視点 瑞貴
この前の卵パンの事件は散々だった……
明太子を食ってからは一度もドローパンを食ってない
二度と明太子入りは食いたくない!
そういえば武藤遊戯……アテムのデッキが公開されるとかなんとか
でも別に興味は無いな、俺だって同じデッキを作れるんだし。
というか、一応メインキャラのデッキは全部コピーしたしな
使う気は特に無いけど、嫌がらせになるだろうと思ってる
例えば……水色に対して豆腐《カイザー》のデッキを使うとかな。
なんか騒ぎが起こったらしいがどうでもいい
何故かって? 興味無いからな
だって旧主人公は関係しないしな。
数日後の夕食中、大徳寺先生から紹介したい人がと言われ、誰もが注目する
編入テストで編入した早乙女レイ……か
頭に何か引っかかるんだけどなんだったかな?
小柄で、帽子を被ってて……んー?
で、相変わらず空気を読まずに騒ぐ十代
どう見てもそいつ、迷惑そうにしてるだろうが。
編入テストの最初はレッドだからレッドに来ただけで成績が悪いわけじゃないとか
すぐにイエローに上がれる成績とも言ってるし、馬鹿じゃないのだろう。
十代の部屋を使う事になったんだが……それは少し難しくないか?
あまり原作に関わりたいとは思わないが、3人部屋に4人はなぁ……
どうも思い出せない事も気になるし、ここは少し動くか。
「大徳寺先生、俺の部屋は2人部屋です
俺1人しか住んでませんし、そいつは俺の部屋に入れませんか?
大体……3人部屋を4人で使うのは無理が有るでしょ」
「うーん……でも君はいいのかにゃ?
十代君達が良いって言ってくれてるのに」
「構いません、それにお前だって狭い4人部屋になるよりも
まだ広く使える2人部屋の方がいいだろ?」
「う、うん……」
「じゃあお願いするにゃ」
さて、呼んだはいいがどうするかな……
部屋に戻り帽子を脱ぐように言うも脱がない
ふむ……脱げない理由が?
ハゲという訳じゃないし……やべぇ、思い出した!
こいつ、十代にベッタリだった女生徒!
登場時とか切欠は完璧に忘れたが、こいつが女子なのを思い出したぞ!
あー……そりゃ脱げんな
髪が長かっただろうし、そうなると……困るな、マジで。
「少し待ってろ
ただし、カードには絶対に触れるな
触れたら追い出して海に沈めてやる」
「ひっ!」
ちょっと脅しすぎたか?
まぁいい、部屋を出て明日香明日香っと……
『こんな時間に何か用?』
「今すぐお前が使ってるシャンプーとトリートメント、リンス、ボディソープを……
そうだな、1週間分ぐらい何か容器にでも入れて持って来い」
『意味わかんないんだけど!
大体、そんなのどうする気よ!』
「借金」
『う……』
こいつ、俺と普通に話せるようになってからカードをまとめ買いしやがった
馬鹿な事に、本気で金欠になり、元々食う量が減ってる状態で更に減らした
少し危なくなり、授業中に倒れるなんて事もしたので俺が金を貸したんだ。
金を返すのは難しいので無茶じゃない限り、俺の命令には従うように言っておいた
今回はそれを使うというわけだ。
命令内容に依って借金の額が減る
要は明日香は俺に頭が全く上がらないという訳だ。
「命令、今すぐ
1000円分にしてやるから急げよ?」
『わかったわよ!
くぅ……私の馬鹿ぁ!』
自分に呪いの言葉を吐いて通信が切れる
さて、部屋に戻るか。
部屋に入るとちびっ子は正座して待ってた
どうやら思った以上に脅しが効いたようだな。
「さて」
「ひぃ!」
「……脅したのは悪いと思うが
そこまで怯えられると……やばい、もっとやりたくなる」
「ひぅ!」
お前は最初に ひ が付かないと話せないのか?
いや、脅してる俺が一番悪いんだけどさ。
「まぁいいや、デッキを貸せ」
「は、はい!」
やばい、なんか怯えてる姿が可愛い
明日香以上に苛めたくなる!
