僕と思い人の召喚戦争   作:くの514

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第6問

 ピピピピ、ピピピピ、ピッ

 喧しく鳴る目覚まし時計

 窓から差し込む明るい光

 チカチカと光る携帯電話

 そして…

 12時を告げている時計

 

「遅刻だー‼︎やばい、久々に大寝坊した!」

 携帯を見るとみんなからメールや電話が大量に来ていた。内容はどれも同じで今日は補充試験だからサボらずに来いよということだった。

 俺は流石に今日サボる気はなかったよと思いながら急いで準備をして家を出た

 

 学校に着いたのは12時20分でちょうど4限が終わったところだった

「こんちわー」

 一応挨拶をして教室に入る

「遅いぞ、浩輝。今日補充試験なのはわかってただろ」

「ごめん。Aクラス戦に向けてちょっと数学勉強してみようと思ってな、昨日の夜部屋の掃除してたら寝坊した」

「…はぁ、まぁいい。お前昨日使ったのは2科目だけだろ。午後それを補充しとけよ」

「わかった。あと昨日の戦後対談はどうしたんだ?」

「この前言った通りAクラスに戦争の用意が出来てるとだけ言わせてそれと引き換えに設備交換を無しにした」

「まぁそんなところから。で、Aクラスへの宣戦布告はいつだ?明日か?」

「わかってんなら聞くなよ。その通り明日だよ。おまえが誰かのためにめちゃくちゃ頑張ったから使用科目少なく済んだしな」

 雄二はそんなことを大きな声で言うと、

「浩輝君。誰のために頑張ったんですか?」

 櫻井さんがそんなことを聞いてきた

「あ、櫻井さん、こんにちわ。そして、雄二!俺は根本が許せなかったから倒したって言ってんだろ」

「はいはい。そういうことにしといてやるよ」

 ニヤニヤと笑いながらそんなことを言う雄二

「霧島さんに雄二が好きだよって言ってたって言うぞ」

「ちょ、おまっ。それとこれとは話が違うだろ」

「まぁ今はお昼休みなんだしご飯食べようぜ」 俺が仕返しに耳元で脅迫めいたことをしたら、面白いくらい慌ててたので少しスッキリし、おなかがすいたこともあり、話を切り上げた

 

その後6限まで補充試験を受け、次の日の朝。俺らは教室でAクラスに勝つための作戦を雄二から聞いていた

「まずは皆に礼を言いたい。周りの連中には不可能だと言われていたにもかかわらずここまで来れたのは皆のおかげだ。本当に感謝している。」

「どうした?雄二。らしくないな」

「ああ、自分でもそう思うが、これが偽らざる俺の気持ちだ」

 まあ、確かに最弱クラスのFクラスが本当によくここまでこれたなって感じではあるからな。

「ここまで来た以上絶対にAクラスにも勝ちたい。いや勝たせてみせる!」

「そのための策を今ここで発表しようと思う。それは一騎討ちだ!」

 俺らはBクラス戦の前に聞いていたから驚かなかったが、クラスの皆はかなり驚いたようで教室にざわめきが走った。

『一騎討ち?』

『どういうことだ』

『本当に勝てんのか?』

「落ち着け、お前ら。今から説明してやる」

 雄二がバンバン、と机をたたいて皆を静まらせる。

「やるのはもちろん俺と翔子だ」

 まあ、当たり前といえば当たり前だよな。試召戦争の代わりにやるわけだし、代表同士ってのが筋だよな。問題は雄二がどうやって勝とうとしてるかだが。まったくわからん。

 Aクラス代表の霧島翔子は学年主席であり眉目秀麗という結構完璧な人だ。点数も姫路と比べても1回り高く、総合科目ではダントツの1位だ。

 まぁぶっちゃけてしまえば普通にやったら雄二だと勝負にならない。なにか秘策はあるんだろうけど。

「翔子は強い。まともにやりあえば勝ち目はないかもしれない。だが、それはDクラスもBクラスも同じであっただろう?まともにやってちゃ俺らは勝てなかった。だが!俺らは勝った!それは事実だ。」

「今回も同じことだ。俺が翔子に勝ち、Aクラスを撃破する。」

初めは上のクラスなんかには勝てないとか思われていたFクラスを勝利に導いてきた雄二の言葉だ。このクラスにはこの言葉を信じないやつはいない。

「俺を信じて任せてくれ。過去に神童とまで言われた力を、今皆に見せてやる」

『おおぉーーーっ!!』

 

「具体的なやり方だが……一騎討ちではフィールドを限定するつもりだ」

「フィールドを限定?何の教科でやるつもりじゃ?」

「日本史だ」

 日本史?霧島さんは全科目平均的に超高得点だよな?別に日本史が低かったわけじゃないはず。どう勝つつもりだ?

