私が悪ノリで始めてしまったともいえる稚拙な作品ではありますが、お付き合いいただければ幸いです。
プロローグ
一人の少女がいる部屋で光が明滅する。
その部屋ではデジタルディスプレイが展開されており、そこに映し出される映像は流れ、移り変わっている。
部屋の中はよくいえば綺麗で、悪く言えば殺風景だ。その光景でこの部屋の主であろう少女の趣味がおよそないことが伺える。
もしくは媒体をデジタルなものとし、物として残していないだけかもしれないが。
部屋の中はやや薄暗めな感じであまり光量は多くないようだった。とはいっても日が落ちていて暗いわけではなく、この部屋の主がそういう風に調整したからだ。理由はあるのだろうが、それを鑑みると少女は強い光を好まないように思える。
少女の体は小柄だった。整った容姿をしており、まるで人形のようで、美しいではなく可愛いといえる容姿をもっていた。髪は短めに適当に切ったのが伺える、切り揃っていない髪形。だが、その髪はさらさらとしており、手櫛で梳くのもとても簡単なことに思えるような艶やかさを感じさせる。
まるで髪のケアに興味がなさそうな髪形をしているのに、質はとても良いという女性が羨みそうな髪をもっていた。
肌は色白で、儚げな印象を抱くが、短めな髪の毛がどこか活発そうな雰囲気を漂わせる。まるで壊れもののような印象を受けさせられつつも、どこか不思議な人だった。
少女はホロキーボードを操っているようで、手が忙しく動いている。その早さは熟練と言えるレベルのものどころか、もって生まれた才能としかいえないレベルの高速な操作だった。
そんな少女のホロキーボードに向かう手が躍るように動く。そしてそこには通常とはかけ離れたおかしな光景があった。少女はホロキーボードを上下に2つずつ、合計4つを操作していたのだ。押し込む力で文字を打ち込み、指を離す反動で跳ね返る関節の部分が上のキーボードを叩く。上にあるキーボードは視線による操作か、左右上下に動いていて、位置調整をすることで打つ文字をしっかりと変化させているようだった。
少女が手を躍らせるたびに文字列が並び立っていく。少女は並び立っていく文字列を軽く見ながら、まるでこれがなんでもないことのように続けていく。
そんな異常な光景。
少女の目はせわしなく動き、手は片時も止まることなく動いている。そんな異常な光景の中で流れている映像……それは白騎士がミサイルを撃墜させている映像だった。
「IS……」
少女はぽつりとそう呟くとホロキーボードに入力していた手をぴたりと止め、キーボードを消し映像を眺める。その視線には抑えきれない好奇心が込められているように思えた。
少女は映像を停止させ、拡大して白騎士(IS)を眺める。少女が行うその一挙一動には、どこか決められて行ったような無機質さと綺麗さがあった。
「面白いね」
そう少女はわくわくしたような声音で呟くのだった。
ご指摘などありましたらどしどしお寄せください