僕と思い人の召喚戦争   作:くの514

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第5問

「さて皆。たくさんのテストご苦労だった」

 今は雄二が前に立ってBクラス戦前に作戦の説明をしていたところだ

「午後からBクラス戦の開戦だが殺る気は十分かぁー!」

『おう!』

「今回の戦争の最重要ポイントは渡り廊下戦に勝って敵を教室に押し込めるかどうかだ」

「そのため前線部隊は部隊長姫路瑞樹、副隊長櫻井みなみとし、社会科目を中心に文系科目で攻めていくこととする」

 キーンコーンカーンコーン

「よし!野郎共きっちり死んでこい!目指すはシステムデスクだ!」

『おぉー』

 敵を教室に押し込めば奇襲などに対する警戒を下げてよくなるので、俺らは前線部隊に45人というほぼ全員をつぎ込み確実に取りに行くことにした。そして俺は文系科目だと役立たずなので雄二の護衛役として教室に残っている。今この辺りには代表である雄二、その護衛の俺、辺りを警戒して廊下に立っている2人の4人しかいない。いくらFクラスの教室が狭いといっても教室に2人しかいないのでは広く感じる。ちなみに前線部隊に入っていない後1人はムッツリーニであり、あいつは情報を集めたりしている。そうして考え事をしていると教室のドアが開き1人の女子生徒が入ってきた

「失礼する!私はCクラスの新野すみれです。Bクラスの使者としてきました。代表の坂本くんはいますか?」

「俺が代表の坂本だ。Bクラスからってのはどういう用だ?」

「ではBクラス代表の言葉をそのまま伝えますね、『我々Bクラスは今日の午後4時までに戦争の決着がつかなかった場合、戦場の状態はそのままにして次の日の午前9時に再開するという協定を結びたい。もちろん、その間の時間には試召戦争に関する一切を禁止することとする。結んでも良いと思うのならばこの生徒について空き教室に来い。立会いの教師はいないし護衛も数人なら連れてきていいぞ』とのことです」

 Bクラス代表は確か根本だったか。あいつ何を考えてるんだ?確かにBクラスの連中は体力のない奴が多そうだしFクラスは体力の有り余ってるバカ連中の集まりだから一見Bクラスに利のありそうな協定に見える。

「新野といったか、Fクラスはその協定に賛成だ。空き教室には今から行くのか?」

 けど、こっちの戦力の要である3人の中で姫路さんと櫻井さんは体力がないから、この協定はFクラスにもかなり有利に働く

「はい。すぐに連れて来いと言われました」

 根本は卑怯なことはするが意味のないことはしないはず。あいつは雄二並みに頭が回るしな。これだけならあっちは損はしないが得もしない。

「なら俺と護衛として浩輝とそこの二人の計4人で行く」

 一体なにが目的だ?

「わかりました。ついてきてください」

「ほら、浩輝ごちゃごちゃ考えてないでさっさと行くぞ」

 ゴツン!

 考え事をしていたらいきなり雄二に頭を殴られた

「痛いな雄二。お前と違って頭の良い俺がバカになったらどうしてくれる」

「はっ!お前ができるのなんて理数だけじゃねぇか」

 俺らは軽口を叩きながら空き教室に向かい、そこでは何事もなく調印して終わった。

 

