「ここがバトルフロンティアか・・・。かなり広いな」
翌朝、タイドリップ号を降りた俺達5人は入場ゲートからフロンティアの敷地内に入り込む。十数キロはあるであろう敷地と、様々なバトル施設とホテルはまさにポケモンバトルの聖地だ。
「それにしても、ルビー君もサファイアちゃんも凄い人を師事していたんだね」
「1年前に、色々ありましてね」
「・・・ホウエン地方の実力者が結婚式に来るとは聞いてましたけど、まさかチャンピオンとジムリーダー自ら来るとは思いませんでしたよ」
被災地住民の誘導避難に大きく貢献した新郎新婦を祝いに来たのは、驚くべき事に現ホウエンリーグチャンピオンのミクリと、ホウエンのジムリーダーを取り仕切るナギだというのだから驚かせられる。それもその二人の弟子がルビーとサファイアだと言う。
「少し変わった人だったけど、優しそうだったね」
「あぁ、俺達の師匠とはえらい違いだ。今すぐにでも交換したいぜ」
「えぇー?でもガーネットさん達のお師匠様はあの四天王のゲンジさんなんやろ?そげん凄か人を師事しとるんやったら、羨ましかよ」
「・・・だったら本当に交換してみますか?死を覚悟できるのならばですが」
「一体何があったんですか?」
そんな会話をしながら俺達はフロンティアの施設の一つ、バトルドームへと足を運んでいた。オーキドからの報告によると、そこにはエメラルドという名前のホウエン地方の図鑑所有者がバトルドームに挑戦しているとのことらしい。
「でも、そのエメラルド君ってかなり難しい性格らしいけど、大丈夫なの?」
「今回の仕事、かなり息巻いてるらしいぞ。そう言う奴って、かなり意固地だからな」
「色々作戦を考えてはいるので何とかやってみます」
まぁ、こういう事は年の近い者同士でやった方が効率的だろうし、ここはルビーとサファイアに任せておこうかね。
「ところで、彼にはどうやって会えばいいんだい?サファイア、顔とか知ってるの?」
「知らんたい」
「・・・私達にも、名前や性格以外の情報は無いので」
「でも父ちゃんが言うとった。ポケモン図鑑には[共鳴音]ちゅうもんがあると」
「共鳴音?何だそりゃ?」
「同じ機種の図鑑が正しい所有者の元にあって3機集まった時、図鑑同士がお互いの存在ば感じ取って、音ば鳴らすったい」
そしてバトルドームの前まで来た、その瞬間――――――――
―――――ピピピピピピピピピピピピ
ルビーとサファイアが持つ図鑑から、そんな音が鳴り始めた。
「・・・もしかして、これが共鳴音ですか?」
「みたいやね」
「どっから鳴ってるんだ?」
「間違い無く
「うん!・・・あれ?でもドームの中じゃなかよ」
サファイアがドームの入口からドームの外壁へと図鑑を向けた時、図鑑から鳴り響く音が更に大きくなった。つまり、件の図鑑所有者はこの外壁沿いに居ると言う事だ。
「こっちみたいだね」
そして俺達はドームの外壁に沿って歩き出す。歩みを進めるたびに大きくなる共鳴音。間違い無く、こっちに3人目の図鑑所有者が居る。
「あ!虹だ!」
「綺麗かねー」
俺達の上空に現れる七色の光の帯。でもおかしいな。昨日今日と雨は降っていないのに。上から水でも撒いてんのか?そう思って上を見上げてみると――――――
『『『@か@か@pかg@ぱkg@じゃg!!!!????』』』
信じられない光景に、俺達は声にならない叫び声を上げる。
鋭利な葉がびっしりと生えた尾を持つ緑色の体のポケモン《ジュカイン》が呆れた表情で傍らに立つ金髪三日月頭の少年を見ていた。恐らくジュカインのトレーナーなのだろうが、その少年がとんでもない奇行に走ってやがる。
奴の股間から放物線を描き、2階のベランダから地面に落下する液体。それが虹を作り上げている訳だが、こんなに嫌な虹は初めてみた。
子供と少女と写真家の夢をぶち壊しながらも、あの威風堂々とした表情と佇まい。なに?なんなの、あの新手の小便小僧?
