命の駆け引きを経験したことはあるか?
今の現代じゃあそれはまず少ないだろう。
そんな人間達がそんな状況に出されたらどうなるか?
絶望するか?殺意に身を任せるか?救いを求めるか?最悪の場合は自ら命を絶つか。
それとも・・・自らが人々の希望になるか?
たとえそれがゲームの中であっても。
ソードアート・オンライン 光を目指す者
第一話 出会いと勧誘
フルダイブ環境技術が開発され、VRMMOと呼ばれるフルダイブのゲームが開発された。それにより意識をゲーム内に飛ばしその世界をまるで自分の体のように動かすことができるのだ。その開発はやはり多くのゲーマーを生んだ。
しかしその喜びは一気に絶望に変わった。VRMMO専用のソフト、SAO(ソードアート・オンライン)。
開発者である茅場晶彦はこのゲームのサービス開始にログインした一万人をデスゲームに参加させた。HPがゼロ、それは現実世界でも死を意味するデスゲームにしたのだ。助かる方法はこのゲームをクリアすること、そのルールに多くのプレイヤーは絶望した。
だが、俺は・・・・
ゲーム開始から一年。すでに多くのプレイヤーが命を落とした。それでもゲームクリアを目指している。現在の階層は五十六層。多くのプレイヤー達はギルドを組み攻略に参加している中、ビーターと呼ばれるプレイヤーはソロで攻略に望む者がいるらしいのだが、ここにもう一人
?「・・・・・」
黒革のロングコートのような装備をし、白い鞘に収められている細い片手剣をもったプレイヤーが 、攻略会議に参加していた。どこかつまらなそうに聞いていた。中心になって話しているのは攻略ギルド、血盟騎士団の副団長アスナである。
アスナ「ボスモンスターを街まで誘い込み、モンスターがNPC(コンピューター)を襲っている間に攻撃します。」
その作戦はつまり劣り作戦である。
?「副団長さんはすごいことを考えるなら、なぁザルバ?」
少年は指輪に話し出した。すると一人の黒い装備をしているプレイヤーが反論してきた。
キリト「ちょっと待ってくれ!?つまりは囮にするんだろう!?彼等だって!」
アスナ「生きてると言いますか?」
キリト「!!」
アスナ「NPCは結局はプログラムです。破壊されてもいずれは修復されます。それとも、私達は消えてもいいと?」
キリト「それでも俺は賛成できない。」
アスナ「ここの指揮は、血盟騎士団副団長である、私に従ってもらいます。」
キリト「・・・・」
?「付き合ってられないな。」
少年は会議の席を外れ、出て行こうとしていた。
アスナ「ちょっと待ちなさい!今は攻略会議中ですよ。」
?「くだらない言い合いをしてるなら俺は抜けるよ。後は好きにやればいいさ。じゃあね。」
少年はその場を後にした。その様子を見つめる人物がいた。
その後少年は一人で安全地帯の原っぱで横なっていた。
?「実につまらない会議だったな。」
ザルバ「それよりもどうする?ずっと寝てるつもりか?コウ?」
プレイヤーネームはコウらしい。
コウ「そうだな、暇だし何かクエストでもするか。あいつなら何か知ってるかな?」
コウは移動を開始した。中心の街に行き、フードを被り、顔にまるで猫のヒゲのようなペイントをしたプレイヤーに話しかけた。
アルゴ「おや?コーちゃんじゃないか。どうしタ?」
コウ「暇でさ、なんか面白いクエストないか?」
彼女はアルゴといって、情報豊富で他のプレイヤーに情報を売っている、通称鼠のアルゴと呼ばれている情報屋である。
アルゴ「暇つぶしって、一様命がけのデスゲームなんだゾ。」
コウ「俺は強いからね。そこそこ強いので頼む」
アルゴ「全く、それじゃあ新しくできたクエストがあるらしいゾ。四十七層に『偽装の花嫁』ってクエストができたらしいゾ。まだ情報は少ないが、結構強いモンスターが出るって話しダ」
コウ「情報が少ないか・・・面白いじゃん。これ、情報料な。」
コウは情報料を取り出しその場を後にした。
アルゴ「あ、でもこのクエストやるには・・・いっちまったか、まぁ、いいカ」
コウは四十七層の フローリアにやってきたらしいが
コウ「やべ。どうやったらクエストが発生するか聞いてなかった。」
ザルバ「お前の悪い癖だな。」
コウ「悪かったよ。とりあえず花嫁、結婚式といえば教会だろう。」
教会付近に移動したコウ。そこでは丁度結婚式が行われていた。
