「晶子。風香よ。今日も天気がいいな」白髪頭に、立派なあごひげを蓄えながら一人の男が仏壇に手を合わせてながら呟いた。
「さてと・・」男は立つと、庭に行き竹箒を持って庭掃除をはじめた。
「しかし、本当に天気がいい」男は微笑むと空を見上げるた。雲一つない青空だ。
「今日は、布団でも干そうかな」そう言いながら、庭掃除をしていると、男の家の玄関に車が止まった。
「む、お客さんかの」そう言うと、竹箒を縁台に置き玄関に向かった。
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「お久しぶりです、近江 豪三郎中将」白い軍服を着た若い男性が老人に挨拶をした。
「これは、東郷元帥。お久しぶりでございます」老人は、元帥に敬礼をしながら言った。
「お元気そうで何よりです近江中将」笑顔で言う東郷。
「してご用件は何でしょうか?」
「ここでの、立ち話もなんですから、家に上がらせてもらっても?」
「わかりました。粗末な家ですが。どうぞ」元帥とともに家に上がる近江。
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~客間~
「して、話とは?」近江は東郷に茶をいれながら、聞いた。
「単刀直入に言います。近江中将いえ、教官。どうかもう一度国のために戦ってほしいのです」東郷はそう言いながら頭を下げた。
「話とは、そのことか。東郷元帥その話は手紙でも、お返事しましたが断ったはずです」
「わかっています。ですが、どうしても、教官の力が必要なのです」深く頭を下げる東郷にふぅ・・とため息をつく近江。
「なぜ、そこまでして頼むのじゃ」近江が言うと東郷は頭を上げ、真剣な面持ちで話し始めた。
「教官。深海棲艦はご存知でしょうか?」
「深海棲艦・・・突如と現れた異形の者たちのことか」
「10年前突如と現れた深海棲艦。我々の持ってる武器を通用せず、世界の海軍基地、及び、海上自衛隊基地はほぼ壊滅状態になりました。しかし、それと同時に出てきたのがk『艦むすか・・・』はい」
「艦むす。第二次世界大戦に活躍した艦隊の魂が女性の姿となり深海棲艦を倒した。そこまでは、ニュースや新聞で知っておる」
「そのおかげで、我々人類は辛くも勝利しました。その後、艦むすは、私たちと同じように生活をしています。中には、海軍にとどまり訓練している者もいます」
「それで、その者たちと私が復帰するのに何の関係がある」
「3ヶ月前。太平洋沖に深海棲艦が現れました。以前にも、襲撃がありましたが、今回は違いました。敵は、力だけもでもなく、知恵を高くなり艦むす及び艦隊は壊滅状態、中には、轟沈した艦むすもいます」東郷の手が強く握られた。
「教官。現役時代。見事な采配で30以上及ぶ深海棲艦を駆逐艦1隻で死守したその知恵どうか、もう一度この国のために」
「東郷。お前も知っているだろう。その戦いで、妻と娘を亡くし、お前にまでつらい思いをさせてしまったことを・・・」近江は仏壇に飾られた写真を見た。東郷と同じ軍服を着ている女性二人の姿があった。
「確かに、悲しくないと言えば嘘になります。しかし、艦むすは、兵器ではありません。私たちと共にこの国いや世界を守っている存在。家族なんです!!!その家族が、傷つくのは見たくありません」東郷はそういうと、近江に面と向かっていった。
「!!・・・少し時間をくれないか」近江は、東郷を見ながら部屋の奥へと行った。
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~私室~
近江は、仏壇の前に座っていた。静かに目をつぶり東郷が言っていたことを思い出していた。
『艦むすは、兵器ではありません。私たちと共にこの国いや世界を守っている存在。家族なんです!!!その家族が、傷つくのは見たくありません』
「家族か・・・。晶子。風香よ。お前たちは、わしのせいで死んでしまった。そんなわしがもう一度、海に出てよいのかのう」静かに言うと、どこか懐かしい声が聞こえてきた。
『父上。やはり、父上は軍服のほうがお似合いですね』
『あなた、あなたと共に戦ってこれたことを誇りに思います』
「・・・・・」近江が立ち上がると、古ぼけたクローゼットに行きその扉を開けた。
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~客間~
東郷は、考えていた。「やはり、だめだったのかと」肩を下ろして俯いていると奥の部屋から近江がやってきた。その姿を見た、東郷は驚きと共に喚起の声を上げたくなった。そこには、東郷の着ている白い軍服とは違い紺の軍服を着て胸には今までの功績であろう勲章がかけてあった。
「教官・・・」
「東郷元帥殿。恥ずかしながらこの、近江 豪三郎ただいまより、元帥の指揮下に入ります」涙を流しながら立ち上がる東郷に対して近江は敬礼しながら言った。
「近江 豪三朗中将。お待ちしておりました」涙を拭き同じように敬礼をする東郷。
仏壇の写真が、微笑んでいたのは夢か幻だったのか。今再び、一人の男が海に立つことになったのだ。
初めまして、雪風紅(せんぷう こう)です。初めての投稿となりますが。いかがでしょうか?
感想、誤字、脱字がありましたらどしどし言ってください。
それではまた次回まで。