「さてと、早く終わらせるか」
上条は手を開きまた閉じたたったそれだけで次の瞬間ミカエルを両側から約5mの隕石が押しつぶし、それによって出た衝撃波で上条の後ろにある建物以外の周りの一帯の建物が全てに亀裂が入っていた。受けた天使の方もかなりの傷負ったらしく全身に細かいひびが出来ていた。
「人間、ここを消滅させる気か。いくら、スケールが小さくても被害は出るんだぞ」
「仕方ないだろ、天使長相手に中途半端な攻撃は効かないだ」
「壊されても世界へんかんを使って戻せばいいだろ、なんて考えるな」
「…なるべく出さないようにするけど被害ゼロで倒すのは無理だからな」
上条は地面に落ちていたヘルメットをかぶり直し天使長を真っ直ぐに見ていた
「私は程々にしろと言ったんだが?まあ、こちらも被害は出てしまうが」
「別に元に戻せるならいちいちそんな事は考えなくていい、まずはそこにいる怪物を片付けりゃいいんだろ」
その言葉を引き金に2つの強者同士の闘いが始まった。
「すごいことになってるわね。そこらじゅうで建物の全壊と半壊被害が出てるわ」
「また、増えました。今度は第5学区と第15学区の一部でも被害が出みたいです」
「一体何が起こってるの?白井さんに聞けば分かるかも知れないけどまだ来てないし。他の支部の人もまだ情報を掴めていないのかしら」
「そう見たいですね、佐天さんにもお願いして電話で情報を聞きまわって貰ってますけど」
「警備員も動いてないみたいですね。あれ?1人だけは出てるみたいです。誰ですかね」
「しょうがないわ、初春さんカメラをハッキングして今どんな状態か映してちょうだい」
「は、はいわかりました」
「だめですね、ほとんどのカメラが壊れてますし映っても動きが速くて捉えられませんね」
「そう、じゃあもう少し離れたところから映してくれないかしら」
初春は頷きすぐに動いたキーボードを打ちまだカメラが破損していない離れた施設のカメラをハッキングしていた
「ありました、映像を全てのパソコンに繋ぎます」
支部にある全てのパソコンに映ったのは、瓦礫の山ではなく、純白の翼を広げている天使と真っ暗な翼を広げた1人の警備員がいた
「あれ、警備員にこんな人いましたっけ?」
「知らないわ、もしかしたら最近入った人じゃない?それにしてもすごい闘いね。振ってるあの翼の軌道と大きさもそうだけど、それを躱しながら確実に攻撃を当ててるわね」
「ねぇ初春、書庫調べてあの人探してみない?あんな闘いが出来る人なんでそうそういないんだし、相当な高位能力者だよ」
「そうですけど、見つけるのに資料が足りないんですよ。せめて、能力の特徴なんかが分かればいいんですけど」
「せめて、名前さえ分かればな。すっごく気になるし、もしかしたらレベル5の人かも知れないだよ?」
「それはないですよ。警備員になるには最低でも教師がならないといけないし」
「でも一時的に仕事を手伝ってもらってる可能性もありますよ」
「あっそう言えば前に黄泉川先生にあったとき不良生徒に仕事を手伝ってもらってるって言ってたの聞いたことがあるわね、ちょっと黄泉川先生の高校の生徒を出してみて」
「あ、はいえっととある高校ですよね。・・・あ、出ました」
「えっ学園都市最強の2人が在籍してる。ちょっと待ってこの人、3カ月くらい前に会ったきがする」
「…学園都市第1位の能力者でその前までは無能力者だった人か。どうな人なんだろう?」
「そんな事よりとりあえず、どうやってこの騒動を止めるか考えないと。余計に被害が広がりますよ」
支部にいた1人がそう呟いたが画面に映っている戦闘に入れる程の人間おらず全員が黙ってその映像見ていた。
その頃、第七学区の上空では一方通行とオティヌス、大天使がまだ向き合っていた。
