石作りの海   作:数取団乱闘生

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第12話「ファントムブラッド その①」

「プッチが慕っている男なら心辺りがあるわ」

「それなら僕にも分かりましたよ」

徐倫だけでなくジョルノも気が付いていた。

「分かってたのか?だったら誰なんだよそいつは」

「プッチが言う男は一人しかいないわ」

「僕の父親と言っていましたから…」

「「DIO…」」

その名に聞き覚えのない者はいなかった。

ジョセフもシーザーもリサリサも。親や祖父をディオを巡る石仮面のせいで失っているのだから。

「そのディオが蘇ったってのか⁉︎」

「そうよ。でもあんたたちの思っているディオとあたしの言っているDIOは同一人物であるけど全くの別物とおもって良いわ。あなたたちの知っているディオよりも100年後の存在だから」

「吸血鬼だから100年でも生きてられるってのか……」

「船でジョナサン・ジョースターと共に死んだわけではなかったのね…」

ジョセフたちはディオはジョナサンの共に船の爆発で死んだと思っているので、DIOとして100年後に目覚めていたこと自体知らないのだ。

「そのDIOが黒幕ってのは間違いねェのか?」

「間違いないわ。プッチがあそこまで依存する相手なんて他にいないから」

「僕の父親はDIOです。そしてそのプッチという人が僕を息子だというのであれば間違いないですよ」

「ていうかあんたDIOの息子なの⁉︎」

徐倫たちはまずそこが初耳である。

「えぇ。僕は会ったことはありませんが」

「DIOに会ったことある奴なんかここにいねェよ」

「それもそうね」

ジョセフのツッコミで微妙な空気になったので、次の時代へ出発することになった。

 

徐倫たちはジョルノとミスタに別れを告げ次の時代へ。

するとそこは大きな屋敷のような場所だった。

「コロッセオの次は屋敷か?」

「ここ人の家じゃないのか?こんなことしてたらまた捕まるぞおれたち」

「おいてめぇら!そこで何してんだ!」

シーザーの嫌な予感が的中し、コロッセオの時と全く同じ展開だった。

だが違うのはやって来た人間はたった一人だけだということ。

そしてさらにもう一つ違うことがあった。

それはジョセフとリサリサはその男の顔に見覚えがあったということ。

「おめぇは確か…写真で見た若い時のSPW!」

「おれのことを知ってんのか?いかにもおれはロバート・EO・スピードワゴン!」

その名を聞くとシーザーはもちろん徐倫にも覚えがあった。

「スピードワゴンって、スピードワゴン財団の確か設立者の名前よね…」

「ところで質問してるのはおれの方だぜ!おめぇらはここで何してやがんだ?」

「何って言われても…なぁ?」

ジョセフは他の三人に目をやる。自分たちもここに来たばかりなので、ここが何処で時代は何処らへんなのかも分かっていない。

「いきなり焼失した筈のジョースター邸が復活したって聞いたから来てみればおめぇらがいた。まさかおめぇらの仕業か?」

「すでにこの時代も手が及んでいるようね」

「まぁまぁ落ち着けよスピードワゴンのじいさん、おれたちは別に怪しいもんじゃねェのよ」

「誰がじいさんだ!」

「あっここじゃじいさんじゃなかったな」

仕方がないので徐倫はスピードワゴンにもことの事情を説明した。この時代の具体的な時間軸を聞くためである。

ジョナサンの死前なのか死後なのか。それも知るために。何故ならジョセフの時代よりさらに前なのでスタンドはいないが、ジョースター家の人間がいれば刺客を送ってくるからである。

「そういうことだったのか…俄かには信じがてェがそちらさんがこっちの事情を全て知っていることを見ると、どうやらそのようだぜ」

「ところでスピードワゴン、ディオはもう倒したのか?」

ジョセフが時間軸を確かめる為に尋ねた。

「あぁ…おめぇらはもう知ってるの思うがジョースターさんと相討ちになってな……」

「なら時間軸で考えるのならここへ手が回ることはない筈だけれど…」

「でもあたしたちがここへ来たってことは何か意味がある筈だわ、それにさっきこの館は焼失したって言ってたし」

出来る二人の徐倫とリサリサは状況整理をしていた。

「この屋敷が焼失したのに戻ったってのはホントなのか?」

「あぁ間違いねェ!それを調べにおれはここに来たんだからよ!」

「じゃあやっぱりここにも奴が来てるんじゃねェか」

ジョセフはそう言いながらジョースター邸のエントランスをウロウロしていた。

「ぬわッ!」

そしていきなり大声をあげた。

「なんだJOJO!相変わらずやかましい奴だ」

「違うってシーザー、これを見ろ!」

ジョセフが指差す先にあったのは腸(はらわた)を何かに食い千切られたような姿の化した人間の遺体だった。

「どうやら盗みに入って何かに襲われたようだな…」

「人間を食うってまさかゾンビの生き残りか⁉︎」

「いや、違うね。それはおれの配下の恐竜の仕業よ」

突然上から男の声がした。全員がそっちを見ると階段の上に一人の男が立っていた。

「何もんだてめぇ!」

「おれの名はディエゴ・ブランドー。『奴』の命令により貴様らを食い殺しに来た」

 

第12話完。

 

 

またお会いしましょう

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