ポケットモンスターSP 新たなる図鑑所有者   作:俺俺

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遂に奴らが来る!!


閑話その壱 作者のやっちまった話
VSコロモリ&デスマス


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・旅行、ですか?」

「そ!イッシュ地方3泊4日の旅、豪華ホテルに美味しいご飯!何と言っても極めつけはサファリゾーン期間限定オープンに参加できる企画!どう?これは行くっきゃないでしょ!?」

「へぇ、おほひろほおはは(へぇ、面白そうだな)」

「ひっひゅひほうは、ほふはちひっへなはっはよへ。すふなはんほ4ひんでひくのもひひはも(イッシュ地方か、僕達行って無かったよね。スズナさんと4人で行くのも良いかも)」

「2人とも・・・。何て言いってるか分からないよ?」

「ほめーのへいはろうがほめーの!!(お前のせいだろうがお前の!!)」

 

俺達が今居るのは、シンオウ地方最北端キッサキシティのスズナの家だ。

マサラタウンを出発した俺達は、まずはスズナの所に向かう事にした。この旅の全てをスズナにも教えておきたいという、アリアとターコイズの希望があったからだ。

その後は連絡船に乗ってキッサキシティに来て、スズナに旅の全容を教えに来たのだが、話を終えた途端に俺とターコイズは力一杯殴られた。グーで。

 

『あんまり水臭い事するな、バカぁ!!』

 

そう言って怒鳴ったスズナの目は、僅かに潤んでいた。

こうやって心配してくれる奴が居てくれるのは素直に有り難いのだが、だからってグーで殴る事は無いと思う。おかげで口の中切って上手く喋れない。

 

「正直、あのパンチは世界を狙えるよね」

「あぁ、さすがスズナだ。人間でありながら〝きあいパンチ〟を使うなんてよ」

 

ようやく喋れるまでには回復した俺とターコイズ。普段から気合いを口癖にしている奴ではあったが、まさかこんな技まで使うなんて思わなかった。〝きあいだま〟を使う日も近いかも知れん。

 

「それで、どう?この企画にする?」

 

で、話を戻すと、戦いの打ち上げにスズナが旅行を企画してくれたのだ。

戦いの疲れを癒すのはやっぱり楽しい旅が一番だ。ターコイズの会社創立もそんなに急ぎではないので、今回はゆっくりとさせて貰おう。

 

「・・・私はこれで良いです」

「ここの風呂ってかなり種類があって広いんだろ?イヴが入れるのってある?」

「氷タイプ用の氷水風呂っていうのがあるみたいだよ」

「他にも炎タイプ用のお風呂とかもあるんだって!」

「・・・サファリゾーンは何時行きますか?」

「えーと、サファリゾーンはね」

 

こうして俺達は夜遅くまで旅行のプランについて夜遅くまで語り合った。これもまた一時の安寧だというのなら、今を全力で楽しもう。この時ばかりは俺達は揃って浮かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   ☆   ☆   ☆

 

 

 

 

 

 

???side

 

「聞いた?この近くにサファリゾーンの期間限定オープンが開かれるんだって」

「あぁ聞いたさ。だとしたらやる事は一つしかないよな」

「サファリゾーンでゲットされたポケモンをガッポリ頂く作戦ニャー」

「そうと決まればすぐに準備に取り掛かるわよ」

「そしてニャー達の名を全世界に轟かしてやるニャー」

「我ら、《ミサイル団》の恐怖と共にな」

 

 

 

 

 

 

 

 

   ☆   ☆   ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

『間もなく、ライモンシティ、ライモンシティでございます。車内にお忘れ物の無いよう、十分にご注意ください』

 

電車内にアナウンスが鳴り響く。どうやら目的地が近付いてきたらしい。

 

「ここからホテルに向かうんだよね。地図はある?」

「・・・ここにあります」

「イッシュの娯楽の町でも有名だからね~!チョー楽しみ!」

 

やがて電車は停車し、ドアが開かれる。駅のホールに降り立ってみると、辺りは人だらけ。流石は都会、今まで巡って来た都会にも勝るとも劣らない賑わいだ。

 

「・・・サブウェイマスターへの挑戦があるみたいですけど」

「それってスタンプラリーの?全部集めたら凄腕の人とバトルが出来るっていう」

「それ集めるのに3日くらい掛るんだろ?今回はそればっかりに時間を掛けられねぇからな、そいつはまたの機会にしておこうぜ」

「ちぇ、せっかく気合い入れてたのにな」

 