デッキ内容は……ふぅむ
恋する乙女を中心としたコントロール奪取デッキか。
恋する乙女は攻撃表示の時、戦闘では破壊されない
そして攻撃したモンスターに乙女カウンターを乗せる。
恋する乙女の攻撃力が400しか無いのにこれは辛い
これで勝つにはライフ回復コンボが理想的だな。
問題はキューピット・キスの効果を発動するには攻撃し、自分がダメージを受ける必要が有る
ダメージを無効にするスピリットバリアや天空の聖域は使えない
ダメージを回復に変換するレインボー・ライフなどのカードとかも無理
別の回復方法が必要だな。
とりあえず光属性だしオネストを3積みは必須だろ?
攻撃表示じゃないと効果を使えないんだし
天使族だからサポートカードもそれなりだな
このデッキには殆ど入ってないが。
問題は恋する乙女のLVが2という点だな
これじゃあコート・オブ・ジャスティスが使えない
使えるんだったら聖女ジャンヌとか、光神機《ライトニングギア》-轟龍とか出せるんだが
勝利の導き手フレイヤを入れればまだマシかな?
ライフを回復してコントロールを使うデッキならそうだな……
守護天使《ガーディアンエンジェル》ジャンヌでも使うか?
これなら神の居城-ヴァルハラも一緒に使えるだろう。
恋する乙女デッキはまだ考えて無かったからな
これで参考にはなった
しかし……シャインエンジェルぐらいは入れようぜ?
「ほら、返す」
「は、はい、どうも……」
怯えるのはいいけどその態度だと苛めたくなるだけだぞ?
段々思い出してきたんだがこいつ、確か小学生じゃなかったっけ?
これ以上はさすがに拙いかなぁ?
と、明日香が来たみたいだ
ノック音が聞こえたので素直に出る
苛めたい気持ちが有るのは否定しないが、今回は自重する。
さすがに子供の前でこれ以上は……ねぇ?
「はぁ、はぁ、持って来たわよ
でもどういう目的で使うのかぐらい教えなさい」
「そうだな……説明するからちょっと入れ
話さないとならん事も有るしな」
明日香を招き入れる
どうするか? 決まってるだろう?
小娘の正体を話して目的を言わせる!
明日香を座らせ、俺は1人椅子に座る
小娘も明日香と一緒で床だ。
「さて、そろそろお話しようか?
なぁ……小娘?」
「な……あ……」「小娘?」
「見れば分かるだろ?
その、レッドの制服を着た奴だよ」
小娘の瞳が限界まで見開かれる
何故気付いたという顔になっていた。
というか、原作知らなくても十分に気付けるぞ?
声も高いし、デッキがあんなのだし、それに……あまり言いたくないが胸も少しな?
俺は立ち上がって唖然としている小娘の帽子を奪う
小娘が気付いた時には遅く、既に帽子は俺が持っていた。
現れる長い髪、帽子を奪われた拍子に落ちた髪飾り、顔もよく見えるようになった
ふむ……なかなか綺麗な髪だな、髪の柔らかさでは明日香よりも上か?
これが子供の髪か、潤いを感じる印象だな
子供特有の小さな顔で少し丸い、顔立ちも悪くない。
明日香は美人系で高嶺の花という印象が強い
だが小娘は可愛い系で親しくなりやすそうという印象だな
友達も多そうだし、良い子なんだろう。
ま、俺には関係無いが。
「あ、あ……ちょ、帽子を返して!」
「黙れ小娘、話しを聞け、そして帽子を返すのは却下だ」
「が、ぐぅぅぅ……」
その悔しそうな顔がそそられるんだけどね
だが明日香よ、お前まで可愛いと言っているような顔になるな
なんとなく腹が立つだろう。
「さて、事情を話してくれるな?
