突然僕が帝国華撃団の隊長代理になりました   作:真宮寺さくら

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帝国華撃団の敗北中編

「どの道僕たちは、ここでは、異邦人ですし、僕たちとの出会いで、佐谷直哉君の運命が変わらなければ良いですけどね」

 

「直哉君・・・」

 

「俺にとっては、難しいなあだけど、そんなに難しく考えなくていいと思うよ」

 

「君達にとっても、直哉君達花組の皆にとってもこの出会いは必然だと俺は思うよ」

 

「「大神さん」」

 

「それともう一つ注意して下さい」

 

「何をだい?」

 

「何れ僕と直哉君は、共に世界を守る時が来るでしょう。その過程で、想定外の敵がこの世界にもしくは、直哉君自身を狙いに来るでしょうから気をつけて下さい」

 

回想終了・・・

 

「だから君は、世界の為に生きていなくちゃいけないんだ」

 

「そんなーー」

 

「さくら君マリア、直哉君いや、俺達の希望を頼むぞ」

 

そう言って、大神は蒼角と、銀角に突撃し、大爆発が起こった。

 

 

 

その事件から1週間後・・・事態は急変した。

 

その事態とは、賢人機関の華撃団構想を、支持していた者達が、何者かに次々と殺される事件が続発し、帝国華撃団は、黒乃巣会が出現していても、出撃出来なくなり、帝都はついに、天海の理想とする。魔の都と化しつつあった。

 

そして、帝国華撃団隊員達は・・・

 

すみれは、実家の神埼重工に戻り財政会を動かそうとするもうまく行かずにいた。

 

マリアとカンナは、秘密裏にこの事態になった犯人を捜すべく、各地を転々としていた。

 

アイリスと紅蘭は、アイリスの故郷である。巴里を目指していた。

 

そして直哉とさくらは、ひとまずさくらの実家のある仙台に向かうこととなった。

 

それから三週間後・・・

 

黒乃巣会首領天海から、一つの要求があった。それは・・・

 

「哀れな帝都市民に告ぐ、今から3日の内に、元帝国華撃団隊長の佐谷直哉と、元帝国華撃団隊員の真宮寺さくらの身柄をよこせ」

 

という内容だった。

 

 

時は遡り帝都が黒乃巣会に実験を握られてから2日後・・・

 

「あのーさくらさん僕達はこれからどうなるのでしょうか?」

 

「直哉君これから私達は、仙台に行くわよ」

 

「え、仙台にですか?」

 

「ええ、そうよ昨日花組の皆で話したの、直哉君の安全な場所をね」

 

「そんなー何故そんな事に」

 

「直哉君よく聞いてね、もう貴方と私は、帝国華撃団の一員じゃないの、勿論マリアさんやアイリスもね」

 

「え、そんな」

 

「そんな私達が安全な場所は、もう帝都には無いのだから、帝都から離れた私の故郷の仙台に行くのよ」

 

そして直哉は、さくらと共に、さくらの故郷である仙台に向け出発したのだった。

 

仙台・・・

 

「あーあ、結局帝国華撃団の負けかよ。これじゃどうなるのかねえ」

 

「今のところ、やつらは帝都にしか、興味が無さそうだが、いつこちらに来るか、わからねえしな」

 

仙台に着いた直哉とさくらは、そんな街の声を聞き、我慢をしながら真宮寺家に向かった。

 

「くっ皆僕達の苦労を知らないくせに言いたい事ばかり言って」

 

「直哉君。抑えてね私達が敗北したのは、事実だしだから街の人達がそう感じるのは仕方が無いのよ」

 

「でもそれじゃあ!!」

 

その時直哉の目に、さくらの悔しさを堪え涙をうっすら浮かべていた.さくらの顔が見えた。


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