 調印が終わり教室に向かうと教室の前で明久と秀吉がなにか話し合っていた

「どうした、明久、秀吉?」

「あ、浩輝、雄二も!どこに行ってたの!ってそんなことよりね教室が大変なんだ」

「大変ってなにがだ?」

「ボロボロのズタズタで…」

「明久よ。一度見てもらったほうが良いのではないかの?」

「あ、それもそうだね。てことで早く見てきて」

 そういって明久はドアを開ける。そこで俺らが目にしたのは、足の折れ穴だらけになったちゃぶ台やボロボロになった座布団、折れたペンたちだった

「これは酷いな。補給もまともにできない」

「まぁ気にするな。時間がかかるだけで作戦自体にたいした影響はない」

「ふーん、雄二がそういうならいいけど、それより雄二たちはどこに行ってたの?二人がここにいればこんなことにならなかったのに」

「ああ、俺らはちょっとした協定を結びに行ってたんだ」

「今日の4時で一旦戦争中止って内容のな」

「そっか、ならしょうがないかな」

「明久よ。とりあえずわしらは前線に戻るぞい。向こうでも何かされているやもしれん」

「そうだね。じゃあ二人とも後はよろしく」

 そう言い残すと明久達は駆けて行った

「雄二。この協定どう思う?」

「あ?これをやるために持ちかけたんじゃないか?協定自体はどっちにも利があってトントンだがこの嫌がらせの分こっちが害を受けてるからな」

 んーそんなもんかな。こんなことだったらなにもしなくても良かったと思うんだがな

「一応みんなが帰ってきたら荷物の確認だけさせよう」

「まあそうさせてくれ。俺は一つテスト受けてくるわ」

 ちょうどあと一時間あったことと、なにか胸騒ぎがしてたから俺は数学のテストを一つだけ受けに行った

 テストが終わって教室に戻ってきたらちょうど4時になり協定通り一旦戦争中止となった

「みんな!まずはBクラス戦お疲れ様。当初の予定通り相手を押し込むことまで出来たのはみんなのがんばりのおかげだ。ありがとう。あと根本のやつが嫌がらせをしてきて、教室が荒らされたんだがみんなはなにか物がなくなってないか調べてくれ」

 雄二がそういうとみんな自分の鞄を見出す。俺は特になにもなくなってなかったので周りを見渡していた。すると少し気になる反応を示した人がいた

「櫻井さん。どうしたの?」

「あ、浩輝君!ううん、なにもなくなってなかったよ」

 俺が声をかけるととてもびっくりした反応を見せる櫻井さん。そしてその後の言葉の反応が少し過剰だったから多分なにかあったんだと思う。誤魔化そうとするってことは聞かれたくないことなんだろうし無理に聞き出したりはしないけど。

 まあ、根本に何か取られたんだろうしちょっと痛い目を見てもらうくらいならいいかなとか思って明日どうしてやろうかとか考えてたら、雄二から声がかかった

「おい、浩輝。なに悪い顔してんだ」

「悪い顔とは失敬な。明日どんな仕返しをしてやろうか楽しく考えていただけだと言うのに」

「それが悪いんだっての。まぁそれはおいといて、今ムッツリーニがCクラスが怪しいって情報を持ってきたから休戦協定を結びに行くんだがおまえらもいくか?」

「ああ、いくぜ」

「…うん。いくよ」

 櫻井さんはやっぱり少し元気がないように見える

 明久、雄二、俺、ムッツリーニ、秀吉、姫路さん、櫻井さんという結構多い人数で俺らはCクラスに乗り込んでいった。

「俺はFクラス代表の坂本雄二だ。このクラスの代表は今いるか?」

 教室に入るなり雄二がよく通る声でよびかけた。

 CクラスはうちやDクラスの倍くらいある教室で設備も少し良い感じか。てか思ったより人が多いな。ほとんど残ってんじゃないか?授業が終わってからそこそこ経ってんののにな

「私がCクラス代表の小山友香よ。で最低クラス代表が私たちのクラスに何の用?」

 答えてきたのはショートで黒髪の気の強そうな女子だ

 て、あれ?Cクラス代表の小山って根本の彼女じゃなかったか?