話さないのなら……俺にも考えがあるぞ?」
「ひっ! 話す、話すから何もしないで!」
「瑞貴……彼女に何をしたの?」
「勝手に動いたら海に沈めるって言った」
「怯えて当たり前よ!」
やっぱり最初に脅すと後が楽になるな
嫌われるし怯えられるけど、それぐらい大した問題じゃないし。
で、小娘の事情を聞く
豆腐《カイザー》に惚れたから難易度の高い編入試験を受けてまで来た
実は本当に小娘の小学5年生
恋する乙女は強いのよ、だそうだ。
「呆れて物も言えん」
「うぅ……ごめんなさい」
「まぁまぁ、あんまり悪く言わないの
彼女だって亮の為に頑張って来たんだから」
「それが呆れる原因だろうが
恋する乙女は強いだのなんだのと……単純に馬鹿なだけだろうが
家族はどう思ってると思う?
お前が勝手な事をしたから大騒ぎなんじゃないか?
友達はどう思ってると思う?
お前が行方不明になったと聞いて探してるんじゃないか?
他にもお前の事を知ってる奴がどれだけ心配してると思う?
どれだけの人に迷惑を掛けたか分かってるか?」
「それは……」
「恋する乙女だから?
理由になるはずが無いだろうが
どんな理由だろうと、人を心配させてまで自分勝手に動くのは関心しないな
それが例え恋愛だろうが何だろうがな」
「…………」
さて、脅しもしたし鞭も与えた
次は飴を与えてのし上げないとな
もしこれが原因で潰れてもらっちゃ困る……のか?
別に潰れても問題無いような気もするが、一応のし上げておくか。
「まぁ今回は初犯だし、騒ぎも起こってないから大丈夫だろう
家族に謝り、友達に謝り、知り合いに謝る
もう二度とこんな事をしないと約束し、中学生になってから来るといい
難易度の高い編入試験で入る程の行動力だ
こんな事の為に使わないでもっと別の方向に向けるといい
それなら誰も怒らないだろうし、俺だって何も言わない」
「…………」
飴としては厳しいな
もっと甘いのじゃないと拙いか?
真剣に聞いてくれてるみたいだし……優しくしてやるべきか?
「俺としてはその行動力に関心するよ
正直尊敬もできるぐらいだと思う、使い方を間違えなければな
中学生になったらまたデュエル・アカデミアに来い
他は知らんが、少なくとも俺は歓迎してやろう」
「は……はい!」
やべぇ……甘い飴にし過ぎたか!
なんか凄くキラキラした目で見られてるんだが!
そして明日香、お前も本気で信じてるような顔をするな!
なに? この気恥ずかしさ!?
そうか! これがクサイ台詞という奴か!
くあぁぁぁぁぁ! なんという恥ずかしさ!
俺にもこんな一面が有ったとは!
死にたい……鬱になりそう……
「さて、俺は少し外に出てる
お前はその間に洗面所だが体を拭くなり頭を洗うなりしておけ
女の子は清潔にしておくべきだぞ」
顔を赤くする小娘
風呂とかの事は考えて無かったんだろう
体は拭きたいだろうし、清潔にしておきたい気持ちも強いだろうな。
「明日香は部屋の玄関前で待機
覗いたりする気は皆無だが、小娘が落ち着かないだろう?
見張りとして立っとけ、ついでに小娘が俺のカードに触ったりしないようにもな」
「わかったわ」
明日香も了承してくれたし、俺はさっさと出て行くかな。
「あの……」
「ん?」
「どうしてそこまでしてくれるの?
ボクは……悪い事したんでしょ?」
どうしてって言われてもなぁ……
原作キャラで後半も出た気がするからのし上げる為にした
なんて言えるわけないし、適当に濁すか。
「女の子に優しくするのが何かおかしいか?
それが(怯えてる表情とかが)可愛い子なら尚更だし」
「か、かわ!?」
「じゃあ明日香、後は頼むぞ」
「え、えぇ……わかったわ」
俺は部屋を出て行く
……ん? フラグが立つような事を言わなかったか?
視点 レイ
な……なんなのよ、あいつ
脅してきたと思ったらお説教するし
そうかと思えば優しくしてくれるし
しかも最後はか、可愛いだなんて……
「色々と瑞貴の事で悩んでるみたいだけど諦めた方がいいわよ?
