「これはすごいな。昔とぜんぜん違うのじゃな」近江は驚いた。船の中は近代的になっていた。もちろん座る場所もあるが一番気になったのは。
「電よ。どうやって動かすのだ、舵も通信設備もないが」
「提督さん。この船は、電が動かすのです」そう言うと、真ん中にある台に乗ると電の周りに緑色の模様が出てきた。
「おぉ・・」たじろぐ近江を見て笑う電。
「提督さん。これは、電や他の人たちとも一緒だよ。この、能力で索敵や装填外の様子も見れるんですよ」電は近江に目の前にあるスクリーンに目をやるように指をさした。
「このスクリーンで外の様子が分かるのだな」スクリーンに映し出されたものを確認する近江。そこには、真っ青な海と水平線があった。
「懐かしいな。こうして艦に乗るのは・・」スクリーンに写ししだされた光景を見て立ち尽くす近江。
「提督さんは、艦に乗るのは久しぶりなんですか?」電は、近江の様子を見ながら言った。
「あぁ、長いこと乗っていなかったからな」そういいながら、椅子に座る近江。
「そうなのですか。でも、嬉しいのです。私は、この艦に初めて乗せるのが提督なのです」
「そうか。初めて乗せるのか。なら、海域を見たらすぐに港に向かうとするか」
「はいなのです。駆逐艦電抜錨!!!」そう言うとゆっくりと艦が動き出した
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~横須賀港付近海域~
「いい感じだな」波は穏やかで視界は良好。申し分ない船出日和だ。
「提督さんは、海がすきなのですね。艦が動いた途端、微笑んでるのです」
「そうか、そんなに微笑んでいたか」自然と口角が上がってたのか近江は恥ずかしながら言った。
「そうなのです・・・!!提督、大変なのです!!!」そんな様子を見ながら笑う電が慌て始めた。
「どうした、電?」ただならぬ電の様子を見ながら言う近江。
「前方に、敵艦なのです!!どうすればいいのです!?」あたふたとおびえ始める電。その時、雷鳴の如き近江が一喝した。
「落ち着け、電!!」
「ぴゅい!?」その声を聞いて電は慌てるのをやめゆっくりと近江の顔を見た。そこには、先ほどのやさしい笑顔ではなく険しい表情の近江の姿があった。
「敵の位置及び確認は?」鋭い眼光が電を見た。
「はいなのです。前方13時の方向に敵駆逐イ級」近江の眼光の鋭さなのか、一喝なのか落ち着きを取り戻した電。
「13時の方向に主砲2基4門開け!!」
「はいなのです」前方の主砲がゆっくりと回塔した。
「敵艦、射程に入りましたです」
「撃てぇ!!!」ドンと!!打ち鳴らせた主砲の音が響くと遠くのほうで大きな水しぶきが上がった。
「敵艦反応なし。撃墜なのd・・・さらに、14時の方向に駆逐イ級ハ級!!」
「電、長距離射撃いけるか?」
「やってみますのです」
「14時の方向に主砲向け!!・・・・撃てィ!!!」近江が
「駆逐艦一機撃墜なのです・・・敵駆逐からの攻撃確認!!」
「右舷に舵取り回避行動をとれ!!」
「はいなのです」艦が右に傾くと爆音と共に艦が揺れた。
「はわわぁああ!!」
「被害は?」ゆれた衝撃で、驚く電。だが、近江は落ち着いた様子で電に聞いた。
「一つ目回避、二つ目に左舷に被弾したのです。航行は可能なのです」
「よし!!舵そのまま、敵艦に魚雷を食らわせてやれ!!」
「はいなのです」魚雷が発射され、大きな音と共に駆逐艦が沈んでいった。
「敵艦撃沈なのです」
「ふむ、このまま。横須賀港へ帰還する」
「了解なのです」近江の顔を見た電は、先ほどの険しい顔つきではなくいつもの優しい顔つきになっていた。
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~横須賀港ドック~
横須賀港へ戻ってきた近江は、駆逐艦電をドックに入れて出口へと向かっていた。ふと電の顔を見た近江。先ほどの、敵艦の襲撃でいまだ、震えていた。
「電。大丈夫か?」
「大丈夫なの・・で・す」プルプルと震える電。
「電。急な襲撃に対しての的確な射撃見事だったぞ」そう言いながら、電の頭をなでる近江。
「ふぇ!!嬉しいのです」頭をなでられて喜ぶ電。
「さて、大分日が傾いたな。今日はこれくらいにしようかの」
「はいなのです。あ、提督。お腹がすいたのです」
「そうか、そうか。なら食堂に行ってご飯にするかの」
「わーいなのです」
夕日を背に食堂へ向かう近江達。その後姿はまるで、おじいちゃんと孫娘の姿であった
連続投稿は、なかなか、疲れますね。
今回は、提督の戦い方の一部を書かせていただきました。落ち着いた雰囲気が出てたでしょうか?
では、感想、誤字脱字等がありましたら報告お願いします。
でわ、また次回に