そんな会話をしながら階段を上がり、駅を出る。辺り一面に広がるのは様々な娯楽施設。中でも最も目を引くのがあの巨大な観覧車だ。

 

「あれが有名な大観覧車!ここに来たら絶対に乗っとかないとね!」

「バトル施設も充実してるみたいだな。あっちも挑戦してみるか?」

「・・・ミュージカルホールとは何ですか?」

「ミュージカルホールって言うのはね」

 

行きたい所は山ほどあるが、まぁ焦る事は無い。今から3泊4日もいるんだ、大抵の場所は回れるはずだ。今回は休養も兼ねた旅行なのだから。

 

「あ、ここがホテルじゃない?」

「わぁ~、写真で見た通り大きい所だね」

 

駅から歩き続けること15分か、目的地の駅に到着した。見上げるほどの巨大な建造物。地上20階、部屋数は合計200部屋もある娯楽の町が誇る大型ホテルだ。

それに何と言ってもここの魅力は、広く豊富な風呂と上手い飯で有名だ。旅行の素晴らしさはこの2つで決まると言っても過言ではないだろう。

 

「あ、すいません。旅行企画の予約を入れていたターコイズですけど」

「お待ちしておりました、ターコイズ様御一行4名様ですね?ようこそライモンホテルへ。早速ですが、こちらにご到着のサインをお願いします」

「っと、これでいいですか?」

「はい結構です。お荷物はお部屋に運んで置きますね。後はこの部屋の鍵をお受け取りください。これに書かれている番号が皆様のお部屋になります」

「はい、ありがとうございます」

「それでは、ごゆっくりとお楽しみください」

 

受付でチェックインを済ませたターコイズが戻って来た。それじゃあ早速、

 

「気合い入れて遊ぶよー!!」

「「おぉーーーー!!」」

「・・・おー」

 

 

 

 

 

 

 

   ☆   ☆   ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

 

「全ての準備が整ったニャー」

「作戦決行は明日ね」

「いよいよだな。我らミサイル団の初仕事は」

「この作戦を成功させ、ニャー達はガッポガッポと儲けるのニャ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   ☆   ☆   ☆

 

 

 

 

 

 

 

「飯美味かったな!久しぶりに食い過ぎた」

「こんな豪華なの、タイドリップ号の時以来じゃない?」

 

時刻は夕方。遊び終えた俺達は豪華な食事に舌包みをうっていた。

こういうホテルは、予約を入れてフルコースを頼む事も出来れば、一般客にメニューを悩ませないようにバイキング形式もやっているから助かる。

 

「・・・次は本命の」

「入浴ターイム!!」

「テンション高いね、2人とも」

「そりゃーもう、このお風呂が一番の楽しみだもん!」

「・・・(こくっ)」

「まぁ、それは良いけどよ、せいぜいのぼせない様にしろよ」

「・・・分かりました」

「お前等もな、のぼせるなよ?」

 

俺はそう言ってボールから手持ちのポケモンを繰り出す。

そして俺達は男女別々の通路を進んでいく。手持ちのポケモンも♂と♀で別れてポケモン用の風呂場に向かって行く。最近はまだポケモンを♂♀共同にする所も多いが、ここでは既に♂と♀とで分けてはいれるようになっている。流石は豪華ホテル。

 

「脱衣所まで広いぞ、このドライヤーとかも最近発売した奴だし」

「あ、でも体重計が置いてあるのはどこ行っても同じなんだね」

 

脱衣所の広さと設備に若干驚きながら、服を脱いでロッカーの中へと放り込む。そして浴場に入ると、そこはとにかく広い。浴槽の大きさはもちろんだが、その数にも目を瞠る物がある。

 

「まずは体を洗わないとね」

「こういう時、体を洗わずに入ったら他の客から睨まれるんだよな」

 

そしてシャンプーやボディソープが備え付けられてあるスペースに移動し、浴椅子に腰を下ろす。むぅ、シャンプーにも拘りがあるな。

そして体にシャワーを当てようとした時―――――

 

『うわー広ーい!!』

『・・・数も多いですね』

 

そんな聞き覚えのある声が壁の向こうから聞こえた。この声って・・・。

 