ザルバ「コウ、あの花嫁にHPバーがあるぞ。」
コウ「NPCに?何かのイベントがありそうだな。」
「騙されるなー!」
そこに一人の男性が大きな声を出して、新郎新婦に近づいていった。
「その女は悪魔だ!!」
男はすぐに捕まり、独房に連れて行かれた。それを見たコウは。
「さっさと歩け」
「うぅ」
コウ「それはちょっと待って欲しいな。」
そこにコウが現れ、男を救った。
コウ「大丈夫? おや?」
男を見ると、『偽装の花嫁』が発生したアイコンが現れた。そして迷うことなくOKを押した。話を聞くとあの花嫁は自分の娘だったらしいのだが、ある日モンスターに襲われ肉体を乗っ取られ、街を転々と移動し花嫁を装い人々を襲っているらしい。男はそんな娘をモンスターから救って欲しいと頼み込んだ。
コウ「なるほどな。娘にためにあいつを倒すのがクエストらしいな。」
ザルバ「倒すのはいいが、どうやら今回のクエストでは他のNPCに娘がモンスターであることを悟られないようにしないといけないらしいぞ。」
コウ「まぁ、うまくやるさ。今晩仕掛けるよ。」
そして夜。とある教会で結婚式が行われようとしていた。花嫁は一人お色直しをしていた。そんな花嫁の後ろに突然コウが現れた。
「誰!?いつの間に!?」
コウ「人知れず近づくのはわけないよ。陰俄の花嫁さん?」
その言葉を聞き、花嫁は表情を変え攻撃してきた。
コウ「やっと本性を現したな。」
「もう少しで人間を食えたのに。」
ザルバ「戦闘開始だぞ。」
花嫁はその場から逃げた。
コウ「逃げてるじゃないか?」
ザルバ「後を追うんだ。」
コウも後を追いかけた。追いかけた先には花畑だった。
コウ「どこにいるんだ?」
ザルバ「気をつけろ。近くにいるぞ。」
すると突然花びらが攻撃してきた。コウはそれを避けた。攻撃が放たれたところを見ると、花嫁がいた。
「邪魔な奴だ。消してやる。」
花嫁はまるで巨大な花束のようなモンスターになった。
コウ「これが本当の姿か!」
ザルバ「あいつはブーケリア。気をつけろ強敵だぞ。」
コウ「望むところだぜ!」
コウはブーケリアに向かっていった。ブーケリアは蔦で攻撃してきた。コウは素早くよけながら、接近して行く。直前で高くジャンプし剣を持ってブーケリアを一刀両断にした。その攻撃は聞いたらしく、ブーケリアは怯んだ。その隙を見逃さず間髪攻撃を入れていった。引くことをしない戦い方だ。そんな戦い方を続けて行き、ついに最後の攻撃を決めた。ブーケリアはポリゴンの結晶となり消滅した。
コウ「はい、これでミッション終了。」
ザルバ「待て。」
コウ「なんだよザルバ?」
ザルバ「まだミッション終了のアイコンは出ていないぞ。」
コウ「そういえば・・・」
そんな風に考えているとコウの背後から花束が襲ってきた。とっさに反応できないコウ。しかし攻撃が当たることはなかった。赤い髪を束ねた女性プレイヤーが花束を切ったのである。花束は消滅すると、ミッション終了のアイコンが現れた。
ザルバ「あれが本体だったんだな。プレイヤーを騙すとはやなミッションだ。」
その疑問よりコウは女性プレイヤーを睨んでいた。するとさらに同い年くらいの男性プレイヤーが二人現れた。一人は金髪で黒いコートをラフに着ている少年。もう一人は青い髪で眼鏡をかけた少年だ。
?「惜しかったな、最後にマイナス30点だ。どうなんだエリス?こいつは合格か?」
?「失格だ。戦い方が乱暴すぎる。」
?「そうか?確かに無茶してるが、俺は嫌いじゃないぜ。」
ゼン「俺はゼン。っであっちの眼鏡がガイだ。そして女の方がエリスよろしく頼むわ。」
ゼンと名乗る少年は握手を求めたが、コウはそれを無視しエリスという名の女性の前に立った。
コウ「なぜ邪魔をした?どういうつもりだ?」
問い積まれエリスは。
エリス「すみません!!」
急に頭を下げた。
エリス「クエストに突然割り込んだことは謝ります!ですがあなたには私たちの仲間になって欲しかったから!」
コウ「俺がお前達の仲間に?ふざけるな!俺は誰とも組まない!」
コウはその場を離れようとした。
エリス「あなたじゃないといけません!人を一人でも助けるためにも!あなたの持っている剣で!」
コウはその言葉を聞き、止まり再び睨んだ。この時彼の運命はゆっくりと動き出していた。
書いてみました。ちなみにエリスはヒロインじゃありません。