どうも、英語版だと艦船のクラス名は全く異なるようです。大半は解読できませんでしたが、エルメッツァの艦船には見慣れた名前がいくつかあって助かりました。グロスター級は「ボロディノ」、オル・ドーネ級は「リューリク」、ガラーナ級は「ノヴィーク」、ゼラーナ級は「グネヴヌイ」と呼ばれているそうです。いずれもロシアやソ連に同名の艦艇があったので、これはすぐに分かりましたね。資料集だとカルバライヤがソ連のイメージらしいですが、そんなことはお構い無しのようです。
ちなみに筆者の国別のイメージですが、エルメッツァは何となくイギリスのイメージがありますね。逆にソ連のイメージがある国は無限航路のなかでは見当たりませんw
【イメージBGM:東方永夜抄より 「エクステンドアッシュ 〜蓬莱人」】
〜ファズ・マティ回廊宙域〜
小惑星帯に浮かぶスカーバレル海賊団の拠点、人工惑星ファズ・マティ。その人工惑星に通じる、小惑星帯にできた狭い航路には、200隻近い海賊船が進入者を撃滅せんと行軍していた。
その航路にひしめき合う海賊船の内訳は、艦首に大口径砲を装備したジャンゴ級水雷艇が26隻、一般的なミサイルと小型レーザーを装備したジャンゴ/A級水雷艇、フランコ/A級水雷艇がそれぞれ40隻と72隻、異色の艦載機搭載型駆逐艦、ゼラーナ/A級が13隻、砲戦と水雷戦に特化した主力駆逐艦、ガラーナ/A級が28隻、大口径軸線砲2門を有し、高い攻撃力を誇るオル・ドーネ/A級巡洋艦が7隻、スカーバレルでは極少数の、実弾を主兵装とする決戦巡洋艦、ゲル・ドーネ/A級巡洋艦が3隻、総計196隻の大艦隊だ。
対して海賊達が捕捉した侵入者の艦隊は、艦型不明の戦艦クラスが3隻、スカーバレルが主に活動するエルメッツァ宙域ではポピュラーな巡洋艦、サウザーン級が3隻、駆逐艦クラスは艦型不明のものが3隻、エルメッツァでは最新の海賊対策艦アーメスタ級が2隻、さらに後方には戦艦クラスの大型艦が2隻随伴しており、うち一方はその形状から空母と見られていた。
海賊達は、侵入者のうち赤く塗装されたサウザーン1隻とアーメスタ級は、つい最近エルメッツァ・ラッツィオ宙域のスカーバレルを軍と共同で叩き潰した艦隊のものと同一であることを把握していた。さらに艦型不明の艦船を多数擁する艦隊も、つい最近現れた海賊狩りを生業とする艦隊であることが出撃した海賊達に知らされており、海賊艦隊の指揮官達は、自分達の仇敵とも言えるこの2つの艦隊を前にして、気を引き締めた。
だが、海賊達は幾ら相手が自分達スカーバレルに苦汁を舐めさせ続けた艦隊だといえ、目の前の進入者に負けるとは思っていなかった。
その最大の理由は、何といっても数である。
侵入者の艦隊で確認できたのは13隻、対してスカーバレル艦隊側は196隻もの大艦隊である。確かに相手はスカーバレルが持たない戦艦や空母を保有していたとしても、数の暴力で打ち倒せると彼等は考えており、確かにそれは事実であった。
そして、ここは何といってもスカーバレルの本拠地近く、いわば彼等の庭先と言っても過言ではない。この宙域における戦闘でのアドバンテージは、絶対的に彼等が握っている。
そんな理由もあって強気になった海賊達は、いの一番に侵入者を討ち取ろうと、各艦はこぞって加速を続ける。そこには正規軍のような統率などは一切ない。彼等はあくまで海賊、自分達の欲望に忠実な集団であり、その艦隊運動にも、そんな彼等の特徴が如実に表れていた。
「間もなく侵入者の艦隊と接触しまっせ!」
「よぉし、全艦隊、戦闘準備だ!」
侵入者との予想会敵時刻が迫り、海賊艦隊は戦闘に備える。
「隊長、敵艦隊を確認しましたぜ!距離23000だ!」
海賊のレーダー管制士がそのレーダーに進入者の反応を捉え、指揮官に報告した。
「全艦、APFシールドの出力を戦闘態勢まで上げろ!突撃用意だ!」
旗艦のゲル・ドーネ/A級に座乗する指揮官が、配下の艦隊に命じる。海賊艦隊は基本的に小型快速艦艇を主力にしており、敵に接近してミサイルや小型レーザーを叩き込む水雷戦を主軸に戦っていた。なので、指揮官は今回も自分達のセオリーに従い、突撃の用意を命令した。
「隊長、敵の数が報告と合いません!ラッツィオをヤった連中の姿が見えねぇ!」
そこで、再びレーダー管制士が報告する。彼の報告によれば、ラッツィオの拠点を攻略した赤い艦隊の姿が見えないらしい。その報告を受けて、指揮官は警戒心を引き上げる。
―――連中は俺達に比べて数が圧倒的に少ねぇ。これは何か、搦め手を用意しているな?
