前回はジャイロがDIOを倒し、紅魔館を守りました。
今回は永遠亭への道、迷いの森からのスタートです。
あの館から出て、数時間が経った。
少しすると、周りの風景が変わり、木の雰囲気も変わってきた。
「森にしては、やけに木が細いな。緑色だし・・・これが東洋で聞く竹ってものか?」
俺はとりあえず、鉄球を竹に向かって投げる。
なるほど、中は空洞になっているのか。そしてこの区切りのような部分で一区切りになっていると・・・
面白い植物だな。
「おい、そこのお前」
愛馬の歩みを止める。
目の前には白髪のロングヘアーに赤い大きなリボンをつけた少女が立っていた。服装は見たことのない服を着ていて、この世界のものだというのがすぐにわかる服だった。
「お前、違う世界の人間だな。名前は何だ」
「ジャイロ・ツェペリ。お前は?」
「藤原 妹紅だ。どこに行こうとしている」
さっきから手をポケットに突っ込んでいるのが気になる。感じ的にごろつきのようなやつか?
「どこだかはわからない。この先には何があるんだ?」
「永遠亭という屋敷がある。病院で病気やケガがあるならそこにいくといい。道案内はしよう」
「そこに八雲 紫という人物はいるか?」
「・・・本当にこの世界について知らないようだな。まぁ見た感じ、愛馬の方はケガしているみたいだから行ってみたらどうだ?」
「案内料とかは渡せないがいいか?」
「色々と外の世界のことを知りたい。それさえ、話してくれればいいだろう」
「わかった。道案内を頼む」
会ってからもう何分も話している。さすがにたくさんの持ちネタがあってもこの世界では通じない。
チーズの歌を歌ったものの「チーズとはなんだ?ピザとはなんだ?」と聞き返され、オペラグラスを見せても全くわからないと言う。
最終的にはここにどうしてきたかとか話した以外、こいつから一方的に話してくる。
「さっきから何か着いてきてないか?」
俺はこの妹紅の話を聞きながら、何かが着いてきていることに気づいていた。あっちは足音なく動いていると思っているのだろうが、俺にはよく聞こえる。
「ちょっとしートゥれい」
「またそっちの世界のネタか?」
俺はおふざけの流れからすぐに真剣になる。そして、鉄球を取り出すと、後ろの竹目掛けて投げた。
鉄球は竹を砕くと、後ろにいた。少女に当たった。
羽の生えた妖精のような・・・。次の瞬間、妖精はPと書かれた赤い正方形の物体をばらまいて消えてしまった。
「妖精じゃないか。まぁここにいるってことは悪さをするやつに決まっている。よくわかったな」
「騎手として、視覚や聴覚は武器になるからな」
鉄球は奥の竹で軌道を変えると、ブーメランのように俺の手元に帰ってきた。
「その球体すごいね。何かの付喪神の一種か?」
「どちらかというと魔法だな、ニョホ」
「・・・その笑い方。いいね!」
久しぶりにこの世界にきて、この世界の人物の笑顔を見れた瞬間だった。
「そろそろ着くよ。・・・もう夜遅いし。あとは永遠亭にでも泊まればいい。それじゃあくれぐれもここにいるウサギや人間に喧嘩を売らないように」
「ありがとうな。ここまでよ!」
妹紅は手のひらに火を灯すと、竹藪の中を歩いていった。 どこか彼女の背中は悲しそうだった。
「さてと、ここに泊まりますか」
そこには大きな建物があった。
和の文化が盛り込まれた屋敷。屋敷の周りにはウサギがいて、どこか堅苦しいなかにファンシーなものを感じた。
門をくぐると、そこに紫色の髪、学校の制服のような服を着たウサ耳の女が立っている。
彼女は俺に気づくと、こちらを凝視する。
次の瞬間、辺りは真っ暗になり、後ろからジョニィが走ってくるではないか。
「ジャイロ、どこにいってたんだ!?心配したぞ!」
「ジョニィ・・・」
さっきまであった屋敷といい、このジョニィといい、急すぎる展開だ。そして何よりもあの女がいない。
「おい、ジョニィ。そこに女がいなかったか?紫色の」
次の瞬間、ジョニィは俺に向かって爪弾を撃ち込んできた。見たものは爪弾だが、肩の部分に入り込んだそれは
形がなく、妹紅の話であったこの世界特有の能力、弾幕というものだった。
「ジョニィ・・・お前は何・・・ものだ」
ジョニィは俺の言葉ににっこりと笑うと、次にディエゴへと変わる。
「俺は幻覚でも見てんのか?クソッ!」
俺は鉄球を取り出すと、ディエゴに向かって投げる。
鉄球はディエゴを貫通し、暗闇の中に消えていく。そして奥の方で壁に当たったような音がした。
「やはり、この暗闇の先はあの屋敷のようだな。確か名は永遠亭だったっけな?」
俺は壁に反射し、返ってきた鉄球を屋敷の屋根の方向へ投げる。するとまた何かが割れたような音がした。これは・・・瓦か?
