(旧)本気禁止制限決闘   作:阿音

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公開日:2010年10月14日/2010年 10月 14日 改稿


32話【VSカミューラ】

 視点 明日香

 

 

結局、敵の前までお姫様抱っこのまま連れてこられたわ

うぅ……恥ずかしい。

 

「……イチャつくなら他所でしてくれない?」

 

「どこをどう見ればそうなる

こいつは体が弱ってるからこうやって運んだだけだ」

 

『「(どう見てもバカップル)」』

 

「あの瑞貴……下ろしてくれない?」

 

瑞貴は素直に下ろしてくれた

そのまま瑞貴の肩に捕まって立つ

確りと立てないって情けないわ。

 

『「(だから恋人にしか見えないって……)」』

 

「さて、始めようかカミューラ

俺と遊ぼうじゃないか」

 

遊ぶって……闇の決闘《デュエル》で遊ぶって言葉は合わないわよ

別にいいけど……ちょっと闇のゲームを甘く見てるんじゃないかしら?

 

「ふん、良くってよ!

ルールは簡単、貴方が負けたら人形に魂を封じ込まれるわ

貴方が勝ったら鍵を見事に守りきれる」

 

「却下だ、俺が勝ったらお前には俺が死ぬまで俺の下で働いて貰う

一応給料ぐらい払ってやるから精々頑張って働きな!」

 

「構わないわ、私に負けは無いもの!」

 

「じゃあ契約しよう

吸血鬼は悪魔だろ?」

 

「え? まぁそうね」

 

何? 何をする気?

 

「悪魔は契約を絶対に破る事はできない

誓えカミューラ、俺が負けたら俺の魂をくれてやる

だが、お前が負けたら俺が生きている限り、俺に逆らう事は絶対に許さん

絶対服従を誓ってもらう」

 

それって奴隷に近いんじゃ……

 

「……いいわ、誓ってあげる

私が負けたら貴方には絶対に逆らわない

これにて契約は成った、お互いの一生を賭ける戦いを始めましょう!

まぁ、勝つのはどうせ私だから関係無いわ!」

 

敵に言うのはどうかと思うけど……万が一の事は考えた方が良いわよ?

それで後悔する人は多いわ、どうなっても私は知らないからね。

 

「「決闘《デュエル》!」」

 

「先攻は俺が貰う、ドロー

神の居城-ヴァルハラを発動する

1ターンに1度、自分の場にモンスターが存在していない時、天使族を特殊召喚できる

俺はこの効果により、The splendid VENUSを特殊召喚する」

 

最初のターンから最上級モンスターを出した!?

攻撃力2800のモンスター……そしてこんなモンスターは知らないわ。

 

「更に手札から速攻魔法、クリボーを呼ぶ笛を発動

デッキよりクリボーかハネクリボーを、手札に加えるか特殊召喚する

俺はハネクリボーを特殊召喚、そしてハネクリボーを生け贄に捧げ、天魔神インヴィシルを召喚

カードを1枚伏せ、ターンエンドだ」

 

天魔神インヴィシル……これも知らないカードね

まだ見せて貰ってないカード

どんな効果を持っているのかしら?

 

「(蝙蝠の情報とデッキが違う!?

戦士族デッキだったのに天使族デッキですって?)

私のターン、ドロー!

永続魔法、ミイラの呼び声を発動するわ

1ターンに1度、自分の場にモンスターが存在しない時、手札からアンデット族を特殊召喚できる

私はこの効果により、龍骨鬼を召喚するわ!」

 

……出てこないわね

効果の内容から考えて、上級モンスターでも出せるはずなんだけど……なんで?

 

「な……何故龍骨鬼が現れない!?」

 

「俺の場に存在するインヴィシルの効果だ

インヴィシルを光属性の天使族を生け贄にして召喚した場合

全ての魔法カードの効果を無効化する」

 

「な、なんですって!?」

 

つまり魔法カードの発動は許す、だけど効果は使えないって事ね

でも自分の魔法カードも使えないけど……大丈夫なの?

 

「クッ、私は不死のワーウルフを守備表示で召喚するわ」

 

現れた不死のワーウルフの攻撃力と守備力が下がった!?