「さっきからうっさいなー。何が鳴ってるんだ?こっちから聞こえるぞ?」
『『『うあぁぁぁぁああぁぁぁあ!!!?』』』
汚水を股間から撒き散らしながら、こっちを振り向く小便三日月小僧。って、冗談じゃねぇ!用を足している時に体の向きを変えるなんて!!
「こっち向くんじゃなか~~!!」
「逃げろお前らぁ!!被弾するぞぉ!!」
「何だ何だ!?」
「ひぃぃぃぃぃぃ!!!」
「総員、退避!退避ーーーー!!」
一瞬で阿鼻叫喚の地獄絵図と化すバトルドーム周辺。なんてこった!いきなりこんな試練が待ち受けているなんて、これもバトルフロンティアに潜む敵の仕業か!?
「・・・・っ!!」
そんな中、アリアは鞄から改造パチンコを取り出し、ボングリをセットする。そして奴の
「・・・発射」
「パゥッッ!!??」
凶悪な威力のパチンコから放たれた固いボングリが、小便小僧の股間の急所に当たった!効果は抜群!一瞬、男3人の下腹部がキュンっ、となったのは気のせいではないだろう。
そして股間を押さえ、痙攣しながらその場に倒れ伏す小便小僧。隣に居たジュカインが何にもしなかったのは、自業自得と判断したからなのか・・・。
「・・・警察、もしくは警備員に連絡しましょう。ワイセツ物陳列罪です」
「カッコよか・・・」
「Niceですよ、アリアさん」
「ヤベェ・・・惚れ直しそう」
「・・・さすがアリア、歪み無いね・・・」
俺達は小便小僧を無視して、アリアに尊敬の眼差しを向けるのだった。
☆ ☆ ☆
「あんた達は誰だ!?何しに来た!?」
「お前はまず、股間から手ぇ離せよ」
アリアのパチンコのダメージが抜けないのか、膝を地面に着け、股間を両手で押さえ、顔中に脂汗を浮かばせながらこちらを睨みつける三日月小便小僧、もといエメラルド。その姿は哀れを通り越して滑稽にすら見えてくる。
「・・・何の恥かしげもなく、人が通る通路に向かって2階から放尿をしておきながら良くそんなに堂々としていられますね。あなたはトイレに行くという概念が無いんですか?」
「珍しいね、アリアがこんなにキツイ言葉を投げかけるなんて」
「・・・スズナからは、変質者には容赦するなと言われていますので」
「今回限りはグッジョブだ、スズナ」
「ねー、本当に滴とか掛らなかった?背中とか濡れてないよね?良く見てよ~」
「せからしか!!今気にする事じゃなかでしょう!!」
「・・・あのさ、もう一回聞くよ?あんた達は誰?何し来た?」
股間の痛みが引いたのか、立ちあがって再度俺達に質問をぶつけるエメラルド。俺達は気を取り直して、エメラルドと対面する。
「キミに会いに来たのさ、エメラルド。ホウエンポケモン図鑑、第3の所有者の君にね」
自分の名前を知っていたからか、それともポケモン図鑑という単語に反応したからなのか、エメラルドは訝しげな表情を浮かべる。
「あぁ、自己紹介が遅れたね。僕はトレーナー派遣会社ギルドの社長のターコイズ」
「同じく、構成員のガーネットだ」
「・・・アリアです」
「ボクはルビー」
「あたしはサファイアったい」
とりあえず一通りの自己紹介は済ませる。それはどっちでもいいんだが――――
(・・・なぜ、あのジュカインはこちらを威嚇してるのでしょう?)
(どっちかってーと、ルビーを威嚇してるような気が・・・)
(ただならない睨み方だよね、あれ。親の仇でも見てる目だよ)
ルビーとあのジュカインの間に、一体何があったんだろうか?
