「ナンバーズの暴走?」
ついに1年も終わりを迎える12月31日。博麗神社の老朽化によって隙間風が厳しくなり、その寒さに耐えるためにこたつに入りっぱなしの霊夢は今日の夜に行われる宴会の打ち合わせのために神社に来ていた早苗から聞いた出来事を復唱した。
「そうなんです。最近みなさんが持っているナンバーズがいつの間にか無くなって、なんとそのナンバーズたちが自我を持って他のナンバーズを探すために手当たり次第にデュエルを仕掛けてくるそうです」
早苗の話を聞いて霊夢は頭を悩ませた。今日はただでさえ忙しい日だというのにこれ以上面倒事を増やさないで欲しいというのが本音だが、自分は博麗の巫女である以上幻想郷で異変があれば動かなければならない。
「仕方ないわね。準備は咲夜辺りに任せるとして、私たちはそっちの調査に行くわよ。不安要素があるとお酒が不味くなるしね」
霊夢の言葉に早苗は「久しぶりに一緒に異変調査ですね!」と目を輝かせた。霊夢は「まだ異変って決まったわけじゃないけど」と思いつつも、袖の中に入っているデュエルディスクのから1枚のカードを取り出す。──とりあえナンバーズのことはナンバーズに聞いてみるのが一番よね。取り出したのは霊夢の相棒「ナンバーズ96」。自我を持ち、大抵カードの中に居るといっても外に出てくれば自由に行動できる特別なナンバーズだ。
「ちょっとミストラル、聞きたいことがあるんだけど」
霊夢がそう呼び掛けると「ナンバーズ96」のカードから人形をした黒い影のようなものが出てきた。ミストラルと呼ばれたその影は面倒臭そうに霊夢を睨んだ。
「なんだ?こっちは今忙しいんだよ」
「こっちもよ。なんだかナンバーズが幻想郷で暴れてるらしいのよ。なんか知らない?」
霊夢が聞くとミストラルは顎に手を当てて考えるような仕草をした。それから具体的にどんな子とが起こっているのかを聞かれた霊夢は先程早苗に聞いた話をそのままミストラルに話した。するとミストラルは「大体わかった」と言って霊夢たちに説明を始める。
「実は俺が管理していたナンバーズも1枚行方不明になっててな。恐らくその異変とやらの影響だろう。元々ナンバーズには自我はあるんだ。それが表に出てこないだけでな」
「それが何かの拍子に表に出てきたってわけですか?」
早苗の言葉にミストラルは頷く。
「でも奴らはなんで人を襲うの?」
「恐らく他のナンバーズが目的だ。ナンバーズは他のナンバーズを吸収することで力を増幅できるからな」
────ってことは狙われるのはナンバーズ使いってことね。だとしたら私の回りだと私、遊矢、アリス、鈴仙、妖夢、正邪。あ、あと蓮子さんもか。霊夢はぱっと浮かぶ知り合いのナンバーズ使いを思い浮かべ、とりあえずソイツらに連絡をとろうとデュエルディスクを手に取った。
まずは思い浮かんだ中でも一番ナンバーズを所持していると思われる正邪のところに先に電話をかける。
「そう言えばミストラルさんは大丈夫なんですか?」
「俺は他の貧弱なナンバーズと違うし、俺は俺の意思で霊夢のところにいるからな」
早苗とミストラルの話を聞いて少しだけ嬉しく思っていると正邪への連絡が繋がる。電波が悪いのか、正邪がいる方がうるさいのか、雑音がすごかった。
「なんだよ!こんな大変な時に電話なんかしてくんじゃねえ!アンブラルでナンバーズ17に攻撃!次はシャイニングでナンバーズ66に攻撃だ!」
もうナンバーズとデュエルを始めていたようだ。電話から聞こえる音声から、どうやら複数のナンバーズと同時に戦っているように思える。もう遅いと思いつつも、霊夢は自分が知っていることを正邪に伝えた。
「──ってことだそうよ。それより大丈夫?今から私も行く?」
「いや、いい。それよりいつものカードショップに行って他の奴らに今のことを知らせろ」
それだけいい終えると正邪との電話が切れた。────正邪は十分強いし、大丈夫よね。
「早苗!いつものカードショップに行くわよ」