どうなってるの?

 

「The splendid VENUSの効果だ

このカードが存在している限り、天使族以外のモンスターの攻撃力、守備力を500下げる」

 

どうやらカミューラのデッキはアンデット族が中心のデッキ

天使族は入っていないでしょうね。

 

「ぐぅぅ……カードを1枚伏せ、ターンエンドよ!」

 

「俺のターン、ドロー

強欲な壺を発動する」

 

「あっはははは、馬鹿ねぇ

自分のモンスター効果を忘れたの!?

インヴィシルが存在する限り、魔法カードの効果が無効になるって言ったのは自分よ!」

 

そう、確かに瑞貴はそう言った

事実、ミイラの呼び声の効果を無効化している

なのに何故使ったの?

 

「The splendid VENUSの効果

このカードが自分の場に存在する限り、自分の魔法、罠は無効化されない

よってインヴィシルの効果は俺には及ばない……デッキから2枚ドロー」

 

「なんですって!?」

 

これは……酷いわね

もしこれで伏せカードが王宮のお触れだった場合

相手は魔法、罠が使えなくなってしまうわ。

 

「速攻魔法、光神化を発動する

手札の天使族を攻撃力を半分にし、特殊召喚する

俺はジェルエンデュオを召喚し、ジェルエンデュオを生け贄に捧げ、エンジェルO7を召喚する」

 

こ、今度はLV7のモンスターを生け贄1体で召喚!?

天使族ってどうなってるのよ!?

 

「ジェルエンデュオは光属性の天使族を召喚する時、2体分の生け贄となる

インヴィシルで不死のワーウルフに攻撃」

 

「そうはさせないわ!

罠カード発動! 妖かしの紅月《レッドムーン》!

手札のアンデット族を墓地に送り、攻撃モンスターの攻撃を無効

そしてその攻撃力分のライフを回復し、バトルフェイズを終了させる」

 

インヴィシルの攻撃力は2200、その攻撃力分のライフが回復

カミューラのライフは6200となった

伏せカードは王宮のお触れじゃなかったのね。

 

それにしても妖かしの紅月《レッドムーン》の効果はそれなりに強力ね

アンデット族という縛られたコストが必要だけど、ドレインシールドと攻撃の無力化の効果を併せ持つ

それにアンデット族は墓地に行けば蘇生が容易、メリットしか無いカードって酷いわよ。

 

「ターンエンドだ」

 

「私のターン、ドロー!

ヴァンパイア・バッツを守備表示で召喚!

カードを1枚伏せ、ターンエンドよ!」

 

ヴァンパイア・バッツはデッキから同名モンスターを墓地に送る事で破壊を免れる

不死のワーウルフは戦闘で破壊された時、デッキから同名モンスターを攻撃力を500上げて特殊召喚する

不死系のモンスターを2体も出すとは……

 

「俺のターン、ドロー

天使の施しを発動、デッキから3枚ドローし、2枚を捨てる

さて、天使の施しの効果で俺は天使族モンスターを2枚墓地に送った

そして俺の墓地に天使族が4体になった……大天使クリスティアを特殊召喚する」

 

こ……攻撃力2800!?

The splendid VENUSの攻撃力も2800

エンジェルO7の攻撃力は2500

インヴィシルの攻撃力は2200

 

天使族とは思えないぐらいのパワーモンスター

更にロック効果も持っているとは……厄介なデッキね

戦いたくないデッキよ。

 

「この攻撃を防ぎきれるかな?

インヴィシルで不死のワーウルフを攻撃する」

 

「不死のワーウルフの効果を発動!

戦闘で破壊された時、デッキから同名カードを攻撃力を500上げて特殊召喚されるわ!」

 

インヴィシルの攻撃でワーウルフは破壊される

だけど復活してくる!

…………って、復活しない?

 

「な、何故不死のワーウルフが現れないの!?」

 

「エンジェルO7の効果、このモンスターが生け贄召喚に成功した時

モンスター効果を発動できなくなる効果を得る

そしてクリスティアの効果、このモンスターが場に存在する限り、お互いに特殊召喚ができない」

 

「な……なら何故クリスティアの特殊召喚ができた!