報告を聞いた指揮官は、相手が数の差を覆すために、何かしらの作戦を用意していると踏んだ。しかし、頭の悪い下っ端海賊達は、そこまで頭が回らないようだ。
「ハッ、連中、俺達の数にビビって逃げやがったな、いい気味だぜ!」
「ヒヒッ、やっぱ俺達には叶わねぇか!」
頭の悪い海賊達は勝手に相手が撤退したと思い込み、勝手に強気になっていく。その様子に、指揮官は頭を抱えた。
「お前ら、油断するんじゃねぇぞ!それでもまだ"海賊狩り艦隊"が残ってるんだ、気ぃ引き締めてかかれ!!」
「ア、アイアイサー!!」
指揮官はそんな部下達を喝破し、戦闘に集中させる。
「た、隊長、敵戦艦のエネルギー反応増大!攻撃が来ます!!」
「TACマニューバパターン入力、回避だ!」
海賊艦隊が未だ敵に肉薄を続ける中、侵入者の戦艦は、その射程を活かして海賊艦隊に対して距離22000の位置でアウトレンジ砲撃を開始する。
その様子を確認した海賊艦隊は、各々が攻撃を避けようと、回避機動を開始し、艦体各所のスラスターを吹かせた。その艦隊運動にも統率が見られない辺りは流石に海賊といったところか、各々の艦は、自分達のパターンで回避機動を展開する。
しかし、そんな海賊艦隊を嘲笑うかのように、侵入者の戦艦の砲撃が前衛の水雷艇を掠めた。その水雷艇のAPFシールドは、戦艦クラスのレーザー光に焼かれ一気に出力を落とした。さらに、一度に大量のエネルギーを受け止めたことによりシールドジェネレータが負荷に耐えきれなくなり暴走、シールドを消失させた。
「敵の砲撃、前衛の水雷艇を夾差!」
海賊のオペレーターが報告する。
夾差とは、現在では自艦の撃った砲撃が敵艦の至近に着弾することを差し、あと少しの射撃緒元の調整で確実に当たるという状態だ。いくら科学が発達したこの宇宙と言えど、戦闘時の相対速度が最大で光速の十数%に達する艦隊戦では、遠距離砲戦で初弾から至近弾を出すのは難しい。侵入者の戦艦がそれを成し遂げたことは、敵がそれだけ高性能な演算機器を搭載しているか、腕のいい砲術士がいるか、あるいはその両方だということを海賊の指揮官に悟らせた。それは同時に、距離を詰めなければ自分達は一方的に撃ち減らされることを意味する。数だけは多い海賊なので、全艦撃沈ということはないが、一方的に撃破されるというのは士気に関わる。
「全艦、突撃だ!距離を詰めろ!」
海賊の指揮官は、敵に隙を与えまいと、自分達の射程に捉えるべく、艦隊に突撃を命じる。海賊の主力とする駆逐艦のレーザーの最大射程は凡そ距離15000、オル・ドーネ級の対艦軸線砲も距離18000に達しなければ使用できない。さらにミサイルに至ってはさらに射程が短いため、侵入者に攻撃するためには海賊は接近を続けなければならない。
海賊艦隊はその命令に従い、進入者の艦隊に一撃を浴びせんと、各艦が思い思いのタイミングで加速を始めた。
「敵の第二射、来るぜ!」
「何っ、早い!」
海賊が加速を始めたそのタイミングで、侵入者の戦艦2隻のエネルギー反応が再び増大し、再度砲撃を放った。
「TACマニューバパターン入力が追い付かねぇ!」
「馬鹿!間に合わないなら艦首シールド出力を上げさせろ!」
操舵手はその砲撃を躱そうと回避機動を試みるが、意図しないタイミングで放たれた砲撃には間に合わない。それに気付いた指揮官は、艦首のAPFシールドの出力を上げさせ、被弾に備えた。
戦艦から放たれたレーザー光は前衛のフランコ/A級水雷艇2隻を直撃し、1隻は轟沈、もう1隻もシールド出力を大きく削がれ、余波のエネルギーによって大破した。
「前衛フランコ級2番艦轟沈!11番艦大破!」
「構うな!突撃を続けろ!それと敵のエネルギーパターンをよく見ておけ。回避機動の準備を怠るな!」
「アイアイサー!」
海賊の指揮官は個々で止まれば一方的に攻撃されるだけと分かっているため、一刻も早く侵入者を射程に捉えんと突撃を続けさせた。しかし、またしても戦艦の砲撃が海賊艦隊を襲う。
「クソっまだ来やがる!」
「TACマニューバパターン入力完了!回避機動実行だ!」
