オルタとヒロインXはにらみ合っていた。
オルタは黒く染まったエクスカリバーを構え、ヒロインXは二振りのエクスカリバーを構えている。
「早く消え去るがいい、見るにも耐えない私よ」
オルタは、嫌悪感を隠さずにヒロインXをにらむ。
エクスカリバーには、黒い魔力がまとっている。
「それはこっちの台詞ですよ!私以外のセイバーは、みんな消します」
ヒロインXは、殺気をだしてオルタのほうをにらむ。
彼女自身、オルタを消すべきと義務感すら感じていた。
二振りのエクスカリバーからはいつでも魔力が放出できるようにためられていた。
どちらかが動けば、この場で宝具が開放されるだろう。
緊迫した空気が、この場所を包む。
______そして、二人が同時に動いた。
「約束された(エクスカリバー)」
「無銘(エクス)」
二人の剣に魔力がこもる。
それが開放されれば、このあたり一体は更地になるだろう。
____そのときだ
「I am the born of my sword.(体は剣でできている)」
ひとつの詠唱が、聞こえた。
それと同時に、二人へと剣が射出される。
「チッ」
オルタは、宝具の開放を取りやめエクスカリバーで剣を切り払った。
「この程度!」
ヒロインXも、二振りのエクスカリバーで射出された剣を切り払う。
戦いの邪魔をされた、二人はそれにイラ立ちを隠さず邪魔をした人物をにらむ。
「なぜ邪魔をした……エミヤ」
二人の視線の先に立っていたのは、エミヤとリリィだった。
エミヤの手には黒い弓が存在していた。
「なに、あまりにも不毛な戦いだったのでね。つい手が出てしまったのだよ、それにこれ以上は被害が甚大だからな」
エミヤはそういうと、周りに目をやる。
元はきれいな訓練場だったのだろう。
しかし、壁や床にはところどころ切り裂かれた跡があり魔力放出もおこなったのか、床や壁自体が吹き飛んだ跡もあった。
ここだけ爆撃を受けた、といっても信じるものがいるだろう。
それほどの状態だった。
「私はしらん、この見苦しい女のせいだ」
オルタはそっぽを向き、ヒロインXのほうを指差す。
「私も知りません、この黒いセイバーのせいですよ」
ヒロインXも、そっぽを向きオルタのほうを指差す。
そして、二人は再びにらみ合いの状態となった。
「……オルタ、X」
二人をとがめるように、エミヤが声を発した。
そして、二人に対して宣告する。
「一週間は断食するでござる」
リリィいわく、そのときの二人の顔はこの世すべてに絶望したように見えた、とのことだった。
それから、二人はにらみ合うことはあっても喧嘩する頻度は大幅に激減したらしい。
エミヤさん、弱点心得てる(ぁ