ソードアート・オンライン もう一つの物語   作:獣王

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今回はアニメベースで



第八話

エヴェイユが加わり、組織として少しまとまってきた番犬所。コウも以前とは違いギルドの仕事をこなして行く。そんなある日。

 

ザルバ「今日は久々にレベル上げか?」

 

コウ「ああ、最近仕事で忙しかったしな。」

 

ザルバ「ふふ。」

 

コウ「何だよ?」

 

ザルバ「いや、お前もだいぶ丸くなってきたと思ってな。」

 

コウ「うるさい、それはそうと・・・なぜお前がいる?」

 

コウの横にはアネットもいた。

 

アネット「私も予定がないから付き合うことにしたの。自身に降りかかる不幸を払えるようにしないと。」

 

コウ「好きにしろ。ん?」

 

アネット「どうしたの?」

 

コウ「いや、あれ。」

 

コウがやるから指差す方には町の入り口付近の原っぱで、黒い装備をした男性プレイヤーが昼寝をしていた。

 

アネット「彼って確かに攻略組よね。ソロだったはずだけど。」

 

コウ「ビーターって呼ばれてる、黒の剣士さんだよ。まぁ、悪いやつではないんだけどな。」

 

アネット「それは私も思うわ。攻略の時彼って誰も死なないように戦おうとしてるわよね。」

 

コウ「よく見てるな?」

 

アネット「似てるのよ、ぶっきらぼうで、どこか天然で、厳しく言ってもなんだかんだで誰かを助けようとしてる誰かさんに。」

 

コウ「誰の事だ?」

 

アネット「ふふ、内緒よ。」

 

そうしてコウとアネットはフィールドに出て行った。

 

 

レベル上げを終え、街に戻ってきた二人。

 

アネット「折角だから何処かで食事でもしない?」

 

コウ「奢りか?」

 

アネット「真顔でそう言われるとは思わなかったけど・・」

 

コウ「冗談だ。女に払わすわけにもいかないしな。」

 

アネット「ゼンにでも教わった?」

 

コウ「あいつは関係ない。行くぞ。」

 

食事をする為店に入るとそこに見知った顔がいた。

 

コウ「あ!」

 

キリト「ん?君は確か。」

 

コウ「さっき昼寝してた奴。」

 

キリト「否定はしないけどちゃんと覚えてるだろう?攻略で何度か会ってるよな。キリトだ。君は確かコウだったな。」

 

コウ「ああ、名乗られちまったがコウだ。」

 

キリト「君の事は気にかけてるんだ。凄い強いって事で。」

 

コウ「それは、お互いにな。それより、珍しい組み合わせだな。」

 

キリトと一緒にいるのは、血盟騎士団の副団長のアスナだった。何が珍しいというと、攻略会議の時、二人はいつも意見が合わず口論になるからだ。

 

アスナ「久しぶりね、コウさん、アネットさん。」

 

アネット「ええ、久しぶりね。このお店早速来てみたわ。」

 

コウ「連絡取ってたのか?」

 

アネット「この間にフレンド登録しておいたの。貴方とは挨拶は初めてよね。私はアネット、コウと同じ、番犬所に所属してるわ。」

 

キリト「ああ、よろしく。最近攻略でも見るよな。俺はキリト、ソロで動いてる。」

 

アスナ「二人も食事に?」

 

その時外から悲鳴が聞こえた。四人はすぐに店を出て悲鳴のあった場所に向かった。そこには同じく悲鳴を聞き集まってる人たちがいた。その先には鐘のある塔から一人の男が槍で串刺しになりながらロープで吊るされていた。

 

コウ「おい!やばいんじゃないのか!?」

 

アスナ「私が登ってロープを切るから、受け止めて!」

 

この中で一番速いアスナが塔に登ることに。

 

キリト「しっかりしろ!今助けるから!」

 

しかしその願いは虚しく男はポリゴンの結晶になってその場から消えた。

 

アネット「そんな!?」

 

キリト「誰か!デュエルの勝利表示を探してくれ!」

 

コウ「ザルバ、この辺りでデュエルの痕跡を探せ!」

 

