この作品は、ほのぼのできたらいいなという希望でできています。
こんなん俺ガイルじゃねぇ!とか、こんなヒッキーいねぇよ!みたいなことがあるかもしれませんが、そこはお見逃し頂いてくださるとありがたいです。
温かい空気に肩をたたかれ、俺は目を覚ます。
幼きトラウマの象徴である、濁りすぎて病んじゃってる眼をこすりながら体を起こし、ふと心に浮かんだ言葉をこぼす。
「...起きたくない働きたくない夢の国から帰りたくない」
「何言ってんの?ごみぃちゃん...小町は朝ごはんの用意してくるから早く来てねー」
............愛しの天使に朝から本音を聞かれ、極寒の凍土の視線を向けられ、死にたくなる衝動にかられながらも布団から出る。
様々な木が生えている庭を抜け、顔を洗って姿を整えてからキッチンに向かう。
だらだらしながらコック服をきて中に入る。そんなキッチンのなかには、エプロン姿の女神さまが。
「遅いよごみぃちゃん。どうせ眠たいからだらだらしてたんでしょ?でも、そんな所も小町は好きだよ~!あ、今の小町的にポイント高い!」
「はいはい高い高い、あとあざとい、すごくあざとい」
「ぶぅ~...さすがお兄ちゃん、高校生にもなってもそのひねくれは治ってないんだね~。小町は、いつになったらお義姉ちゃんが出来るのか心配なのです」
この子は、myスイート天使兼妹である小町。
天使で女神で心の安寧である、人類の極地で最終地点で小町が千人いれば戦争は終わると確信してる。
俺はそんな天使と一緒に『数十人分』の料理を作り上げた。
一般家庭ではまず見れない、何列にもなって並んでる机に料理をのせていき、大きな声でこういった。
「ほらおめぇら!!朝飯だぞ!」
数テンポ遅れて数えきれない大多数の足跡と声が響き渡る。
「「「「「おはようございます!八幡坊ちゃん!小町御嬢さん!」」」」」
「我らが天使が作った料理だ、残す事はゆるさんぞ」
「分かってますぜ!俺らが残すわけがありやせんて。それに坊ちゃんも作ってくださったんですから!」
襖を開けて出てきたのは、いかつい顔したごついお兄さんたちと、何故いるのか分からない女の人たち。
てかすげぇなこいつら、俺自身は何も言ってないのに気づくとは...まぁ、二日に一回つくってりゃばれるか。
そんなことを考えながら、一口二口と箸を進める。
うむ、いつ食っても小町の飯はウマイな、これならいつ嫁に行っても心配な...いや、やっぱり嫁にはやらん!!
「おいおい、お前ら...朝から騒がしいじゃねぇか。もう少し静かにできないのか?」
「「「「「おはようございます組長!!!」」」」」
「あいよ...ってかうるせぇ!」
短めな髪に、眼鏡をしている袴姿の、俺と小町の親父。
ドライな性格だが、組の奴らを心から心配するいい人だ。あと小町を溺愛してる。
それはもう、ドン引きしながらすごいとしか言いようのないほどの溺愛ぶりだ。
買い物行くだけなのに護衛つけさせるとか、実は前世勇者だろ絶対。
因みに、俺の席に回りには女の人たちがほとんど占めている。
体くっつけてきて、料理を食べさせようとしてくるのだ。
なに?お前ら俺を辱めて悦に浸ってるの?そうなの?そうだろ?そうなんだろ?
え?これ食えと?あ、いえ、自分で食べられますんで...。
そんなこんなしてるうちに完食し、さっさと食器を片づける。
鞄を持って、ステルスしながら気づかれないように玄関に向かう.....が...。
「お?坊ちゃん学校に向かうんですかい?おいお前ら、車用意しろ!」
気付かれた!?俺のステルスヒッキーが!?それよりやめて!お前らの車での送迎はアウト!絶対アウト!おいこら親父も小町も止めろよ!!なに仲良くどの車で送るか相談してんだよ!!お兄ちゃんに味方なんていなかったのか!?
「ええい、面倒だ!リムジンもってこい!あん?ばっか9m級の奴だ!!!」
やめて!?ホントにやめて!?お前ら俺を殺す気なの!?俺みたいなボッチがなげぇリムジンから出てきて、いかついお兄さん達に送られたら悲惨な未来しかうかばねぇだろ!!!あっ、連絡しようとすんな!やめろ!
.........................やめろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉ!!!!!!!!!