「ったくまさか魔神なんかとペアを組むことになるとはな」
「お前1人で倒せるとは思ってない。その能力も使える時間が決まってるんだろ、だったらすぐに終わらせる方がいいじゃないか?」
すぐに動いたのは大天使と一方通行だった。お互いに生やした翼でぶつかり周囲に無尽蔵に衝撃波を撒き散らしていた。この時大天使はかなり力を落とされ、両者の戦力差はほぼ互角まで落とされていた。お互いに放った翼で相手の翼を相殺し合っていたが、それに見飽きたオティヌスがグングニルを大天使に投げていた。
「こっちは2人いるんだぞ、1人の相手に集中してどうする。もう少し周りを見ろ」
投げた槍はそのまま大天使貫き、それを受け僅かに隙が出来た大天使に向け一方通行は一気に攻撃を叩き込こんだ。その勢いに押され地面に倒された状態でオティヌスに向け左手を掲げた。次の瞬間オティヌスの腹部が裂け、上半身と下半身に切り離されたがまだその顔には笑みが残っていた。
「おい、大天使。私をその程度で倒せるとでも思ったのか?これでも元魔神なんだ、なめてもらっては困る」
すぐに切り離された腹部は元に戻り、戻ってきた槍を掲げた。すると、大天使の体が光り出し周囲のビルを巻き込む程の爆発が起こり大量の土煙が舞い、さらに震度7クラスの地震が起きた。数分後土煙が晴れた時その中心部にいたはずの大天使は消えていた。
「こんなものか、さてやることはやったし戻るか」
「おい、どうやって元の状態まで力を戻したんだ」
「なんでそんな事を聞く。お前には関係ないだろ」
「いいから答えろ、俺はお前を完全に信用してる訳じゃねぇんだ」
「はぁ、条件付きで行使できるなってる。一言で言えばそんなところか」
「随分と曖昧じゃねえか、でその条件とやらなんなんだ?」
「人間と一緒にいるなら少しは分かるだろ、あいつの行動原理と条件は同じだ」
「そりゃ大変だな。じゃあ俺も戻る、聞きたい事はもう聞いたからな」
お互いに背を向けそれぞれ、オティヌスは上条のマンションに、一方通行は現在通っている学校に戻って行った。
その一方上条は天使長と音速を超えた速度での戦闘を軽く1時間以上行っていた。
「だめだな、範囲まで分かっても毎回ランダムで飛んでくるから回避に専念しないと避けきれないな」
天使長からの広範囲の一斉攻撃を避けながらの攻撃しているが相手が相手なので生半可な攻撃を出来るわけではないが致命傷までは与えられずすぐにまた回避行動に入っている
「・・遅・・」
そのつぶやきが聞こえてからさらに攻撃速度が増し、さらに手に光る剣が現れていた。その直後、前から飛ばされた莫大な衝撃により後ろにのけ反ってしまい、そこから立て直した時には距離を詰められ剣が振り下ろされていた。慌てて大剣で防ごうとしたが大剣をすり抜け、切り裂かれそうになるが右手で強引に外側まで軌道を逸らそうとうるが全て逸らす事は出来ず、腹部の一部を切られていた。その攻撃で警戒を欠いたせいか天使長から放たれた翼をもろに受け地面まで叩き下ろされた。
「がはっ!!ゴホッゴホッはあ・・はあ。くそっ!なんだあれはったく。やっぱりもっと本気出さないとダメか」
そう言って上条は右手を握り締め動き出そうとすると、急に頭上の雲から雷が落ち天使長を直撃した。あまりに急に落ちてきたのを見て不自然に思い周りを見渡すと、ビルの屋上に学園都市最高位の電撃使いである御坂が立っていた
「あのバカ何やってんだ、ここから間に合うか…」
上条はすぐに立ち直し天使長に向かった
「随分この町で暴れてくれるわね、どっかの警備員は私じゃ傷1つ付けられないとか言ってたけど十分聞いてるじゃない」
「・・目標・・変更」
表情のない顔を御坂に向けてさらにつぶやいた
「・・出力・・減」