しかし、既に2度砲撃を受けていたため、回避に成功する海賊船も現れる。だが、戦艦の砲撃は相変わらず精密かつ強力で、次は突出していたガラーナ/A級駆逐艦1隻を大破させ、同艦はプラズマ光を迸らせながら、軌道を逸れてクルクルと回転しながら漂流を始めた。さらにジャンゴ/A級とフランコ/A級各1隻が直撃弾を受けて轟沈し、インフラトンの蒼い火球と成り果てた。
海賊の指揮官は戦艦としては異例なこの連続射撃に驚嘆したが、彼、いや海賊団全員の認識には、重大な間違いがあった。
彼等が戦艦と認識していたのは、戦艦ではなく重"巡洋艦"なのだ。この重巡洋艦―――霊夢艦隊のクレイモア級重巡は、大抵の小マゼラン製戦艦を軽く上回るほどの戦闘能力を有し、その力は改装次第で大マゼラン製戦艦とも互角に撃ち合えるほどだ。さらに搭載された高出力エンジンは、重巡洋艦としては高い機動力を発揮させ、さらに主砲の発射速度も他の重巡、例としては大マゼランで第一線を張るアイルラーゼン共和国のバスターゾン級高速重巡や、アッドゥーラ教国のバヤーシュ級重巡と比べても遜色ない。海賊達がこの艦を小マゼランの戦艦基準で考えているなら、クレイモア級の主砲発射速度を速いと感じるのは当然だった。しかし、それだけではこの砲撃速度は説明できない。
この高速射撃を可能にするもう一つの理由は、砲の形状にあった。
通常の宇宙艦艇の砲は、大口径砲はふつう艦首方向に向けて発射装置ごと固定されて設置されている。この宙域で一般的なエルメッツァのグロスター級戦艦やサウザーン級巡洋艦に、スカーバレルの巡洋艦オル・ドーネ級も、この例に当てはまる。例外的に主砲塔ごと回転させられる機能を持つ艦も存在するが、このクレイモア級はまさしくその一つである。さらに、クレイモア級の搭載する主砲の形状は、大昔の水上戦闘艦のような、砲身が付いた3連装砲塔だ。2隻のクレイモア級はスカーバレル艦隊に対し、3基の主砲のうち各1門ずつ発射する交互射撃という形で砲撃を実行していた。この交互射撃は、一門の砲から放たれたエネルギー弾が飛翔している間に他の砲身にエネルギーを注入し、射撃結果の観測と射撃緒元の修正を済ませた後すぐに次の砲門がレーザーを発射するという方法の実現を確実にした。しかも、3本の砲身のうち1門だけがレーザーを発射、もう1門が次弾を装填している状態なので、残りの1門の冷却を行うことができるという利点も存在する。砲身の冷却を行いながら砲撃を続けられるので、通常よりも長く砲撃戦を継続できた。通常の砲塔ならこのプロセスは1基の砲塔ごとに行われるので、射撃速度はクレイモア級の方が断然速い。
そんな理由を海賊達は知る由もなく、彼等は必死に突撃を続ける。
途中6度の砲撃を受け、さらにガラーナ/A級3隻、フランコA/級11隻、 ジャンゴ/A級5隻が轟沈もしくは大破し脱落するが、彼等は遂に、進入者の艦隊を自分達の射程に捉えた。
「敵艦隊、こっちの射程に入りやした!」
「よぉし、全艦砲撃開始!射程に入った艦から攻撃だ!!」
「アイアイサー、全艦、砲撃開始だぁ!」
幾度もクレイモア級重巡の砲撃を浴びせ続けられてきた海賊艦隊は、遂に侵入者の艦隊をその射程に捉えた。先ずは前衛の水雷戦隊に随伴していたジャンゴ級26隻が艦首軸線砲2門を発射、続いて16隻のガラーナ/A級も艦首の固定レーザー砲と2基の連装主砲からレーザーの砲弾を放つ。クレイモア級の遠距離砲撃によって17隻の水雷艇と4隻のガラーナ/A級駆逐艦が轟沈または離脱していた海賊艦隊だが、それでも数はまだ175隻も存在する。その一部が射撃を開始したのだから、弾幕の厚さは進入者の艦隊の比ではない。ただ、練度はお世辞にもお粗末なようで、中々命中弾を与えることができない。
その間も、侵入者の重巡洋艦は回避機動を実行しながら砲撃を継続し、2隻のフランコ/A級を仕留めた。しかし、回避機動を実行しているため、その発射ペースは先程よりも落ちている。
「水雷艇戦隊、接敵するぜ!」
「へへっ、押せ押せぇ!」
自分達の射程に相手を捉え、今までの一方的な状態から脱したため、海賊達の士気は上がる。
「前衛艦に通達、手空きの総員は白兵戦の用意だ!」
「アイアイサー、前衛艦隊、白兵戦の準備だ!かかれぇい!!」