「キミと同じく、ホウエン・ポケモン図鑑所有者さ」
「いわば仲間ったい。ジラーチば敵から守り、保護するいうあんたの助っ人に来たったい」
「仲間?助っ人?それって誰に頼まれたのさ?クリスタルさん?オーキド博士?」
俺とアリア、ターコイズは互いの顔を合わせる。こいつ、何も聞かされてないのか?報告を受けているものだとばかり思ってたんだけどな。後でクリスにでも確認してみるか。
「どっちでもなかよ」
「ボク達を送り出したのはオダマキ博士さ」
「あー、あのオジさんかぁ。ま、いずれにしろ、俺の言いたい事は一つだよ」
「助っ人なんていらない!ジラーチ保護はオレが引き受けた仕事だ!」
それだけ言って、エメラルドはドームへと走り去っていく。傍らに居たジュカインも一緒だ。にしても、可愛くないガキだな、おい。
「あ!待ってくれよ、エメラルド!!」
走り去るエメラルドを追いかける為、ルビーとサファイアも走るが―――――
「っ!ガーネット、アリア!!」
「あいよ!」
「・・・了解」
以心伝心。ターコイズの指示を察した俺とアリアは、エメラルドを追い掛けるルビーとサファイアの襟を掴み、その場に留める。
その2人の眼前を通り過ぎる鋼の尾。ジュカインの〝アイアンテール〟だ。攻撃を避けられたジュカインは驚いた表情を浮かべるが、すぐにエメラルドを後を追って行った。
「ふ~、危なかったぁ。なかなかの切り返しだ」
「感心してる場合じゃなかよ!!はよ追っかけんと!!」
「いいよ。どうせ彼、バトルドームでトーナメント中だろ?ボク等も出る訳だし、そんなに慌てなくたって・・・・・ん?」
「どぎゃんしたと?」
「やっぱり何か臭うよ~。早く着替えたいんだけど」
「あんな~~!!男が細かかこと!!命に関わる訳でもなかとろうに!!」
「そりゃ、いつもポケモンのウ〇チ鼻に付けてるキミは平気だろうさ」
「え!?うそ、マジで!?」
「何時もじゃなか!!ガーネットさんも信じんといて!!」
「そりゃ、今日は付いて無いけど」
「まぁまぁ、こういうのはエチケットとか衛生とかの問題だし、サファイアちゃんも抑えて。ほら、ルビー君も着替えておいでよ」
何か、ルビーとサファイアを見てるとゴールドとクリスを思い出すんだよな。喧嘩の方向性は違うけど、似た者コンビというか。
「・・・こんな調子で、本当に大丈夫でしょうか?」
「俺も不安になって来た」
☆ ☆ ☆
『トーナメント形式の
会場内に響き渡る実況アナウンスと雷鳴の如き歓声。完全に意固地な態度をとっているエメラルドと和解するため、ルビーとサファイアはトーナメントに出場していた。
なんでも、[トーナメントに出場し、ドームの「挑戦者同士」という事で仲良くなる]作戦なんて、長ったらしいものらしいが、ここはあの2人に任せておこう。
「さて、僕らは協力体制をとっているフロンティアブレーンの人たちを探しに行こう」
「・・・少し気になったのですが、フロンティアブレーンとは一体何ですか?」
「このバトルフロンティアの7つの施設に君臨する実力派トレーナーの事だ。その実力はジムリーダーから四天王にも匹敵するらしいぞ」
それほどの実力者ならば、ジラーチや敵の正体についても何か知っているのかもしれない。幸いにも、貰ったパンフレットにブレーンの顔写真が写っていた為、なんとか探せそうだ。
「今バトル中のブレーン、ヒースさんを除いた6人を探さなきゃならないんだけど」
「まさか、このドームの中に居るのか?」
このバトルドームは少なく見積もっても2万以上の観客がぎっしり入っている。その中でたった6人を見つけるのは至難の業だ。
「・・・しかし、このドームに居るとは限らないのでは?」
「いや、居るとしたらこのドームの中だよ」
「なんでだ?」
「ジラーチを狙う敵の存在を、ブレーン達も知っているからさ。何処に敵が潜んでいるか分からない時に、これだけの観客を引き入れたという事は、当然その観客の安全はブレーン達が守ると考えるのが自然。そして、ブレーン達が居る場所は大体見当が付いてる」
「マジか?一体どこに居るんだよ?」
「このドームの中で、観客やドームの様子を一目で分かる場所、つまり客席最上階の通路やそれ以上に高い場所さ」
「・・・・・・もしかして、あれですか?」
アリアが指を指した最上階の通路、そこを移動する6人の男女。パンフレットと見合わせてみると、間違い無い!あれがフロンティアブレーンだ!
