「…え~と、追いかけられてるのかい?」
「う、うむ。つかまってしまうと連れ戻されてしまうのじゃ。妾はまだ戻りたくないのじゃ」
ああ、城に勤めている親についてきて、探検に出たってところかな、と結論付けて、錬は微苦笑を浮かべると、幼女が来たほうにある
「ほら、そこの陰に隠れてな。誤魔化してやるから」
「おおっ、ほんとうかや。それでは頼むぞよっ」
喜色を表して幼女が腰壁の裏にしゃがみこむのを見取った錬は、先にしていたように椅子へと座り直した。
そこへふたりの人物がやってくる。
ひとりは、腰に剣を差し、槍を携えた衛兵らしき男で、もうひとりは年若い女官だ。どちらも当然のことながら、錬と顔見知りではない。ゆえに、幼子の悲鳴が上がったと思しき
「失礼だが、貴殿は?」
「本日、召喚を受けております
礼を失しない程度の態度で衛兵が問いを発し、錬はそれに拱手しながら答える。
「そうか。それでだが…」
「あ、あの、あなた、お嬢さまを見ませんでしたかっ?」
錬の答えに、さらに質問を重ねようとした衛兵の言葉に被せるようにして、今度は女官が問いかけてきた。その慌てぶりを気の毒に思いながらも、錬は
「お嬢さまですか? さっき悲鳴を上げて逃げていった子のことかな?」
「は、はい、その方のことですっ。どちらに行きましたかっ?」
「それなら、あっちのほうへ行きましたよ」
しれっと見当違いの方向を示すと、女官は取る物も取り敢えず、というさまで、
「ありがとうございますっ」
と、礼を言いつつ身を翻して小走りで去っていく。その背中に心の中で手を合わせて謝りながら錬は、残った衛兵もこの場から去るのを見送ったのちに背後へと声をかける。
「もう出てきていいよ、お嬢ちゃん」
「おお、礼を言うのじゃ…て、妾はお嬢ちゃんではないっ。立派な淑女なのじゃ。子供扱いは心外なのじゃ」
「ああ、それはすまなかった」
どう見ても子供の
「うむ、よかろう。許してつかわすぞよ」
と、無い胸を張って幼女は尊大に告げる。
「それに褒めてつかわすぞ。あやつらを良う追っ払ったの」
「はっ、お褒めいただき光栄の至り」
いささか大げさな口振りで頭を下げる錬だが、心中では子供の遊びにつき合っている気分だ。それでも幼女は得意げ満足げに、さらに胸を張ってみせ、
「うむっ、苦しゅうないぞ、楽にするがよい」
言いながら椅子のひとつに座ると、じっと錬へと目を向けてくる。その表情、その視線に、錬は気を引き締められるような感覚を覚えた。威圧ではなく、自分の内面を見透かされているかのような感覚。おそらく彼女自身が意識してのものではないのだろうが、見極めようとしているかのようだ。
その眼鏡にかなったのか、幼女はにこやかな笑みを見せて、錬へと問いを投げかける。
「して、そなた、なにものなのじゃ?」
「姓は
子供相手にするかのような砕けた口調が癇に障ったのか、幼女の片眉が一瞬ぴくりと上がるが、むしろその
「ほほう、警備隊の隊長とな。妾は、え…いや…」
名乗ろうとして、口籠り、考え込む。
「うむ、妾のことは、コウと呼ぶがよいぞ」
「ああ、了解した。コウちゃん」
「むう…子供扱いするでないというに、この無礼者め」
その物言いに憮然として両腕を組むと錬を睨みつけるが、すぐに諦めたようにため息を
「…まあ、良かろう、無礼を許す。感謝するがよいぞ。代わりに妾の暇つぶしに付き合うのじゃ。ほれ、さっさと座らぬか」
そんな言葉に従って、錬は再び椅子に腰掛けると、コウと名乗る幼女へと顔を向ける。
「それで、何をすればいいんだい?」
「そうじゃのう…ふむ、なんぞ面白い話でもしてたも?」
「いや、面白いって言ってもね…」
「なんでもよいぞ。つまらなければ、そう言うからの」
“面白い話”と言われて困惑すれば、ダメ出し宣言までされて、錬は頭を抱えた。この世界に来てから幼少の子供と接する機会はあったが、それは農村の子供たちであり、こちらは警備隊の隊長として接すればよく、またそれ以前の平成時代では、そんな機会さえ皆無に近かった。よって、コウのような漢の上流階級の子供が面白がる話題など見当もつかない。
さて、何の話をすればいいんだか…そんなふうに空を仰いだ錬だったが、まあいいか、と思い直した。面白くなければそう言うというのだから、それから話題を変えればいい。この四か月でずいぶんと楽観的、というかむしろ図太くなった錬は、ある意味で開き直った。
そんなわけで錬は、自分の体験談を話してみる。
鬼ごっこで逃げていて、気付かずに硝子戸に突っ込んで跳ね返され、
