???「これも全部ディケイドのせいだ」
最近疲れからか、語彙力低めでお送りしております。
カツカツ、コツコツ、と黒板にチョークが打ち当てられ、その接地面に次々と白線が引かれていく。
それらの白線は一本一本に意味はないが、順に組合わさり、交わることで意味を成した。
「で、あるからこのaベクトルとbベクトルの角度は45゜になる。よって、この内接円の──」
意味を、成した。
「そして、この角度Θには、30゜が当てはまる。で、あるからして──」
意味を、成しているはずだ。
「この1/√2は45゜と変換出来るので──」
意味を、成しているらしい。
「…………ふにゅうぅ~~っ!!」
「ちょ、ジャンヌさん!? 頭から煙が出てますけど!?」
『聖女に数学はクリティカル。はっきりわかんだね』
第六話 It's Heart full ☆B☆O☆KK☆O☆ Days!! その二
「……三角形が、bで内接円が内積をベクトル……ふふ、そうですね。主はいつだって私たちを見守っておいでです。そう、ですから何も心配することなどないのです。ええ、何も問題などありません。問題、そう…問題……練習問題5……う、頭が……!!」
「しっかりしてジャンヌさん! もう終わったから! 数学の授業は今日は終わったから!!」
隣の席で、頭から正体不明の煙を上げながら違世界のドアを全力でノックしているジャンヌを、葵はジャンヌの両肩を揺することで現世に押しとどめていた。
ちなみにこのとき、まだ一時限目が終わったばかりであり、生徒たちの
つまり、
『数学B、奴は我等四天王のなかで最弱。その後には物理、化学、数学Ⅱが控えておる。果たして、我らを打倒することが出来るかな……?』
「……葵さん。主は、私たちをどこからでも見守っておいでです。そう、ですからなるべく数字がない世界で生きましょう。ええ、そうしましょう」
「ジャンヌさんが死んだ!(精神的に)」
「「「「この人でなし!!」」」」
ここではない何処かへ視線を投げ、茫然自失としているジャンヌを無慈悲に置き去り、ガラガラガラーと音を立てながら教室のドアがスライドした。
開いたドアから、気だるげな中年男性教員が教科書を肩に担ぎ気だるげな様子で教壇に上がり、気だるげな様子で号令をかけた。
「おらお前ら、愉しい楽しい物理の時間始めんぞ~? 席着けよ~」
「「「「うぃっす」」」」
「葵さん……葵さん……」
意識は半ば飛びかけているが、それでも本能で自分の精神の危機を悟ったのだろう。目にうっすらと涙の膜を張り、ジャンヌは隣の席の葵に助けを求めた。見るものを虜にする、必殺上目遣い+雨の日に捨てられている子犬のような表情。正直に言って、めっちゃ萌えた。
「……助けてあげたいのはやまやまなんだけど、可愛くて萌え死にそうなぐらい何だけど……ごめん、ジャンヌさん。ホントごめん。今なら土下寝だろうと焼き土下座だろうと何でもできそうな気がする……だけど、俺も学生なんだ……!!」
だがしかし、葵とて一介の学生であり、授業をどうこう出来る権限など持ち合わせているはずがない。無慈悲に始業のチャイムが鳴り響き、授業は開始された。
「ほんじゃ、まず教科書45p開けよー。今日は熱量のお話だ。まずそもそも、熱量ってのは──」
物理教師 は 授業 を かいし した !
聖女にクリティカル(物理) !
ジャンヌ は こんらんしている !
「ヨハネによる福音7章37節、御霊の注ぎ──」
わけもわからず せいしょ を となえた !
「やばい、ジャンヌさんが唐突に聖書を暗誦し始めた!?」
「葵ー、授業中だぞー」
「いやでも先生ジャンヌさんが」
「授業中だ。……イイネ?(内申的な意味で)」
「アッハイ」
しかし こうかはいまひとつのようだ……
「………………きゅうぅ~~~」
ジャンヌ は 目の前 が まっくら に なった……
~そんなこんなで昼休み~
「熱容量が、水素と炭素のアルカンでサインコサインの二乗で……ヨハネ黙示録、第2章──」
「ジャンヌさん、もういい……もう終わったんだよ。
『相沢葵先生(笑)の次回作にご期待ください(次回があるとはいっていない)』
完全にオーバーヒートを起こし、聖書を諳んじるだけの機械と化したジャンヌを、葵は一時限目と同じ様に両肩を揺すっていた。
というか、何で今日に限ってこんなに理数系科目が立ち並ぶのか。慣例的に、理数系と文系は交互に時間割りに組み込まれる。文理選択が定まっていない高二の段階であれば、単位制の高校でもない限りここまで授業が理数系で統一されることなど滅多にないはずだ。
おかしい。何かがおかしい。
妙に既視感のある違和感を感じた葵は、はたと気付く。
ここ二日で感じた違和感、それは一体いつどこでどんな状況で発生していたものだっただろうか。例えば、布団のなか──は葵の葵くんが元気になってしまうので、一旦割愛し、例えばショッピングモールの試着室もヤヴァイので割愛し、「金髪美女とのs──黒歴史指定、即封印。
まあ、つまり、
「なあ……もしかしなくても……?」
『文系なんて就職に使えないからね。時代は理系受験よ』
なんだか大体の違和感と異変が
『だって、いまどき司法試験受かっても弁護士事務所にも所属できないような時代ですしおすし? 弁護士になって最初の仕事が自分の自己破産申請とかあるらしいですしおすし?』
「ねえ? 文系になんか恨みでもあんのかお前? ねえ?」
『しいて言うなら……ジャンヌの涙目が見たかったんだ。ただ、それだけでよかったんです(大賞受賞)』
「文系関係ねえ! てか見てろよこのジャンヌさんのお顔。涙目通り越して今ハイライトオフしているよね? かなり重症だよねこれ!?」
『……聖女、ハイライトオフ……Nice Boat……あっ(ひらめき)』
「やめろおおおおおお!!!!」
申し訳ないが、ヤンデレはNG。
どんどん悲しみの向こうへ漕ぎだしていくジャンヌ。あと誠氏ね。
流石に学校内に生首の持ち込みは禁止されているので、仕方なく聖杯は話題を転換した。
『あ、そうだ(唐突)。もう昼休みなんだし、そろそろご飯を食べなきゃいかんのでは?』
「ご飯……?」
ピクリ、と反応するジャンヌ。
『そう、ご飯だ。白い、ご飯だ』
「ご飯……白い、ご飯」
『そう、白いご飯は食堂にある。食堂だ。食堂へ急ぐのだ……(啓示)』
「食堂……ご飯……じゅるり……」
「異端審問会すら屈服させたあの強靭な精神はいずこへ!?」
『やっぱり食欲には勝てなかったよ……』
おかん「キミの胃袋は底なしかね!?」
青「取り敢えず、ここからここまで全部お願いします」
すまない「すまない、相変わらずのキャラ崩壊で本当にすまない」
瑞鳳「卵焼き、たべりゅう?」
一航戦の誇りがないほう「ヤサイアブラニンニクマシマシベニショウガでッ!!」
ケリィ「なんていうか、食事をしている時は、救われていなきゃだめなんだ……つまり、人類全員が食事を取れれば世界平和という可能性が微レ存……? あとジャック欲しい」
麻婆「マーボー! マーボボーッ!!」
kozuzu「誰かプロジェクトリーダー兼マネージャー変わって」