「お手柄だアリア!!」
「すぐに追いかけよう!!」
☆ ☆ ☆
移動するブレーン達を追い掛けていると、トーナメントは決勝戦まで進んでいた。対戦相手はエメラルドVSヒース。ルビー達の作戦がうまくいったか気になるが、今はブレーンの方だ。
「・・・居ました」
ターコイズが予想した通り、今は5人だがブレーン達はドームの様子が一目で分かる最上階のバルコニーの部分に居た。恐らく、正規オープンしたら監視の為に使われる予定だったのだろう。
「あのー、フロンティアブレーンの方々ですか?」
「む?キミ達は?」
ターコイズの呼び掛けに反応したのは、ベレー帽を被った男。ブレーンの一人であるダツラだ。知識を司るブレーンだそうだが、今はどうでもいい。
「僕達、オーキド博士の依頼を受けてジラーチ保護に来た者ですけど」
「何?オーキド博士の?」
「はい。こちらが依頼書です」
ターコイズがブレーン達から信頼を得る為に、オーキド博士からの依頼書をダツラに見せる。この事は、オーキドも前もって承認済みだ。
「確かに、このサインはオーキド博士のものだ」
「自己紹介が遅れました。トレーナー派遣会社ギルドの社長のターコイズです。で、こっちが構成員のガーネットとアリアです」
「トレーナー派遣会社ギルド?聞いたこと無いな」
「まぁ、シンオウ地方で活動してるからな。始めたのも2か月前だし」
「・・・・・分かった。キミ達の言葉を信じよう」
一応納得してくれたらしい。それは他の4人も一緒みたいだ。
「それだっらダツラさん、さっき言ってた[敵よりも先にジラーチと再会する方法]といのも教えといた方がいいんじゃないの?」
「・・・そのような方法があるのですか?」
丈の短い和服に身を包んだ女性、フロンティアブレーンのコゴミの言葉に、俺達3人は驚く。そんな方法があるのなら、すぐに聞いておきたい。
「アタシも気になるわね。教えてくれないの?ダツラ」
「いや、早く伝えるべきだったな。これを見てくれ」
黒髪のブレーン、アザミの言葉に応じ、ダツラはモンスターボールを取り出し、ポケモンを繰り出す。現れたのは尻尾の先が筆の形をした3体のポケモン《ドーブル》だ。
「オレが捕まえた野生の3体だ。何処にいたと思う?」
「アトリエの洞窟よね」
「アトリエの洞窟・・・確か、ジラーチと最初に接触した場所でしたね」
「でもその時は、鎧を着た謎の敵に捕獲を阻まれたんだったな」
「・・・確か、ガイルと名乗ったそうですね」
「その通り。皆が一昨日ガイルと戦ったという現場に、遅ればせながらオレも行ってみた。あの場での戦いで使われた殆どがファクトリーから盗まれたポケモンだと言うが、このドーブル達だけはガイルの息が掛っていない傍観者だったという訳だ」
バトルファクトリーからレンタルポケモンが盗まれたというのも、俺達に報告が上がっているが、なるほど、元々野生だったこいつらは操りようが無いという事か。報告によると、盗まれていたポケモン達はガイルの指示に従ったというか、苦しんで暴れていただけらしいからな。
「そしてドーブル達には〝スケッチ〟という能力がある。見た技を〝スケッチ〟して、そっくりそのまま自分のものすると言う能力が。数十匹はいたであろうドーブルの群れの中で、[ジラーチの技]を〝スケッチ〟したドーブルがいたんじゃないか?」
「なるほど!それで調べた結果、この3体のドーブルだと言う訳ですね!?」
「じゃあ、このドーブル達によってジラーチの技を見れるってことね」
「そうだ、今から見せよう。ドーブル〝ねがいごと〟」