彼の事で悩んだって答えは出ないんだから」
「どういう意味?」
瑞貴……さんに呼ばれて来たらしい明日香さん
ボクの為にシャンプーとか持ってくるように言われたらしい
でも実は弱みを握られてるとか……何したんですか?
「瑞貴は本来面倒事を嫌うのよ
知り合いが退学させられそうって時に黙ってるから決闘《デュエル》しろって言ったら
彼、なんて言ったと思う?
断る! ですって、理由は面倒事に巻き込まれて機嫌が悪くなったからよ」
「なにそれ……酷い」
「他にも瑞貴がした悪行は多いわ
機嫌が悪いと相手に対して凄く酷くなるのよ
総ダメージ15100や13600なんてオーバーキルしたのよ?」
「15100のオーバーキル!?」
なにそれ怖い
ボ、ボク怒らせるような事……してる!!!
そんな事するような人と今夜一緒に寝るの!?
って、男の人と一緒の部屋で寝る!?
しかもボクの正体を知ってる人と!?
「でも気分が良い時は優しい人よ?
最後だって優しい事を言ってくれたでしょ?
あのお説教だって貴女の事を心配して言った事だしね」
思わず明日香さんを見る
そういえばお説教の内容って……
ボクが勝手な事をした事を咎めるような内容だけど
でも、ボクの周りの人を考えてくれてた
それに行動力は褒めてくれたし、歓迎するとまで……
瑞貴さんってどういう人なのかな?
「でも今回は何が気分を良くしたのかしら?
話しの内容から考えても面倒事の塊である貴女じゃない?
普段だったら追い出すなり泣くまで責め立てるなりしそうなんだけど」
「お、追い出す!?
泣くまで責める!?」
機嫌が良い時と悪い時の差が大きすぎない!?
「あ、物の例えだから安心して頂戴
いくら瑞貴でも年下の女の子にそんな事は……しない……わ……よね?」
「そこは断言してよ!」
怖いよぅ……なんであんな人がボクに?
『おい明日香、小娘』
「ひっ!
どこ!? どこから声が聞こえるの!?」
「あら瑞貴、何か用?」
明日香さんが懐からイヤホンを取り出して耳に当てる
小さい音だったけど聞こえたから怖かったわ……
『いつまでも話してないでさっさとしろ!
何度か言ったと思うが、俺は暇が大嫌いなんだ!』
「あぁ、ごめんなさい
でも瑞貴、なんで話してたって知ってるの?」
そういえば……確かに大きな声は出したけど
それでも外まで聞こえるかな?
『決まってるだろ?
自分の部屋に盗聴器を仕掛けてるからだ
さすがに監視カメラは仕掛けてないが……高いんだよな、監視カメラ』
「「…………」」
盗聴器って自分の部屋に仕掛ける物じゃないよね?
しかも監視カメラって……必要な物なの?
『話しの内容までは聞いてないが
話し声しか聞こえず、水音が聞こえなかった
まぁそんな事はどうでもいい、早くしろ小娘ぇ!!!』
「ひぃ! は、はい!」
明日香さんがボクが見えない場所に移動し、ボクは急いで服を脱いで体を洗う
うぅ……こんなに怖い水浴びは初めてだ
急がないとまた怒鳴られる!
『なお、別に水浴びを急げと言ったわけじゃないので安心しろ
俺が言いたかったのは水浴びをするなら早くしろ、しないのなら部屋に戻っていいかという意味だ』
それを先に言ってほしかった!
ボクの恐怖は一体なんだったのさ!
「……レイちゃんは水浴びをするって
始めたばかりだし、暫く散歩でもしてきたら?」
『チッ、わかったよ
少しする事も有るしな、終わったらそっちから連絡しろ』
「はいはい、もう盗聴しないでね」
『お前らの会話なんて興味無い』
それを最後に終わる会話
怖い、怖いよ……
でも興味無いって酷くない?