エンジェルO7の効果でモンスター効果を無効にされているはず!」

 

「効果を発動できないだけだ

永続効果、召喚ルール効果は無効にできない

更にインヴィシルも、The splendid VENUSも、クリスティアの効果も永続効果

よってエンジェルO7の効果で無効化されない」

 

これは酷い……これが瑞貴が本来得意としているロックデッキ

瑞貴が使うのを控える気持ちが分かるわ

普通の相手に使った場合、これは嫌われるものね。

 

「エンジェルO7でヴァンパイア・バッツを攻撃し、撃破

そのモンスターは永続効果じゃない

よって不死性の効果は発動できない」

 

「わ……私の不死のモンスター達が……

(それに私が伏せているのはリビングデッドの呼び声

クリスティアが存在する限り、特殊召喚は封じられているから発動できない!)」

 

「The splendid VENUSとクリスティアで直接攻撃《ダイレクトアタック》」

 

「くあああああああぁぁぁ!」

 

攻撃力の合計は5600

カミューラの残りライフは1000

更に手札は1枚……逆転する方法は無いわ!

 

「ターンエンド」

 

「わ……私のターン! ドロー!

(攻撃の無力化……これでまだ耐えられる!)

カードを1枚伏せ、ターンエンド!」

 

「俺のターン、ドロー

光神機《ライトニングギア》-桜火を召喚」

 

LV6のモンスターを生け贄無しで召喚ですって!?

 

「桜火は生け贄無しで召喚できる

ただし、この効果で召喚した場合、エンドフェイズ時に墓地に送られる

だが……エンジェルO7の効果により、その自壊効果は発生しない」

 

「それじゃあデメリットの無いモンスター!?」

 

「そうでもない

この効果で召喚された後、エンジェルO7が除去されたターンのエンドフェイズ時に墓地に送られる

どっちにしろ、エンジェルO7効果に頼った使用方法だ」

 

それでも状況を考えたら明らかに反則効果よ!

油断してたら突然攻撃力2400が現れるのよ!

 

「桜火で直接攻撃《ダイレクトアタック》!」

 

「カウンター罠、攻撃の無力化を発動!

攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了させる!」

 

「ターンエンドだ」

 

瑞貴らしくないわね……瑞貴だったら徹底的に潰すのに

何か別の考えが?

 

「私のターン、ドロー!

カードを1枚伏せ、ターンエンドよ!

(今度はミラーフォースを伏せた……次の攻撃で貴方は終わりよ!)」

 

「俺のターン、ドロー

一族の結束を発動する

自分の墓地と場の種族が同じ場合、場のモンスターの攻撃力を800上昇させる」

 

これで瑞貴のモンスターを計算すると……

光神機《ライトニングギア》-桜火 攻撃力2400+800=3200

天魔神インヴィシル 攻撃力2200+800=3000

エンジェルO7 攻撃力2500+800=3300

The splendid VENUS 攻撃力2800+800=3600

大天使クリスティア 攻撃力2800+800=3600

総攻撃力は16700になるわ。

 

「(ふん、攻撃したければすればいいわ)」

 

「面倒だし、飽きたし、そろそろ終わらせるか」

 

面倒はともかく……飽きた?

 

「永続罠、王宮のお触れを発動

このカード以外の罠カードの効果を無効にする」

 

「な、なんですって!?

しかもそれは最初から伏せていたカード、何故今まで発動しなかった!?」

 

「今言ったじゃないか

飽きたって」

 

「飽きたですって……まさかお前!」

 

「このロックを崩せないとは……はぁ

まぁお前のデッキじゃ、このデッキの攻略は不可能だな」

 

普通のデッキでも不可能よ!

そんなデッキ、どうやって攻略しろって言うのよ!?

