幻想回転録   作:駿駕

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前回までのあらすじ。
幻想郷に迷い混んでしまったジャイロはそこであらゆる敵と戦い、異変を解決していた。
しかし、ジャイロは二部から来たワムウの神砂嵐でついに敗北してしまう。
そして、また新たな男が幻想郷に迷い混んでしまう。


ジョニィ、迷い混む。

-ここはどこだ?

さっきまで馬に乗っていたはずだが・・・

僕は辺りを見る。暗闇にたくさんの目が壁に貼り付いている。全てがこちらを見ていて、とても気色悪い空間に僕は座っていた。

「ようこそ、幻想郷へ」

目の前に現れた金髪の女。僕をここに閉じ込めた人間だろう。俺はすぐに爪弾を放てるように指を向けた。

「幻想郷?どこなんだ?僕はさっきまで、消えたジャイロを探していたはずなんだが?」

「あなたの探すジャイロさんなら知ってますよ」

僕はその言葉に指をしまう。

「本当か?それなら話は速い。僕は早くジャイロと会わなければならない。そしてレースに戻って」

「今、あなたたちのいた世界の時間は止まっていますよ。いや、正確に言えば私が止めました」

「・・・どういうことだ?」

「あなたたちには異変を解決してもらいます。とても大きな」

「異変とは?」

「こちらに来れば後にわかりますよ。とにかく、私から言えることは先にジャイロさんに行ってもらって、異変を解決してもらっています」

「やはり、お前がジャイロを捕まえたのか!」

僕は爪弾を躊躇なく放つ。爪弾は彼女の前に突然現れた、空間の裂け目に吸い込まれた。

「僕の爪弾が消えた!というよりは、吸い込まれた!」

「私に攻撃している暇があるなら、ジャイロさんを連れてこの世界から脱出することを考えてください」

彼女の前に出た裂け目のようなものは、僕の下に現れ、気がつくと森の中に瞬間移動していた。

「おい!・・・どこにいったんだ!」

完全に見失ったのか。とりあえず、辺りを見回す。

周りはとにかく木ばかりで、動物がいる気配は全くなかった。

「スロー・ダンサー!」

愛馬の名前を呼ぶと、木の幹に空間の裂け目のようなものが現れ、そこから走って現れた。

僕は馬に乗ると、少し前方へ進む。

少し走れば、川か草原か、きっとたどり着く。そう考えていた。

「ジャイロ!どこにいる!」

確かジャイロが消えていった森もこんな感じだった。

どこかで昼寝でもしているのか?

「ジャイロ!返事をしてくれ!ジャイロ!」

僕がそう言ったそのとき、目の前に白黒の服に金髪の女の子が現れた。赤い瞳と赤いリボンがとても特徴的で、背丈的に十歳くらいじゃないかという感じだった。

「ちょっといいか?ここらへんに帽子を被った騎手を見なかったか?」

少女は両手を左右に広げると横に首を振った。

「そうか」

「そーなのかー!」

僕が後退りしようとした次の瞬間、辺りは一気に暗くなった。まるで、一瞬で日が落ちたかのように。

「お前、うまそうだなー!馬もオマケでついてるのかー!」

「何だ!一気に周りが暗くッ!」

視覚を奪われたかのように、暗くなった空間から僕は馬を走らせて逃げ出そうとした。

だが、馬は何かにぶつかったのか、急にヒヒーンと鳴きながら止まった。そしてその勢いで僕は落馬する。

「どうした!そこに木があるのか!」

暗闇の中で少女の赤い瞳が光る。すると、僕の足を噛み千切られるような激痛がはしった。

「クソッ!暗いせいで爪弾もろくに当てることができない」

ACT1を発動し、爪弾を連発させるようにしても、標的が闇の中を自由に動くことができるため、当たるはずがない。

なら、逃げればいいんだ。

 

「あれ?あの人間は逃げたのかー?」

暗闇は少しずつ小さくなり、ルーミアの中に消えていく。このとき、ルーミアはあの暗闇の中で何が起こっているのかわからなかった。

ジョニィがその爪の回転で地面を掘り、今ルーミアの真下で爪弾を放つタイミングを計っていることを。

「馬を残して逃げるなんて・・・。まさか木でも登ったのか?」

ルーミアが上を見たそのときをジョニィは待っていた。

「食らえッ!」

「チュミミーンッ!」

爪弾は真っ直ぐ穴の中から放たれると、ルーミアの横を紙一重で飛んでいき、上の木の枝に直撃する。

「外したッ!」

「危ない・・・もう少しでやられていた」

ルーミアはそう言い、また闇で覆うことにするが、

「そこまでにしておきなさい。」

何者かの声によって止められた。

 

頭上から彼女とは違う声が聞こえる。

紅白色の服を着た女。東洋人の巫女服というものなのか?