キリトは周りのプレイヤーに協力を仰ぎ、コウはザルバにサーチさせた。街の中は安全地帯、通常攻撃でHPが減る事はないのだ。唯一減らす方法は決闘、デュエルなのだ。

 

「誰も見てないぜ。」

 

「見かけたか?」

 

「いいや、見てない。」

 

キリト「そんな・・・」

 

コウ「どうだ?」

 

ザルバ「いや、この街でデュエルは今日は行なわれていない。」

 

コウ「何!?」

 

一方アスナは最上階中着いたが、手遅れであることを知った。そこにアネットが追いかけてやって来た。

 

アネット「アスナ。」

 

アスナ「私がもう少し早ければ。」

 

アネット「アスナのせいじゃないわ。」

 

コウ「そうだ。」

 

そこにコウとキリトもやって来た。

 

コウ「今回のことはおかしすぎる。」

 

キリト「ああ、デュエルなしで圏内で人が死ぬなんて。」

 

アスナ「そんな事が可能なの?」

 

キリト「普通ならありえない。でも・・・」

 

アネット「目の前で見てしまったから」

 

コウ「考えれる事はいくつかあるが、一つは刺さっていた武器に特殊な効果があるのか。」

 

キリト「または何らかの方法を見つけたか。」

 

コウ「どっちにしてもそれが本当ならえらいことになる。」

 

アスナ「見過ごせる事件じゃないわね。キリトくん、それにコウさんとアネットさんも、血盟騎士団副団長として協力を仰ぎます。」

 

アネット「勿論協力するわ。」

 

キリト「・・・・俺は一人で」

 

コウ「俺も・・・」

 

アスナ・アネット「ダメ!」

 

キリト・コウ「!!?」

 

アスナ「今回のことが危険なことだから、私達を巻き込みたくないって考えでしょう!?」

 

アネット「それで一人で抱え込んで解決しようとしてるんでしょう!?」

 

アスナ・アネット「あいにくだけど、私達はここで引き下がるつもりはないの!それにあなた達に遅れを取るつもりはないの!わかった!!」

 

キリト・コウ「わ・・・わかった。」

 

ザルバ「攻略組のソロプレイヤーも形無しだな。」

 

コウ「うるさい!」

 

アスナ「まずは聞き込みと、武器の調査ね。」

 

コウ「武器だったら俺が持ってる。二手に分かれるか?」

 

キリト「そうだな。俺とアスナで第一発見者に会いに行ってくる。」

 

コウ「だったら俺とアネットでこの槍を調べる。お互い調べたらこの街に集合な。」

 

一旦二組に分かれて捜査を開始した。

 

ザルバ「それで?どうやって調べる?言っておくが俺様は鑑定なんてできないぞ。」

 

コウ「その辺はアテがある。行くぞ。」

 

二人は転移し、街角にある雑貨屋にやって来た。そこにいたのは黒人のスキンヘッドの大柄の男だった。

 

コウ「よう、エギル。相変わらずせこい商売してるか?」

 

エギル「第一声がそれか?全くお前といいキリトといい。」

 

アネット「エギルさんのお店だったのね。」

 

彼はエギル。攻略組の一人で面倒見もよく顔もきく。二人は店に入り槍を見せ、事件を説明した。

 

エギル「圏内PKな・・・」

 

コウ「俺達はこの武器か、あるいはそんな方法を見つけたのかと考えてる。」

 

エギル「特に特殊な効果はなさそうだな。だが待てよ、PCメイドだなこいつは。」

 

PCメイド。即ち鍛治スキルを磨いたプレイヤーによって作られたということになる。

 

アネット「作者名は?」

 

エギル「グリムロック・・・聞いたことねぇ名前だな。武器の名前はギルティソーン。」

 

コウ「ギルティソーン・・・」

 

アネット「罪のイバラって意味ね。」

 

コウ「武器は関係ないのか?いや、しかし刺されて初めて効果を発揮するのかもしれないな・・・よし。」

 

アネット「何考えてるかわかるから、やったらどうなるかわかってるわよね?」

 

コウ「おっかないこと言うなよ。」

 