 

「はい、総攻撃で終わり」

 

なんという投げ槍な態度、完全に相手を嘗めてるわ

というか、嘗めていても余裕で勝てるのね……カミューラが哀れよ。

 

『瑞貴、強いけどゲスね』

 

『否定はしないわ

でも、瑞貴は態とだったり、ハンデが無い限り負けた事が無い

それだけの実力は持っているのよ』

 

『世の中間違ってる』

 

『同感ね』

 

サラもようやく瑞貴の正体に気付いたらしい

さよなら普通、ようこそサラ……瑞貴に苛められる組へ、歓迎するわ

だから私と一緒に耐えてちょうだい……お願いだから。

 

「さて、お前の負けだ

契約に従い、お前は俺の命令に逆らえない

最初に言っておく、俺の指示が無い限り、人に危害を与える事は許さん」

 

「く……わかったわよ」

 

悪魔の契約の力って凄い!

悪魔との契約がここまでの強制力を持っているとは……

 

「さて、とりあえず出るぞ

この城の趣味は好きだが、ここに居ても無駄だ

最低限の荷物を持って出ろ」

 

「……チッ」

 

カミューラはどこかに行った……

これからどうするつもりなのかしら?

 

そう思っていると瑞貴にまたお姫様抱っこされた!?

だから恥ずかしいってば!

 

そのまま城を出る

城の前にはみんなが居た。

 

うぅぅ……見られてる、見られてるわ

羞恥心で死にそうよ!

 

「お前が出てきたという事は……勝ったのか!?」

 

「勝った

後は少し待つだけだ」

 

「待つ?」

 

あぁ、カミューラを待つのね

出てくるまで少し掛かるでしょうし。

 

そう思っているとカミューラが出てきた

気落ちしているようにも見えるわね

瑞貴に弄ばれたんだから仕方無いわ

その気持ち、私には分かる。

 

「カミューラ……」

 

「そういえばお前、随分こいつらに怨まれてるな

何かしたか怨まれるような事でもしたのか?」

 

「……彼らの仲間を人形にしたわ」

 

「じゃあ適当に戻しておけ

戻さなくても大差無いとは思うが、一応な」

 

カミューラは無言で何かをした

何をしたかって? よく分からないわ。

 

でも、カミューラの持っていた人形が亮に

万丈目君のポケットに入っていた人形がクロノス教諭になった

もしかして……私が予想した通り、人形に魂を封印されてたの?

 

「さっきから気になっていたんだが、どうして瑞貴はカミューラに命令してるんだ?

しかも、カミューラは瑞貴の言う事を素直に聞いている

どういう事か教えてくれ」

 

「契約しただけだ地底

俺が勝ったら、俺が死ぬまで俺の言う事を聞けとな

俺が負けたら魂をくれてやるんだ、それぐらい構わんだろ?」

 

「なんと……なるほど、それは悪魔の契約という奴か

悪魔は契約には絶対に逆らう事はできない

その種族としての特性を利用したのか」

 

「そういう事

俺の許可無く、人に危害も加えるなとも言っておいた

とりあえず大丈夫だろう

随分不機嫌で八つ当たりしたいという空気を出していなければな」

 

「…………ふん」

 

だから万が一の事も考えておいた方が良いって……

言わない私が悪かったのかしら?

でも酷い事をしていたらしいし、まぁいいか

むしろ哀れに思うわ、瑞貴に苦労を掛けられる仲間が増えた事にね。

 

「俺は帰る、行くぞカミューラ」

 

「………………」

 

私はまだ回復してないから瑞貴に抱っこされたまま帰る事になった

あの……私、帰るまでこのままなの?

 

「って、天上院君をどこに連れて行く気だ!?」

 

「俺の部屋で看病するんだよ

この3日間、毎日明日香の看病をしてたんだ、今更だろ」

 

「な、なにぃ!?」

 

な……何をそんなに驚いてるの?

別にそんなに変な事じゃないでしょ?

 

「という事は貴様、天上院君とずっと同じ部屋に……」

 

「別に嬉しくない、看病は思ったよりも大変だし

ベッドは占領されて俺は床で寝てるし

他にも面倒事は山ほど……」

 

「申し訳ないわ……」

 

本当、迷惑ばっかり

何か恩返しとかしないと駄目よね

どうにかできないかしら?

 

「もういいだろ?