「霊夢・・・」

「異世界から来た人間ね・・・これで今月は二人目かしら」

この巫女は僕を見ると呆れた顔をする。確か今、霊夢とか言ったな。

「私は博麗 霊夢。この近くにある博麗神社の巫女よ。あなたは?」

「僕はジョニィ・ジョースター。ここには消えた仲間を探しに来た。」

「さっきから見てた感じ、あなた下半身不随なの?」

「昔の事故で。だが、馬があるから大丈夫だ」

僕はジャイロから教わった馬の乗り方で馬に乗る。

「・・・変わった乗り方をするのね」

「言われると思ったよ」

 

僕はこの紅白の巫女、霊夢と僕を食べようとした少女にジャイロを見かけなかったか、聞いてみることにした。

少女は知らないと言って、森の中に帰っていったが、霊夢は彼のことを知り、なおかつ、話していて、さらに戦ったと言っていた。

あまり結果を聞きたくなかったが、圧勝だったらしい。

「で、その子、かわいいわね。何て名前なの?」

霊夢は僕の手の上で未だに浮いている牙を指差す。

「こいつは牙。こんな小さくてかわいくても強いんだ」

「そうなの・・・で、ジャイロはどうするの?」

「今いる場所を知っていれば一番いいのだが」

「あれから、新聞とかで情報が幻想郷中に出回ったけど、未だに彼をこの世界から帰す方法が見つかっていないわ。それに他にも異世界から迷い混む人が多いらしいの」

「僕みたいなのが・・・」

僕達か話していると、森の奥、出口らしいところから誰かが歩いてきた。

ピンク色の髪の毛に、体に巻き付くような管と一つの目玉が特徴の少女だった。

服はボロボロ、髪はグシャグシャで襲われたような感じだった。

「霊夢・・・さん」

「さとり!どうしたの?こんなところで」

「助けてください・・・私の館が、地霊殿がもう」

霊夢はさとりという少女を抱き上げると、すぐに東の方向へ飛んでいく。

「追うぞ!スロー・ダンサーッ!」

馬に鞭をいれると、速度を出し、森を突っ切り草原を走る。

「どこにいくんだ!まだ話が終わっていない!」

「今はそれどころじゃないわ!」

馬を走らせて数分後。

霊夢についていくと、その先には大きな穴があった。まるで地獄にでも繋がっているのではないかと思うくらいのとても深そうな穴がぽっかりと空いていた。

「まさか、この下にあるのか!?」

「覚悟がないなら、来ないことね。私一人で十分だ」

「僕もいこう!ここまで来てしまった以上、無関係な人間じゃない!」

「・・・なら、馬から降りて、その穴目掛けて飛び込みなさい」

そう言い、霊夢は穴の中へ入っていった。

僕は深呼吸をすると、霊夢を追いかけるように穴へ飛び込んでいった。

 

 

その頃、地霊殿では・・・

「カーズ様」

「どうした?ワムウよ。どこか急いでいるようだな?こんな良い屋敷と、かわいらしいペットを手にいれた」

そう言うとカーズという男は猫耳の女の尻尾を握る。

「エシディシはどうした?随分、遅いな」

「今、この屋敷の近くの村を侵略しています。どうやら、一人の女ごときに手こずっているみたいです」

「なるほど・・・。ワムウよ、その戦いに加勢し、エシディシを連れ戻してこい」

「それは無理な話ね」

カーズの目の前の扉は粉々になり、目の前にはボロ雑巾のような体になったエシディシとそれの首部分を持つ、鬼のような女が立っていた。

金髪ロングに赤い角。肩と胸のはだけた着物を着ている。そして目は今にも襲いかかりそうな獣のような目をしていた。

「どうした!?どうしたというのだ!?エシディシがこんな女に負けただと!?」

カーズは動揺により、足が震える。

「おい、お前らがこの男のリーダーか?」

「このカーズが、この者に恐怖しているだと・・・」

「さぁ、里の風景を壊し、地底の仲間を痛みつけた分、返してもらおうか」

女の一歩一歩にカーズとワムウは少しずつ下がっていく。

女は深く息を吸うと、咆哮とともに息を、怒りを吐き出した。

咆哮は周りの壁やガラスはもろとも、エシディシやワムウまでも塵のように化してしまった。

カーズは一人の大広間に残るとペタンと座り込んでしまった。

「何て力だ・・・。この世界には私たちが眠っている間に、こんな兵器のような者を作り出してしまったのか」

カーズはそんなことを言うと、女の拳の前に歯が立たず、光になって消えてしまった。

 

「やっぱり、アンタか・・・星熊 勇儀」

霊夢達が来た頃にはもう彼らはいなくなり、勇儀はどこからか杯を出すと、酒を飲んでいた。

「ごめんね。奴等もろとも、館も壊しちゃった」

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