侵入者の艦隊に接近し、水雷艇もその射程に相手を捉えたタイミングで、指揮官は海賊の十八番とも言うべき白兵戦の用意を命令する。彼は前衛の水雷戦隊で相手をいたぶった後、相手の艦隊から略奪を行う腹積もりでいた。流石は海賊である。
彼はあれほどの高性能な艦ならさぞ高く売れる装備が詰め込まれていると考え、その瞳を欲望でぎらりと光らせた。
「艦長、旗艦から通信だ!白兵戦用意だってよ。」
「よーし、手空きの連中は武器をもってエアロックに待機しろ!」
「「ヒャッハァ、根こそぎ戴いてやるぜ!」」
「「女、男・・・・・グフフフヘッ―――」」
「やらないか。」
命令を受けた前衛の海賊船でも、白兵戦の後にある"ご馳走"を想像して、海賊達は下衆な笑みを浮かべた。もっとも、此方には指揮官とは違った方向の欲望を抱いている連中も大勢いるが。
「敵に命中弾だ!」
砲撃を続けていた前衛艦隊が、遂に侵入者の重巡洋艦に命中弾を与える。
命中したレーザーの光は重巡洋艦のAPFシールドに減衰され、シールドの表面にプラズマ光を撒き散らす。
「よし、撃って撃って撃ちまくれ!砲身が焼き付くまで撃ち続けろぉ!」
「アイアイサー、主砲、全門発射ァ!」
命中弾を与えたことによりさらに強気になった海賊達は、さらにその士気を上げ、突撃を続ける。
前衛の水雷艇や駆逐艦に続いて、後方に展開していたオル・ドーネ/A級巡洋艦の戦隊や、取り巻きの駆逐艦も砲撃を開始した。
174隻の海賊船の大半が侵入者の艦隊をその射程に捉えていたため、その弾幕は圧巻の一言に尽きる。海賊船が撃ったレーザー光は大半が虚空へと消えていくのだが、何せ母数が多いのだ。その一部が進入者の重巡洋艦に命中しただけでも、それなりの量の命中弾が発生する。そして命中弾の量は、海賊艦隊が侵入者の艦隊に近づくにつれて次第に多くなっていく。
一方の侵入者の艦隊は、前衛の重巡洋艦2隻こそ未だに全力砲撃を継続し、その度に海賊船の存在を示すアイコンが旗艦のモニターから消えていくが、全体で見ればまだまだ被害は軽い方だ。
さらに絶え間なく海賊艦隊の砲撃を受け続けたことにより、シールドの出力が部分的に低下し、そこを海賊のレーザーが貫き、装甲の表面を焼いていく。流石に大マゼラン製戦艦とも互角に撃ち合えるクレイモア級重巡のバイタルパートを貫通できるほどの威力はないが、それでも海賊達は、自分達の砲撃が当たることで、次第に勝利を確信するようになる。見ろ、敵はつい先程とはうって変わって一方的に攻撃されてばかりではないかと。これでは、自分達の勝利は時間の問題だと海賊達は考えていた。
「敵艦隊、反転していきますぜ!」
「へへっ、流石にこの数には叶わねぇか、ぁあ!?」
恐らく懐に飛び込まれて手が出せなくなる前に逃げようという算段なのだろう。
一方的に攻撃され、反転を始めた侵入者の艦隊を目にして、海賊の中には中指を立てて挑発するものまで現れた。無論、侵入者の艦隊にそれは伝わることはないが。
だが、今まで海賊艦隊に破壊を振り撒いてきた2隻の重巡洋艦は、他艦と異なり交代せず、主砲を撃ち続けている。おそらく殿を務めるつもりだろう。
「野郎共、あの戦艦から頂くぜ!」
「アイアイサー!機関最大戦速!」
海賊達は先ずは殿を務める重巡洋艦から白兵戦を仕掛けようと、一気に加速して距離を詰める。
だが、そこで1隻のフランコA/級水雷艇が轟沈し、海賊達は浮き足立った。
「フランコ67番艦轟沈!な、何だぁ?」
「こ、小型のエネルギー反応多数!艦載機だ!」
そこで、海賊達は自分達の周りに飛び回る影を見た。侵入者の艦隊が放った艦載機の群れである。
海賊前衛艦隊の周りを飛び回る艦載機の群は、手頃な目標を見つけると、パイロンに搭載した対艦ミサイルをぶつけ、別の機体は背面に搭載した大型レーザーの砲撃を浴びせて、海賊艦隊の戦闘力を削いでいく。
さらに、海賊達は奥で沈黙を守っていたもう1隻の大型艦が動き出したのを確認した。
その大型艦は、艦首から艦体中央まで延びる赤いラインの位置を開き、そこから4枚の翼を持った新たな戦闘機の群を発進させた。
「クソっ、増援だ!」
「前衛より本隊へ、敵の艦載機だ!ゼラーナから援護機を出してくれ!」
《了解した。直ちに向かわせる!》