学校の階段の手摺を滑り降りて遊んでいて、勢い余って窓から転落、しかし植込みに落ちたため軽傷ですんだ友人の話。
自転車で坂道を下っていて、前後のブレーキワイヤーが一遍に切れて泡を喰った話、等々。
要するにこの世界に来る前の話であり、当然に話せない、というよりも話しようのない事柄――学校や自転車など――もあるので、どこか漠然とした話し方にはなったのだが。
結局のところ、錬から見れば大して面白くもない馬鹿話になってしまったわけで、それでもコウは目を輝かせながら笑い、相槌を打ち、時折質問を投げながら話に聞き入っていた。自分が取り立てて話し上手というわけでもないことを知っている錬は、その様子に知らないことを聞けるのが楽しいようだと察して、結局なんでもいいんだな、と悟った。
そんなこんなで、もう少し気楽になった錬の話が丁荘里や警備隊でのことになると、コウがふと考え込むような表情で腕を組む。
「そういえば、そなた、警備隊の隊長をしておる、と言っておったの?」
「ああ、そうだね」
「その警備隊、というのは、何をするのじゃ?」
思わず椅子から転げ落ちそうになった錬である。
「いや、そりゃ、読んで字のごとく、警備をするんだが…」
「?」
心なし引きつった顔で返す錬の言葉に、コウは首を傾げて疑問を呈す。
「つまり、近隣の村を守るんだよ。賊とかから」
「賊の討伐ということかえ? それは、軍の仕事ではないのかや?」
錬の説明に、コウが新たな疑問を浮かべる。それは正しい疑問である。本来ならば、官軍が正しく機能していれば、私設的な警備隊など不要なのだから。だが、
「…軍が当てにならないからね」
肩を竦めて、苦笑を浮かべて錬が答える。
「以前に博望県へ救援を依頼したそうだけどね。動いてくれなかったそうだよ」
「むう、それはそやつらが仕事をしておらぬということではないか…」
顔をしかめてコウが唸るのに、錬は言葉を出さず、苦笑を浮かべるのみ。下手に答えれば批判と受け取られかねない。この幼女がどうこういうのではなく、話が変に伝わって警備隊に不利益をもたらすことになるのは不味いと考えたからだ。まあ、コウが、白毅という警備隊の隊長から聞いた、と誰かに伝えたとしたら、その時点ですでに遅くなってしまうわけだが。
そんな錬の内心を知ってか知らずか、コウは改めて錬へと視線を向ける。
「それで、そなたらが警備隊を作って賊を退治した、というわけかや。なるほどの。それは、まこと天晴なことよ。褒めてつかわすぞよ」
「ははあ、ありがたく…」
などと、子供からの“お褒めの言葉”に大げさに礼を返す錬に、コウは、うむうむ、と満足げに頷いてみせた。だが、
「…でも、それは本来ならあまりよいことではないんだけどね…」
そんなコウに、錬は強くなりすぎないように注意しながらも
この幼女に少し現状の問題点を伝えてみよう、と、錬はふと思いついた。もちろん、この幼女が何らかの政治性を発揮して問題を解決するなどということを期待したわけでない。
コウが高い地位にある貴族の令嬢であるということは初めから分かっていたが、これまでの会話や態度から、それが予想以上であることが推察できた。であれば、教えたことをコウが、その親に話をすることがあるかもしれず、そこから多少なりとも改善の糸口になりはしないだろうか、そう考えたのだ。
錬が、身分は低くとも官憲の地位にあれば、いささか不味い事態になったかもしれないが、所詮は田舎の一警備隊長、その身分は平民と変わりない。そんな下賤の者が多少の世の不満を述べたからといって、罰しようなどとするほど暇な相手でもあるまいし。
そんな、ある意味で軽く考えた錬だったが、まさかそれがとんでもない思い違いだった、などとはこの時は思い至るはずもない。
「どういうことなのじゃ?」
案の定、錬の呟きに喰い付き、疑問を投げかける幼女に、錬は心の中で黒い笑みを浮かべると、その疑問に答えるべく口を開く。
「それについてなんだけど、その前に、コウちゃんは民からどういうふうに税が納められるか知ってるかい?」
「うむ、租税と人頭税じゃろ」
「うん、そのとおりだ。よく知ってるね、偉いじゃないか」
「この程度、あたりまえじゃ、馬鹿にするでないわ」
こともなげに答えるコウに錬が感心したように褒めると、コウは言葉とは裏腹に自慢げに胸を張ってみせる。
それを微笑ましげに眺めながら、錬は話を続ける。
「その租税ってのは、要するに民の収入に掛かる税なわけだけど、ということは、民の収入が減れば税の収入も減るのは分かるよね?」