「要件は簡単だ?俺らFクラスはしばらくの間ここCクラスと休戦協定をー」

「雄二!その話は今ダメだ!」

 俺は根本の狙いに気づくと同時に雄二に忠告をしたが、少し遅かった。なぜなら教室の奥から数学の長谷川先生と根本たちが出てきたからだ

「いやだなぁ、Fクラスのみなさん。協定違反をするなんてひどいじゃないか」

 根本は楽しそうに話す。けど、俺はそんなことよりも気になることがあった。根本が出てきたとき櫻井さんが一瞬体を震わせて少し怯えた目で見ていたことだ。

「先にやぶったのはそっちだからな-」

 そういいながらBクラスの人たちが召喚してくる

「長谷川先生!Bクラス吉野が坂本君に-」

「Fクラス木下が受けるのじゃ」

「秀吉!」

「ここはわしに任せておぬしたちは帰るのじゃ!」

 間一髪で秀吉が割り込んだおかげで何とかなったが状況は依然まずいままだ。ここは秀吉の言うとおり一人を犠牲に逃げるべきだな。隣では雄二も同じ結論に至ったのか指示を出している

「お前ら秀吉に任せてここは逃げるぞ!」

「逃がすな!ここで坂本を討ち取るぞ!」

 その声を聞きみんなで駆け出した

 しばらく走っていると女子二人が苦しそうにしだした。それを見て明久が何か決めた顔をしている

「雄二!」

「なんだ、明久」

「ここは僕が食い止めるからみんなを連れて逃げてほしい」

「よ、吉井君、私のことは、気に、しないで」

「……わかった。ここはお前に任せるぞ」

「ほんとは俺が残るのがいいんだろうけど明日の作戦のためには俺は点を見せないほうがいいんだろ」

「ああそうだな」

「じゃあ、あ、明久君、がんばって、くださいね」

 俺らは明久にここを任せて逃げるため走り出した

 Fクラスまで戻ってきて少し落ち着いてから俺は櫻井さんに何があったのか聞くことにした。

「櫻井さん、ちょっといい?」

「なあに?浩輝君」

「ここだと話しにくいから廊下でお願い」

 そういって俺は廊下に来てもらい話を切り出した

「単刀直入に聞くが根本になにかされたよな?」

「え、……い、いやなんにもされてないよ」

 そんな泣きそうな顔されてたら納得なんかできないんだけどな

「あんまりいいたくないことなのかもしれないけど、おびえてた姿がほっとけないから 話してほしいな。俺に何とかできることだったら何とかするから」

「うん、まあ浩輝君だったら知ってるからいってもいいかな。えっとね私は何もとられてはないんだけどね、その代わりに手紙が一枚入っててね、そこに私がBLが好きでそういう絵も書いてるってことを知ったからばらされたくなかったら明日活躍するなってことが書いてあったの」

「そっか」

 それだけだったらあそこまでおびえはしないはずなんだがな

「その手紙みせてもらってもいい?」

「え、ほら今書いてあることは言ったし見せなくてもいいよね?」

「けど全部言ったなら隠さなくてもいいよね。やっぱり何か書いてあったの?」

 俺がそういうと、こらえ切れなくなったのか泣きながら見せてきた。そこにはよくここまでひどいことを考え付いたなと思うほど悪口が書いてあった。

「雄二。俺は少し行くところができたから戦後対談の用意をしといてくれ」

 俺はそれを頭が理解した瞬間教室に戻り、雄二に耳打ちをしてから返事を聞く前に走り出て行った。後ろで雄二が追ってこようとしているが、他のやつらに質問攻めにされているせいで追ってこれないでいた

 少し走っていったら明久がちょうど西村先生に連れて行かれるところだった

「浩輝!なんで戻って来ちゃったの。早く逃げて!」

「うるせぇ明久。大人しく西村先生に連れていかれやがれ」

 俺は明久を退場させると相手を見渡す。根本はいなく、Bクラスのやつらが5人いるだけだった。

「今からおまえらに2つの選択肢を与える。大人しく俺を通すか、俺に倒されて補修室送りになるかだ」

「は?Fクラスの奴がなに言ってんだ」

「のこのこ戻って来るとか馬鹿なやつだな」

「ねえ、こいつさっさと倒して帰ろうよ」

 通してくれる気はなさそうなので

「長谷川先生。Fクラス加藤浩輝がここにいる5人に数学βでの勝負を挑みます」

『Bクラス モブ×5

 数学β  平均180点

     VS

 Fクラス 加藤浩輝

 数学β  531点  』

 相手が召喚すると同時に装備を二丁拳銃に変え、真ん中にいる一人に向けて走らせながら乱射し一体の体力を削り取った。残りの四体の間についたとこで、今度は背丈の2倍以上ありそうな大剣の二刀流に変えその場で手を伸ばして一回転し切り払う。残りの四人は油断やそれからくる驚きで動けずいたので攻撃が当たり一撃で戦死した。一瞬のうちに全員倒されたことに呆然としてる奴らの横を通りBクラスに向かう