前衛艦隊が艦載機の襲撃を受けたとの報せを聞いた指揮官は、配下のゼラーナ/A級に対して艦載機の発進を命令する。
海賊艦隊に属するゼラーナ/A級の数は全部で13隻、1隻あたり9機の艦載機が搭載可能なので単純計算で117機の艦載機が搭載可能なのだが、生憎スカーバレルは自前の艦載機生産設備を持っておらず、基本的に軍からの略奪品でしか艦載機を保有していない。なのでここのゼラーナ/A級に搭載されている艦載機の数は定数を満たしていないが、それでも70機近い艦載機を揃えていた。
海賊の指揮官はその全てを前衛艦隊の援護に差し向けるよう命令し、ゼラーナからは次々と軍から頂いた〈LF-F-033 ビトン〉戦闘機と〈LF-F-035 フィオリア〉戦闘機を発進させる。
発進した海賊の戦闘機隊は編隊を組まず、そのまま侵入者の艦載機隊と戦闘に入る。しかし、性能とパイロットの腕では海賊側は負けているようで、小数の進入者の艦載機隊に対して苦戦を強いられた。だが、鬱陶しい蠅がいなくなったとばかりに、障害となる進入者の艦載機が自分達の艦載機隊に引き付けられている間に海賊艦隊の一部は2隻の重巡洋艦を包囲、数隻の海賊船はエアロックに取り付いた。
「ヒェッヒェッ―――――略奪だ!野郎共、かかれぇ――――!!!!」
「「「レッツパーリィ―――――!!」」」
海賊達はエアロックから艦内に流れ込む。しかし、すぐに海賊達はその足を止めた。
「な、何だぁ、こいつら?」
「おいバカ、さっさと撃・・・・・ガハァッ!!!」
そこで海賊達が見たのは、ずらりと一列に並んだ2mを越すサイズの装甲服、機動歩兵改の群である。
機動歩兵改は艦内に侵入者の存在を認めると、その腕に備え付けられた2基の13mmガトリングレーザー機銃を躊躇いなく海賊達に向け発射し、その場に物言わぬ屍を量産していく。
「う、うわあああっ、逃げろぉぉッ!!」
「いやだ、死にたくないッ!」
先程まで活気付いていた海賊達は、ここで圧倒的な存在を前にして総崩れとなり、自艦に退却していく。普段から己の欲望に従って生きてきた海賊達は、軍隊のように戦場に留まって戦うという選択肢を持たない。ただ、己の生命を繋ぐために、我先にと仲間と押し合いながら逃げていった。
しかし、そんな海賊達を機動歩兵改は見逃さなかった。機動歩兵改の群はガトリングや迫撃砲を放ちながら海賊船内に侵入する。その過程で、海賊船内にはさらに海賊達の屍が積み上げられた。そこまで来たら何故か機動歩兵改の群は進路を変え、海賊達の目の前から姿を消した。
「た、助かった、のか?」
そこで安堵の声を漏らした海賊達だが、そこで終わりではなかった。
異常は、ブリッジで起こっていた。
《な、何だてめぇら、ぐわあああっ!》
《クソっ、この野郎!あべしっ!!》
通信機から、ブリッジクルーの悲鳴が次々と聞こえてくる。
「な、何なんだ・・・うおわぁッ!!」
続いて艦が激しく揺れ、エアロックの接続が解除され、海賊船は重巡洋艦から離れていく。
この機動歩兵改の群は、海賊船を乗っ取ったのだ。
ブリッジに取り付いた機動歩兵改のうち、1体が艦長席に陣取って頭部から触手のようにケーブルを伸ばして艦長席のコンソールからそれを配線に接続し、艦の制御系統を乗っとる。その周りを、5、6体の機動歩兵が護衛する形で展開していた。
このような過程で乗っ取られた海賊船はガラーナ/A級が3隻とフランコ/A級が3隻、ジャンゴ/A級が2隻だ。
乗っ取られた海賊船のうち、ある艦は仲間だった海賊船にレーザーやミサイルを向け、突然の裏切りに動揺した海賊船を攻撃し、混乱した海賊船は立ち直れないまま轟沈した。またある艦は別の海賊船に取り付いてさらに機動歩兵改を送り込み、海賊艦隊の中でウイルスが蔓延するように、機動歩兵改に乗っ取られる艦が続々と現れる。
海賊が混乱から立ち直るまでに撃沈された艦は、ガラーナ/A級が1隻、ジャンゴ/A級が3隻、フランコ/A級が11隻に及んだ。一方で乗っ取られた艦は、ガラーナ/A級が5隻、ジャンゴ/A級が3隻、フランコ/A級が7隻だ。つまり、海賊艦隊はこの間に35隻の艦艇を失い、敵が20隻増えてしまった計算になる。無論、乗っ取られた艦には海賊クルーが乗ったままだ。しかし、機動歩兵改は敵を殲滅するため、中の海賊クルーのことなど考えずに艦を動かし、急激な機動で海賊クルー達は体の至るところを打ち付けられ、何かに捕まるのがやっとの状態だった。こんな状態では、艦の奪還など望むべくもない。