「ただし、内容を限定する。レベルは小学生程度、方式は百点満点の上限有り。召喚獣勝負ではなく純粋な得点勝負とする」

小学生程度のレベルで点数勝負?どういうことだ?

その条件だと満点が前提。ミスをした方が負けといった注意力勝負になるな。確かに今の雄二だと普通に戦うよりは勝ち目があるかもしれないが。そもそも霧島さんがミスをしないと勝てないのに、彼女がこのレベルの問題をミスをするというのが考えられない。本当に勝てるのか?

「おい浩輝。何考え込んでるんだよ。何も俺は博打を打とうってわけじゃないぞ。今からちゃんと説明する。」

 いろいろ悩んでいたら雄二に言われた

「同点であれば延長戦になるだろう。そうなったら問題も難しくなるだろうし、厳しいかもしれない」

「しかし!絶対にそうはならない!」

「??どういうこと?霧島さんの集中を乱してミスさせたり出来るってこと?」

「いや、違う。アイツなら集中なんぞしないでも満点が取れるだろう」

たしかにそうだろうな。霧島さんは完全記憶能力持ってるっぽいしな

「前置きが長くなったが、俺がこのやり方をとった理由はただ一つ。ある問題さえ出ればアイツは必ず間違えるからだ」

ある問題だと?なんだそれは?

「その問題はーー『大化の改新』だ」

「大化の改新だと?誰が何をしたか説明しろ、とかか?そんなの小学生レベルじゃ出ないだろ」

「いや、そんな掘り下げた問題ではない。もっと単純なやつだ」

「単純というとーー何年に起きた、とかかのう?」

「おっ。ビンゴだ秀吉。その通り年号を問う問題が出たら、俺達は勝てる」

大化の改新の年号だと?そんな基礎的なものをあの霧島さんが間違えるのか?流石の俺も分かるぞ

「大化の改新が起きた年なんぞ明久や浩輝でも間違えない。明久、何年だ?」

645年だ。明久もこれならわかるだろ

「ふふん。雄二、流石に僕を舐めすぎだよ。『鳴くよウグイス、大化の改新』で794年だよね!」

『……』

まじか明久。Fクラスでも大体は分かってたようでちょっと気まずい空気が流れた

「悪かった、明久。俺が難しすぎる問題を出したのが悪かったから気を落とすなよ」

「あ、明久君。たぶんそれは『鳴くよウグイス平安遷都』ではないでしょうか」

あの雄二も明久のフォローに動いた。

「ま、まぁ。明久はこのさい置いといていい。とにかく翔子は間違える。これは確実だ。そしたら俺たちの勝ちで、このクラスとは晴れておさらばという寸法だ」

雄二は自信満々に言ってるけど、その根拠はずっと提示されないな。完全記憶能力持ってるのに霧島さんが間違えるってどういうことだよ。

「あの、坂本君」

「ん?なんだ姫路」

「霧島さんとは、その…仲が良いんですか?」

俺が雄二に聞こうと思ったら姫路さんが雄二に質問してた。おっ、隣で明久もそうそう!って顔してるな。そう言えば高校じゃ、あの2人一緒にいる所見ないから他の人は知らないのか。

「ああ、アイツとは幼馴染みだ」

「総員!狙えぇっ!」

「な?!なぜ明久の号令で皆が急に上履きを構える!?」

「黙れ、男の敵!Aクラスの前にキサマを殺す!」

「俺が一体何をしたと!?」

雄二が一言発した瞬間にFクラス男子総勢44名が一斉に立ち上がり雄二に向かって攻撃の意思を見せる。こいつらアホかよ。俺はこのバカ騒ぎに参加してない秀吉と櫻井さんのところに避難しに行った。

「よう、二人とも。しばらく話が出来ないだろうし明久の近くだと危ないかもだからこっちに来たよ」

「あ、浩輝くん!いらっしゃーい」

「まぁそうじゃな。しばらくしたらこっちでおさめないと終わらなそうではあるんじゃがな」

「そうだな。おっ、なんか姫路さんたちが明久に詰め寄ってるぞ。明久も大変だな。2人から思いを寄せられてるというのに鈍感だし」

「そうだね〜」

「それをおぬしらが言うのか…」

しばらくしてから秀吉が霧島さんが同性愛者だっていう噂を使って場をまとめてくれた。霧島さんはずっと雄二一筋みたいだからな。そのせいで生まれた噂だったけどこんなときに役に立つとは。

「と、とにかく!俺と翔子は幼なじみで、小さい頃に俺が間違えた年号を教えたんだよ!アイツは1度覚えたことは決して忘れない。だから今、学年主席の地位にいる。」

「しかし俺らはそこを利用してアイツに勝つ。そしたら俺たちの机はーー」

『システムデスクだ!!』

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