私もまた、その中の一人で、さらに進学にも関わってきますので、夏休みのときのような投稿ができなくなると思います。
まず、これで連載終了や失踪といったことはしないので、これからも応援よろしくお願いします。
ジャイロは何段も続く、階段の下に立っていた。
これまでそんな階段を何段も見てきたが、この前は紅魔館で階段と言えど、こんな石段ではなかったために、少し油断していたのだ。
「久しぶりに足に来るんじゃないのか~。これはよォ~」
「あれ?あなたは確か、ジャイロさんですよね?」
どこかで聞いた声が聞こえる。
ちょっと前に永遠亭であった緑色の髪の巫女、東風谷 早苗だった。
「久しぶりだな。永遠亭以来か?」
「ですね。また会えて、私は嬉しいです!」
「そこまで言うかい?」
俺は一つ思い出したことがあった。
確かあのとき、こいつは俺たちのことを知っているような口ぶりで話していた。
まさかだが、こいつは俺たちのことを本当に知っているのかもしれない。噂程度でここにきたが、これはいい収穫がありそうだ。
「それでよ。おたくは永遠亭であったとき、ジョニィという名前に反応してたよな?それで思ったんだが、まさか俺たちのことを知っていたりしないか?」
「えぇ。知ってますよ」
あっさりと認めた。
だが、その返事には裏がありそうだった。
「でもな~」
「・・・頼む。なんでもいいから教えてくれ!」
「ん?今何でもって・・・あ、通じないかそういうの」
こいつ、前にあったときは、こんな性格だったか?それにどこか奇妙だ。何というか、あれだ。東風谷 早苗に変装している、みたいな感じだ。・・・いや、これが本当の性格なのかもしれない。あのときもこんな感じだったような、あれ?
「で、情報ですか?んー、まぁ、いっぱいありますからとりあえず、行きましょう」
階段を登りきり、その先にあった神社の階段で一休みすることにした俺は、早苗に情報を聞き出そうとしたが、すぐに早苗は神社の奥へと姿を消してしまった。
「・・・ん?何だ?」
俺は早苗とは違う気配を感じだ。
前から、階段を登ってくるそれは、一度会ったこともあるようなオーラだった。
「お、お前は!」
「ん?お前は確か、名をジャイロといったな」
ワムウだった。
相も変わらずムキムキのそいつは、今にもあのトルネードを放ってきそうだった。
「お前と戦えることを楽しみにしていたぞ。前は、急いでいたために止めをさすことはできなかったが、今なら逃げる場所もタイムリミットも存在しない」
「ニョホ。これはヤバイぜ・・・」
俺はいつワムウが攻撃してきてもいいように、鉄球を構える。
ワムウがその足を一歩でも、動かしたらこれをヤツのあ頭に生えた角目掛けて投げてやるぜ!
「待ちなッ!」
その声は天空から、俺たちの間に入ってきた。
そして声と共に、目の前に現れた男を見て、ワムウは目の色を変えた。
金髪に緑のシャツと白いジーンズ。そして、頭にはバンダナを巻いている。
「確か、名をシーザーと言ったな」
「あぁ。シーザー・A・ツェペリ!お前を倒すために、ここまで生き返ってきた!」
「ツェペリ!?今お前、ツェペリって言ったよな!?」
俺は『ツェペリ』という姓に驚いた。まさか、ツェペリが他にも存在するとは・・・。
「アンタもツェペリと言うのか!?」
「俺の名はジャイロ・ツェペリだ!よろしくな!」
「こちらこそ」
俺とシーザーは握手をかわす。
「敵を前に、油断をするな!それでも戦士としての誇りはあるのか!」
「ニョホ、不意打ちをしないとは、おたくは戦士としての誇りが溢れ出しているようだなァ~」
「ジャイロ。アンタも波紋を使うのか?」
「波紋?俺は代々受け継いだ、回転の技術を使う。波紋じゃないぜ~」
「代々?ツェペリ家は代々、波紋を伝承しッ」
「どうやら、俺とお前はただ姓が同じという繋がりしかないらしい。まぁ、同じ姓の人間として、敵を倒そうぜ」
俺は咲夜からもらった青い鉄球を取りだす。
「何だ?その青に白星のボールは。そんなんで戦うのか?」
「それはこれを見てから言ってもらいたいねぇ!そぉらッ!」
俺の気合いを入れた声と共に投げられた鉄球は、ワムウの出した腕に当たると、腕の肉を削り、そのまま、顔目掛けて上っていく。
「!・・・何だ、あの回転は!ジャイロ!お前の技術ってこれのことか!」