エギル「お前もだろう?どうせ自分の手にでも刺そうとしたんだろう?」

 

コウ「効果を確かめようと思って。」

 

アネット「とにかく、一度アスナ達と合流しましょう。」

 

エギルの店を後にして二人は事件のあった街に戻った。街に着くとメッセージが送られて来た。目撃者も困惑していると言うことで、明日に改めて話を聞くことになり次の日、改めてキリト達と合流して目撃者の所に向かった。

 

アスナ「ごめんなさいヨルコさん、辛い所お話を聞かせてもらって。」

 

ヨルコ「いえ、大丈夫です。」

 

コウ「彼女が目撃者か?」

 

キリト「ああ、殺害されたのがカインズさん。あの街で二人で歩いていたらしいが、突然姿を消して気がついたら・・・」

 

コウ「吊るされていた、か。」

 

キリト「ああ、だからデュエルによる睡眠PKの線はないと思う。」

 

アネット「直前まで一緒にいたらありえないわね。」

 

コウ「こっちも武器をされたのが調べたが、特に特殊な能力はなさそうだ。ヨルコさん、グリムロックって名前に聞き覚えとかないか?」

 

ヨルコ「!!」

 

その名前を聞き、明らかに動揺した。

 

ヨルコ「どうしてです?」

 

コウ「あの武器を作ったのがグリムロックって人らしいんだ。知ってる人みたいだな。」

 

ヨルコ「はい、元々私とカインズは同じギルドに所属してました。黄金林檎というギルドです。グリムロックはリーダーだったグリセルダさんの旦那さんです。前にレアアイテムを偶然手に入れて、使うか、売って資金にするかでもめて5対3で売却が決まって、グリセルダさんが上の層に売却に行ったんですが、帰ってこなかったんです。後から知ったんですが亡くなったことを知って、その後ギルドは解散しました。」

 

コウ「話を聞く限りそのグリムロックってのが怪しいな。」

 

アスナ「でも動機がわかっても手口がわからないままね。」

 

キリト「まだ確定じゃないけど、アイテムを売る事を反対した三人も気になるが。」

 

ヨルコ「・・・そのうちの二人は、私とカインズなんです。」

 

コウ「!!」

 

アネット「それじゃあ狙われてるのは・・・」

 

キリト「ヨルコさんも狙われる可能性があるのか・・・あと一人は誰です?」

 

ヨルコ「シュミットという名で、今は聖竜連合に所属しています。」

 

キリト「聖竜連合に、知ってるか?」

 

コウ「知らねぇ。」

 

アネット「攻略組にいたでしょう。タンク隊の隊長の。」

 

ヨルコ「シュミットを知ってるんですか!出来ればシュミットに会う事は出来ませんか?」

 

アスナ「連絡は出来るわ。わかりました。しばらく建物の中から出ないでください。」

 

一度その場を後にしてシュミットに連絡し再び集合し事情を説明した。

 

シュミット「・・・カインズが殺されて、その犯人がグリムロック?本気で言ってるのか!?あの時の犯人はカインズだったのか!?」

 

ヨルコ「わからないわ。でもあの人には私達を殺す動機があるわ。」

 

シュミット「それでいいのかよ!?こんな、訳も分からない殺され方されて!?」

 

ヨルコ「もしかして、グリセルダさん自身かもしれない。もしそうなら圏内PKなんて簡単に出来るわよ。」

 

コウ「ありえねぇーだろ。いてっ!」

 

コウの呟きにアネットとアスナの両方から足を踏まれた。ヨルコはゆっくり窓の方に歩いて行き狂ったように叫びだした。

 

ヨルコ「あの時、あの時に指輪の売却に反対しなければ!!グリセルダさんの言うとりにすればよかったのよ!!」

 

その叫びで周りは飲まれそうになった。しかし次の瞬間ヨルコの様子がおかしくなった。フラフラと背中を見せるとそこにはナイフが刺さっていた。よろけるように窓から落ちる。

 

キリト「ヨルコさん!」

 

キリトが掴もうとしたが遅く下に落ちたヨルコは結晶になって消えてしまった。

 

 

 

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