「これ以上は、師匠に怒られちゃう」
「そんな女々しいこと言うのか?ディエゴさんよぉ?」
俺はディエゴが後ろを見て、俺の方へ振り向いた次の瞬間、鉄球をディエゴの顔面目掛けて投げる。
「もいっぱああああつッ!!」
そして紅魔館から盗んできた青い鉄球をまた顔面目掛けて投げた。
二つの鉄球がディエゴの顔面で回転し、暗闇の奥へふっ飛ばされた。
そして暗闇は晴れ、その先には大きな屋敷と、空に大きな満月が見えた。
そして前にはウサ耳を着けた女が目を回して倒れていた。
「やりすぎたか?」
俺はそいつを抱きかかえると、愛馬を先に屋敷の中へ入れ、次に俺が入っていった。
「あら、今日の診察はもう」
屋敷の奥から一人の女がそう言いながら歩ってきた。
青と赤の服。とても奇抜で、この屋敷に合わない格好をしていた。診察といったが、こいつは医者なのか?
「って、どうしたの優曇華!?」
「いやー、俺がここに入ろうとしたら、こいつが攻撃してきてな。気絶してるだけだと思うが」
「あら、そうなの。ごめんなさいね、私は八意 永琳。よろしくね」
「俺はジャイロ。違う世界から来た。今日泊まるところがないんだ。できたら泊めてくれないか?」
「この子の件もありますし、いいですよ」
案外、簡単に入れてくれた。だが、その作った笑顔のどこかに俺を避けるような嫌がる表情があった。やはり違う世界から来たなんて言うものではないのか・・・
俺は夕飯をごちそうになった。その間、永琳に俺のこととを言い、どうすればあの世界に戻れるのか聞いた。
やはり紫のところを訪ねるのが一番という。
魚を箸でつついたとき、屋敷の扉を開ける音が聞こえた。
「てゐ、遅かったじゃないか。もう食べ始めてるぞ」
てゐと呼ばれた少女は、最初に見た優曇華という女と同じようにうさ耳が生えていた。
汗をかいている・・・何かに追いかけられたのか、息があがっていた。
「どうしたの?そんな汗かいて」
「フフフ・・・」
少女の後ろから奇妙な笑い声が聞こえる。
少女を追いかけ、この屋敷の敷地内へ入ってきたのはスーツ姿の男だった。
「私の勘は当たっていたようだな。このウサギを追いかけて正解だったようだ」
スーツ姿の男は彼女の頭を掴む。
「どうやらこの屋敷は病院のようだな。私はすぐに怪我を回復し、東方仗助を倒さなければならない」
「どんな怪我だか知らないが、てゐを離せば治療してやろう」
「いいや、彼女は人質だ」
とか、言いながらも少女を離した。
「彼女は私のキラークイーンによって爆弾になった。私の合図とともに彼女は爆発する」
少女はそれを聞き、静かに泣き始める。
キラークイーンってのが他のやつにはどんなものだかわからないらしいが、俺には少し見えていた。前にも聞いたスタンドってやつか?
「治療してもらうなら、まず名前を言え!」
俺はやつの名を知るために、そんなことを言う。
「吉良 吉影。そう名のっておこうかな」
「それがお前の名前か!」
俺は鉄球を手のひらで回す。
「闘争は嫌いだ。私の平穏な生活を送るという目標に反する」
「そうか・・・ならこの鉄球で平穏じゃない顔に変えてやるよ!」
「君が戦うというのなら戦おうじゃあないか!」
吉良は静かにかまえる。
俺は第一球を投げた。