「アリアとスズナさん?」

「あ。あれ見てみろよ」

 

天井までは壁の区切りが無く、姿は見えなくとも声は聞こえる様になっていた。俺とターコイズは何故かそのまま聞き耳を立てている。

 

『アリアは相変わらず綺麗な髪だよね、ねぇ触っても良い?』

『・・・良いですけど』

『それじゃあ遠慮なく!(フニュッ)』

『・・・!・・・スズナ、私からもお願いがあるのですが』

『どうなってんのこのシットリとした艶・・・え、どうしたの?』

『・・・揉ませてください』

『・・・ゑ?・・・えぇぇぇ!?ちょ、ちょっと待っ』

『・・・もう待ちません(ムニュッ)』

『きゃぁぁぁあああ!!?』

『・・・!・・・なんという・・・!』

『ちょ・・・!手つきがイヤらしいって、アァン・・・!』

『・・・どうやったらこんなに大きく・・・』

『うあぁぁぁん!アリアが地味に正気じゃないよ!(フニッ)』

『・・・ひゃっ・・・!』

『え!?何、今の?』

『・・・スズナ?』

『ちょ、ちょっとスズナも触らせて!』

『・・・あ、スズナ・・・あぁ!』

『うわー!ビックリする位細いのにうっすらと柔らかい!指で押したら押し返された!』

『・・・スズナ・・・!何処を触って・・・ひぁ!』

『うわああああ!足も同じだ!細いのに柔らかいなんて反則だよー!!』

 

「ふー。・・・・・水風呂に行くか」

「・・・・そうだね(ダバダバダバ)」

「お前はまず鼻血拭けよ」

 

俺達は現在11歳。思春期に入りたてのお年頃である。

 

 

 

 

 

 

 

 

   ☆   ☆   ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

『場内の皆様、大変長くお待たせしました!いよいよ期間限定サファリゾーン、開園です!警備員の誘導に従って、お入りください!』

 

場内アナウンスが鳴るのと同時に、サファリゾーンに流れ込む人、ポケモン、人、ポケモンの群れ。警備員が必死に誘導しているが、捌ききれない程の数だ。

 

「・・・ガーネット、サファリゾーンとはなんですか?」

「え!?今更!?」

「・・・聞きそびれていたので」

「あー、サファリゾーンって言うのはな、この園内に放たれたポケモンを30個もボールを使いきるか、自らリタイアするまで捕まえたい放題って言う人気のレジャースポットなんだよ」

「ちなみに、ポケモンを一体限り連れて歩けるけど、バトルは禁止なんだよ」

「・・・そうなのですか?」

「あくまで自衛のために連れていけるだけだから、捕まえる時に使っていいのは餌と泥玉だけなのよ。バトルをすれば退場だって」

 

となると、連れていくポケモンはどうするべきか。図体のデカい、フライゴンのナツやオノノクスのドンは探索には不向きだろうしな。ふむ・・・よし。

 

「いっちょ行くか、イヴ!」

 

繰り出したのはグレイシアのイヴだ。こいつなら体も小さいし、いざって時になれば相手を凍らせて戦闘を免れる事も出来るしな。

 

「・・・行きますよ、チリーン」

「出てきて、ナナリー!」

「行くよ、《ユキメノコ》!」

 

アリアはチリーン、ターコイズはソーナノ、そしてスズナは頭から垂れ下がった白い振袖の様な腕と、胴体に巻かれた赤い帯が特徴のポケモン、ユキメノコだ。

 

「このユキメノコってもしかして、あの時のユキワラシ?」

「ピンポーン!最近進化したのよ」

 

最初に会った時のユキワラシが進化したらしい。どうりで見覚えがあると思った。

 

「それじゃあ、一旦ここで解散して、またここに戻ってくるって事で良いよな」

「・・・問題ありません」

 

 

 

 

 

   ☆   ☆   ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、とりあえずこんなもんか」

 

俺はつい先ほど捕まえたポケモンが入っているサファリボールを拾い、鞄の中を見る。ボールはさっき使ったのでもう空だ。

 

「結局捕まえたのはこいつ一体だけか」

 

俺はポケモンの入ったボールを見る。やけに素早いこいつを追い掛けている内に、ボールは完全にスッカラカンになってしまった。

まぁ、収穫は収穫だ。そう開き直ってイヴと共に帰路に着く。

 

