「さくら君教えてくれ。直哉君のお姉さんがどうして死んだのかを?」
「大神さん・・・」
「いいかい、さくら君俺は、帝国華撃団の隊長としてではなく、俺という人間が、直哉君に向き合う為に必要なんだ」
「大神さん・・・」
そして、さくらは大神に語りだした。天海から聞かされた直哉の姉の薫の死についてを。
「来たようだな、さあ返答は、如何するのだ?」
「私達は貴方達と戦うわ」
「ほう、そうなのか?ならばこの小僧もあの姉の元に送るしかないな」
「何ですって!!薫さんをどうしたの?」
「あの娘は死んだのよ、自分の意思でな」
「そんな・・・そんなの嘘よ」
「嘘ではない。事実じゃ受け入れろ娘」
「それで娘よ、暫く我ら黒乃巣会は活動を控える事に決定した」
「ええーどうしてですか?」
さくらは、天海に理由を聞く。
「わしは小僧の為に1ヶ月活動を控える事にした、娘よその小僧の霊力は非常に、扱いが難しいぞ、せいぜい気をつける事だな」
そう言って、天海は、直哉をさくらに渡し、自身魔装機兵の天照と共に何処かへ撤退した。
「そうかそういう事だったのか」
さくらの話が終わると同時に、直哉も目覚め、直哉はさくらに聞いた。
「ねえお姉さん、お姉ちゃんが死んだって嘘だよね、嘘だよね、嘘だって言ってよー」
そう言いながら、直哉はテントを出て行ってしまった。
「行かん!!今の直哉君を一人にしてはいけない、さくら君二人で直哉君を追うぞ」
「はい大神さん」
そして、二人は直哉を探し始めた。
そのころ直哉は・・・
「はあ、はあ、薫お姉ちゃんが死んだなんて、信じるもんかーーー」
「お姉ちゃんが死んだのなら僕も、死んでやる。僕なんて、生きている意味なんてないもん」
そう言って直哉は自分の死に場所を探し始めた。
そのころ大神とさくらは、消えた直哉を探していた。
「拙い、早く直哉君を見つけないと嫌な予感がする」
「え、嫌な予感ですか?」
「ああ、このままだと、直哉君は自分で命を絶つかも知れない」
「ええーー」
「あら、ちょうどいいじゃありませんか?少尉」
「あんなガキの事なんて忘れて私と遊びません事?」
!!
「すみれさん何てこと言うんですか」
「さくらさんもいい加減にあんなガキに構うのはおやめなさい」
「・・・大神さん私は、直哉君を探します」
「頼むぞさくら君。俺も後から行くから」
「はい、大神さん」
「待ちなさいさくらさん」
すみれはさくらを止め様としたが、大神がそれを阻止した。
「すみれ君君は、何故直哉君を嫌っているのか教えてくれないかい?」
「・・・」
すみれは大神の質問に答えることはなかった。
そのころ直哉は・・・
キャンプ場から離れた場所に大きな湖を見つけていた。
「ここで死のう」
直哉が自ら命を絶とうとした時、直哉を呼びかける女性がやって来た。その女性はさくらだった。
「直哉君こんな所で何してるの?」
「みんな心配してるからキャンプ場に帰ろうよ」
「嫌だ!!僕はおねえちゃんのところに行くんだーーー離してーーー」
「直哉君落ち着いて」
「お姉ちゃんのところに行くんだーーー」
その時直哉の体内の霊力が暴走を始めてしまった。