放課後 憑苦side
とくに理由もなく残り続け日が沈もうとしている教室に僕こと憑苦は佇んでいた
やっぱり理由がないというのは訂正しよう
残っていれば面白いものがみれると思ったからだ
案の定廊下から話し声が聞こえてくる
烏間先生とイリーナ先生、それに殺せんせー
あと殺しに手慣れてそうなベテランのおじさんが1人
こっそりとばれないように扉に耳を貼り付ける
いわゆる盗み聞きというやつだ
扉の前で話しているだけあってよく聞こえる
あのベテランそうなおじさんはイリーナ先生の師匠らしい
イリーナ先生の変わり果ててしまった姿を見て撤収をしろとのこと
sideイリーナ
今日は久しぶりに師匠が会いに来てくれました!
とても感激しています
師匠は忙しく中々会えないのでたまに寂しくなります
ですがいま師匠から聞きたくない言葉が飛び出てきました
「撤収しろイリーナ。お前にこいつは殺れない」
師匠がわざわざ来てまで初めに言われた言葉がそれでした
なぜですか?と聞けば
「いまの腑抜けたお前では殺せないからだ。お前は元々ハニートラップを専門とする殺し屋だ。素性がバレればお前はただの一般人となんら変わりない」
もっともです
私は元々このせんせーを殺すために送り込まれた殺し屋でした
ですがいまの私は……
キャラ崩壊という名の普通の先生になってしまっている
こんなの私じゃない
私は…私は……
「なら勝負をしましょうよ師匠。私がここに残るためのね」
私はハニートラップの天才だ!
「にゅるふふふ、いい顔になりましたねイリーナ先生。なら勝負の内容を決めてあげましょう。いいですね?」
いままで黙っていた殺せんせーが口を開いた
師匠も私も反対はなく殺せんせーの言葉に耳を傾ける
「勝負内容は………憑苦君をさきに殺した方の勝ちです」
といって扉を勢いよく開けた
side out
side憑苦
「あいて!」
扉が勢いよく開いたため思わず前に倒れる
「殺せんせー、なんで僕なんですか」
うつ伏せのまま問いかける
「盗み聞きしていた罰です」
烏間先生のほうをチラッとみてアイコンタクトをとろうとするが目を逸らされる
面倒ごとは嫌なんだろう
恐らくこれを押し付ければ今度こそ烏間先生の胃に穴があいてしまう
僕は服を叩きつつ起き上がり
「わかりました。殺されてあげましょう」
烏間先生を助けると思えば頑張れる……気がする
「いい返事ですねぇ。まぁ殺すと言ってもこの対先生用のナイフを体に当てればいいだけですよ。いわゆる模擬暗殺です」
懐から取り出したゴム製のナイフを紙に包んでイリーナ先生とその師匠さんに渡す
「ほう、子供が相手とは、私はてっきり烏間君が相手してくれると思っていたが」
「憑苦君を舐めないことです。痛い目を見ますよ。にゅるふふふ」
あれ?ハードルが上がっていく
これはあれか
『負けられない戦いがここにある!』的な
……頑張ろう
ハニートラップ……神崎少女……う、頭が……
会話が圧倒的に少ない
というかやっぱり安定しないです