いい加減に俺は帰らせてもらう」

 

そう言って彼らから離れ、寮に戻る

勿論、カミューラも一緒よ。

 

………………

…………

……

 

瑞貴の部屋に戻ってきた私達

カミューラも一緒なんだけど、彼女はどうするつもりなのかしら?

どう考えても厄介事よね。

 

ちなみに私はベッドに座らされた

カミューラは床に座り、瑞貴は椅子に座ってる。

 

「とりあえずカミューラ

その鬱陶しい化粧を落として服ももう少し露出の少ない服に着替えろ

俺は派手な女が大嫌いなんだ、見ているだけで苛々する」

 

「あんたの好みの問題!?

何で私がそんな事を……それぐらい自由にさせなさいよ!」

 

「化粧も軽いのなら平気だ

露出も多少なら我慢できる

だがお前のは無理、頼むからどうにかしてくれ……」

 

言い方や言ってる事はアレだけど、凄く嫌そう

特に最後の言葉、そこまで嫌いなの?

カミューラもこんな事を言われると思わなかったらしく困惑してる。

 

「でも私はこんな服しか持ってないわよ?」

 

「……ちょっと待ってろ」

 

瑞貴はPCを起動させる

何をする気かしら?

 

……少し待ち、私達に手招きをする

私達は顔を見合わせ、瑞貴の横に移動する

画面に映っていたのは……服?

 

「カミューラ、身長とサイズは?」

 

「い、言わないわよ!」

 

「なら身長だけでいい

言え、命令」

 

カミューラは渋々と身長を瑞貴に教える

私とそんなに変わらないわね。

 

「ここら辺かな……ほら、ここから5着ぐらい選べ

金額の上限は1着10万までなら許す

働かせるからには給料が必要だからな、前金でくれてやる」

 

最高50万!?

ちょ、貴方そんなに一気に簡単に出せるってどれだけお金を持ってるのよ!?

50万……それだけ有れば借金がかなり返せる……羨ましい!

 

「……使い方が分からないわ」

 

「お前……いつの時代の吸血鬼だよ」

 

「何百年も前よ

最近まで寝てたのよ」

 

「つまり真祖じゃないと」

 

「私はそんな上等なものじゃないわ

吸血鬼としては下級だったもの」

 

「日の光は駄目か、となると活動可能時間は屋内か夜だけ

まぁそれぐらいはどうにでもなるな」

 

話しについて行けない……

別次元の会話に思えるわ。

 

『サラは意味が分かる?』

 

『少しなら……簡単に言うと

彼女は真祖、つまり吸血鬼の最上級じゃないって事

真祖は日の光でも行動できるらしいけど、下級の吸血鬼は無理

だから彼女を動かせるのは日の当たらない屋内か夜だけになる』

 

殆どそのままじゃない

真祖がどんな存在か分かっただけでもいいか。

 

「とりあえず操作は明日香にさせてくれ

……そうだな、明日香も吹雪と闘った時の報酬をやっておいた方がいいか

(時々、こういう飴をやらないと逃げられるからな

使いっ走りとしても弄り相手としても逃がすのは惜しいし

俺の考えを多少理解されてるのは注意すればいいだけだしな

上手く操れば言わなくても俺の思った通りに動いてくれるだろう

不安定な駒だが、無いよりはずっと良い)」

 

私に報酬?

助けたお礼って事かしら?

 

「最高金額10万までの服を1着

借金2割引、前に話した墓守のカード各1枚セット

どれが良い? 選ばせてやる」

 

将来10万もの服を買えるかしら……現実味が無いから何とも言えないわ

借金2割引は魅力的よね……何気にこの中では最も金額が大きく動く

墓守を各1枚セット……10万から15万ぐらいはなるかしら?

 

……報酬って言ってたわよね?

ならもしかすると……こう言えばもしかしたら?

