聖女と一緒   作:kozuzu

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フンス!



何か筆が乗ったので投稿しました。


第二話 なんで、ラノベ主人公の両親はいつも海外出張に出ているのさ その一

古今東西、老若男女、どんな動物や植物であろうと、地球上の存在であれば皆存在しているもの。

それが、両親だ。

人間や動物には男がいて、女がいて。

植物には、細胞分裂の大元があって。

ロボットとかの無機物にも創造主がいたりして。

つまり、何が言いたいのかと言えば。

 

 

「この状況、どう説明すんだよ……!!」

 

 

葵少年、魂の叫びである。

こんな朝っぱらからシャウトなど、(にわとり)先輩だっていい迷惑である。

まあ、この少年の心の損耗具合から言えば、誰でも同情を禁じ得ないだろうが。

簡単に、今まで発生した事象と、現在状況を表に図解していくと、

 

 

 

課金大爆死。

最後の最後に聖女降臨。

枕を高くしてご就寝。

聖女降臨(物理)

聖杯ェ……。

イマココ

 

 

 

上記の表が、プロローグから一話まで約一万字近くのフローチャートである。そしてそれら全てが、葵の自室で展開されていたのであった。

相沢 葵は至って普通の高校二年生である。

養父の理想に憧れたり、人類の未来を取り戻すために過去に跳んだり、ましてや英霊をその身に宿すなんてこともない。

で、あるから。

 

 

「家の両親、ラノベ体質で器が大きいとかの便利属性持ちちゃうねんぞ!?」

 

 

当然、葵は実家暮らし。両親ともに健在。海外出張に行ってて見張り皆無とかの素敵シチュエーションも望めない。葵の発言通り、突発的に思春期の息子の部屋に金髪の美少女がポップして、それを「おー葵もやるようになったなー」とか(うそぶ)く素敵メンタルも持ち合わせてはいない。

そんなわけで、現時刻はAM5:30。

そろそろ父の出社の為に、母が愛妻弁当(と呼称しているが、食費節約の為)の製造を開始する時間である。

 

 

「まずい、まずいし、まずければ!?」

 

『ナイス活用!』

 

 

スマホのスピーカーから流れ出るやかましい音声に、葵は顔をさらに(しか)めた。

で、現在進行形で状況をややこしくしているのがコイツ、聖杯である。

何でも、葵の求めに応じて、参上したのだとかなんとか、先程の説明で明らかになった。

参上するたびに惨状をばらまくのは、もはや聖杯のお家芸である。

泥とか泥とか冬木の老害とか。

だから、きっとコイツは本物であると、葵は確信していた。

 

 

「じゃかしい! ってか、お前が諸悪の根源だろうが!!」

 

『そんな、この世全ての悪(アンリマユ)だなんて……』

 

「コイツ愉悦部だった!?」

 

 

で、こんな聖杯(こんなヤツ)に召喚されたのが、

 

 

「あの、なんだか申し訳ありません。……私が、召喚に応じたばっかりに…」

 

 

サイズ違いのだぼだぼジャージを着込み、バツが悪そうに余った裾をいじり、濃紺の瞳を揺らす彼女。

彼女こそ、百年戦争で見方を先導し、勝利に導いた聖女ジャンヌ・ダルクである。

この状況でそれを信じるか、はたまた信じないかは個人の自由である。

 

 

「いや、ジャンヌ……さん?は悪くない。どちらかと言えば、俺の方が罪悪感あるし……」

 

『ホントなぁ。乙女の、しかも聖女の裸を拝謁とか、マジで爆発した方が良いよ思うぜマジで。読者もそう思ってるって! な?一回爆死してみ?大丈夫大丈夫、痛いのは最初だけだからサ!?』

 

「貴様は一度、煉獄の業火に焼かれた方が良いと思うぜ、マジで」

 

 

見よ、これが聖杯だ。

……これを、生死をかけて奪い合っていた魔術師達が、非常にいたたまれなくなる葵。

で、

 

 

「おい、こんな漫才やってる場合じゃねんだよ! どうすんだよ、もうどうすんの!?」

 

 

っべえよっべえよ!と、無意味に繰り返す葵。

このまま母が起きる。ジャンヌが見つかる。家族会議。後に警察。戸籍がない。不法入国。葵お縄。ジャンヌは観察処分。

アカン(確信)。

最悪のシナリオが葵の中でマスターアップする。

 

 

「どうしよう、どうすれば、どうするとき……?」

 

 

普段は勉強以外に使うことのない、葵のない頭をフル回転。

解決策を模索する。

が、考えれば考えるほど思考は袋小路へと疾走していく。

彼の中で、国外逃亡してマフィアに売られるまでプロットが立ったその時、

 

 

「あの、私が霊体化すればいいのでは……?」

 

「…………それだ!! そうだよ、そうだよな! なんたって、サーヴァントだしな!! そうだよ、それがいい。というかそれでお願いします!」

 

 

天啓が、聖女からもたらされた。

そうだ。神秘の塊である英霊。それを魔術師達はどうやって秘匿していた?

