突然僕が帝国華撃団の隊長代理になりました   作:真宮寺さくら

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希望を失った少年1

「さくら君教えてくれ。直哉君のお姉さんがどうして死んだのかを?」

 

「大神さん・・・」

 

「いいかい、さくら君俺は、帝国華撃団の隊長としてではなく、俺という人間が、直哉君に向き合う為に必要なんだ」

 

「大神さん・・・」

 

そして、さくらは大神に語りだした。天海から聞かされた直哉の姉の薫の死についてを。

 

「来たようだな、さあ返答は、如何するのだ?」

 

「私達は貴方達と戦うわ」

 

「ほう、そうなのか?ならばこの小僧もあの姉の元に送るしかないな」

 

「何ですって!!薫さんをどうしたの?」

 

「あの娘は死んだのよ、自分の意思でな」

 

「そんな・・・そんなの嘘よ」

 

「嘘ではない。事実じゃ受け入れろ娘」

 

「それで娘よ、暫く我ら黒乃巣会は活動を控える事に決定した」

 

「ええーどうしてですか?」

 

さくらは、天海に理由を聞く。

 

「わしは小僧の為に1ヶ月活動を控える事にした、娘よその小僧の霊力は非常に、扱いが難しいぞ、せいぜい気をつける事だな」

 

そう言って、天海は、直哉をさくらに渡し、自身魔装機兵の天照と共に何処かへ撤退した。

 

 

「そうかそういう事だったのか」

 

さくらの話が終わると同時に、直哉も目覚め、直哉はさくらに聞いた。

 

「ねえお姉さん、お姉ちゃんが死んだって嘘だよね、嘘だよね、嘘だって言ってよー」

 

そう言いながら、直哉はテントを出て行ってしまった。

 

 

「行かん!!今の直哉君を一人にしてはいけない、さくら君二人で直哉君を追うぞ」

 

「はい大神さん」

 

そして、二人は直哉を探し始めた。

 

 

そのころ直哉は・・・

 

「はあ、はあ、薫お姉ちゃんが死んだなんて、信じるもんかーーー」

 

「お姉ちゃんが死んだのなら僕も、死んでやる。僕なんて、生きている意味なんてないもん」

 

そう言って直哉は自分の死に場所を探し始めた。

 

 

そのころ大神とさくらは、消えた直哉を探していた。

 

「拙い、早く直哉君を見つけないと嫌な予感がする」

 

「え、嫌な予感ですか?」

 

「ああ、このままだと、直哉君は自分で命を絶つかも知れない」

 

「ええーー」

 

「あら、ちょうどいいじゃありませんか?少尉」

 

「あんなガキの事なんて忘れて私と遊びません事?」

 

!!

 

「すみれさん何てこと言うんですか」

 

「さくらさんもいい加減にあんなガキに構うのはおやめなさい」

 

「・・・大神さん私は、直哉君を探します」

 

「頼むぞさくら君。俺も後から行くから」

 

「はい、大神さん」

 

「待ちなさいさくらさん」

 

すみれはさくらを止め様としたが、大神がそれを阻止した。

 

「すみれ君君は、何故直哉君を嫌っているのか教えてくれないかい?」

 

 

「・・・」

 

すみれは大神の質問に答えることはなかった。

 

そのころ直哉は・・・

 

 

キャンプ場から離れた場所に大きな湖を見つけていた。

 

「ここで死のう」

 

直哉が自ら命を絶とうとした時、直哉を呼びかける女性がやって来た。その女性はさくらだった。

 

 

「直哉君こんな所で何してるの?」

 

「みんな心配してるからキャンプ場に帰ろうよ」

 

「嫌だ!!僕はおねえちゃんのところに行くんだーーー離してーーー」

 

「直哉君落ち着いて」

 

「お姉ちゃんのところに行くんだーーー」

 

 

その時直哉の体内の霊力が暴走を始めてしまった。


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