憤怒の魔王が再び異世界から来るそうですよ?   作:地蜘蛛

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1話

乾恭弥は転生者である。もともと高校生だったが、ある日事故にあい死んでしまった後、気付くと見知らぬ世界に生まれていた。その世界には魔法やスキルがあったりモンスターがいたりと、ファンタジーな世界だった。そこで約千年を過ごした後様々なアニメの世界に旅行(?)していると箱庭へ招待された。さらに箱庭で四千年近く過ごしてまたまた様々なアニメの世界に旅立った。ついでにアニメの世界に行くたびにそのアニメの原作知識を消去していた為、いつまでも楽しめて良いねと馬鹿な事をしていた。(更に言えば、知らないアニメもあった為、その世界に行った時は戸惑っていた)

そして今の恭弥は何をしているかというと

 

「よっしゃぁぁぁぁゼットンワンパンだぁぁ‼︎」

 

宇宙最強の怪獣を相手にボコっていた。しかも粉々。絵で表現しようと思ったら軽く18禁になるレベルである。

 

「うーむ、この世界もだいぶ暇になってきたな…まあ大体の怪獣は1%程度の力で倒せるからな。そろそろ別の世界に行くとするか。」

 

そうぼやいていると、いつの間にか目の前に手紙が落ちていた。

 

「ありゃ、手紙が…俺が気付かなんだとすると……なるほど、箱庭か。」

 

そしてその手紙を手に取る。手紙は自分宛だった。

 

「ははは、イイねー!久しぶりにあそこに戻ってみるとするか!あそこならもっと楽しめるしな!」

 

そして手紙を開けて中を読む。手紙にはこう書いてあった。

 

『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。その才能を試すことを望むのならば、己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、我らの”箱庭”に来られたし』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の瞬間、恭弥は上空四千メートルに投げ出された。真下を見れば、大きな湖のようがあった。その湖少し上には水膜が展開されている。とりあえず呼び出されて即ぺちゃんこという事は無い様だ。

 

「ありゃ、こんな呼び出され方だったっけーー⁉︎」

 

周りを見れば恭弥の他にも少年少女が3人、プラスαで猫が1匹。とりあえず恭弥は猫を助ける事にした。下に水膜が展開されてるとはいえ、落ちれば普通に危ないし、何より恭弥は動物、中でも哺乳類好きである。

 

「そこの猫、捕まれ!ついでにモフモフさせてくれ!」

『あんちゃんありがたいけど今そんな状況ちゃうでー‼︎』

 

猫を掴むと右腕で抱え、残った左腕を、まるでそこに壁があるかの様に、何も無い空間を思いきり掴み取った。ガガガガガと、普通は聞こえない音がきこえる。最初はもの凄いスピードで落下していたが、だんだんと減速していき、水膜に当たる直前で完全に止まる事ができた。しかし他の3人は湖に着水してしまった。

 

「ありゃりゃ、こりゃびしょびしょになっただろーな。」

 

そして猫を抱えたまま体を前後に揺らし反動をつけ、陸地へと飛んだ。

 

「ほっと。猫ちゃん大丈夫だった?」

『おかげさまで助かったで。ありがとーな。』

「どういたしまして。」

 

すると、湖に落ちた3人が上陸してきた。

 

「し、信じられない!まさか問答無用で引き摺りこんだ挙句、空に放り出すなんて!」

「右に同じだクソッタレ。場合によっちゃその場でゲームオーバーだぜコレ。石の中に呼び出された方がまだマシだ。」

「いえ、石の中に呼び出されては動けないでしょう?」

「俺は問題無い。」

「そう、身勝手ね。」

(へえ、あの少年なかなかいいギフトを持ってんな。石の中に呼び出されても大丈夫とか。まあ俺も大丈夫だけど笑)

「ねえ。」

「ん?」

「貴方の抱えてる三毛猫、返して。」

「ああ、君の友達だったのか。ほいどーぞ。」

「ありがとう。」

『あんちゃん、ほんまありがとうな!』

「いいって事よ。俺は哺乳類好きだからな。三毛猫ちゃんもお礼はいいぜ。」

「!三毛猫の言葉が分かるの⁉︎」

「お、おう。長い事修行してたら分かる様になったぞ。」

「凄い、私以外にも動物の言葉が分かる人が居たんだ。」

「まあここにはそう言う奴もたまにいるから。会ったら話してみるといいぜ。」

 