そう、霊体化だ。エーテルナノの塊であるサーヴァント。

肉の器ではなく、言うなれば霊の器に収まるサーヴァント、その特権ともいえるのが霊体化だ。

読んで字のごとく、霊体化すれば誰の人目につくこともなく、問題は解決するのだ。

 

 

「じゃあ、早速お願いします!」

 

「はい。それでは」

 

 

すぅ…とジャンヌが深呼吸を一つ。たかが深呼吸、されど深呼吸。

聖女として全く威厳の無い姿であっても、その一動作だけで、部屋の空気が隅から隅まで浄化されたかのような錯覚に陥る。

そして、その身が空間に溶けるようにすぅ、と――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「…………あれ?」」

 

 

 

 

 

 

 

―――――消えることはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第二話 なんで、ラノベ主人公の両親はいつも海外出張に出ているのさ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「…………」」

 

 

互いの視線を瞳に合わせたまま、何とも気まずい沈黙がその場を支配する。

半刻程前、似たような状況に陥っていた気がする。そんなデジャヴが葵の脳裏をよぎった。

そして、そんな沈黙を破ったのは、今回もヤツだった。

 

 

『あ、言い忘れてたけど、ジャンヌ受肉してるよ? ちゃんと肉の器で』

 

「それなんでさっき言わんかったのさ!?」

 

『訊かれなかったし?』

 

「完全論破!?」

 

 

と、開口一番(スピーカーだが)さらりと爆弾を投下した聖杯。

新情報、ジャンヌ受肉なう。

そんな衝撃の新情報を前に、霊体化に失敗して微妙に恥をかいたジャンヌが聖杯に言葉を重ねた。

 

 

「…あの、という事は今、私は人間として現界しているのでしょうか?」

 

『そうだよ(肯定)。あとジャンヌっちは礼装の展開出来ないから。あと、モチのロンで宝具も展開不可ね?』

 

「え?……え?」

 

 

呆然自失、といった表情で意味のない言葉をその柔らかな唇から漏らすジャンヌ。

もはや、絨毯爆撃(じゅうたんばくげき)である。

負けじと、葵は聖杯を非難しようと口を開いた。

 

 

「おいちょっと待てや。なんでそういう事をはやk」

 

 

そして、悲劇は連鎖する。

 

 

――――ガチャ

 

 

 

 

 

「葵~。朝っぱらから何一人で騒いでるの?」

 

 

最近韓流に嵌り始めた専業主婦、相沢 優香。葵の、実の母の登場である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




何やら、お気に入り件数が二百突破したとかなんとか。

いやー、皆さんもホント聖女様お好きねぇ。


そうそう、ピックアップ終わりましたね。


そうそう、ピックアップ終わりましたね。



(´・ω・`)「僕はね、士郎。ジャックが欲しかったんだ。ジャックにお父さんって呼んでほしかったんだ。でも決して、嫁王が欲しくなかった訳じゃあないんだ。……ピックアップは期間限定で、それ以降☆5鯖は入手困難になる。……そんな事、もっと早くに気づけばよかった」





追記

何か日間透明ランキングに載ってた。
皆さんありがとナス!


追記2

感想にアプリの内容だけは運対対象らしいので、それオンリーの感想はお控え下さい。(アプリの内容感想さっ引いたら感想来んのかこれ)


追記3

寝ておきて、昼休みに覗いてみたら表の日間ランキング7位にランクイン。
な、何を言っているかさっぱりだと(ry
やはり、聖女様=大勝利の公式は揺るがないということか・・・。
何はともあれ、息抜き作(本気で書いたことはあっただろうか)にここまでの評価をいただき、恐悦至極であります。
今後とも、聖女と一緒をよろしくお願い致します。



ちょ、課長!?ちゃ、ちゃいますよ?サボってたんとちゃいますよ!?
仕事しますから、議事録片手に迫ってくるのはやめてくださいお願いしますなんでもしますから!!


2/26 誤字と言い回しを微修正しました。
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