「はい!了解です!」
霊夢は少し不安はあるものも、正邪に言われた通りに早苗をつれてカードショップに向かった。
◇
空を飛ぶと目立つということで走ってカードショップに向かいことになった早苗と霊夢。真剣な顔つきで走る霊夢とは裏腹に、早苗はまるで遠足に行く子供のようにワクワクと顔を輝かせて霊夢の後ろ着いて行く。
実際問題早苗にとって異変の規模の大きさなど正直どうでもよく、早苗にとって憧れの存在である霊夢と一緒に行動してることが重要なのだ。早苗と霊夢は年こそ近しいが、巫女として経歴は霊夢の方が断然上。それに数々の異変をたった一人で解決していることもあり、同じ巫女である早苗が憧れるのは当然のことである。本当はもっと話したりしたいのだが、早苗自身も自分の神社のことがあったり、あまり遊びに行けなかったり、遊びに言っても霊夢がそっけなかったりと全然絡めずにいた早苗にとって、こういう異変は普通に霊夢と話をしたりできる特別な行事なのだ。
「そう言えば早苗もナンバーズ持ってるのよね?」
「え!?あ、はい!1枚だけですけど」
一体何を話そうか考えていた矢先、突然霊夢が話かけたことにビックリして早苗の返事が少し遅れる。────霊夢さんがせっかく話しかけてくれたんだから何か話さないと!必死で頭を巡らせるも急なことなので何も思い付かなかった。
「それじゃアンタも気を付けないさよ」
霊夢にとってはそれほど深い意味はなかったのだが、早苗は半泣き状態だった。────あの...あの霊夢さんが....いつもそっけなくて、話かけても適当に返してくる霊夢さんが私のことを心配してくれてるなんて。
「霊夢さぁぁぁぁん!!」
嬉しさのあまり霊夢に抱き付こうと飛びかかった早苗だったが、霊夢は伸ばした早苗の手を掴むと、飛んできた勢いそのままに早苗を背負い投げた。
「いきなり何するのよ」
地面に叩きつけられてまたもや涙目になってる早苗をよそに、霊夢は目的地に向かって足早に歩きだす。早苗は仰向けになって降ってくる雪を全身で感じながら、「さすが霊夢さんだな」っと感心しつつ、先に行ってしまった霊夢を追いかけようと立ち上がる。
「あ、み~つけた」
霊夢を追いかけようとする早苗の後ろから小さな女の子の声が聞こえた。若干のやな予感を胸に早苗が振り替えると、そこにはピンク色の髪の子供が立っていた。────子供?いや、この感じは人間ではないですね。
「ねえ、お姉さんが85?」
女の子の質問の意図が早苗には理解できなかった。────85?85ってなんのことでしょう...はっ! 早苗は慌てて自分のデュエルディスクの中から自分の持つナンバーズを取り出す。そこにははっきりと「ナンバーズ85」と書かれていた。「ああ、やっぱり」と一つため息をついた。
「私ね、今お姉さんが持ってるそのカードがどうしても欲しいの。」
「悪いですけど、この子とには愛着云々あるので簡単には手放せませんね」
早苗がそう言い切ると、その女の子は早苗に向かって何かを投げつけた。女の子が投げつけた「それ」は早苗の左腕にくっつき外すことがでず、女の子の左腕と早苗の左腕が光の線のようなもので結ばれた。
「これで私からは逃げられないよ。どうする?デュエルする?」
「私が勝ったらこれ外してくださいよ」
女の子は「もちろん」と笑って左腕にデュエルディスクを出現させた。それを見て渋々早苗もデュエルディスクを構える。すると後ろの方から足音が聞こえた。「新敵かな?」と振り向くと、そこには少しムスッとした霊夢がいた。
「ちょっと何やってんのよ。なかなか追ってこないから戻ってみればそんな小さい子と遊んでるの?」
「いや違いますよ!この子がナンバーズですよ!私のナンバーズ狙って来たんです!」
早苗が必死に抗議するも、霊夢は女の子を指差して「この子が?」っと首をかしげる。────あれ?でもここで霊夢さんにいいとこ見せたら私の評価上がるかも...
