帝都動乱再び前編
「ええーー皆どうしてここにいるんですか?」
「何言ってますのさくらさん。私達は直哉さんの隊長就任のお祝いとして一緒に食事をと思っていたら、さくらさんが、直哉さんに告白してるから出れなかっただけですわ」
「なっ告白」
「そうだよさくらずるいよ、アイリス達だって、本当は、直哉お兄ちゃんと食べたかったんだ」
「「え、嘘」」
直哉とさくらは、アイリスの言葉を聞いて驚いていた。
「だけど、直哉お兄ちゃんと話したりすると、米田のおじちゃんが怒るから、お兄ちゃんと話も出来なかったしね」
「「そうだったんだ」」
「それではマリアさんやすみれさんは、僕がこのまま帝国華撃団の隊長をしてもいいと思ってますか?」
「ええ、私はいいと思ってるわ、すみれは?」
「私は、今の直哉さんでは、隊長は無理と思いますわ」
!!
「すみれさん何言ってんですか?」
「落ち着きになって、さくらさん。私は今の不安や戸惑いを持った直哉さんでは厳しいと言ったのですわ」
「不安と戸惑いですか?」
「確かに今の僕には、不安と何故隊長に選ばれたのかという夜惑いがあるのは事実です」
「直哉君・・・」
「そうですか・・・それでは私達が真の意味で、貴方を隊長と呼べる日が来るのを待ってますからね」
「はい、すみれさんありがとうございます」
そう言って、さくらと直哉以外の隊員達は食堂を出て行った。
その頃日本橋地下では・・・
「天海様帝国華撃団に新たな動きがありました」
「ほう聞かせて貰おうか叉丹」
「はい、天海様が気にしていた、あの少年ですが、帝国華撃団の隊長に正式になったようです」
「そうか・・・羅刹はいるか?」
「はい天海様、白銀の羅刹はここに」
「ずいぶん待たしてしまったな、現時刻を持って帝都侵攻を再会する」
「「「おお、ついにこの時が!!」」」
「手始めに羅刹六覇星降魔陣の完成の為に動いてもらうぞ、そしてお前の兄の刹那を殺した、帝国華撃団を倒せ!!」
「はっ了解しました。天海様」
こうして、徳川幕府の再興を目指す、魔人天海の野望が、再び動き始めようとしていた。
その夜・・・
「え、ここが僕の部屋ですか?」
「ああ、そうさと言っても、俺が入院する前まで使っていたけどね」
「大神さんありがとうございます」
「いやこちらこそすまなかった。今まで屋根裏で寝ていたとは」
「今日からはゆっくり寝てくれ。それでは俺は失礼するよ」
「はいおやすみなさい大神さん」
そして直哉にとっての驚きの一日が終わりを告げた。