予想していたよりアクセス数が多く、嬉しい限りです。
読んでいただいている皆様、ありがとうございます。
引き続き感想、評価等募集しております。
どんなものでも構いません。よろしくお願いします。
それでは第3話、お楽しみください。
「………事情は、分かったけど」
泣きじゃくる千羽矢から20分ほどかけて経緯を説明された蓮は、パニックに陥っていた。
(ねねねねね寝るっていうのはああいう意味の寝る、じゃなくてただ単純に寝るだけだよな!?添い寝すればいいだけなんだよな!?)
(私、本当に言っちゃったよ…せっかくこんなにいい人と出会えたのに……こんなことで失っちゃうなんて……)
それからたっぷり5分、蓮は脳をフル回転させ、千羽矢は自らを責め続けた。
そして――――――
「ま、まぁ、同じベッドで寝るだけだよね?だったら構わないよ。何も変なことはしたりしないから。」
「………!!!!ほ、本当ですか!?気持ち悪くないですか!?本当にいいんですか!?」
「気持ち悪いだなんてとんでもない!むしろ…いえ、何でもないです」
(危ない危ない、本音が出るトコだ)
「そ、そうですか…ありがとうございます…」
「それじゃ、早いとこ寝ようか……明日から早速授業始まるみたいだしね」
「はい……」
そう言って2人はベッドに入り、電気を消す。
(え、え、何!?こんなにくっつくの!?ってそりゃ抱き枕の代わりならそうなるのか。とはいえこれはマズイだろ…色々当たってるし)
千羽矢が蓮の胸に顔を埋めている格好だ。
下を向くと、既に千羽矢はすやすやと寝息をたて、気持ちよさそうに眠っている。
(ハハ…寝るの早すぎでしょ…)
――――――2時間後
(寝れねぇっ!)
いくら目を閉じても、嗅覚、聴覚、触覚が強烈に訴えかけてくる。
(アハハ…ほんのり甘い香り……無防備な寝息……ふわっふわのおもち……こんなん寝るとか無理やで)
(嗚呼、こりゃ俺がオールナイトコースだな)
――――――――――――――――
(ん……)
重いまぶたを開く。朝になったようだ。
まだ辺りは暗い。
(…そっか、私、蓮さんに…)
昨晩の出来事を思い出す。
(って、うわわわっ!)
横で蓮が寝息をたてている。
さすがに疲れから、オールナイトは断念したようだ。
千羽矢は蓮に抱きしめられる形になっており、どちらかというと千羽矢の方が抱き枕としての役割を果たしていた。
(蓮さん、早く起きて〜!)
速まる心臓の鼓動が止まらない。
かといって、自分の勝手でこんなところに連れ込んでしまった相手をまた自分の都合で起こすのも失礼な話である。
そう考えた千羽矢は、結局蓮が起きるまでの1時間、必死に恥ずかしさに耐えながらそのままの体勢でい続けなければならなかった。
――――――――――――――――――
「おはよう…」
「おはようございます…」
「と、とりあえず朝食だね。パン焼いてくるよ。」
「じゃ、じゃあ私は目玉焼き作ります…」
40分後。
朝食を食べ終え、登校する準備を整えた二人は、寮の部屋を出ていた。
「授業って、いったいどんなことをするんだろうか。」
「私は演習が大半だと聞きました。座って受ける授業の方が少ないみたいですね。」
「そうなのか。ま、ぼちぼち頑張っていこう」
「そ、そうですね…」
そんなことを話しているうちに、教室へと到着した二人。
席に座り、鞄から荷物を出そうとしたその時ーーーー
「ねえ、君が噂の王の力の人?」
後ろの席の女の子が話しかけてきた。
オレンジ色の髪のショートカット、いかにも活発そうな女の子だ。
「噂になってるのか…そうだけど。」
「へえ〜、すごいねぇ。見るの楽しみだな。ね、太助。」
太助、と呼ばれて斜め後ろにいた男が反応する。
「うん、そうだね!僕も早く王の力、見てみたいな!」
髪は短く刈り上げられ、にこやかな笑顔で話している。幼さの残るその顔は、少年、と表現するのが最も適しているように見える。
「自己紹介がまだだったよね。私は滝本 紗矢香(たきもと さやか)っていうんだ。こっちのチビは、桜 太助(さくら たすけ)だよ。よろしくね!」
「チビ言うな!ていうか紗矢香こそあんまり背高くないじゃん!あ、よろしくね雨崎くん!あと、えーっと、そっちの人は…小咲さんも!」
「ああ、よろしく。」
「よろしくお願いします…」
「ところで今日は何をす……」
バァン!
今日も荒々しくドアを開け、ズカズカと大股で教壇に登る人物は。
例の女教師だ。
「はい話やめー。出席確認!……よーし全員いるな。それでは。」
コホン、と咳払いをし、一息入れる。
「今日はこの教室のメンバーで、演習を行う!うちは成績を相対評価で付けるからな。そのための、おおまかな「実力」を測る実践演習だ。クラス分けもこの演習の結果によって行うぞ。結果を残したものから順に、AからGのクラスに配属される。事前に「実力」をある程度把握しておくことで、成績付け、順位付けを円滑に進められるからな。」
(なるほど…このクラスは、あくまで仮のクラス。本当のクラス分けは、現状の「実力」で判断されるというわけか。)
そう。「実力」と「才能」はイコールではないのだ。
才能が劣っていても、努力が実を結んだ者、上手く力を引き出せる者、優れた戦略を講じれる者などは結果を残すことができる。
戦闘において、強いかどうかは関係ない。重要なのは、勝ったか負けたか。これ以外にないのである。
「以上だ。何か質問!」
「はい」
「雨崎とか言ったな。よし、何だ。」
「実力、というのはただ戦闘するだけで測るものなのですか?才能によっては、戦闘だけでは推し量れないものもあると思いますが。」
フフ、と含み笑いをした後、担任教師はこう告げた。
「そうだ。戦闘の内容のみを鑑みて決める。いくら戦闘向きではないとはいえ、ある程度の体術は身につけていなければならないからな。」
(―――!!千羽矢さん…!)
千羽矢の方を向くと、既に固まっていた。
普段の彼女を見る限り、サポートにしか特化していないのは明らかだ。体術など、ほぼ全く身につけてはいなかった。
「他に質問はないか?……よし、それでは10分後、武道館に集合。解散!」
(まずいな…どうしたものか。)
いきなりの演習、そしてピンチ。
蓮、千羽矢の運命やいかに。
いかがでしたでしょうか。
キャラの人物像等分からない!想像しにくい!等あるかと思います。
そのうち登場人物紹介でも出そうかな?と考えております。
そういったご意見、面白かった面白くなかった等の感想、評価等、いつでもお待ちしておりますので、よろしくお願いします。<(_ _)>
手に取っていただき、ありがとうございました。