 

 Bクラスに近づくにつれ何度か戦闘になったが十分ある点や奇襲をし一撃で倒すことに重きをおいて瞬殺していった。途中でα担当の船越先生に出会いαのが点が良いので船越先生についてきてもらった。Bクラスの教室のドアを開けると、教室にいたのは急いで帰り支度をしている根本一人だった

「あれー。Bクラス代表さん。戦争中なのに一人でお帰りですかー。人望がない人はたいへんですね」

「お前はFクラスの加藤!どうやってここに!」

「どうやってって普通に歩いてきたが」

「そういうことじゃない!ここに来るまでにBクラスの奴をおいといただろ!」

 おいといただと。途中にいた奴らが妙にやる気なさげだったのはこいつに盾にされてたからか。このクズ自分のクラスの面子すら自分のために使っていい使い捨てのただの駒だと思ってんのか。これは遠慮も何も要らないな

「あー。あの弱い奴らなら今頃補修室じゃないか?」

「ちっ、使えない奴らだ。まあいいなら俺がじきじきに手を下してやろう」

「「試験召喚サモン」」

『Bクラス 根本恭二

 数学α  384点  』

「どうだ!点数調整してBクラス代表になったが俺はAクラスには入れるだけの点は取れるんだよ。さっきまでの雑魚どもとは違って俺を倒すのは無理だろ!」

「うるせえよ、雑魚が」

「は?なにを-」

『Fクラス 加藤浩輝

 数学α  598点  』

「俺にとっちゃお前も同じく雑魚だよ」

 それに仲間を馬鹿にして、人の弱みに付け込むようなクズには負けるわけねえだろ

「じゃあな、Bクラス負け組み代表さん」

 突っ込ませて一刀のもと切り捨てるというあっけない勝ち方でBクラス戦は終わりを迎えた

「あ、そうそう櫻井さんのこと言いふらしたらお前のこと社会的にぶち殺すから、覚悟しとけよ」

「はっ、あんなホモ好きの変態のことをかばうのかよ」

 それを聞いた瞬間俺は根本に殴りかかった

 -が俺のこぶしが根本に当たることはなかった

「おい、バカ浩輝。ここでこいつを殴ったらお前が処分を受けるだろうが」

なぜなら雄二が俺の右腕を掴んでいたからだ

「………浩輝がいないとAクラス戦が厳しい」

「櫻井のことをバカにされてついきれたのはわかるがここは抑えろ」

「…くっ、わかった。戦後対談は任せたぞ」

 俺はそういって教室から出てFクラスの教室に戻りバッグを持って外に出た

 少し歩いていると不意に声がかかった

「浩輝君!」

 振り向くとそこには息を切らした櫻井さんがいた

「どうしたの?櫻井さん」

「はぁ、はぁ…。えっと、浩輝くん。どうしてあんな無茶なことしたの?」

「それは…」

 答えようとして言葉に詰まった。ここで素直に答えると櫻井さんへの想いがばれてしまうからだ

「ただ一生懸命やってることを馬鹿にして仲間すら駒のように使う卑怯な根本が許せなかっただけだよ」

 俺は迷った挙句ごまかすことにした

「そっかー。ありがとね。…じゃあ鞄取ってこないといけないから」

 そういうと後ろを向いて教室に戻っていった

「Aクラス戦も始まるからしっかりと休んでね。じゃあまた明日」

「浩輝くんも今日頑張ったんだしちゃんと休むんだよ。また明日ね」

 挨拶をして俺は帰路についた

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