「うむ、日照りなどで作物の出来が悪いと減るというのは聞いたことがあるのじゃ。場合によっては税を取らないようにすることもあると聞いておるぞ」
「うん、天候などで農作物の収穫量が減れば、当然税収も減る。でもそれ以外にも減る場合がある。それは農作物を作る人が減る場合だ」
「それは、賊によって民が殺されてしまうということかや? でも、それはそなたの警備隊が守るのであろ?」
「そうだね。確かに警備隊が民を守れば、その守られた民からの税収は保たれる。でもその場合、警備隊の人員は生産的な仕事をしないんだ。その警備隊の人からの税収はなくなるんだよ」
「おお、なるほど。では、警備隊のものたちにも畑を耕させればよいのではないかや?」
錬の説明に感心してコウは、それならば、と思いついた意見を口にする。
実際、錬の警備隊ではそれに近いことをやろうとしている。無論、それは税収のためではなく、どちらかといえば自分たちが食べるためで、その仕組みが上手くいったとしても、村々からの援助は相変わらず必要不可欠ではあるのだが。
だが、ここではそういうことが問題なのではなく。
「でも、そうすると警備の仕事ができなくて、民が賊に襲われてしまうね」
「むう…では、どうすればよいというのじゃ?」
単純化すれば、そういうことになるわけで、その容赦ない返答にコウは憮然と口を尖らせた。
「うん、だから本来なら、官が軍を出して民を守るべきなんだよ。そのために税を集めているんだから」
そんな錬の言葉に、コウは、む~、と唸りながら考え込むことしばらく、おおっ、と手を叩く。
「そうか、そういう意味では、軍もそなたの警備隊も同じだということなのじゃな。どちらも税を納めることにはならんのじゃから。であれば、警備隊のやっとることを軍にしっかりとやらせれば、警備隊にいるものには税を納めさせる仕事をさせることができるというわけじゃっ」
コウの出した結論に、錬は、よくできました、と拍手を送った。なんか授業じみてきたな、などと思いながら。
そんな錬に、コウは先程の錬の言葉に新たに覚えた疑問を投げかける。
「ところで、そのために税を、というのはなんなのじゃ?」
「ん?」
その疑問に錬が一瞬、首を傾げるが、
「…ああ、そういうことか。コウちゃん、税ってのは何のために集めるのか、分かるかい?」
「
「じゃあ、納められた
と、そこまで問われれば、コウが言葉に窮する。本当にモノを教えるのならば、もう少し考えさせるところだが、ここはあっさりと答えを告げることにする。
「税ってのはね、少し乱暴で簡単にした言い方になるけど、支配者たちの給料になるんだよ。さっきの軍の話と同じなんだけど、官や将、兵士ってのは、自分たちで畑を耕して糧を得ているわけじゃない。ならどうしてるのかと言えば、民から集めた税の中から給料をもらっているんだ。民が平穏に暮らしていけるように、街を整備したり揉め事の仲裁をしたり、外敵を追っ払ったりした、その報酬としてね」
そこで、国家の成り立ちへと説明が及んでいく。
どうして国家という仕組みが成立したのか。
少人数で成立した村社会であれば、ほぼ全ての構成者が第一次生産者であり、単純であろうと複雑であろうと社会的な活動というものは、それほど必要ではなかった。だが、人々の生活圏が広がり、その集団が多人数を抱えるようになると、多くの問題が浮上し、その解決のために社会が組織されるようになる。
集団の方針を定めるため、あるいは集団内の揉め事を裁定するために王が起ち、外敵から集団を守るために軍が置かれ、王や軍を補佐するために官が
国家というのは、損益を公平に分配する
かなり、相当に、乱暴な言い方ではあるが、そんな概要を錬はコウに語って聞かせた。もちろん、分かりやすい言葉を選び、かみ砕いた表現をし、ときにコウの質問に答えつつ、説明が固くなり過ぎないように注意をしながらである。
「…で、そのために税ってのは集められるわけだから、国や軍は民を守る義務があるんだよ」
そう締め括った錬による税制講座に、コウが、なるほど、と得心がいったかのように何度も頷く。
「そういうことであったか。たしかにそれでは、軍が賊を
呟き、考え込むようにして、むう、と唸るコウを、錬は微笑ましく見守る。
この子はたしかにあまりモノを知らない。だがそれは知らないのであって分からないのではないのだ。しっかりと説明すれば理解は及ぶし、自分が何を知らないのか、を考えることもできる。頭が悪いわけではなく、これまで使ってこなかったために、使い方が分かっていない状態なのではないか、と錬には思えた。だから教え方次第では、この子はしっかりと理解するだろう。そしてこの錬との会話で、その知的好奇心を刺激されてもいるらしい。