早苗はさっきとはまるで別人のように生き生きとした顔でデュエルディスクを構え直し、勢いよくデッキから5枚のカードを引いた。
「霊夢さん!ここは私に任せて先に行ってください!この通り私は逃げられませんので!」
自信満々に早苗がグッと親指を立てると、霊夢は呆れたようにため息をついた。
「面倒事は御免だし、そっちは任せるわ。────負けたら承知しないからね」
早苗の肩を軽く叩いて、霊夢はカードショップの方角へ飛んで行った。早苗は「絶対に負けませんよ!!」と叫びながらその姿を見送り、目の前の女の子を見つめる。────一筋縄ではいかなそうですが...負けられませんね!
「やる気になってくれたみたいだね、それじゃ」
「「デュエル!!」」
掛け声と共にデュエルディスクの『デュエルモード』が起動して、ディスクから光の板のモンスターゾーンが出現する。先攻の早苗は自分の手札を確認し、5枚の中から1枚のモンスターカードを場にだす。
「私は《一撃必殺侍》を召喚!」
召喚に応じて出現したのは攻撃力1200の槍を持った鎧武者。不確定ながら戦闘する相手を破壊できるモンスターで、博打をモットーとする早苗のデッキの切り込み隊長といえるモンスター。
「私はこれでターンエンドです!」
「それじゃ私のターンだね、ドロー」
女の子がドローカードを見ると少し笑った。
「私は《アステル・ドローン》を召喚。レベル4のモンスターを召喚したことで手札から《カゲトカゲ》を特殊召喚」
同時に現れる妖精のようなモンスターと影のようなトカゲのようなモンスター。────レベル4のモンスターが2体...あ、これ来ちゃいますね。
「私はレベル4のモンスター2体でオーバーレイ」
早苗の予感は的中し、女の子が呼び出した2体のモンスターは黄色と紫の光に変わって地面に広がった黒い渦の中に吸い込まれる。
「これが私だよ!《No.82ハートランドラゴ》!」
召喚されたのは機械仕掛けのピンクのドラゴンだった。お腹には大きなハートマークがあり、ハートには大きく『82』と書かれている。生えてる羽の色と女の子の髪の根本がピンクで毛先にかけて徐々に白くなっていくカラーリングが同じなところから、本当に女の子がナンバーズ自身なんだと再確認する。
「にしても本当に似てますね」
「似てるじゃなくて私自身なの!」
早苗の言葉に対して女の子は頬を膨らませた。こうして見るとなんだか普通の女の子と何ら変わらないように早苗には見えてしまう。
「どうしてナンバーズが欲しいんですか?貴女は力を求めたりするようなキャラには見えないんですけど」
早苗が聞くと女の子は少し寂しそうな顔をして早苗を見つめ返した。
「実はこの体、そう長く維持してられないんだよね。維持するには力が必要だし、私には《96》みたいに力のある所有者はいない。それに何より────私は自由がいいんだ!自分の足で歩いて、自分の目で空を見ていたんだ」
女の子は少しだけ差した晴れ間の青い空に手を伸ばして、太陽よりも眩しい顔をしながらそう言った。それを聞いた早苗は何も言わずにデュエルディスクに右手を置いた。それと同時に早苗のライフが0になり、サレンダーが成立する。
「え?────どうして!?」
何が起こったのかわらない女の子のよそに、早苗はその子の元へ駆け寄りその小さな手を握った。
「貴女の願いが真っ直ぐで純粋なものだとうことがわかりました。その...貴女さえよければ...私がパートナーじゃダメでしょうか?」
「────え?」
「あ、大丈夫ですよ!私こう見えても神様(見習い)ですし!」
”まあ、まだまだ弱いんですけどね”と付け足して苦笑した。女の子の目をまっすぐ見て話す早苗に対して女の子の方は困ったように目を泳がせていた。こんなことは初めてなのは当然として、相手のカードを奪おうとした自分に対してそんな言葉をかけられるとは思っていなかったからである。
