転生先が異世界じゃないって誰得!?   作:ぽけてぃ

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ダンまちの二次小説を書いてる途中ですが、は!っと思い付いたので設定を考えて作ってみました。

楽しんで読んでください


1話~プロローグ①~

 

 

何もない真っ白な空間

目の前には幼い少女がただ一人

 

「貴様はさき程死んだ」

 

少女の唐突な言葉

その子供っぽくも老いているとも聞こえる声に俺は圧迫感を覚え何も言えなくなる

…………ってか俺……死んだの?

 

ビックリする自分がいるのと同時に何故か喜んでる自分がいるのをヒシヒシと感じる

 

「我の不手際だ」

 

それでも尚、少女は語り続ける。

 

「貴様は何処へ行きたい」

 

最後には目的地を聞かれる

まるで転生もののラノベのテンプレだ

 

にやけながらも行きたい場所を考えてみる

ハワイには一度行ってみたかったなぁ、いやフランスで料理を堪能するのも……………って旅行じゃないんだって!これは転生先を聞かれてるんだ…………なら………既にいく場所は決まっている

 

「お、俺は……」

 

やっと出た声で俺は少女を見据えて叫んだ。行きたい場所はガチガチの異世界に決まってるだろ!

 

「俺は異世かーーーーー」

 

 

 

「起きろ!荒金!」

「いってぇ!」

 

突如頭を襲った痛みに俺は頭を抑える

何が起きたのか分からず、目を開けるとそこには少女ではなくスーツを着た中年のおじさんが俺を見下ろしていた。えぇ~老けるどころかTSって神様恐ぇなぁ……………ってかさっきの空間じゃなくなってるし、

 

「あの~ここ何処ですか?」

 

取り敢えず目の前の中年男性に聞いてみる。ん…この顔……どっかで……

 

「ほぉ~、居眠りして記憶まで無くしたか?………つくならもっとマシな嘘をつくんだな!」

 

ゴツンっという音とともに又も頭に衝撃が走る。頭が痛すぎて麻痺を起こしてますよ!っていうか……

 

「えっ?居眠り?」

 

居眠り、ってことはさっきのは夢………、注意深く辺りを見渡すとそこには沢山の少年少女……机に黒板………やっぱり教室だよ……

ってことは俺の目の前にいるのは担任の相野先生ですか、こりゃ終わったな………ん、待てよってことは転生は無し……マジかよ、折角異世界に行けると思ったのに、俺の興奮を返しやがれぇ!

……………ダメだ、まだ目覚めが浅いのか、頭が正常に回らない。色々な思考が巡っている

 

「それで、弁解があるなら一応聞いてやるぞ」

「えぇーっと、転生しかけまして…」

 

 

一瞬の沈黙のあと教室全体が笑いに包まれる、何これ超恥ずかしいよ、正直に夢の内容話すって何なんだよ!明日からボッチ確定だよこれ

 

「そうか、そうか、さぞやいい夢を見た事だろうなぁ」

 

うん、うん、と相野先生は頷いているが顔が笑ってない、死んだパターンだよ、先生こめかみの血管が浮き出てるし

 

「だが今は授業中だ!寝るんじゃない!」

 

予想通り、もう麻痺してしまったと思われる頭に三度目の拳骨が繰り出される

二度あることは三度ある………うん、大いに同感だ!

 

 

 

 

 

 

 

鳥取県米子市

日本で最も人口が少ないこの県は、数キロ移動したら田んぼや畑が広がった景色になるようなド田舎だ。有名な事を挙げれば数える程しか存在しない。そんな県の、とある市内にとある中学校が存在している。そこに通っているのがこの俺、荒金悠真だ。と言っても来週で俺達3年生は卒業する。長かった中学校生活を終了し見事高校生活に花を咲かせるのだ

そして高校で憧れの“彼女”を作るのが俺の最大のもくひょ[キーンコーン、カーンコーン]……又も良いところで邪魔が入る

 

 

「よし、今日はこれまで。復習はしっかりしろよ~あと荒金、次寝たら卒業は無しになると思っとけ!」

 

そう言って出ていく相野先生を薄目で見送って、俺はもう一度深い眠りに着くべく教科書を机の中にしまう。今日の授業は全て終了し、放課後に突入した。ここからが俺のゴールデンタイム(夢の世界)

 

 

「よう、散々だったな悠真」

眠る体勢を作ったところで話しかけれ、邪魔が入る。まあ友達だから邪魔とは思っていないが

 

「本当、もう少しで転生が出来るところだったのに…」

「ははっ、相野の授業で寝るとか度胸あるよな」

「仕方ないだろ、眠気には勝てねぇって」

「違いねぇ」

 

そう言って笑う友達に俺もまた笑うのだった

 

 

 

「なぁ悠真、来週でお前ともお別れだよな」

 

さっきの雰囲気とは一転、少ししんみりした感じになる

普段の雰囲気に似合わず、脳裏に違和感を覚えるが、そこは敢えてノータッチでいく。

 

「そりゃ、卒業するんだから同じ高校じゃない限り殆ど会わないだろうな」

 

友達とはそう言うものだ、一度違う環境になれば友達も9割方はリセットされる。会うのは本当に仲が良かった奴だけ、勿論、俺にも男友達は沢山いるが、そこまで深入りした関係には成れなかった。俺らも来週で卒業だしな、まぁSNSで会話する位だろう

 

「本当だ、悠真が西高なんて目指すからだろ。お前そんなに頭良かったか?」

「当たり前だ、偏差値が高い高校行った方が就職に有利だろ」

 

これは表向きの目的で、裏の目的は彼女を作る為、可愛い子が多いという噂を聞きつけた俺は直ぐ様、西高に入るのを決めた

お前は工業高校で頑張れよと言うとうるさいと返されてしまった

 