連絡される寸前でその阻止に成功した俺は、異常につかれた体で自転車をこいでいる。
さて、自分の家のことについて紹介しようかね。
今までの出来事からわかるように、俺の家は__________
___________ヤクザなのだ。
それの跡継ぎである俺は、小さいころから体術や知識を施されているせいか、ある程度のことはほとんど出来る。
だが安心しろ、詰めはしないしそもそも悪さなどしていない。
この町が治安が悪かったころに出来た、ここ限定の警察みたいなものだ。
あいつらは血の気の多いやつらのせいか、悪さをしてる奴に肉体言語でO☆HA☆NA☆SHI☆してるから、そういうように見られてるだけなのだ。
まあ、肉体言語が悪いのかもしれない......ってか絶対それだよな。
少し早めに学校についた俺は、自転車を小屋において教室に向かう。
誰もいない教室で、自分席に荷物を置いてイヤホンと本を取り出す。
最近は、この時間が癒しになってきている。
静かな空間ってなんかよくない?心が落ち着くっていうかさ、ね?
本に集中しすぎていたのか、気づけば教室には人で溢れかえっていた。
といっても俺にはほぼ関係ない、こっちに視線が向いていなければだが。
結局この視線を無視し、読書を継続することにした。
少しするとすぐに本の世界にのまれ、意識を根こそぎ持って行かれた。
そんな時間は、朝礼の号令で我に返るまで続いた。
_______だからこそ気づかない。
読書中に、目の濁りが消滅していたことに。
それによって、八幡の周りから圧倒的存在感が放たれていたことに。
教室中がその雰囲気に飲まれ、沈黙していたことに。
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うっす、俺は茂部だ!
今日も普通に登校して、普通に友達と話していたんだ。
だが、今日はいつもとは一味違ったらしい......。
たのしく話していた友達が、突然硬直して一つの方向だけを見始めたんだ。
そのあたりから圧迫感を感じたんだが、後ろを見た瞬間に気付いたね。
ああ...こいつが原因だなってさ、クラスの奴らが驚いてた。
そいつがいた席は、荷物はあるのに人がいない。
授業中にノートや筆箱はあるのに、持ち主がわからない。
放課後になった瞬間、全てが消えてなくなるという七不思議の席だからだ。
結局俺が見えたのは、寝癖?みたいのが立っているイケメンだということぐらい。
意識してみようとした瞬間に、姿がみえなくなっちまいやがった。
曖昧にしか見えなくて、本当にそこにいたのか不安になるぜ......。
あ、ありのまま今起こったことを話すぜ...!
謎の圧迫感を感じてその正体に気づいた瞬間に、そいつは姿を消しやがった。
なにが起きたのか分からなかった。頭がどうにかなりそうだった。
光学迷彩だとか、全身サイボーグだとかそんなちゃちなもんじゃぁ断じてねぇ......ッ!!
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ......!
「お、おい茂部や...わしは、わしは目がおかしゅうなったのかぇ?」
「なんでお前は老化してんだよ...あれなの、見たら老化する浦島君なの?あぁ、そういえばお前の名字浦島だったな。なんか納得だわ」
「......ホントはもっと突っ込んでほしかったんだが...まぁいいとして、お前さん今見えたか?」
「おう、葉山レベルじゃないけど俺らより遥かにイケメンな奴がいたぜ」
「他の奴らにも見えたらしいな、ほら見ろよみんな固まってるぜ?一部の女子なんか顔を赤くしてやがる」
「くっ、なにげイケメンだったから文句が言えねえ!!」
「なんで同じ男なのにこんなに差があるんだろな?俺にはもう訳がわからないよ.......」
「浦島?浦島!?浦島ぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!!??」
まぁ...友人が幽体離脱したことはほっといて、現状を説明するとしようか。
さっきまで圧倒的威圧感を持つイケメンがいたと思われる、七不思議の席を見つめたまま全員動かない。
葉山君だけ意味ありげに微笑んでいるのだが、それ以外は壊滅してるようだ。
いきなり七不思議に遭遇したら、普通そうなるだろうな。
葉山君は最初からわかってたみたいに見えるけど......?