 

「瑞貴、私がもう1人セブンスターズを倒すとするわ

すると報酬がその中から2つ選べるとか……有り?」

 

瑞貴は暫く考える仕草をし……

 

「許可する

同じのを2回選ぶのも有りだ」

 

「ならとりあえず借金の2割引きでお願い

次回からはこの2割引後の金額の2割引?」

 

「そうだな、次回は割引前の金額が減る

どれにするかはお前が自分で考えな

(これだけ飴をやってれば次はそう逆らわんだろう

俺も今回は明日香の前で行動したのが失敗だった

次から種を蒔く時は明日香の居ない時にしよう

はぁ……まさか俺を庇うとは思わなかった

庇われて嬉しかったのは否定できんし、庇われたのは事実だから怒るに怒れん

別方向から嫌がらせでもしてストレスの発散をするか)」

 

なら次回からは墓守ね

金額的にそっちの方が上になるもの……多分

もしそれに足りなかったらまた2割引ね。

 

「……あんたも大変ねぇ」

 

「同情するならお金をちょうだい」

 

「持ってないわよ」

 

やっぱりそうよね……はぁ

……ならどうやって生活するのかしら?

 

「じゃあ俺は先に寝るぞ

明日香はカミューラの服選びをしとけ、決まった服は買わずに画面を保存しておけ

それが終わったら寝たらいいさ、かなり寝てたからそんなに眠くないだろうし、できるだろ?

カミューラも服が決まったら棺桶か何かを部屋に適当に入れておけ

汚さねば部屋の真ん中に置いておいても構わん

朝になったら日の当たらないように気をつけろよ

詳しい事は明日また話そう……俺は眠い」

 

「わかったわ、おやすみ瑞貴」「……わかったよ」

 

瑞貴は金庫にもたれ掛かって寝始めた

本当にそれで寝られるの?

なんだか寝苦しそうだけど大丈夫?

 

「何よ……あの人間」

 

「変人よ」

 

「……そうね」

 

沈黙が場に流れる

とりあえず服を見ようと思い、PCを操作する

高そうな服ね……7万とか8万の服がこんなにゴロゴロと

でも、この服1着分でカードを1枚買えない時も有るのよね。

 

いいなぁ……こんなのが貰えるんだったら私も瑞貴の下で働こうかしら?

色々と怖いと思うけど、悪くない気がするのよね

何よりもお給料……借金返済……頭が痛いわ。

 

今はそんな事を考えている時じゃないわね

カミューラの服を決めないとね。

 

「一応、瑞貴の指示だからできるだけ地味なのを選ばないとね

どんな服なら認めるかしら?」

 

「私は派手で露出が多い方が好みなんだけど」

 

「文句を言わないの

禄に考えずに瑞貴の挑発に乗った貴女の自業自得よ

瑞貴の命令に絶対服従を誓ったんだから諦めなさい

あ、これなんてどう? これなら大丈夫だと思うわ」

 

「二度と安易な返事をしないと魂にまで刻んでおくわ

ちょっと地味すぎない? もっと派手な色は駄目なの?」

 

「瑞貴相手にこれだけの事で魂にまで刻んだら切りが無いわよ?

瑞貴の言う派手の基準が判らないから……

下手に半端なのを選ぶと強引に決められるわよ?

自分で妥協でき、更に瑞貴が認めるぐらいまだ地味なのじゃないと」

 

「どこまで厄介な奴なのよ?

派手じゃなくて私でも妥協できる服……黒なら大丈夫かしら?」

 

「変人だからと思って諦めなさい

黒なら大丈夫だと思うわ

後は露出ね、どこまでなら許してくれるかしら?」

 

「それで納得できるほど単純な頭をしてないわよ

手足はともかく、胸元の露出を嫌ってるみたいなのよね

色気の有る服とか好きなのに……色気が落ちちゃうじゃない」

 

「納得しないと後が辛いわよ?

瑞貴はその色気が嫌なんじゃない?

スカートもスリットが凄いのは嫌がりそうだし、普通のロングスカートね

袖はノースリーブでも良いと思うわ」

 

「恋人にまでそう言われる奴が可哀想だわ

あ、これならどうかしら?」

 

「私達は恋人じゃないわよ、それを瑞貴に言ったら怒られるわよ?

そうね……これなら瑞貴も妥協してくれるんじゃないかしら?」

 

「(どう見ても恋人だったんだけど……自覚が無いのかしら?)

とりあえず1着目はこれにするわ」

 

「じゃあこのページを保存してっと

次はどうする? 同じ色だと嫌でしょ?

