突然僕が帝国華撃団の隊長代理になりました   作:真宮寺さくら

20 / 132
帝国華撃団再生篇
帝国華撃団再始動前編


太正12年8月

 

帝国華撃団総司令の米田一基が警察に捕まって2日後・・・

 

帝国華撃団の後ろ楯でもある賢人機関は慌てていた。

 

米田から漏れる情報の処理、そして、新司令を誰にするかを決める事等。

 

その間帝国華撃団は、活動停止になった。

 

その頃隊員たちは・・・

 

夏季公演の舞台の練習や準備等に時間と労力を使っていた。

 

彼女達にとって帝国華撃団の活動がなくても、彼女達には、歌劇団としての顔があるのだから。

 

「はあ、皆さん一所懸命に動いてますね」

 

「僕は、こういう時どうしたらいいんだろう?僕は帝国華撃団の隊長代理でここにいるのに、その帝国華撃団が活動停止になるなんて」

 

 

「僕は、地下牢に入れられていた時に起こった事を、あやめさんから聞いた時驚いてしまった。

 

「あーーくそ逃げられた」

 

「落ち着いてください。司令」

 

「五月蝿いぞあやめ君。わしに命令するな」

 

「きゃあ、やめてください司令」

 

 

「これはまた、ずいぶんと、我侭のようですね、この世界の米田一基は?」

 

「誰だ!!お前は?」

 

「私は紫藤直哉と言います。佐谷直哉君が理不尽な待遇を受けているとの情報を受けて来たのですがね」

 

「・・・そんなのはない・・・早く帰りたまえ」

 

米田は冷静になり、直哉の質問に答えていた。

 

「そうですか?それでも私は先程の貴方達の行動や言動を見て信じられないので、調査をさせてもらいます」

 

「勝手に調査するな若造がーー」

 

米田は、直哉に襲い掛かったが、米田は、紫藤直哉の持つ麻酔銃で眠らされた。

 

 

その後・・・

 

直哉はあやめによって地下牢から出され、米田一基は、傷害罪で警察に捕まったのだった。

 

「まさか紫藤直哉さんがここまで来て、僕のために動いてくれて、その結果米田さんが警察に捕まるなんて思いもしなかった」

 

 

直哉がそんな事を考えていると、さくらがやって来た。

 

「直哉君舞台袖で何してるの?」

 

「あ、さくらさん。「いやあこれから僕はどうなるのかなあと考えてたんですよ」

 

「え、どういう事?」

 

さくらが直哉に聞く。

 

 

「さくらさん僕は、帝国華撃団の隊長代理として、ここに呼ばれました」

 

「そうだね直哉君」

 

「でも今、その帝国華撃団も、活動停止中です。そんな中、僕は何をしたらいいんですか?」

 

「間もなく本来の隊長である大神さんも戻ってくるという話ですし、僕はお払い箱でしょうから」

 

「直哉君そんな事自分から言わないで、お願いだから・・・」

 

「さくらさん・・・貴女はどうして僕に優しくしてくれるんですか?薫お姉ちゃんを亡くした僕に対する哀れみでですか?

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。