「しかし、格闘タイプでマー坊と被っちまうな。交代で手持ちに加えるか?エスパーや飛行タイプにはお前の氷技や〝シャドーボール〟があるしな」

 

そんな会話をイヴとしている内に、集合場所まで到着した。どうやら俺が一番最後みたいだ、既に3人はそこにいる。

 

「今戻ったぞ」

「・・・おかえりなさい」

「それでそれで、どんなポケモンを捕まえたの!?」

「僕も気になる!」

「ん?あぁ、こいつだよ」

「これってもしかして、《コジョンド》?」

 

俺がボールを見せると、ターコイズはガイドブックを開いてそう呟く。そう、俺が捕まえたのは薄紫の体毛に、腕の長い毛が特徴のポケモン、コジョンドだ。

最初こいつを見た時、この腕の体毛を鞭のように使って大型ポケモンの顎を揺らして戦闘不能にしていた。その強さに惹かれて、何とか捕まえたのである。

 

「それで、お前等はどんな奴を捕獲したんだよ?」

「僕は―――――――」

 

ウ~~!!ウ~~!!ウ~~!!

 

「な、なんだ!?」

「・・・警報?」

 

突如鳴り響く警報装置。それに応じて警備員達が次々と外へ飛び出していく。

 

「スズナ達も行こう!」

「う、うん!」

 

スズナの呼び掛けに応じ、俺達も警備員の後に続く様に飛び出す。

 

「って、何じゃありゃぁ!?」

 

外に出てみると、まずに目に入ったのは多くのポケモンが押し込まれた檻。恐らくこのサファリゾーンのポケモンだろう。

そして何より目を引くのが、その檻を太い4本のワイヤーで持ち上げて空を飛ぶ額に着いた小判が特徴のポケモン、《ニャース》をモチーフにした気球だった。

横から見てみると、後ろには推進エンジンらしきものも見える。

そしてこの行いの意味を、ここにいる誰もが理解した。

それは、強奪。規則やルール、法を無視した悪行だった。

 

「なんなの、あれ!?」

 

 

 

 

 

 

「何だかんだと聞かれたら」

「答えてあげるが世の情け」

 

「世界の破壊を防ぐため」

「世界の平和を守るため」

 

「愛と真実の悪を貫く!」

「ラブリーチャ―ミーな敵役!」

 

「ムサシ!!」

「コジロウ!!」

 

「銀河を駆けるミサイル団の2人には!!」

「ホワイトホール白い明日が待ってるぜ!!」

「ニャーんてニャ!!」

 

 

 

 

 

 

「そ、そんな、まさか」

「嘘・・・あり得ない・・・!」

「・・・こんな事が」

「俺は夢でも見ているのか!?」

 

俺達4人は目の前に展開する衝撃的なものに驚愕する。だって、今確かに・・・!

 

「フン!あたし達ミサイル団の恐怖に怯えている様ね!!」

「まぁ、無理もないニャー!」

「こうして俺達ミサイル団の歴史の第一歩が」

 

『『『ニャースが喋ったああああああ!!?』』』

 

「え!?そっち!?」

「それ以外に何があると!?」

「いや、もっと驚く事があるだろ!?ほら、俺達は何者かーとか!」

「え?・・・・・・あー、ミサイル団の件?」

「そう、それニャ!」

「何だよ?ツッコんで欲しいのか?」

「「「うんうん!」」」

「それなら言うけど・・・センスが100年ほど終わってるわよ?」

「何ですってぇぇ!!?」

「・・・カントーにもロケット団なる集団が居ましたが、それと何か関係があるのでしょうか?もしそうであるならば油断ならない相手かと」

「いやいや、多分関係無いでしょ。明らかに名前パクってるし」

「パ、パクリじゃないニャ!ニャー達が一生懸命考えた名前ニャ!!」

「とにかく!!」

 

珍しくターコイズが大声を上げて、場を引き締める。

 

「そのポケモンをどうするつもり!?」

「決まってるでしょ?こいつら全部売り払って大儲けするのよ!」

「そうと決まれば長居は無用!一気にトンズラだぜ!!」

「発進ニャ!!」

 

ニャースが何かボタンらしきものを押すと、推進エンジンが火を噴き勢い良く気球が前進する。その速さ、気球とは思えないほどだ。

 