「それにしても、そなたの話は分かりやすくていいのう。さっきのような話を聞かされたことはあったのじゃが、そやつらの言っとることは難しくて訳が分からんかったのじゃ。ゆえにずっと聞き流しておったのじゃが、そなたの話であれば、もっと聞かせてほしいものじゃ」
目を輝かせて言ってくるコウに、錬も満足感を覚えた。こうも素直に知識欲を示されれば、錬としてもいろいろと教えたくなってくる。
どうにも、錬には教育者としての資質が備わっているらしかった。高度な教育となれば不明だが、少なくとも、幼児や児童などに理解しやすく物事を教えることができ、その過程と結果に満足を覚えることができる程度には。
それでは次はどんなことを話そうか、と意気込んだところで、錬はようやくその気配に気がついた。どうやらコウとの話に夢中になっていて勘が働いていなかったらしく、気がついたときにはその存在はすでに
「おや、お嬢さまじゃないですか~、こんなところにいらしてたんですね~」
かけられた声に振り返れば、そこにはにこにこと笑顔を浮かべる女性がいた。動きやすそうに短くした青い髪、その前髪を簡素な髪止めで右に流した様は、言葉にすれば活動的な印象だが、その笑顔もあってか、全体としてはむしろ大人しげな女性に感じられる。実際、武という意味からすれば、錬には脅威とは感じられない。だが、表面ではにこやかでありながら、彼女の“お嬢さま”に近付いている錬に対して警戒し、しかしその猜疑心を微かにしか感じさえない様子に得体のしれなさを覚えて、錬は思わず背中に寒気を感じた。
そんな錬を知ってか知らずか、コウが能天気とも言える口調で、その女性に答える。
「おお、
「はい、閻さんとのお話が終わったのでお送りしてきたのですよ~」
その言葉に、七乃と呼ばれた女性の後ろを見れば、見知った女商人がいる。目が合った
「お初に御目にかかります。私は、白毅、字は士泰と申します。そちらの閻方全どのの護衛をしております」
錬の言葉に、今度は青髪の女性が閻象を振り向き、確認を取る。頷きを返す閻象を見て、とりあえずは納得した女性は、改めて錬へと視線を向けると、表向きは和やかに返礼をして、
「私は、姓は張、諱は勲、字は
そこでがらりと雰囲気が変わる。隠すこともなく探るような視線をぶつけてくる張勲に、錬の背筋が震える。
「…あなた、ここでお嬢さまと何をされていたのですか?」
だがその質問、いや詰問に答えたのは錬ではなかった。
「うむ、この白と話をしておったのじゃ。いろいろと面白い話を聞いたのじゃ。税の使い方とかをのう」
「はあ、税の、ですか~」
場の空気を読まない能天気なコウの言葉に、張勲も毒気を抜かれたかのように呆気に取られて呟く。そんなふうに緊迫しかけた空気をぶち破ってくれたことに、ほっと息をついた錬だが、ふと視線を感じて顔を上げる。見れば、張勲どころか閻象からも呆れたような視線を投げられている。
そんな状況に戸惑いを隠せない錬に、張勲はため息を吐きつつ、
「…あなた、お嬢さまに税制のお話をされたんですか?」
「…ええ、多分に成り行きでしたが…」
その返答に、変わらずに呆れた様子を示しながら、張勲のため息がさらに深くなる。
「…どうやら、なにも知らなかっただけのようですね~。まあ、お嬢さまが
「え、と、七乃や、なにか不味かったのかの?」
何度もため息を吐く張勲に、コウが不安げに聞くが、張勲はそんなお嬢さまを安心させるかのように笑いかけた。にこやかな、その笑顔は、間違いなくお嬢さまの不安を払拭させるものだったが、なぜか錬には黒いものに思えて、顔が引きつるのを止められない。だが、それに続く言葉は、それ以上に錬に衝撃を与えることになる。
「いえいえ、なにも悪いことはないですよ。ただこのモノを知らない方に呆れていただけですから~。まさか
さて、こうなりました。
やっと書けました。
やっぱり原作キャラは難しい。
みなさんの持っているイメージと乖離しすぎてないかが心配ですが、ある程度は仕方がないかな、と開き直っております。ご容赦願えれば助かります。
実際に性格的にも能力的にも少し上方修正しているつもりです。
南陽太守としての実権を握る前なので、まだ思い上がっていないという設定で考えていて、ここで教育が為されて成長していくと考えています。
それにしても、まだ本名は出ていませんがね…