凍りついたような空気は、先生が教室に入ってくることで瓦解した。
授業をしていくにつれ、朝のことを話すやつはいなくなり、昼休みになれば覚えてるものなどいはしなかった。
___________一部の人間を除いて......。
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~~~~~~八幡side
結局、授業が進むにつれて俺を見ようとする視線は減っていって、昼休みに突入するころには誰も見てこなくなった。
やっといつものぼっち空間が展開されたことを確認した俺は、安心安定のkskを使って購買でパンを購入して、お気に入りのベストプレイスに行った。
「やっぱりここが最高だな......あの視線という名のグングニルから逃げられる」
そういえば、某血まみれの運命に出てくる青タイツランサーのゲイ・ボルグって騎士王に避けられてた気が。
あの瞬間「あれ?必中じゃなくね?」とか思ったのは俺だけじゃないはず。
だけどクーの最後のセリフはかっこよかった...あれこそ『漢』ってやつだよな。
購買のパンを、もっちゃもっちゃしながらなんとなく考える。
小町は大丈夫だろうか?しっかりしてる子だから大丈夫だとは思うが、小町は心に気持ちを溜めすぎるから...。
およ?そんなことまでわかるなんて以心伝心だね!八幡的にポイント高い!
そして突然襲ってくる睡魔ども。
空気を読まない不意打ちに、俺の意識はあっさりと夢の国に連れ去られる。
ここに来る人はほぼいないから、BTフィールドを解除して寝そべる。
最近夢の国の強襲にあう件について.........ぐふっ。
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.........とある生徒の話題閑話
「ねぇ知ってる?二年生の教室に出る幽霊の噂...」
「ええ、ふとあらわれて、誰かが気づくと一瞬で姿を消す...っていうやつでしょ?」
昼休み。私たちは、最近現れる幽霊(七不思議)について話していた。
他の人たちはすぐに忘れたのだが、私は、偶然とれた写真を頂いていたせいかなかなか忘れられなかったのだ。
決して、イケメンだったからではない...タイプのドストレートだったからではない。
「そうそう!写真好きの人が、現れる時間帯を割り出してカメラで連射してみたんだけど......」
「だけど......どうしたの?」
「えっとね?死んじゃってる眼をしたイケメンがその人をみていたらしいのよ......」
「ん?んん?どゆこと?もっとわかりやすく説明plz!」
お、おう...グイグイ来るね!?気のせいか、目が輝いているように見えるんですが?
「...随分積極的なのね...う~むわかりやすくかぁ~......ちょっと難しいかも」
「HULLY!HULLY!詳しく!詳しく!」
「ええい、うるさいうるさいうるさい!!!すこしお口ミッ○ィーしてなさい!簡単に...簡単に...うんと、顔は整ってるんだけど、闇みたいになってる眼がそれを台無しにしてる男子生徒が、カメラを見ていたってところかな......。制服は総武高校の物だったから、この学校の人には間違いないんだよね。入学式の時の写真確認してもあんな人いなかったし、ホント何者なんだろ?」
くっ!どこぞのツンデレお嬢みたいになってしまったではないか!友人の無言の視線が痛い!!
「...............」
「......ん?どしたん?その疑わしげな顔は一体なんぞ......?」
「さっきから、イケメンやら顔が整ってるだのいわれてもイメージつかないんだけど?」
うわぉ...急に冷めた声になったんだけど...?怖い怖い怖い!!!でもね?あなたのジト目は可愛いから意味ないと思います。
「ふむ、そういえばそうだね...イメージとしてはー...ん?あれ?おろろ??おう!?あの人だあの人!!」
「いや誰だよ...そんなはしゃがれてもわからんがな」
「ほら、あそこ!購買の裏側にいるあの男子生徒!あの人そっくりだよぉ!!」
「上からじゃぁなんか見づらいけど、想像以上にかっこいい...だと...!?てか、あの人本人なんじゃないの?私その写真すら見てないからわからんけど」
「二百連続で、たった一枚にしか映らなかったから、私にもよくわからないんだよね~てへっ!」
「うわぁ...うわぁ......うわぁ.........」
やめて!そんな可愛い顔でジト目しないで!にこにっこにーな子にそっくりなのに、そんな顔で蔑まれたら、新しい扉開いちゃうっ!
謎の快感に体を支配されているうちに、あの男子生徒はいなくなってしまった。
ちょうど寝ていたところだったから、起きてどっかに行っちゃったみたいね。
残念だけど、この子のジト目が見られたからいいとしようかな...。
可愛い、にこりん可愛いよにこりん。
「なにニヤニヤしてるの?気持ち悪いんだけど......?」
「ぐっふぅ..........!」
_____この子って、実はSかその素質があるのかもしれない。
途中から、じぶんでも何が何だかワケワカメ。
こいつラリってやがる(ブーメラン
あかんことになりそうでござる!