「クソっ、何が起こっているんだ!」
「落ち着け、こちらに攻撃してくる艦を冷静に狙うんだ!」
「そ、それが、攻撃できねぇんだ!!」
「な、何・・・・だと・・・・!?」
ここで、IFF(敵味方識別装置)の話をしておこう。IFFとは、文字通り敵と味方を識別する装置のことで、通常は所属を明らかにするため、軍ならその国の軍隊、0Gドックなら0Gドックの信号を発信し、己の身分を明らかにする。これが戦闘になると、レーダーで捉えた相手に対して仲間か否かを問いかけ、その応答をもって敵か味方かを判別する。敵やそれに準じる艦なら火器管制レーダーで照準が可能になり、味方なら誤射を防ぐため、自動的に火器管制のロックが解除出来ない仕組みになっている。
しかし、機動歩兵改が乗っ取った艦はこの信号の更新が行われていないため、IFFの表示はスカーバレル海賊団のままであり、スカーバレルの艦なら攻撃したくてもロックが解除出来ないのだ。先程海賊が撃てないと叫んだのも、これが原因だ。一方で、霊夢艦隊の艦は機動歩兵改から送られてくる信号をもって識別をつけているので、こちらは同士討ちは発生していない。
さらに前衛の海賊船の中には、疑心暗鬼に駆られ、近くの海賊船を手当たり次第に攻撃し出す者まで現れ始め、さらに混乱を拡大させた。
「こうなったら手動で狙え!火器管制システムをカットしろ!」
「あ、アイアイサーっ・・・!」
IFFのせいで乗っ取られた艦を狙えなくなった海賊は、手動操作に切り替えることによって、何とか攻撃を可能にした。しかし、艦隊戦では互いの相対速度が光速の十数%にも達する場合がある中で、人力で照準をつけるのは至難の技だ。幸い互いの距離が近く、あまり速度を出していなかったため、照準はつけやすい方なのだが、お粗末な練度の海賊砲手には荷が重い仕事だったようだ。反撃を開始した海賊の砲撃は、なかなか乗っ取られた艦には当たらない。
「お、お頭・・・前衛が・・・」
その様子は、海賊の指揮官にも見えていた。むしろ、前衛を俯瞰できる位置にいたため、前衛にいる海賊達よりも詳細に状況を把握できてしまった。
前衛艦隊はその数が仇となり、内側で暴れる裏切り海賊艦隊に思うように照準をつけられず、無理矢理撃っても外すどころか、裏切り海賊船の後方にいた別の海賊船に被弾し、同士討ちが多発していた。
自分達は、先程まで勝っていた筈、なぜ、前衛はあんなに総崩れになっているのかという思いが、指揮官の頭を支配する。
そこで、また別の部下が息を詰まらせたような声で、恐る恐る報告する。
「た、隊長・・・後ろを・・・!」
「何、後ろ・・・ッ!!」
彼は部下に言われるまま、自艦の後方に目を向ける。
そこには、極太の赤い閃光が、スカーバレルの本拠地、ファズ・マティを掠めながら突き進んでいく光景が見えた。
「な、何だ・・・・あれは・・・・!?」
海賊の指揮官は、今まで見たこともないその莫大なエネルギーの光を目にして、その場に立ち竦んだ。
《こちらファズ・マティ!現在俺達は奇襲を受けている!艦隊は早く戻れ!ファズ・マティを防衛しろ!!》
自分達の本拠地、ファズ・マティから届いたその悲鳴にも似た要請に、海賊達の思考は停止する。敵は目の前にいる筈、なぜファズ・マティが奇襲を受けているのか、と。
その通信は海賊艦隊全艦に向けられていたため、海賊達の混乱は艦隊全体に、一気に伝播した。
さらに旗艦のブリッジでは、立て続けに海賊オペレーターの悲鳴にも似た報告が寄せられる。
【イメージBGM:艦隊これくしょんより 「シズメシズメ」】
「敵機、直上!!」
「な、何だと!」
「たっ、対空砲火ァ!」
そこで海賊オペレーターは、レーダーで自らの艦の直上に、突如として現れた艦載機の反応を確認した。
それは、霊夢艦隊のステルス戦闘攻撃機、〈F/A-17S〉の群だった。
この攻撃機群は持ち前のステルス性に加えて、機体は黒く塗装されており、宇宙空間での視認性を低下させていた。
「クソっ、艦載機は・・・」