「このままじゃ逃げられる!」

「させるか!《デリバード》!!」

 

真っ先にポケモンを繰り出すスズナ。現れたのは大きな袋を担いだ飛行ポケモン、デリバードだ。それに続く様に、俺達もポケモンを繰り出す。

 

「行くぞ、ナツ!」

「・・・ムクホーク」

「あの気球を追い掛けて、キャサリン!」

 

それぞれのポケモンの背に乗り、気球を追い掛け飛び立つ。推進エンジンが付いているとはいえ、気球に負けるほどこいつらは遅くは無い。10数秒で追いついた。

 

「ニャ、ニャんと!?」

「色違いのフライゴンだと!?」

「これは奪うしかないわね!行くのよ、《コロモリ》!!」

「行け、《デスマス》!!」

 

繰り出されたのはハート形の鼻の穴が特徴のポケモン、コロモリと、仮面を持った黒いポケモン、こっちは知らない奴だ。見た目からしてゴーストタイプだと思うが・・・。

 

「コロモリ、〝エアスラッシュ〟!」

「デスマス、〝シャドーボール〟!」

 

不可視の空気の刃と、黒いエネルギー弾が俺とナツに向かって放たれる!しかしここは空中だ、四方八方360度に逃げ場がある。ナツは軽く旋回して回避した。

 

「キャサリン〝ハイドロポンプ〟!!」

 

ぺリッパーの口から放たれた水泡がバルーンの部分を捉える!だが、バルーンは破ける事はなく、逆に水泡がバルーンを滑る様に逸れてしまった。

 

「嘘っ!?」

「くっ!デリバード〝ふぶき〟!!」

 

今度はデリバードの口から猛烈な吹雪が放たれるが、気球の表面が凍りついただけで、風の影響で張り付いた雪や氷が剥がされていく。これでも駄目か!?

 

「はっはっはー!無駄無駄ぁ!!」

「この気球全体には、《チラチーノ》の油でコーティングされているのよ!!」

「破壊することなど不可能ニャー!!」

「しかもエンジンの炎には引火しない様にしてるのよ!凄いでしょ!?」

「何て技術力の無駄遣い!?」

 

チラチーノ。確か体毛が特別な油でコーティングされてあって、それを使って敵の攻撃を受け流すポケモンだったか?そんな事が出来るのなら、他の生き方もあっただろうに。

 

「あれ?・・・・油?」

「どうした、ターコイズ?」

「いや、油って事はさ、炎タイプの技を受けたら炎上するんじゃないかなって」

「「「・・・ゑ?」」」

「さっき、エンジンの炎には引火しない様にしてるって言ってたし。それって、逆に言えば引火する可能性があるって事だよね」

「へぇ、それはそれは」

「・・・良い事を聞きましたね」

「なら、やる事は一つだよな・・・!?」

「ちょ、ちょっと待って!!」

「そんな事をしちゃいけない!!」

「早まるなニャー!!」

「やれぇナツ!!〝かえんほうしゃ〟!!」

 

ナツの口から放たれた激しい炎が、ニャース型の気球を焼き尽くす!炎の勢いは棲様じく、推進エンジンまで炎の手が伸びると―――――

 

チュド――――ンっ!!

 

「くっそーー!!俺達の初仕事が―――!!」

「こんなジャリボーイ&ガールに邪魔されるなんてぇぇぇ!!」

「次こそは必ず、そのフライゴンごと奪って見せるニャーーー!!」

「「「ヤな感じぃぃぃぃぃぃぃ!!」」」

 

燃料に引火したのか、気球は爆発四散して2人と手持ちの3体は空の彼方へ飛んで行った。その爆発の影響か、ワイヤーが分断され檻が地面に落下してくる。

 

「えーと、これで一件落着なのかな?」

「だと良いけどね」

「あの捨て台詞を聞くと、しつこく来そうな気がする」

「・・・あの爆発でも生きている生命力、これが俗に言うゴキブリ並みですね?」

 

警備員が落ちて来た檻に走り寄るのを空中から見下ろし、俺達は揃って溜め息を出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




各方面の皆様、誠に申し訳ございません!!
ポケスペの常識を覆すとしても、どうしても出しておきたかったんです!!
後悔はしていません!!

皆様からのご意見ご感想お待ちしております!!
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