ハイスクールD×D 煌く竜の勇者 更新停止中 作:ELS@花園メルン
「イッセー君!また明日ね!!」
茶色のツインテールの髪の活発な女の子、紫藤イリナと日が暮れるまで遊び、少年:兵藤一誠は自宅へと帰った。
彼の家族は父と母と一誠だけの三人だった。家に帰ると両親は二人とも自宅に帰っており、汗をかいたから父と風呂に入り、家族三人で夕食を食べながら今日の出来事を話したり、今度の休みにどこに行くかなどを話す、実に仲睦まじい家族だった。
しかし、そんな日常はイレギュラーにより崩れ去ってしまう。
次の日、一誠は目を覚まし、1階に下り、親にあいさつし、出された朝食を食べてから
「母さん。イリナちゃんと遊んでくるね!」
元気にそう言うと、母は奇妙なことを口にする。
「あら?一誠ってイリナちゃんと仲良かったかしら?」
そう言われ、一誠は、
「何言ってるのさ?昨日もイリナちゃんと遊んできたじゃん。」
と言い返す。
「そうだったかしら?まあ、行ってらっしゃい。――——――」
「行ってきます!」
一誠は靴を履き公園へと走っていく、だが急いでいたことで最後の言葉を聞き逃してしまう。
一誠は公園へと走るが、誰もおらず、イリナは遅れているのかと思い、一人、公園のブランコで遊んでいた。
しかし、どれだけ待ってもなかなか来ないので、いったん家に帰ろうとしたが、気が変わり、いつもとは違う道を通って家に帰ろうとした。
遠回りして少し歩いていると、向こうから見知った顔の女の子がやってきた・・・が、
「え・・・?」
隣にいた男の顔を見て、とっさに口から声が出た。
なぜならその顔は少し違っているが、自分とほぼ瓜二つなのだから。
「ん?ああ、一誠じゃないか。」
男が話しかけてきた。
「ねぇ、セージ君!あんなのほっといて早く私の部屋いこ!」
どうやら、男の名はセージと言うらしい。しかし、一誠にはそんなことどうでもよく、
「・・・だよ。「?何一誠、なんか言った?」誰なんだよ!お前は!?」
一誠はセージに掴み掛り、問い詰める。
「誰って?お前の兄の兵藤誠二だろ?何言ってんだよ?」
「嘘だ!お前なんて知らない!俺の家族は、父さんと母さんと俺の三人だけだ!お前なんていなかった!!」
誠二を殴ろうとした一誠の手をイリナがつかむ。
「離してよ、イリナ!コイツは俺の家族でもなんでもない!こんな奴昨日までいな―――――」
パァン、とビンタの音が響く。一誠が言い終わる前にイリナが彼の頬を叩いたのだ。
「何言ってんのよ!セージ君は君のお兄さんでしょ!それと君にイリナって名前で呼ばれたくないの!・・行こう?セージ君。」
イリナはセージの手をつかみ、自分の家がある方へと歩いて行った。一誠はそんな二人を見ていると、誠二が後ろをちらっと見、不敵な笑みを浮かべ、歩き去って行った。
一誠は立ち上がり、フラフラと自分の家へと帰っていく。
「・・・ただいま。」
元気のない声で自宅へと帰ると、母が顔を出す。
「おかえり、一誠。?どうしたのよ?そんな暗い顔しちゃって。」
「ねえ、母さん。アイツは誰?」
「アイツ?誰のこと?」
「俺の兄とか言ってる人のことだよ。俺には兄弟なんていなかったでしょ?」
すると、母は心配そうな顔をし、一誠の頭に手を当てる。
「熱は・・・無いみたいね?もう今日は早く寝なさい?」
「なんで!?おれは別におかしくなんてない!俺には兄弟なんていない!」
露骨に病気かと心配され、一誠は怒る。が、
「何を言ってるの!この家の家族はお父さんと私と誠二と一誠の四人家族でしょう?自分のお兄ちゃんを除け者にするのはやめなさい!!」
と怒られる。
「もういいよ!!」
「一誠待ちなさい!!」
一誠は母の静止を振り切り、家を飛び出す。
「なんでなんでなんでなんでなんでなんで・・・・・。」
一誠は一人呟きながら、歩いていた。
いつのまにか町のはずれに来ており、そこの廃屋に入っていた。
「なんだ?ここは・・・」
一誠は廃屋の奥へと進んでいく。ただ一心不乱に
(なんか、変なにおいがするな・・・でも、頭がぼうっとして・・・)
何時の間にか最奥に来ていた。辺りを見渡すと何もなかったが、頭上から変な声が聞こえてきた。
「おおおお、旨そうな子供では有りませんか!!」
上を見ると、背が高く、目が飛び出しかけている、黒いローブをまとった髪の長い男が居た。