「ど、どうしてそんなことを?デュエルで倒しちゃった方が楽なのに」
すると早苗は握っていた手を女の子の頭の上に乗せ、意気揚々と「人々の自由のために戦うのがヒーローなんですよ」っと言った。そしてその後に真剣さと優しさが混じったような顔をして徐々に広まってきた青い空を見上げる。
「本音をいいますと、私も少し前に助けて貰ったんですよ。暗い場所から私の手を引っ 張って引きずり出してくれた人がいたんです。だか────私も誰かの手を掴めたら...そう思ったんです」
そういい終えると再び女の子の手を握って歩き始めた。
「ここに居ると他のナンバーズに狙われますからね。あ、移動中は私がしっかり守ってあげますので!」
女の子が「お姉ちゃんが?」と首をかしげると、早苗は自信満々に「任せてください!」と親指をたてる。
「後、お姉ちゃんもいいんですけど、親しい人からは早苗って呼ばれていますので、よろしかったら」
早苗に引っ張られながら二人は霊夢の後を追ってカードショップに向かう。
◇
早苗と別れた数分後、霊夢は目的地であるカードショップにたどり着いた。店の前には立て札に『本日臨時休業』を書いてあったが、店の中から声が聞こえてくるので、恐らく人はいるだろうと店の扉を開ける。
すると中には足を組んで椅子に腰掛け、少し疲れた顔をしながらトレードマークの白いリボンを巻いた黒い帽子を指で回している蓮子と、机の上でうつ伏せになってグタッとしている鈴仙と妖夢がいた。どういう状況かわからずに入り口に立ち尽くす霊夢に気づいた蓮子は霊夢の元に駆け寄る。
「いや~よく来たね~。人手がいなくて助かるよ~」
蓮子から聞く話によると、すでに人里等でナンバーズの暴走が始まっていて、今机で寝ている二人は朝からその対処に当たっていたそうだ。霊夢もミストラルから聞いた話を蓮子に伝え、「とりあえず今出ている子達が戻ってきたら作戦会議をしよう」と言うことにまとまった。
話終わった霊夢は鈴仙と妖夢のところへ行って「大丈夫?」と声をかけるものも、二人は何も喋らずに静かに頷く。────これはダメね。今はそっとしておいてあげようと、霊夢は少し離れた席に座った。
「霊夢さ~ん!追い付きました!」
店のどんよりとした雰囲気を吹っ飛ばすくらいの勢いで扉を開き入ってきたのは、先ほど置いてきた早苗だった。その後ろで霊夢と別れたときに戦っていたピンクの髪の女の子が早苗の袖をつかんでいる。
「早苗、アンタまさか...」
「いや~その~こ、この子悪い子じゃないんです!だから...私が引き取ろう...かな~って...」
早苗の言葉に霊夢が今日何度目かのため息をつく。勝つか負けるかするならわかるけど、まさか仲間にしてくるなんて、誰が想像するだろうか?でも、それが早苗のすごいところなんじゃないかと無理やり納得する霊夢だった。
それから少し経つと、外で戦ってたと思われる正邪、遊矢、アリスが店に帰ってきた。蓮子が全員が集めてきたナンバーズを回収すると、霊夢のデュエルディスクからミストラルが出てくる。ミストラル集めたナンバーズを見てあることに気づいた。
「やはりな、16が無い」
「16?」
「ああ、俺が管理していたナンバーズだ。あいつは俺たちナンバーズの中でもかなり強い力を持っている。やつが他のナンバーズを吸収して、さらに強力になられたら厄介だ」
「────いや、その16番の子は時間が来れば必ず勝てる」
突然の正邪の発言だった。そう言う正邪に対して「なにか策があるの?」と蓮子が聞くと「まあね」と良からぬこと考えてそうな笑みを浮かべた。
「そんなわけだ、その16番とやらは私にまかせときな。お前たちは他のナンバーズを対処してろ」