「ニョホ!その反応が見たかったぜぇ」
そして、顔面に到達し、俺の手元へと戻ってきた。
「・・・今度は俺の番だな!」
ワムウの再生能力により、皮膚の傷はどんどん治っていくが、シーザーの追撃は、その傷の回復を妨げた。
「シャボンカッターッ!」
シーザーは合わせた手のひらを離す。すると、その間に膜ができあがった。
そして、その中から切れ味のある横に細いシャボン玉が勢いよく飛んでいった。
普通はフワーッと上へ飛んでいくシャボン玉が横に流れるように飛んでいく!それはワムウの回復途中の皮膚を切り離した。
「これが、波紋・・・」
「まだ、俺の攻撃は終わってないぞ!ワムウ!」
シーザーの放ったシャボンカッターの何個かは空中で止まり、それに反射するように光の線がワムウへと飛んでいく。
そして、ワムウの体の一転に集中し、穴を開けた。
「真っ黒に感光しろーッ!」
「この攻撃はお前たちの誇りだ。なら、こちらも本気で戦おう!」
次の瞬間、ワムウは自らの目を親指で潰した。
「な、何をしてやがるッ!アイツ、自らの目を自分で潰したぞ!」
「ジャイロ、これはヤバイぞ!」
「この傷は油断した自分を戒ためるためであり、教訓だ。回復などしない!」
ワムウは次の瞬間、透明になり、俺たちの前へ現れる。
俺はすぐに鉄球を回転させ、ワムウの腹の傷目掛けて、投げる。だが、その豪腕によって、弾き返された。
「波紋のない柔な攻撃など、このワムウの前には無力!」
そして、その腕は俺を襲った。
「なぜだ、目が見えないはずだ!」
「この角で、明かりなくして、『風』だけを感じて物を見よう。そして、この受けた『傷』も我が肉体!この『ダメージ』も!」
ワムウは風のみで俺たちの場所を察知し、俺の鉄球や、シーザーのシャボン玉を避けているのか!?
「確かにアンタこそ、戦士だ。だが、お前はもうチェスでいうチェックメイトの状態だ!」
俺の放った鉄球と、シーザーのシャボン玉はワムウを囲むように、設置されている。
少しでも動いたら、それらがヤツに襲いかかる。
「ほう、これだけの罠のみで、チェックメイトと言うか!回転の戦士よッ!」
ワムウはあのとき、人里で俺を吹き飛ばしたときに見せた風の技で俺たちの罠を取り除いてみせた。
「その程度なのか?」
「・・・いや、まだ回転は残ってるぜ」
「!・・・どこに!どこにあるんだ!」
「俺は今、鉄球を『三つ』持ってんだ。今ので二個は帰ってきたがな」
「このシュルシュルという音!」
「ワムウ、お前のその角は近くにあると、感じとることができないようだな」
ワムウの角の周りに風が集まっていることから、ワムウは風の動きをあの角で感じ取り、俺たちの場所を探っているというのがわかった。
なら、鉄球をその角の根元にほとんど当たるくらいで回転させれば、感覚を麻痺することができる。
回転は感覚すらもおかしくさせる!
「な!いつの間に!」
「知ったときにはもう遅いぜ!鉄球を喰らっていきなァァァーッ!」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉーーッ!」
次の瞬間、鉄球はワムウの角を砕いた。
ワムウはそれと共に黄金の光に包まれた。
「視界を失ったときから、お前の敗北は決まっていた。ニョホホ。シーザー、俺の勝ちのようだなァ~」
「ふっ、負けたよ、君の回転にね」
俺たちはワムウが黄金の光になり、天へと昇っていくなか、拳を交わした。
「あの二人が会うとは思いませんでしたが、とても激しい戦いを見せてもらいました!」
そこに陽気な早苗が入ってきた。
「おう、オタクが神社の中にいっている間、こっちはこの神社を守るのに必死だったんだぜ~。報酬が欲しいくらいだ。だよな~シーザー」
「あ、あぁ。その意見には同意だ」
「んー。でも、見てください」
早苗は振り返って、神社の屋根を指差す。
そこには、ワムウの攻撃によって、えぐられた屋根があった。
下には瓦が落ちて、木が剥き出しになっていた。
「・・・これで守りきったと言えますかねぇ。ジャイロさん、シーザーさん。まぁ、夕御飯くらいは食べていってください」
今回の報酬は豪華な夕御飯ということになり、これといった情報を得ることもできず、一日が終わってしまったのだった。