突然僕が帝国華撃団の隊長代理になりました   作:真宮寺さくら

98 / 132
運動会騒動4

そう言って直哉は、さくらと、アイリスに2枚の紙を見せた。

 

2枚のうちの1枚は海軍の要請で、帝国華撃団戦力増強計画の一つ新型量子甲冑製造依頼でだった。

 

そしてもう一枚は、陸軍の要請で海軍の要請を受けるなという内容だった。

 

 

「「これは直哉君のお兄ちゃんの気持ちわかるよ」」

 

「陸軍も海軍も、私達の協力者だし」

 

「そうなんだよ如何したらいいと思う?二人とも」

 

 

「ごめんね直哉お兄ちゃん。アイリスには難しいから」

 

「直哉君ごめん私もでも、私は直哉君の事信じてるから」

 

そう言って二人は、支配人室を出て行った。

 

「二人からも捨てられましたね、直哉」

 

シュテルが直哉に言う。

 

 

それから数日後・・・

 

直哉は陸軍と海軍の間に板ばさみとなって、数日がたったある日の事帝都で海軍と陸軍の合同運動会が開かれる事となった。その結果で帝国華撃団の戦力増強をするかしないかが決まる事となった。

 

地下司令室・・・

 

「「「「「「「「「「ええーーー軍の大運動会に強制参加ーーー」」」」」」」」」」

 

「そうです.僕達は海軍側から出撃する事になります」

 

「それは僕とさくらお姉さんもですか?」

 

佐谷直哉が直哉に、質問する。

 

「ええ、そうですよ佐谷直哉君」

 

「直哉君頑張ろう。私も頑張るから」

 

もう一人のさくらが、佐谷直哉に声をかける。

 

「しかしよ、直哉あたい達が、海軍側で出るとしてもよ、明らかに陸軍が不利じゃねえのか?」

 

カンナが直哉に、質問をする。

 

「確かに私達が居るだけでも、海軍に有利ですわね、ねマリアさん」

 

 

「確かにそうね、すみれ」

 

「皆さん大丈夫ですよ、その点については」

 

??

 

「それはどういう事?直哉君」

 

さくらが、直哉に質問する。

 

「実はですね、今巴里華撃団の方々が、間もなく帝都に到着するんですよ」

 

「「「「「「「「「「ええーーどうしてーー」」」」」」」」」」

 

「はっまさか」

 

「マリアさん気がつきましたね」

 

「そうです今回巴里華撃団の方々は、陸軍の助っ人の為に帝都に来るんですよ」

 

「「「「「「「「「ええーーーなんだってーー」」」」」」」」」」

 

直哉の発言を聞いて、驚く花組だった。

 

 

「巴里華撃団の参加は陸軍と海軍の間で、公平を喫する為の参加です」

 

「成る程、運動会としては、帝国華撃団vs巴里華撃団にしておけば注目はされますしね」

 

「ええ、マリアさんの言う通り、陸軍と海軍には、そちらの意味合いが強いでしょうね」

 

「そしてこれは僕と大神さんにしか関係ありませんけど、言いますね」

 

「この運動会に負けた方の男性隊員は、勝ったほうに1年留学する事となります」

 

「「「「「「「「「ええーーーそれじゃあ私達と言うか海軍が負ければ、直哉君が居なくなるの?」」」」」」」」」」

 

「そういう事ですね、そして海軍が勝てば、大神さんが戻ってきますね」

 

「「「「それもなんか嫌ですわ、そうだね、うちもや、そうですね私もです」

 

「はいすみれさん、アイリス、紅蘭、織姫さん今月の給料2割カットです」

 

「「「「ええーーーそれだけはやめてーー」」」」

 

「駄目です」

 

 

「「「「そんなーーー」」」」

 

そんなこんなで花組に対する説明を終えた直哉だった。

 

その夜

 

直哉とさくらの自室・・・

 

「さくらちゃんよく聞いてこのイベントの裏には・・・」

 

「・・・そんなーーー」

 

 

翌日・・・・

 

大帝国劇場に大神達巴里華撃団がやって来た。

 

「皆俺は、大帝国劇場に帰ってきたぞーーー」

 

「イチローうるさいよ」

 

「お兄ちゃんうるさいよ」

 