 

 

 

 

「まず間違い無いだろうけど念の為聞いとくぞ…お前らにもあの変な手紙が?」

「ええそうよ。けどその“お前”って言うのを訂正して。私の名前は久遠飛鳥よ。以後は気を付けて。そこの猫を抱えた貴女は?」

「春日部耀。以下同文。」

「そう、よろしく春日部さん。じゃあ、野蛮で凶暴そうなそこの貴方は?」

「高圧的な自己紹介ありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子揃った駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれお嬢様。」

「そう。取扱説明書をくれたら考えてあげるわ、十六夜君。」

「ハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけよお嬢様。」

「それじゃ最後にニコニコしているそこの貴方は?」

「俺かい?俺は乾恭弥だ。笑顔を絶やさない様心がけてるバラエティ溢れる生活が大好きな人間だ。仲良くしてくれよ諸君。」

「で、呼び出されたはいいけどなんで誰もいねえんだよ。この状況、招待状に書かれていた箱庭とかいうものの説明をする人間が現れるもんじゃねえのか?」

「そうね。説明がないままでは動きようがないもの」

「……。この状況に対して落ち着き過ぎているのもどうかと思うけど」

「それ君が言うか〜。」

 

そんな会話をしながらも近くの草むらを見る。

 

(うーん、まあ普通の人なら気付かないと思うけど…まだ気配の消し方が甘いな。そんなんじゃ一桁外門に行ったら3秒でバレるぞ。)

「仕方がねえな。それじゃそこの茂みに隠れてる奴にでも話を聞くか。」

「あら、貴方も気付いてたの?」

「当たり前だ。かくれんぼじゃ負け無しだぜ。そこのところお前らも気付いてたんだろ。」

「風上に立たれたら嫌でも分かる。」

「あんな気配の消し方じゃ数秒で殺られるぞ。」

「へぇ、面白いなお前ら。」

 

すると草むらから隠れていた人物が出てきた。

 

「や、やだなー御四方様。そんな怖い顔で睨まれたら黒うさぎは死んじゃいますよー。ええ、古来やり孤独と狼はうさぎの天敵でございます。そんな黒うさぎの軟弱なこころに免じてここは穏便に話を聞いて頂ければ嬉しいのでございますよ?」

「断る。」

「却下。」

「お断りします。」

「まあさっさと出てこなかったからな、自業自得だ。箱庭の貴族ならそんな狡いことすんなや。」

「あっは、取り付くシマも無いですね♪」

(肝っ玉は及第点。この状況でNOと言える勝ち気も買いです。扱いにくそうなのが難点ですが……というより、何故最後の方は私が箱庭の貴族だと知っているのでしょう?)

 

降参のポーズをしながらも冷静に4人を値踏みする黒うさぎ。

しかしそのせいか、後ろから近づく脅威に全く気付いていなかった。

 

「えい。」

「ふぎゃ⁉︎」

 

後ろから耀が黒うさぎのウサ耳を思いきり引っ張る。

 

「ちょ、ちょっとお待ちを!初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きにかかるとは、どういう了見ですか!?」

「好奇心のなせる技。」

「自由にも程があります!」

「へぇ、そのウサ耳本物だったんだな。」

「じゃ私も。」

「え、ちょ、ちょっとお待ちを……」

 

しかし問題児達は止まらない。左右から十六夜と飛鳥がウサ耳を引っ張る。

 

「ちょっとそこの貴方様、お助けを!」

「あー、すまん俺には彼らの欲望は止められない。俺だって自分が可愛いんだ。黙って受け入れた方が身の為だ。てか受けろ。」

「何故棒読み⁉︎しかも最後本音が漏れちゃってますよ⁉︎」

「「「「ええいうるさい!」」」」

 

湖で1人の断末魔が聞こえた…。




ヒロインの他にも何か聞いてほしいカップリングがあれば言ってください。
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