そこで、海賊の指揮官は、配下のゼラーナの艦載機を全て前衛の援護に回していたことを思い出す。嵌められたと思った彼だが、もう遅かった。
「さらに直下より急速接近する艦隊あり!これは・・・・ラッツィオをヤった連中の艦隊だ!」
さらに、海賊旗艦の直下から、1隻の赤いサウザーン級巡洋艦と2隻のアーメスタ級駆逐艦が急速接近し、旗艦の混乱に拍車を掛けた。
「敵機接近!」
遮るものがいない黒いステルス機の群は、旗艦のゲル・ドーネ目掛けて攻撃態勢を取る。
海賊艦隊のレーダーには、この機体はステルス性のため接近までは反応がなく、攻撃のため弾倉のハッチを開いたことにより初めて捕捉された。そのため、海賊オペレーターには、戦闘機が突如として出現したように見えたのだ。
この機体群は海賊艦隊旗艦の直上に現れると、搭載したT-3対艦ミサイルを放つために、弾倉を開き、4発全てのミサイルを発射した。攻撃隊は全部で16機、そのうちの半数近くに及ぶ7機の機体がミサイルを旗艦に向けて発射する。その数、28発。数発ではそこまで深刻な被害を与えるのが難しい艦載ミサイルだが、これほどの数を集中すれば巡洋艦クラスなどは唯ではすまない。しかも、放った目標は対艦ミサイルを196発も搭載した武器庫艦とでも言うべきミサイル巡洋艦、ゲル・ドーネ/A級である。その結果など言うまでもないだろう。
対艦ミサイル28発のうち5発は何らかの妨害によりその軌道を外れるか、撃墜された。この状況での、咄嗟の対応としては誉められた方だろう。しかし、それは狙われた旗艦のゲル・ドーネに乗る海賊達には何の慰めにもならなかった。
残った23発の対艦ミサイルは、ゲル・ドーネ級の艦橋、メインノズル、ミサイルコンテナに被弾し、炸裂する。
艦橋でミサイルが炸裂したことにより、海賊の指揮官は指示を出さずして炎に焼かれ、ダークマターへと還った。
さらにミサイルの命中によりミサイルコンテナでは誘爆が発生し、196発の対艦ミサイルの破壊力がコンテナ内で発揮される。狭いコンテナ内でその力は当然収まりきらず、爆発は艦体全体に拡大し、ゲル・ドーネを飲み込んだ。
そこに残っていたのは、ついさっきまでフネだった何かでしかなかった。
「ああっ、旗艦がやられた!」
「落ち着け、指揮を引き継ぐん―――」
別のゲル・ドーネでは、混乱を立て直すために指揮を引き継ごうとするが、それも果たされずに終わった。
残りのゲル・ドーネは優先的に狙われ、黒いステルス機は艦橋に向かって機銃掃射を行い、対艦ミサイルの群を叩きつける。程なくして、残りのゲル・ドーネも旗艦と同じ運命を辿った。
「クソっ、ゲル・ドーネがやられた!」
「黒い艦載機が来るぞ!」
「いやだ、来るな!あっち行けよぉ!」
指揮系統の崩壊により、先程までの混乱の影響もあって、海賊艦隊はさらに混乱する。
「ゼラーナの艦載機を呼び戻すんだ!」
「駄目だ、既に7割が落とされている!」
冷静な海賊はゼラーナ級の艦載機を呼び戻し、黒いステルス機を迎撃させようとするが、既に海賊艦載機隊は侵入者の艦隊が有する戦闘機隊との戦闘により満身創痍の状態だった。
そこで、臨時に指揮を代行しようと努めていたオル・ドーネ/A級巡洋艦を衝撃が襲う。
「な、何だ!」
「こっ・・・後方から攻撃だ!ラッツィオをヤった連中の艦隊です!」
海賊艦隊の後方に陣取った赤いサウザーンを中心とする艦隊は、背を向ける海賊艦隊に対して全砲斉射を開始する。後方へ指向できる碌な武装を持たない海賊艦隊は、反転する間に斉射を浴びて、次々と撃沈されていく。
「オル・ドーネ4、6、7番艦轟沈!ゼラーナ2、3、9、11番艦もやられた!」
「くそぉぉっ!やられてたまるか!反転急げぇっ!」
オル・ドーネの艦長は背後の艦隊を排除しようと艦を反転させるが、砲撃でスラスターがいくつか破壊されたらしく、その動きは巡洋艦としてはひどく緩慢だ。
「敵機接近!」
「な、何っ―――」
そこへ、黒いステルス機の群が残りの対艦ミサイルを全て叩き込み、オル・ドーネに次々と命中する。対艦ミサイル複数の直撃を受けたオル・ドーネは爆発でプラズマの光を迸らせながら、忽ちインフラトンの火球と成り果てた。
〜巡洋艦〈高天原〉艦橋〜
