俺は喧嘩をしている二人のところに行き大声を上げた。
「いい加減にしろよみんな!!病人が居るんだろ、だったらやることがあるだろう」
「すみれ君」
「何ですの?少尉」
「アイリス」
「何ー」
「紅蘭」
「はいな」
「俺は、決めた。俺は退院しても花組には戻らない事にした」
「「「「ええーーー」」」」
「どういう事ですの?少尉」
大神はすみれの問いには、答えず直哉を自分のテントに連れて行き、直哉の看病を始めた。
大神が、直哉を連れて行った後・・・
「何で何ですの?ここに少尉が病院にいる筈の少尉が・・・」
「あーんお兄ちゃんに嫌われたよーーさくら」
アイリスがさくらに近寄ろうとするが、さくらは大神のあと追いかけて行った。
「こりゃまずいわ完全に大神はんを怒らせてしもうたな、すみれはんのせいで」
「何ですの私のせいですの?」
「誰が見てもそうやろ、うちらは民間人の子供を苛めてた大人に見えるやろ」
「そんな事は神埼の名においてさせませんわ」
すみれは燃えていた。
そのころ大神は・・・
「これでよし・・っと、しかしこんな子供が俺の代わりをしていたのか・・・」
その時大神のテントにさくらがやって来た。
「大神さん。直哉君の様子はどうですか?」
「ああ大丈夫だよさくら君、今ぐっすり眠ってるよ」
「よかった」
さくらは、大神の言葉を聞き、安心した。
「さくら君教えてくれ。直哉君のお姉さんがどうして死んだのかを?」
「大神さん・・・」
「いいかい、さくら君俺は、帝国華撃団の隊長としてではなく、俺という人間が、直哉君に向き合う為に必要なんだ」
「大神さん・・・」
そして、さくらは大神に語りだした。天海から聞かされた直哉の姉の薫の死についてを。
「来たようだな、さあ返答は、如何するのだ?」
「私達は貴方達と戦うわ」
「ほう、そうなのか?ならばこの小僧もあの姉の元に送るしかないな」
「何ですって!!薫さんをどうしたの?」
「あの娘は死んだのよ、自分の意思でな」
「そんな・・・そんなの嘘よ」
「嘘ではない。事実じゃ受け入れろ娘」
「それで娘よ、暫く我ら黒乃巣会は活動を控える事に決定した」
「ええーどうしてですか?」
さくらは、天海に理由を聞く。
「わしは小僧の為に1ヶ月活動を控える事にした、娘よその小僧の霊力は非常に、扱いが難しいぞ、せいぜい気をつける事だな」
そう言って、天海は、直哉をさくらに渡し、自身魔装機兵の天照と共に何処かへ撤退した。
「そうかそういう事だったのか」
さくらの話が終わると同時に、直哉も目覚め、直哉はさくらに聞いた。
「ねえお姉さん、お姉ちゃんが死んだって嘘だよね、嘘だよね、嘘だって言ってよー」
そう言いながら、直哉はテントを出て行ってしまった。