「んっ………ってか悠真、生徒玄関で愛しの妹が待ってんじゃねえの?」

 

「…………あっ」

 

やべぇ、すっかり忘れてた。これというのも、相野先生が頭を何べんも叩くからだ。でもマジでヤバイぞ、あいつ怒ってるよなぁ

 

「わりぃ、俺帰るわ」

「おう!」

 

教科書を鞄にしまい、急いで生徒玄関に向かう

 

 

 

 

 

 

 

「お兄ちゃん、遅いよ!」

 

案の定、そこには俺の妹の雫がいたわけで………

 

「ごめん、ごめん、友達と話しててさ」

 

ってか話してたのってものの五分だったよね、それで遅いって………

 

「友達………それって“女”の?」

 

先程までの明るい感じは何処へやら、鋭い目付きで俺を見る

やっぱりだ、俺の周りに女がいると直ぐに機嫌が悪くなる。毎回疲れるんだよなぁ、誤解を解くの

今日も又、無駄な時間を費やさないといけないと感じて、

俺は溜め息を溢してしまう

 

 

 

いきなりだが俺の妹は超が付くほどのブラコンだ。

昔から俺の後ろにくっ付いてきていたが、中学生になり更に拍車がかかったらしく、俺の身の回りの女の子を一斉排除された。昨日まで仲良く話していた女友達が次の日から口も聞かなくなったのは流石に衝撃的だった

 

そんな妹の所為で彼女が出来る音沙汰もなく、中学3年間を過ごした俺は今度こそ!と意気込んでいて、高校で彼女を作ろうと思ったのもこれが大きく関係している

 

 

「お兄ちゃん?」

 

何時までも反応がない俺に痺れを切らした雫が顔を近づける。

 

「…………あぁ、男だよ、男友達」

「本当?」

「本当に本当、第一俺に話しかける女の子なんていないよ」

 

自分で言って悲しくなってくる、何故だろうか……

 

「それもそうでした、お兄ちゃんを好きなのは私一人で十分だもんね」

 

………………そんな事はないと思うが

 

「まぁ、居たとしたら潰すまでだけど…」

 

分かってるけど、笑顔で言われると余計に恐いんだよ………………

 

そのあと俺と雫は家に向かって歩き始めたのだがその間は雫が右腕をホールドしてたのは言うまでもない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お兄ちゃんも卒業だね」

 

帰り道の途中、

家までに3つある横断歩道の中で、比較的空いている横断歩道で雫が話しかけてくる

 

「だな」

「高校で女なんか作ったら………許さないよ」

「それくらい、いいだ………………すいません、嘘です」

 

雫のあり得ない程恐い笑顔に俺は謝るしかなかった。いや、あのプレッシャーは堪えられないよ

 

10秒程待つと信号が青になり、俺と雫はゆっくり進み始めた

 

「本当だよ、私というものがありながら」

「いや、俺等は兄妹だろ。」

「お兄ちゃんが良いなら雫は禁断の恋も……」

「それは流石にダメだろ」

 

本当にこいつは時と場所を弁えずにこんな事を言う。もう少し自重することを覚えるべきだ

 

「むぅ~~~、お兄ちゃんの意地悪!」

 

意地悪って………仕方がないでしょ兄妹なんだから

 

「まぁ雫は可愛いんだから、何時までもブラコンせずに、ちゃんとした彼氏を作れよ」

「えっ」

 

本当に客観的に見て俺の妹は可愛い。顔を整っているし、体の育ちもいい、又髪型もポニーテールと何とも言えない良さをかもちだしていて、学校の何人かに絶大な人気を誇っている。

冴えない俺の、妹と言うだけで俺は誇らしいくらいだ

 

「なぁ雫…………雫?」

 

何時の間にか俺の右腕から抜けていた雫、何処にいったのかと探すと……

 

「そ、そんな、可愛いだなんて……」

 

横断歩道の真ん中ですっごく照れていた。もう少しで頭から湯気が出てるのが見えそうだ。

………はぁー、何やってんだよ雫の奴

 

「あぶないから、はやーーー雫‼‼」

 

危ないから早く渡ってこいと言おうとした瞬間に雫にトラックが迫っているのに気付く

雫はまだ気付いてない、運転手もスピードを落としてないところを見ると気付いてないだろう

 

俺は考える前に体が動いていた

 

 

 

 

 

 

 

ドスッっというトラックに何が衝突する音が聞こえた

目を開けると足が地面から離れていた

空中を浮く感覚が体全体に伝わる

 

轢かれたのは俺だった

 

 

又もドスッという音が今度は地面と俺の開いだで聞こえる

その瞬間、一気に衝撃が体に伝わる。

痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い

耐えられない痛みに悲鳴をあげたいが喉が潰れて出ない

次に感じたのは血の気が引いていく感覚だった。否応にも抜けていく血に逆らえる筈もなく、意識が遠退いていく

 

 

 

――俺は死ぬのか

 

妹を助けて死ねるんなら本望だ。そう心に言い聞かせて目を閉じる

実際、心残りは山程あるが、地縛霊とかには成りたくないので、邪念を全て振り払う

 

「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」

 

雫の声が聞こえて目を開けると、涙を流した雫が俺を見ていた

良かった、怪我してないみたいだな。

今にも死にそうなのに、いや、死にそうなだからこそ、雫の心配をしてしまう。…………ったく、突き詰めていったら俺は結局シスコンだったらしい。

 

「………………」

“ごめん”そう言おうとしたが、やはり声が出ない

 

人って簡単に死ぬんだなぁ

雫は長生きしろよ

そう願い

俺は静かに目を閉じた――――

 

 

 

 






では、また次回に
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