「ワタクシははぐれ悪魔のジルと申します。よろしくお願いしますね、まあ、これから食べられるあなたに自己紹介など無意味ですけど・・・・」
「食べる?俺を!?」
「ええ。ワタクシは生きた子供が大好物でしてね、ここらあたりに来てから、あなたが5人目となります。・・・では、いただきま~~す!!」
そう言いながらジルは飛びかかってくる。
「うわぁ!!」
咄嗟に横に飛び、ジルを避ける。
「避けるなんて悪い子ですね~。まあ、生きのいい子供は美味しいから構わないんですが!」
再びとびかかってくるジルに向けて、一誠は咄嗟に足元にある石ころを投げつける。
「痛い!!」
「誰がお前なんかに食われるか!」
「もう、許しませんよ~行きなさい、亡霊たちよ!」
ジルが懐から本を取出し、呪文を唱えると、足元から黒い触手が出てきて一誠を縛ろうと四方から追いつめる。
(やばい、もう逃げらんねぇ!・・・おれに力があれば・・・)
目を閉じそう思っていると、頭の中に1枚のカードが浮かび上がる。
(カード?変わった模様だな・・・)
そう思いながらカードに手を伸ばすと、カードをつかんでしまった。
途端、カードが光、目を開けてみると、頭の中で浮かんだカードが目の前で光っていた。
「ま、眩しい!!ま、まさかあなたは神器もちですか!?」
(神器?まあ何でもいい。)
一誠がカードを掴むと、光が一誠を取り込む。
目を開けてみると、一誠は黒の衣に身を包み、一振りの黒い刀を手にしていた。
「な、なんだこれ?!(でも、わかる、この力の使い方が!!)いっけぇぇぇぇぇ!!」
一誠が刀を振り下ろすと、黒い衝撃波がジルめがけて走り、ジルを吹き飛ばす。
「ぎゃあああああ!・・・もうゆるしませんよ!!亡霊よ!わが体を包み込め!」
触手がジルを包み込み、ジルは黒いクラゲみたいになる。
「くそっもう一発!!」
振ろうと刀を振りかぶるが触手が手首をつかみ、刀を振り下ろせなくなる。
「このまま、食べてあげましょう!!」
(だれか・・・)
そう、一誠が思った時、横から、青い火の玉のようなものが飛んできて、ジルを焼き尽くしていく。
「ぎゃああああああああああああああああああああ」
ジルは燃え尽き、そこには触手1本残っていなかった。
「だれが・・・・?」
開放された一誠がつぶやくと、
「だいじょうぶかにゃ~?」
黒い着物を着た女性と妹だろうか白い着物を着た女の子がいた、さらに特徴を挙げるとすれば、その二人の耳が猫のソレだったことだろう。
「あの、あなたは?」
一誠は女性に聞く。
「私は黒歌。この子は妹の白音。わたしたちは妖怪の猫又にゃ。よろしくにゃ。」
「・・・よろしくお願いします。白音です。」
どうやら、悪魔の次は妖怪らしい・・・
「あの、あなたたちは何で俺を助けようとしたんですか?」
「何でって子供がこわーい大人に襲われているのに助けないのは・・・ね?」
「・・・そうです。いつもふざけている姉さんが人にここまで関わろうとするなんて・・・明日は雨ですね。」
「ところで少年?なんでこんな所にいるのかな?早くおうちに帰らないとまた変なのが来ちゃうよ?」
「少年ではなく兵藤一誠です。ここに来たのは・・・覚えてません。そして、家には帰りたくありません。」
「?わけあり?事情を話してくれないかにゃ?」
一誠は昨日と今日の出来事をこと細かく黒歌に説明した。
「なるほどね、昨日まではいなかった奴が急に現れて自分の兄と名乗ったのかにゃ。・・・ねえ、一誠?そいつのことを近くで見たいのだけど案内してくれない?私は仙術を使えるからそいつの気の流れを見させてくれたら、何かわかるかも知れないにゃ。」
「ありがとう、ございます。あの、俺はこれからどうすればいいんでしょうか?」
「う~んそうね・・・「姉さん!」白音?」
妹の白音が呼ぶ。
「わたしはこの人とその――――」
一誠には聞き取れなかったが、黒歌は聞き取り、ニヤニヤしている。
「んふふ♪白音も女の子ね。「・・・うるさいです。」痛い!?」
白音は黒歌にからかわれ、脛を蹴る。
「ねえ、一誠?私たちと一緒に来ないかしら?」
「え?」
一誠はポカンと口を開ける。
ELSです。
今回でイレギュラーのせいで被害を受けた主人公が神器に目覚めました。自分は正常なのに周りが変わってしまったことに逃げ出し、子供大好きな悪魔に襲われる、さて、この悪魔は誰がモデルでしょうね・・・