そう言い残して正邪は店を出ていった。それを見て遊矢は「俺は正邪を追うんで、後頼む!」と走っていった。
霊夢は内心「いいコンビね」と重いながら他の面々と店を出て、他のナンバーズを捕まえるために動き出す。────さっさと終わらせて今日は一杯飲もう。
◇
年明けも間近に迫った午後十一時すぎ。真っ暗になった夜空の下、正邪と遊矢はナンバーズ16を探すために走り回っていた。
「くそ、見つかんねえな」
探し初めてから数時間経つというのにナンバーズ16は影も形も見つからない。広い幻想郷の中で、見たことのないものを見つけるのは至難の技だ。可能性があるとするなら正邪と遊矢が持っているナンバーズにあちらが反応してこっちに来るというくらいだ。
二人もそれに気づき、「もう来るまで待とう」と言うことで二人で近くにあったベンチに座り込む。さすがに数時間歩いたり走ったりした足はもう疲労感で一杯で、もう動きそうにない。
「それにしても、もう一年が終わるんだな」
ふと遊矢がそんなことを呟いた。正邪は「何をのんきな」と思いつつも「そうだな」と適当に返す。
「今年はいろんな人に出会ったし、話したりデュエルしたり、嫌なこともあったけど、それ以上に嬉しいこと、楽しいことがあった。もちろん正邪と出会ったことも」
「私の腐れ縁と苦悩の日々の始まりだな」
そういう正邪自身はこの一年で自分はかなりわかったのではないのかと振り返る。────どうしてこうなったかは恐らくあの日、この榊遊矢に出会ってデュエルしたからだろう。それからと言うもの自分は面倒ごとに巻き込まれてばかりだ。そんなふうに思っていた矢先、正邪は前方の方に何かの気配を感じた。
「────来たか」
「いたいた!やっと見つけたぞ!39に104とその他もろもろ!探したんだからな!」
向こうから走ってきた元気がいい声に、正邪と遊矢はあっけにとられながらも走ってきた人物を見る。見た目はツインテールの普通の女の子だ。
「お、お前は...」
「僕?僕は強くて凄くて格好いい!最強のナンバーズ!ナンバーズ16さ!!」
どうだ!と言わんばかりの状況に遊矢は戸惑い、正邪は無視しつつデュエルディスクの時刻を確認する。────計画通りだな、これなら...
「おい、ナンバーズ16。お前自分が最強だって?」
「ああ!僕に敵うやつなんていないさ!」
「俺は一度ミストラルにコイツを使われたことがあるけど...封殺された」
遊矢の言葉を聞くとナンバーズ16は「そうでしょ!そうでしょ!」と元気よくジャンプしたりとはしゃぐ。
「確かにお前はとてつもなく強いかもしれない。デュエルしても勝ち目は薄い。だが────タイムアップだ」
正邪がそういい放つと、その瞬間空に大きな花火があがる。それは新年の訪れを伝えるためのものだった。遊矢は正邪の言葉の意味をわからずにいるが、その答えは目の前にあった。
「あれ?体が透けてる?どうして!?」
「1月1日、何の日だと思う?────正解は新禁止制限適用日。お前らしい最後だ笑ってやる」
「そ、そんな!?」
そうしている間にもナンバーズ16の体はどんどん透けていく。
「お前!覚えてろよ!」
「強すぎる力で弱いものを殲滅し続けたことを後悔しな────牢獄の中で永遠にな」
ついにナンバーズ16の体は消えて、数枚のカードがその場に散らばった。正邪は近づいてナンバーズ16のカードを拾い上げる。────まあ、お前が牢獄から出てくることはないとは思うが、もし出てくることがあったら使ってやるよ。
「って他のナンバーズも落ちてる...ナンバーズ69と32?こいつは儲けたな」
拾ったカードを懐に入れて正邪は遊矢と共に博麗神社に向かう。
「あ、そうだ正邪。明けましておめでとう。今年もよろしくな」
「ふん、面倒事なら願い下げだ」