「ほんとですわ」

 

「隊長他の方にも迷惑になるので、余り大声出すのは止めて下さい」

 

「すまないマリア、アイリス、すみれ君、コクリコ」

 

「まあまあ、マリアさん先輩はテンションが上がってるだけですから」

 

「あ、直哉お兄ちゃん」

 

「あ、直哉さん」

 

エリカは、直哉に会えて内心喜んでいた。

 

「直哉お兄ちゃん抱っこして」

 

「「「ええーーー」」」

 

 

大神達巴里華撃団は、アイリスの言葉に驚いていた。

 

「アイリスここで、抱っこしていいの?」

 

「いいよ直哉お兄ちゃん」

 

「アイリス俺がしてあげるよ」

 

「嫌アイリス。お兄ちゃんより、直哉お兄ちゃんがいいもん」

 

「そんなーー」

 

「アイリスが羨ましいです」

 

 

エリカはアイリスを、羨ましそうに見ていた。そして大神はショックを受けてへこんでいた。

 

 

「いいな羨ましい平和だな。薫お姉ちゃんに会いたいよ」

 

 

佐谷直哉は、紫藤直哉達と巴里華撃団を見てそう呟くのだった。

 

 

「直哉君・・・やっぱり私じゃ薫さんの代わりは駄目なの?」

 

 

そして帝国華撃団と巴里華撃団は、全員大帝国劇場の、地下司令室に集合したのだった。

 

地下司令室・・・

 

「さて皆さんここで、改めて説明しますね」

 

「今回の運動会は、大神さん達巴里華撃団は陸軍は側からの参加となります」

 

「ああ、グラン・マからそう聞いている。

 

「そして、マリアさん達帝国華撃団は、海軍側から参加します」

 

「はい」

 

「そして自分紫藤直哉は、華撃団の人数調整の為、すべての競技には参加できません」

 

「「「「ええーーー」」」」

 

「直哉お兄ちゃんの運命がかかってるのにーーー」」」」

 

「直哉どういう意味だ?」

 

大神が直哉に質問する。

 

 

 

「そしてこれは僕と大神さんにしか関係ありませんけど、言いますね」

 

「この運動会に負けた方の男性隊員は、勝ったほうに1年留学する事となります

 

 

「「「「「「はあなんだそりゃあ」」」」」」

 

「つまり僕達が運動会で勝てば、イチローとお別れなの?」

 

コクリコが直哉に質問をする。

 

「そういう事ですよコクリコ」

 

!!

 

1階食堂・・・

 

地下司令室での説明を聞いた。大神達巴里華撃団は・・・

 

 

「皆さん運動会頑張りましょうね」

 

「ええ、やる以上は勝ちたいですけど・・・」

 

「だな今回は私も微妙だな」

 

「如何したんですか?花火さんグリシーヌさん」

 

「私達が勝ったら直哉さんが来るんですよ嬉しいですよね?」

 

「僕は直哉よりイチローがいい」

 

「すまん私達も隊長の方がいいんだ」

 

「ええーーー」

 

「皆ありがとう」

 

 

「成る程巴里華撃団は大神さんがいいのか?さて今度は二階に集まっている直哉さん達の方に行くかな?」

 

 

そして二人は2階に上がっていった。

 

2階サロン・・・

 

「皆如何したの?こんな所に連れて来て」

 

「直哉お兄ちゃん」

 

「どうしたの?アイリス」

 

「私達運動会に出るの止めたいよ」

 

「ええーーどうして?出たら、ある程度予算が貰えるんだけど?」

 

「・・・どうやら運動会に出たくないのは、アイリスだけではなさそうですね」

 

佐谷直哉ともう一人のさくら以外の全員が出たくないと直哉に伝えた。

 

「理由を聞いていいですか皆さん」

 

 

「理由は簡単ですわ、私達がこの運動会に出ても何の得も無いですからね」

 

「そうだなあたい達が運動会に勝ったとしてもただ隊長が戻って来るだけだ」

 

「だけど私達が負けたら直哉さんが居なくなります私は嫌です.そんなのは」

 

 

「すみれさん、カンナさん、織姫さん」

 

「それに直哉お兄ちゃん。さくらはどうするの」

 

!!

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。