「どうやら上手くいったようです、将軍。」
霊夢艦隊の先代旗艦、〈高天原〉の艦橋で、装甲服に身を包んだコーディが言った。
「そうだな、しかし、将軍というのは止さんか。私はもう軍人ではないぞ?」
〈高天原〉の艦橋に立つショーフクは、自慢のカイゼル髭を弄りながら、それに応えた。
「いえ、こうしていると、昔を思い出すので。」
「ははっ、私は作戦通りに艦隊を動かしただけだぞ。別に褒められたような事はしておらん。途中はかなり肝が冷えたがね。」
ショーフクが呟く。
霊夢達が立てた作戦は、以下の通りだ。
まずは予めユーリの艦隊と〈F/A-17〉の群を敵に探知されないようインフラトンを切った状態でファズ・マティ回廊の上下に配置し、会敵と同時に、本隊の重巡洋艦2隻は交互射撃を行い敵の快速艦艇を撃ち減らす。敵に追い付かれてきたら重巡2隻を残して本隊は一度退却、敵の最後尾が事前に待機させていた部隊に挟まれる位置まで来たら、重巡に海賊船を取り付かせ、白兵戦を挑ませる。この部分は半ば賭けであり、海賊が霊夢艦隊の殲滅に専念していたならば、この作戦はここで破綻していただろう。
しかし、欲深い海賊達は霊夢達の予想通り、この罠に食い付いた。白兵戦を挑んできた海賊達に対して機動歩兵改の大群を"プレゼント"することにより海賊艦隊に混乱を引き起こし、ついでに味方艦も増やす。さらに、ここで戦闘機隊を投入し、敵の艦載機を引き付けておく。
ここからは霊夢艦隊の側が攻勢に入り、ひたすら海賊の統率を奪い、その間に戦果を拡大する作戦だ。まずは別行動を取る〈開陽〉がハイストリームブラスターを現在撃てる出力の80%で発射し、小惑星帯に穴を開ける。そこをワープで一気に通過してファズ・マティを奇襲する。
続いてステルス機の編隊とユーリ艦隊が敵の旗艦を奇襲し、敵の統率を奪う。その後は後方から敵艦隊を挟撃し、包囲殲滅する算段だ。敵はファズ・マティ方面に撤退しようとしても本隊に背を向けることになり、それは重巡2隻の大火力をメインノズルに食らうことになる。しかもファズ・マティ方面は既に霊夢の〈開陽〉が制圧している算段だ。実質、海賊に逃げ場はない。
「さて、最後の仕上げにかかるぞ。」
そこでショーフクは立ち上がり、マイクを手に取る。
《海賊艦隊の諸君に告ぐ。貴君らにはもはや勝ち目はない。ここで大人しく降伏し、我々の道を遮らないというのであれば、この宙域からの離脱を許可しよう。ただし、あくまで戦うというのならば我々は容赦しない。そこには諸君らの全滅が待っているだけである。貴君らの賢明な判断に期待する。》
それは、事実上の降伏勧告だった。既に統率が失われていた海賊艦隊は、ほうほうの体で主砲に仰角をつけ、この宙域から逃げ出していく。しかし、少なくない数の敵艦は戦闘を継続したが、これは霊夢艦隊により殲滅された。
最終的に、ファズ・マティ回廊の戦いに於いて、スカーバレル海賊団は投入した戦力のうちジャンゴ級22隻、フランコ/A級58隻、ジャンゴ/A級38隻、ガラーナ/A級23隻、ゼラーナ/A級11隻、オル・ドーネ/A級5隻、ゲル・ドーネ/A級3隻を喪失、残存艦はジャンゴ級4隻、フランコ/A級14隻、ジャンゴ/A級2隻、ガラーナ/A級5隻、ゼラーナ/A級2隻、オル・ドーネ/A級3隻だった。
海賊艦隊を打ち破ったショーフク率いる霊夢艦隊本隊とユーリ艦隊は、一路ファズ・マティを目指した。
ふぅ、疲れた・・・・
書き始めた時は戦闘は1万字以内に収まるだろうと思っていたのですが、いざ書いてみると戦闘だけで1万字オーバーです・・・なのでここで書きたかった部分のいくつかは次話以降に持ち越します。何気に霊夢が出ない初めての回だw
ちなみに挿絵のF/A-17はメカコレVF-171を使用しています。背景はフリー素材なので問題はないかと。
次話ではスカーバレルとの艦隊決戦の一方で霊夢達が何をしていたか、詳しく描写する予定です。
ちなみにこの話は勢いで書いたので、じきに一部修正されるかもしれません。そのときはさらに1000字くらい増えるかも・・・(笑)
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