あ、面倒事が嫌いってそういう意味か
興味が出ない事は面倒事になるから嫌なんだね。
つまりボクの事は眼中に無いと?
いや、明日香さんが気分が良さそうって言ってたし、違うと思う。
は! ボクに体を洗えって……まさかボクの体が目的!?
瑞貴さんって……なんていったっけ?
ろ、ろ、ろ? ろろろん?
忘れたけどボクってピンチ!?
どうしよう! どうしよう!?
でも体は洗いたいし、とりあえず今は体を洗おう
後で話しを訊けばいいんだし。
視点 明日香
完全に瑞貴に怯えてるわね
どうしてあんなに脅すような、怖がらせるような事を言うのかしら?
だから友達が少ないんじゃないの?
自分から作るようなタイプじゃないと思うけど。
まぁ今回は優しい方で良かったわ
下手すればトラウマ物よ?
瑞貴の言う事は正論だけど厳しいものね。
それにしても、問題はレイちゃんね
あの子をどうするつもりなのかしら?
追い出す?
否定できないけど、だったらこんなに優しくしないわね。
泊める?
微妙……そこまでするかしら?
それにカードを勝手に触られるかもしれない可能性が有るし
そう考えると低い?
一緒に寝る?
……ロリコン?
無いとは思うけど、大丈夫よね?
もしそうなら私は……って、何を考えてるのよ!
私の部屋で寝かせる?
それなら私を呼んだのも分かるけど
一応、部屋にもお風呂はあるのよ?
そう考えると態々シャンプーとかを私に持って来させた意味が無いわ。
まさか……さ、《放送できません》?
駄目駄目、駄目に決まってるじゃない!
私ったら何を考えてるのよ!?
もう、きっと顔が赤くなってるわ。
色々考えたけど答えは出ない
これも全部瑞貴が悪い!
普段から行動がよく分からないし、機嫌が良くなる原因も悪くなる原因も分からないもの
おかげでこっちは気を張って話さないと何を言われるか……
ん? どうやらレイちゃんが体を拭き終えたみたいね
服を着てるけど髪がまだ少し濡れている
もう、ちゃんと拭かないと風邪引くわよ?
レイちゃんの持っていたタオルを取って頭を拭いてあげる
ちょっと呻き声を上げてたけどされるがままだった。
「ところでこのタオルって貴女の?」
「ううん、なんか準備されてた
体を拭く用のタオルとバスタオル
なんか返すのに抵抗が有るけど」
そりゃ……ねぇ?
女の子が体を拭いたタオルと男性に渡すのは抵抗が有って当然でしょ?
「貰っちゃえば?
そうすれば返さずに済むわよ?」
「でも勝手に貰うのは……」
「帰ってきたら許可を貰えばいいじゃない
変に真面目な部分が有るし、大丈夫でしょ
駄目って言うなら私が洗濯しておいてあげるわ」
女の子の悩みを予想され、更に当てられると凄く恥ずかしいと思うけどね
それでも良いのなら私からは何も言わないわ
気付けないと思うけど、気付いても私は知らないわ。
「さて、瑞貴に連絡するけどいいかしら?
怖いのなら話さなくてもいいわよ?」
「う、うん……お願いします」
やっぱり瑞貴が怖いのね
無理もないと思うけど、この後どうするのかしら?
とりあえず瑞貴に連絡を入れる
暫くして相変わらず不機嫌そうな声が聞こえた。
『終わったか?』
「終わったわよ
これからどうするの?」
『小娘に寝てろと言っておけ
ついでにお前も泊まれ、別に問題無いだろ?』
「は?」
ま……まさか本当に《放送できません》するつもり!?
駄目よ! 私達まだ高校生だし、レイちゃんなんて小学生なのよ!
『俺はイエローの自室で寝る
レッド寮の鍵は持って来てないから鍵を掛ければ俺も入れん
パジャマが欲しいのなら俺のでいいなら使っていいぞ
後で洗濯して返して貰うが』
…………私の馬鹿!!!
「それはいいけど、本当にいいの?