手に持っていた剣をしまい、背中に生えていた翼も消えていた。
「舐めるんじゃないわよ!!」
自分に手を抜かれたのに腹が立ったのか、更に帯電し最大出力の電撃の槍がいくつも連なり襲いかかったが軽く手をこちらに向けられただけでの全てが消え去り、その時自分の足場もなくなり落ちそうになったが足に電気を集中させビルの壁に張り付いていた。
「今のは一体何?あのバカとは違うまさか電撃を斬った?」
「・・愚劣・」
「そっちがその気ならこっちだってやってやるわよ」
周り電撃を撒き散らしそれによって集まった大量の砂鉄を一斉に天使長にただ斬りかかるように飛ばすがもちろんその程度の攻撃が通じる訳もなくすぐに散り、目の前の人間に興味が失せたのかビルごと押し潰そうと翼広がた、がゴリゴリッと妙な音が響きよく胴体を見ると所々にあったひびが少しずつ広がっていた。
「驚いてるみたいね、誰がその傷をつけたのかは分からないけど、強引に砂鉄をねじ込んで内側からこじ開けてみたけど結構効くでしょ」
そう言っている間もほんの少しずつひびが大きくなっている状態だが天使長はすぐに手を出さず僅かにタイミングをずらしビルの上層階を薙ぎ払った。あまりの速さに攻撃の残像が残り御坂も反応出来ずに飛ばされ隣のビルにぶつかったが、そんなことを気にかけず続けて2つ3つと翼を連続して放ち追い打ちを掛けた。
「痛!なんなのよ今の、なんとか衝撃を減らせたけど次に同じのが来たら多分もう少し傷が大きくなりそうね」
直接攻撃は受けてしまったがすぐに着地することに集中し、痛みを軽減していた。
「黒子は戦意喪失してるし、あのバカはどこにいるのかしら?大体さっきまで対等にやり合ってたやつは一体何者なの?」
すぐに気をとりなおし外に出るとさっきまで地面に倒れていた警備員が天使と闘っていた、自分が入っても邪魔にしかならないと思ってしまうような戦いが行われていた。
「・・俺を狙うだけなら何も言わねーよ。ただな、俺以外の関係ないやつを傷つけるじゃねえよ」
上条はもう一度大剣を強く握り締め今出せる本気の力で振るった。天使長はその衝撃で地面に叩きつけられていたが威力が大きく、受けた面にくっきりと剣の跡が付いていた。その時、上条が振るった速度に耐えきれなくなった剣が持ち手の部分で折れ、振り切った後真下に落ちていった。そして手に持っていた持ち手を捨て、右手から竜を出していた。
「竜の息吹・・ブリザード」
天使長が落ちた場所に向け、竜の顎から雪の様に真っ白なブレスが放たれ天使長の体を貫いた後、地面に触れた。その瞬間半径1km圏内全てが氷漬けになり、動けなくなっていたがそれでも片手を空に向けると無数の光の矢が降り注いで来たが範囲を設定しておらず学園都市全域に落ちてきていた。
「・・その幻想をぶち殺す」
そう呟きながら竜の顎を構えると空に無数にあった光の矢が全て無くなったがその反動か上条は吐血していた
「ゲホッゲホッ…すぐに元の居場所に戻してやる。だからそこを動くんじゃねぇ」
そう言って上条は一直線に天使長に向け飛んで込んで行った。途中何度か光の剣による攻撃を受けたが全て受け流し、目の前に来た時には直接切り落としに接近して来ていたのを光の剣ごと打ち消し、天使長を消滅させた。
「ゲホッゲホッやばい、今回はちょっとやり過ぎたな。・・さっさと元に戻して着替えるか」
すぐにその場から離れ、瞬間錬金で元の状態まで戻し休憩場所まで歩いていた
「これじゃあ当分は安静にしてないとダメそうだな。そう言えば一方通行の方は終わったのか?」
上条は傷口を押さえていた手を動かし連絡をとっていた
『一方通行、そっちは終わったか?』
『ああ、ヒーローさんが行ってから2、3分で片付いた。とりあえずこっちは予定どうりライブをやるみたいだがこれそうか?』
