もう少し、イリヤが切嗣を信じていたら 作:夜空 太陽(新アカ)
というわけでプロローグだけとりあえず書いてみました。
需要があるなら続き書きます。
では、どうぞ!
十年前、キリツグは私を裏切った。
私だけではない。
母様もお祖父様も裏切った。
聖杯戦争が終わったら迎えに来てくれる。
普通の日々が過ごせるって約束したのに。
私はキリツグを許さない。
切嗣に聞いたことがあった信じたものに裏切られる絶望は何より辛いと。
これがキリツグの味わった絶望なんだ。
私もキリツグの血を引いてるからこんな目に遭うんだ。
だから、キリツグが全ての元凶なんだ。
────でも、信じたかった。
お祖父様がキリツグが裏切ったって言っても、キリツグが迎えに来てくれなくても。
それでも、信じたかった。
裏の世界では残酷な魔術師殺しでも、私と接してくれたときのキリツグはちょっとイジワルだけど優しい普通のお父様だった。
キリツグとよくやっていた胡桃の冬芽探しを思い出し少しだけ涙ぐむ。
私に見せてくれた笑顔は本物の筈だ。
だから信じたい。
だから、
───私は始めてお祖父様に逆らう。
召喚陣の前に立つ。
これは私を戦いへと駆り立てる物だ。
だけど、私はこれに全てを託す。
───望んだ結果じゃなかったらどうしようかな?
ふと、そんな言葉が頭に浮かぶ。
───適当に戦ってまあまあの人に殺されようかな。
陣の中央には木片が置いてある。
お祖父様が用意したからには素晴らしい歴史的にも価値が有るものなのだろう。
しかし、今の私には意味がない。
寧ろ、邪魔な物だ。
その、木片を陣を消さないように簡単な魔術で退かす。
一応後でお祖父様に渡すので直ぐに取れるように陣の近くに置いておく。
そして、代わりの物を陣の中央に配置する。
私の居る古ぼけた城には違和感のある現代の代物。
でも、これだけが私と彼を繋ぐ唯一の縁。
『こっそり、一発だけだけ持ち込んでおいたんだ。これをイリヤに預けるね』
キリツグがくれたお守り。
私の中の血を除いて唯一のキリツグとの縁。
「さて、始めようかしら」
素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。
降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する
告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ
誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者
詠唱を重ねるごとに吹き荒れる風と輝く光は増していく。
瞼を薄めながらも詠唱を紡ぐ。
「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!」
瞬間、風と光は最高点に達した。
風で身体が支えられなくなり膝を付き、光に瞳が耐えられずに目を瞑る。
───お願い、来て!
瞼の裏で召喚の光を感じながらそう祈る。
数秒待って光が収まるのを確認して瞼を開くとそこには人影があった。
古ぼけたスーツに草臥れたコートを羽織っている。
「サーヴァント・アーチャー。お前が僕のマスター・・・「キリツグ!」
私は目の前の彼が言葉を言い終える前に駆け寄り飛び付いた。
微かに漂う煙草の匂いだけは違ったが私の待ち続けた人がそこには居た。
私のお父様───衛宮切嗣がそこには居た。
さて、どうだったでしょう?
イリヤが切嗣を呼び出すパターンは中々無かったので思い付いたのですが・・・
最初はアサシンだったのですが色々簡単な設定を作ってるうちにアーチャーだと都合が合わなくなっていきまし
安心してください!書くなら三人のエミヤは書きます!
さて、切嗣の記憶は弄ろうかな?