ダツラが指示を出すと、ドーブル達から美しい光が発せられる。確かに、こんな技は他に見た事が無い。幾らか劣化しているだろうが、恐らく本物と大差ないだろう。
「オレは本物のジラーチを見た事が無いが、もしジラーチが〝ねがいごと〟を使ったとしたなら、今見たような光が現れるはずだ。今も多くの監視カメラが各所を監視していて、光が現れればすぐに連絡が入る様にしている!オレ達も昼夜を問わず、この光を見つけるのに全力を掛けよう!」
その場の全員が頷くと、歓声が爆発したように大きくなる。中を見てみると、決勝戦の決着が付いたようだ。・・・・・挑戦者の敗北という形で。
『エメラルド選手のメタグロス戦闘不能!選んだ2体が共に戦闘不能!よってこの決勝戦、フロンティアブレーン・ドームスーパースター、ヒースの勝利です!!』
ここからは聞こえないが、ヒースがエメラルドに何かを話し掛けていると、エメラルドは後ろを向いてその場を後にした。
あの態度は、敗北の悔しさを隠しきれないと言ったところか・・・。
そしてヒースがこちらを向くと―――――――
『《ボーマンダ》!!』
いきなり青い体に赤い翼のドラゴンポケモン、ボーマンダを繰り出す!その背に乗ったヒースは、客席を沿う様にして上昇し、外へと飛び出した。
「どうしたのかしら?パフォーマンスにしては変よ?」
「あの慌て方、何かあったんじゃないのか?」
その時、ピポッという短い音が鳴る。ダツラが持っていた通信機の様だ。
『発見!例の光です!』
「見つかったのか!?」
「もしかして、ヒースさんはそれを・・・!」
「何処だ!!?」
『場所・・・・バトルドームの屋根の上!!』
「な!?この上!?」
「ダツラさん!!屋根に行く道は!?」
「こっちだ!!」
すぐさま屋根に向かう俺達。ヒースのあの慌て方、何か嫌な予感がするぞ!
☆ ☆ ☆
「ここだ!!」
階段を駆け上がり、非常口のドアを開ける。
そこにはボーマンダの背に乗ったヒースと、それと対面する全身に甲冑を着こんだ男。そしてその間にある、開かれたモンスターボールに吸い込まれている見た事もないポケモンの姿!!もしかして、あれがジラーチか!?
「やっぱりジラーチ!!」
「という事は、あいつがガイル!?」
「見て!ボールが、もう放たれている!!」
「不味い!あのボールに吸い込まれたら終わりだ!!」
「・・・っ!させません」
アリアが改造パチンコにボングリをセットし、ボールに標準を合わせた瞬間―――
「スターミー〝ハイドロポンプ〟!!」
いきなり現れたスターミーがアリアに水砲を浴びせ、数メートルほど吹き飛ばした!
「アリア!!」
「・・・っ。問題、ありません。それより、ジラーチは・・・?」
何とか起き上がったアリアから視線を戻し、ガイルとジラーチの方を見る。すると、あっと言う間にジラーチはボールの中に吸い込まれ、ボールは地面に落ちる。
そして1回、2回と抵抗するように動くと、3回目の揺れでボールは動かなくなった。
それはつまり、ポケモンの捕獲が成功した証・・・・!
「やられた・・・!」
ガイルはジラーチが入ったボールを拾い―――――――
「ジラーチ、つーかまえたー」
兜の裂け目から見える目じりを持ち上げ、ボールを俺達に見せつけた。
俺俺的には、
ルビーはポケスペ界「ドS 男性部門第1位」
サファイアは「総受け 女性部門第1位」
エメラルドは「総受け 男子部門第1位」
だと思うんですよ。こんな所でも制覇トリオな3人が大好きです。