『何とか行けそうだ、こっちもついさっき終わったからな。もしかしたら遅れるかもしれないけど先に始めてていいぞ』
『わかった、まあ終わった後に質問攻めに会うだろうからそこは頑張れよ』
わかったよ、と言い残し上条は駆け足で休憩場所まで移動し数分で到着した。すぐに着替え始めていたが急にドアが開きそちらを向くと同じ警備員の服装をした黄泉川先生が入って来た。
「上条大丈夫か!」
「大丈夫ですよ、別にそこまで心配しなくてもいいですけどね。てかよくここにいるって分かりましたね」
「風紀委員の知り合いに聞いてここに来たんじゃん。それで怪我の方はいいのか。学校でひと暴れした時にも血を流しているとお前のクラスメイトから聞いたじゃん」
「あのくらい喧嘩ならよくやってますし、大して怪我はしてないですよ。まあ、時速7000キロ近くのスピードで放たれた翼を腹に受けたり、100mの高さで空中戦をやって地面に叩きつけられたりはしましたけどそこまで心配するような外傷はないですよ」
「!!なんでそれだけ怪我してて笑ってられるじゃん。すぐに病院に行け!そんな怪我ばかりしたら死ぬぞ」
「大して傷もないので気にしなくていいですよ、じゃあ残りの警備はお願いします」
上条は出ていったが歩き方に違和感がある事にはきずかなかった。
「今になって反動が来たか。やっぱり少し無茶しすぎたかな、ったくみんなに迷惑掛けちまいそうだな」
少し体を引きずりながら学校まで移動していた。そのしばらくして上条の学校ではすでに卒業式ムードからライブに変わっており在校生と卒業生を含めた全員が楽しんでいた
「卒業生のみなさん〜今日は思う存分楽しんでくださ〜い!!」
「「「「「「「うおおー!!!!」」」」」」
会場の中は歌い始めたばかりだが観客のテンションは最高潮まで達しており、あの一方通行もクラスメイトに混じって楽しんでいた。
「すごい盛り上がってるな。まあ、こうゆう時程アリサならみんなに楽しんでもらいたいと思いそうだな」
「一緒に盛り上がりたいけど体中が痛くてまともに立てそにないな、しかも天使とぶつかった時の傷がまだ開いたままだしな。少しくらい休めば治るか」
上条は近くに置いてあった椅子に座りアリサの歌を聞いていたがその内、睡魔に襲われ始めそれから数分が経った頃には歓声が上がる中1人眠っていた。
それから数時間経ち、アリサが企画したライブを楽しんだ生徒達が体育館を出ていき、片付けを始めている中何人かが上条がいることに気づき声を掛けようとしたが寝ているのに気付きすぐに自分の作業に行った。
「お〜いかみやんちょっと機材運ぶの手伝ってくれへんか、数が多くて人数足りてないんや」
しばらくして一通りの片付けが終わり、上条に手伝って欲しいのか、青髪が起こしに来たが何1つ反応が無く、肩を軽く揺すっても起きる気配が無く額に触れると少し冷えており、下をよく見ると血溜まりが出来ていた
「え、ちょかみやん起きろ!ツッチーかみやんを運ぶの手伝ってくれ」
「了解だぜい。あと浜面病院に電話を掛けといて欲しい」
「おうわかった。包帯くらいは巻いたほうがいいだろ、血が流れたままだぞ」
すぐに上条は土御門と青髪に運ばれ外に出て行き浜面、一方通行は護衛のようにあとを追って行った。残ったメンバーはまだ困惑しているのか、ただ上条達が行くのを眺めているだけだった。
その頃、電話を受けた病院では
「ん、久しぶりにまた来たのかい。そんな怪我をして飽きないのかね」
「んなことは関係ない、こっちは急いでるんだ早くやってくれ。あと、必ず助けろ」
「僕を誰だと思ってるんだい」
竜の息吹を少しいじらせてもらいました。残りのパターンはこれから出していきたいと思います。