石作りの海   作:数取団乱闘生

13 / 22
第13話「ファントムブラッド その②」

「いや、違うね。それはおれの配下の恐竜の仕業よ」

突然上から男の声がした。全員がそっちを見ると階段の上に一人の男が立っていた。

「何もんだてめぇ!」

「おれの名はディエゴ・ブランドー。『奴』の命令により貴様らを食い殺しに来た」

「ディエゴ・ブランドーだと…ディオの兄弟か……」

スピードワゴンが驚くのも無理はない。見た目は若干ディオに似ており、声も瓜二つだったからである。

「まぁおまえたちにはその程度の考えが限界だろうな。もうこの時代にはジョニィ…いやジョナサンだったか。とにかくジョースターはいないってことか」

「ごほんごほん!ごほんごほん!」

ディエゴがそう言うとジョセフはワザとらしく咳払いをした。

「ここ!ここにちゃーんとおれがいるのを見逃さないで欲しいのよーん。おれの名はジョセフ・ジョースター、おまえの探してたジョナサンの孫だぜ!」

「ジョセフ・ジョースターだと?この時代にはまだいない筈だが……なるほど、おまえらのおれと同じく時空の旅をしているというわけか。空条徐倫、おまえが連れてきたのか」

「へぇーやっぱりあたしのことは知ってるのね」

空条徐倫がプッチを追いかけていることは敵側の共通認識であるようだ。

「だがここにジョースターの血統がいたとはな。この屋敷で残る波紋の一族の殺すだけのつまらない仕事にならなくて済んだ」

「みんな下がってて。ここはあたしがやるわ。奴のスタンドはかなり強力なものに間違いない、恐竜を操るなんて並のスタンドじゃない」

徐倫はスタンドの戦いに慣れていないジョセフたちを下げて自ら戦線に出た。

「おれの相手はおまえか空条徐倫、だがどうせ他の奴らは波紋使いだろうからな。おれの相手には役不足だと思っていたところだ。だが!そいつらも見逃すわけにはいかないな」

ディエゴがそう言うと窓ガラスを割って恐竜が入ってきた。

「で、出やがった!」

「そして恐竜を操るだけがおれのスタンド、スケアリー・モンスターズだと思うなよ!URYYYYYYY!!!」

ディエゴの見た目が雄叫びと共に変わっていった。ディエゴ本体も恐竜になったのだ。

「これが奴のスタンド……スケアリー・モンスターズ……」

 

ディエゴが呼んだ恐竜の数は100体ほどもいた。徐倫たちは一気にピンチに追い込まれてしまった。

「チッ、ディエゴ本体は徐倫に任せておれたちはこの恐竜共をやるしかねェってわけか」

「おれのスタンドと波紋を試す絶好の機会!」

ジョセフとシーザーとリサリサは恐竜倒しにかかった。

そして自ら恐竜になったディエゴは徐倫と戦う。

(恐竜になったこいつのパワーはおそらくあたしの糸を簡単に喰いちぎる…パワー勝負は無理か……)

徐倫が作戦を練っているとある事に気付いた。自分はジッと立っているだけなのにディエゴは距離を保ったまま全く襲ってこないことを。

(何故奴は襲ってこないの…ハッ!そうだ奴は今は恐竜!動くものしか探知出来ない!)

そう。今のディエゴは人間では恐竜そのものになっているので、目はほとんど見えず音で敵を探知している。その為全く微動だにしていないものは見えないのだ。

そこに勝算を見つけた徐倫。

その時ディエゴの耳に伝わった。徐倫が糸の結界を張り巡らせたことを。

ディエゴは全く結界を物ともせず破っていく。爪と牙と尾で。

すると背後に人がいる気配がした。ディエゴはすかさずそこを攻撃する。しかし攻撃して分かった。これは徐倫ではないことを。

「それはおまえの恐竜が殺した人間よ。オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!!」

ディエゴは徐倫のストーン・フリーのラッシュをモロに喰らった。恐竜とはいえカーズを宇宙までぶっ飛ばしたパワーのラッシュを喰らっては無事では済まない。

ディエゴは元の姿に戻っていた。

「く、くそ…まさかこのおれが負けるだと……あり得ない…今回は油断しただけだ……」

まさかの敗北に同様したディエゴは窓ガラスを割り破って逃走した。

「ま、待て!」

その頃ジョセフたちも襲ってきた恐竜を全滅させていた。

「へへーん、今のおれたちにかかりゃ古代の生物も大したことねェな」

「JOJO、大半倒したのはおれと先生だろう」

「しょーがねェだろ!おれのスタンドだけ明らかに戦闘向けじゃねェんだよ!てめぇは良いよなシーザー、波紋の力をスタンドに応用しやがってよォ!」

「スタンドのせいにするなスカタン!それはおまえ自身の弱さだ!」

「あーん?おまえのやんのかシーザー!」

いつものごとくジョセフとシーザーの小競り合いが始まった。

「やれやれだわ……」

 

一方ジョースター邸から逃げてきたディエゴは近くの林の中にいた。

「おまえディエゴか、確か『奴』から命を受けていた筈だろ」

「くっ…おまえか…気をつけろ……油断していると奴らの思わぬ反撃を喰らうぞ…」

「その様子では貴様…負けたのか?情けない…」

そう言うと後から来たその男はディエゴの首元に指を突っ込んで殺してしまった。

「奴らを殺すのはディエゴ、貴様ではない。このディオだ!」

 

第13話完。

 

 

またお会いしましょう

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。