ほら、カードとか荷物とか……」
『無論勝手に触れれば許さん
まぁ一応防犯処置ぐらいしているから言える事だ』
「防犯処置?」
何をしてるのかしら?
『貴重品の入っている棚には鍵を掛けてる上に8桁のダイヤルキー付きだ
カードに触れるなとは言ってるが、ケースのにも8桁のダイヤルキーを全てに2つ
更に鍵を3つも掛けてるから開けるのは困難だろ』
……厳重過ぎるわよ!
何度も瑞貴の部屋に行ってるけど、普段からケースは開いてるからそんな鍵なんて知らないわ!
これが瑞貴の決闘《デュエル》での用心深さの秘密か!
念には念を、万が一、可能性を考えろ
瑞貴がデッキ作成の時にも口癖のように何度も言う言葉
こんな所でその秘密を見つけられるとは!!!
『勿論全ての鍵は常に身に付けているぞ
無くさないように何重にもチェーンで巻いてる
体育の時だってロッカーの鍵を別のロッカーに入れて、更にその鍵を別のロッカーに入れてる
これぐらい当然だろ?』
絶対に当然じゃないわ!
そこまで用心深くカードを守るのは貴方ぐらいよ!
『が、万が一強引に開けられた時の為に警報が鳴るように取り付けてる
かなり高かったし、取り付けにも苦労したがこれで多少は安心できる
それだけ払った価値は有るだろうさ』
そこまでしても多少なの!? 多少なの!?
どれだけすれば本当に安心できるのよ!?
『まぁできれば監視カメラも取り付けたいんだけど……これがまた高くてな
だから今回はお前らを泊める事ができるんだが
でも持ち出された時の為に発信器も付けてるし盗まれても多分大丈夫だ』
それでも多分なの!?
というか、貴方はこの部屋を危険物取り扱いの部屋にでもするつもり!?
ここまで厳重な一般の寮なんて絶対にここにしか無いわよ!
『っと、部屋の掃除も終わったし、俺は寝るぞ
カード弄りができないから今日は早く寝る
お前らも早く寝ろよ?
鍵が掛けられている所以外は好きに使ってもいい
朝になったらまた連絡する
じゃ、おやすみ』
「ちょっと待ちなさい!
私は泊まるなんて一言も……って、切れてる!?」
ど……どうしよう
泊まるのは構わないけど、できれば自分の部屋がいいし
だけどレイちゃんを放って帰るのも……
まぁ二段ベッドだから寝る場所は大丈夫ね
なんだか瑞貴に思い通りに動かされた気がするけど
仕方無い、素直に泊まらせてもらいましょう。
二段ベッドのどちらが良いかとレイちゃんに訊いてみた
レイちゃんは上段が良いと言うので私は下で寝る事になった。
さすがに制服のまま寝る気にはならなかったので瑞貴の服を借りる事にした
男性用だけあってぶかぶか……寝苦しくないからいいか、制服で寝たら皺になるし
レイちゃんは一応パジャマを持って来てたみたい
ピンクの可愛いのね、瑞貴の服は黒だったけど……私には似合わないわ。
電気を消し、布団に潜る
暫くするとレイちゃんの寝てる上から寝息が聞こえてきた
男装したり緊張したり怯えたりで疲れてたんでしょうね。
こうやって誰かと同じ部屋で寝るのも、偶にはいいかも
レイちゃんが入学したら時々一緒の部屋で寝ないか誘おうかしら?
眠る前は無駄な事を色々と考えてしまう
そういえば瑞貴って下の段で寝てたわよね?
高所恐怖症だからかしら?
…………ん?
下の段で寝てる?
という事は……今私が寝てる布団で普段寝てるって事!?
つまり瑞貴は明日、私が寝た布団で寝るの!?
ちょ! それは凄く恥ずかしいんだけど!
起きたらすぐに洗濯しないと!
そうじゃなきゃ恥ずかしくて顔なんて合わせられないわよ!
そうだ! 服、服も洗濯しないと!
あぁぁぁぁ……早起きしないと間に合わない!
学校もあるし、洗濯でしょ?
