吾輩は利根である。カタパルトはまだ(整備して)ない   作:上新粉

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な、なんだこれは......2400字しかない、だと......?



大丈夫、整備は万全じゃ。

 翌日、鳳翔さんとの演習を終えた俺は作戦会議室へ向かう支度をするため寮の方へ戻っていた。

 

「それで、今日の演習はどうなりました?」

 

同じように支度を進める筑摩から尋ねられ、俺は今日の結果を思い出していた。

何故か鳳翔さんの扱う艦載機を全て把握しきれないんだよな......

 

「うむぅ......全く勝てんかった......」

 

「鳳翔さんが相手なら仕方ないわ。」

 

「ん?翔鶴の方が鳳翔さんより実力は上だときいたのだが……」

 

すると筑摩は少し考える素振りをしてから答えてくれた。

 

「深海棲艦相手なら翔鶴さんの方が強いのだけれど。」

 

ただ、と筑摩は真面目な顔で続ける。

 

「心理戦が可能な艦娘相手であれば、鳳翔さんに勝てる空母はいないそうよ?。」

 

「し、心理戦じゃと?じゃあ背後から近づく艦載機に気付かせないなんて事も出来るのか!?」

 

「ええ、あの人なら朝飯前だと思うわ。」

 

なるほど......しかし、そんなものどうやって対処すればいいんだ?

 

う~む..............................

 

「ほら利根さん、着きましたよ。」

 

いくら悩めど答えが浮かぶ事はなく、考える事に没頭していた俺は筑摩に連れられて会議室に向かってる事にすら気付いていなかった。

 

「んぇ?お、おお済まぬっ!」

 

我に帰った俺は慌てて繋がれていた手を離した。

 

「あら、別に構わないのに。」

 

俺は少し呼吸を整えてから扉をノックする。

 

「利根、筑摩、今参ったぞ!」

 

「ああ、入って。」

 

扉の奥からヴェールヌイに促され俺達は中へと入る。

中には既に今回の作戦参加メンバー10人が揃っていた。

ふとおもったがいつも来るのが最後な気がするな......

 

「さて、全員揃ったことだし早速今回の作戦内容を説明するよ。」

 

全員が真剣な顔つきで話を聴く態勢になった。

 

「今回の作戦自体は単純さ、連合艦隊を組みそのまま鎮守府近海へ向かい主目標である港湾棲姫を撃破。一度帰投し補給、修理した後第一艦隊と第二艦隊に別れ鎮守府正面に流れ込んできた深海棲艦の掃討、以上の二段階作戦だ。」

 

「確かに単純ね、でもそれだじゃないんでしょ?」

 

ビスマルクの質問にヴェールヌイは頷き、そして続けた。

 

「そうだね、妙な点があるんだ。」

 

妙......やっぱり俺のイメージ通り本来は温厚なのだろうか?

 

「妙、と言うと現在西方海域等の遠方でしか存在が確認されていない個体だと言うことでしょうか。」

 

「そう、榛名さんの言ってくれたようにこんな鎮守府近くに姫級が確認された例は殆ど記録にない。」

 

「何かの前兆でしょうか......」

 

翔鶴は不安げに呟いていた。

 

「その可能性は高いだろう、だから主目標達成後暫くは作戦中とし主に鎮守府近海の哨戒を皆にはしてもらうよ。」

 

「説明は以上だよ、何か質問は?」

 

ヴェールヌイは視線を右から左へと動かす。

俺も釣られて辺りを見渡すと赤城が右手を上げていた。

 

「赤城さん、何か分からない事があったかい?」

 

「あ、いえ作戦自体は大丈夫ですっ。」

 

「じゃあなんだい?」

 

「個人的な興味なのですがどうして利根さんを参加させようと?」

 

「そういえばそうよね、まだ来てから3ヶ月も経ってない利根さんをどうして入れたの?」

 

赤城に同意して暁達も榛名へと尋ね始める。

しかし、榛名は考える素振りも見せず明るく即答する。

 

「はい、何となくですっ!」

 

「「............はぁ!?」」

 

榛名のとんでも発言にそこにいた殆どが声を上げた。

しかし、当の本人は俺達の反応の意味をあまりわかっていない様子であった。

訳がわからずキョトンとしてる榛名に代わってヴェールヌイが説明を始めた。

 

「皆の反応はごもっともだから私から補足させてもらうよ。」

 

「これは皆昨日見たと思うけど利根さんの艤装は私達のそれとは明らかに異なる。」

 

「それに知っている人もいると思うけど利根さんのこの一ヶ月で驚くべき成長を遂げているんだ。」

 

な、なんか改めて言われると凄い状況なんだよな。

 

「この二つから私達は利根さんがこの作戦に於いて重要な役割を持っているのではと推測したんだ。」

 

「なるほどね、それで筋を通す為の昨日の演習って訳ね。」

 

「ビスマルクの考えで概ね間違いはないよ。」

 

「まあ私も指導した者として今の利根さんの実力を知りたかったのもあるけどね。」

 

ヴェールヌイの考えに榛名が感心していた。

 

「そこまで考えてたなんて、流石はヴェールヌイさんですねっ!」

 

「......榛名さんは他に理由はなかったのかい?」

 

「はいっ!なんだか利根さんがこの作戦に必要な気がしましたっ!」

 

えぇ~............只の無茶振りだったてことですか......

そりゃ皆も納得しないだろう......

 

「榛名さんは直感でわかってたのかな。」

 

「とまあ理由としてはこんなところで良いかい?」

 

「はい、ありがとうございますっ。」

 

「さて、他に質問は............ないね?じゃあ今日は解散だ、各自準備は念入りにしておくように。以上。」

 

会議室を出たあと俺はヴェールヌイと一緒に食堂に向かっていた。

そういえばヴェールヌイと飯を食うのは久しぶりだな......などと内心受かれていたのは此処だけの話だ。

 

「のうヴェールヌイよ、もし吾輩の成長速度が普通だとしたらこの作戦に参加させようとしたのか?」

 

俺は何となく疑問に思ったことを口にすると、

ヴェールヌイは向こうを向いたまま答えた。

 

「参加はさせようとはしたかもしれないけど、実力が追いついていない君を無理に参加させるなんて事はしなかっただろうね。」

 

「確かに他の者を危険に晒す訳にはいかんからの。」

 

「それもあるけど............そうだね。」

 

そう言ったヴェールヌイは少し肩を落としていたような気がした。

 

「あ、ヴェルー!ちょっと話があるんだけど良いかしら?」

 

「わかった、利根さんは先に食堂に行っててくれ。」

 

「う、うむ。わかった。」

 

そういうとヴェールヌイと夕張は工廠の方へ歩いていった。

まあ、用事があるなら仕方ない............寂しい訳じゃないさ......あ、飯くったら艤装の整備しよう......整備は万全にしておかないとね。

 

 

 

 

 




数少ない日常回終了のお知らせ。
作戦前一週間を書こうと思ったんです。
しかしっ!訓練の日々をこれ以上書いてもぐだる!
そしてサブタイトルの深刻な素材不足ががが......

というわけで次回、作戦開始っ!←サブタイではありません。
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