髪の色に合わせて緑の服なんてどうかしら?」

 

「悪く無いわね、どれが良いかしら?」

 

『(確かついさっきまで敵同士だったと思うんだけど……

どうしてこんなに仲が良いんだろうか?

でもいいなぁ……私もこんな服を着てみたい)』

 

結局、カミューラの服が決まったのは頃には深夜になっていた

カミューラは棺桶を強引に部屋に持ち込み、その中に入った

私もそろそろ眠いので寝るわ。

 

おやすみなさい……

どうでもいいけど私、久しぶりに女の子みたいな事をした気がするわ

うぅ……これも全部借金が悪いのよ、お金が無いとお買い物ができない!




※旧顎書き
悪魔の契約って?
そういう伝説や言い伝え、他にも色々とあります
調べてみてはどうでしょうか?
しかし……カミューラに通用するものでしょうか?
いや、通用すると通しますけど。

瑞貴はいつの間にデッキを入れ替えたの?
デッキにセットする時に違うデッキを入れました
分かりやすく言えば、服の中にデッキを2つ入れている
そして右胸に戦士族、左胸に天使族デッキを入れる
この小さな違いに気付く事は難しいでしょう。

なんという天使ロック……
作者の理想のデッキです
本気でこのデッキを作りたい……でもカードが高い!
The splendid VENUSや大天使クリスティアが高すぎる!
他にもテュアラインとかも欲しいなぁ……堕天使も良い
作者の大好きな種族は天使族です、でも贔屓はしません
どの種族でもどんなデッキでも嫌いなカードでも必要なら使います。

The splendid VENUSのフリガナは?
小文字のLで何故かフリガナが止められるので消しました
読み方は自分で調べてください。

瑞貴は何故突然飽きたと?
ミラーフォースを伏せた時、カミューラの雰囲気が変わったので危険な罠だと気付きました
こういう時、人間観察は役に立ちます
半分ぐらい反則に近いですけど。

このロックを崩せるカードは?
ロックを崩す方法が思いつきません
知っている人は教えてください。

サラにまでゲス扱い……
事実ですので。

そういえば明日香って決闘《デュエル》中どうしてたの?
瑞貴の肩にずっと捕まっていました
自力で立つ程の回復をしていないので……だからカミューラやサラに恋人扱いされるんです。

十代他は瑞貴帰宅後どうしたの?
落ち込む万丈目を慰めながら帰りました
気絶していたカイザーは起きていたクロノスが連れて帰りました。

瑞貴の好みって……
派手な女、化粧臭い女、ギャル、ケバイ女、色気を振りまいている女などを嫌っています
本当に普通の女が好みですので……滅多に見当たらないと思います
瑞貴好みの女性ってGXに登場しますかね?
しなくても問題有りませんが。

真祖って?
遊戯王Wikiのヴァンパイアジェネシスの項で調べれば簡単には知れます
普通に真祖で調べても有りですが。

相変わらず瑞貴の内心が黒い……
じゃなければ瑞貴じゃありません。

瑞貴の内心が……
状況上、明日香を怒ると拙いので怒れません
瑞貴が明日香を無視したり本気で怒ると予想した人、残念ながら外れです
この回は前話の投稿前には書き終えていました
なので感想の内容で書き変えはしていないのでそこだけは勘違いしないでください。

仲いいなお前ら!
女の子同士の買い物ってこんな感じじゃないですか?
見た事は有りませんけど……

カミューラは敵だったのに、明日香はどうして平気そうなの?
実際に人形にされている部分を見ていませんし、実害は全く被っていません
明日香から見たカミューラは瑞貴に苛められた可哀想な人です
変な仲間意識でもできたんだと思われます。

サラ……
彼女も女の子ですから。


✩感想
ある意味理想の場ですね、天使族のロックは凶悪です。
実際にされたらラヴァ・ゴーレム辺りでなければ抜けられないですね。
他に突破方法ありましたっけ?

★反省
初手だけでほぼ終わっているので、もう少し持たせればよかったかも?
とはいえ、今回はフルロックを決める事しか考えていなかった気がする。


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