それに朝食の為には女子寮まで行かないといけないし
でも行ってたら洗濯に間に合わない
という事は……5時には起きないと駄目!?
め、目覚まし……無い!?
夜中まで起きてるって言ってるのに毎朝どうやって起きてるのよ!?
睡眠時間が3時間で生活習慣が固定されてるとでも言うつもり!?
……もういいわ、持って帰ってから洗いましょう
寝るまでに返せば文句は言われないでしょうし
起きたら布団カバーと服を持って女子寮に行って
洗濯している間に朝食、食べ終わったら干して
乾かしてる間に学校、終わったら回収して返す。
うん、これで大丈夫のはずよ
そうと決まれば早く寝ましょう
寝坊したら洒落にならないわ。
……眠れない、緊張してるのかしら?
理由はわかってるけどね。
男性の部屋で、男友達の布団で寝る
それで緊張しない方がおかしいわよ。
大体、うぅ……瑞貴の汗の臭いとか付いてるから駄目なのよ
恥ずかしくて眠れない……絶対に顔が赤くなってる。
瑞貴に会ったら文句を言ってやるわ
汗臭くて寝苦しかったって。
すー…………はぁ
……………は!!!
何でもないわ! 何でもないわよ!
※旧感想
瑞貴の言うメインキャラって?
DM編の基本人物からサブキャラ他、覚えている限り
GX編も覚えている限り、実際に戦っているのも見て研究したりもする
5D's編は殆ど見てないのが覚えている限りはする。
何故レイを部屋に入れる気に?
翔の時と同じで気になったからです
思い出せないのが気持ち悪くなったので動きました。
明日香の借金はどれぐらい?
万単位とだけ言っておきます
後で払うから先に欲しいと何度も言った結果
金が無くなる所か足りなくなっていた
だが返すのも……そう思っていたら栄養失調で倒れました
それから瑞貴から金を借り、瑞貴の指示をこなして返済しています。
恋する乙女の種族は魔法使い族じゃ……
タッグフォースを持ってないので別の場所で調べたのですが天使族と……
これを変更するとこの『恋する乙女……達?』編を大きく変更する必要になります
考え出すと頭が痛くなり、ちょっと諦めました
違和感を感じるかもしれませんが、この作品では天使族で通させてください。
瑞貴がまともな説教を!?
レイの印象から好かれていると思ったのでそこから
瑞貴には友人が殆ど居ないので実は羨ましかったり……
(裏話ですが誰かレイを叱れよ! と、思ったのでしました
本当に誰かあの自分勝手を叱れよな、原作もなぁなぁで済ませてましたし)
瑞貴……鬱になったの?
この程度でなるような可愛い性格をしてません。
レイが瑞貴を気にしてる!?
悪い意味ですがね
明日香の言葉からも良い感情は生まれませんでした
まぁあんなにハッキリと可愛いと言われたのは効果が有ったようですが。
最初からイエロー寮で寝るつもりだったの?
レイの正体に気付いてからそうするつもりでした
明日香に関してはおまけ程度の考えですが。
なら何故レイを急かしたの?
女の話は長くて遅くまで起きてそうだからです
自分の言いたい事が言えなくなるかもしれないと思ったのでしょう。
《放送できません》の中身は何を言ってるの?
知りたい人はメールでも送ってください
教えるかもしれません、あくまで かも ですが。
瑞貴が用心深すぎる!?
誰にも盗まれてはいけないので必死なんです。
その金はどこから?
カードを売りました
レッドアイズの何十万は美味しかったです。
色々と明日香はどうしたの?
次話のお楽しみ。
最後の明日香が!?
…………つい。
✩感想
レイの事を心配してと明日香は言うが見当違いだったという……
騙されやすいというか変な意味で信用しているというか、どうなんでしょうね?
★反省
恋する乙女は魔法使い族なのに天使族としてしまった事が失敗。
当時はTFを持っていなかったからわからなかったのと、ちゃんと調べていなかったというのは要反省。
我ながらもうちょっと説教辺りの部分をどうにかできなかったのかと……改めて読むと少々お粗末かな?
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