お久しぶりになるのか、初めましてになるのか…
とにかく、今回はニセコイ!
よろしくお願いいたします!
僕は自分が嫌い
体の弱い自分が嫌い
自由に動かない自分が嫌い
役に立たない自分が嫌い
「コホ、コホ…」
割り切っているつもりだったけど、そんな事はなかったみたい。
自室のベッドに横になりながら、窓から外を覗く。そこには綺麗な丸い月が顔を覗かせていた。
「僕は、月……」
大事な大事な姉から貰った言葉。
『お姉ちゃんは、明るくて、元気で。まるで太陽みたいだね』
『だったら護は月ね!静かで、優しいし!』
それは姉さんがその時パッと思いついていった言葉かもしれない。深い意味はないのかもしれない。
でもその言葉に僕は救われた。
支えになった。
だから僕は
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バタバタバタ!…
扉の向こうで忙しく聞こえる足音で目をさます。昨日は遅くまで考え事をしてて、どうやら寝ちゃってたみたいだ。
体を起こし、軽く伸びをする。ふと窓の外に目を向けると、鳥たちが楽しそうに会話している。なんだかいい1日になりそうな気がする。
とりあえず布団から出ることにしよう。そう決めて立ち上がろうとした。
その瞬間、体から一気に力が抜けた。
くそ、またか
体からスッと力が抜け、ゆっくりとスローモーションのように崩れていくかと思われたが、スッと優しくお腹に手が置かれ支えられた。
「大丈夫ですか!?護様!?」
「だ、大丈夫だよ。ちょっと力がうまく入らなかっただけだよ」
僕を心配してくれているこの人は鶫誠士郎ちゃん。僕の1歳年上で、女の人だ。とても優しくて強くて、今は僕の護衛をしてくれている。
え?護衛が何かって?
それは後々話すよ。
「鶫ちゃん、ごめんね。いきなり倒れちゃって」
「滅相もありません!朝から護様のお役に立てて光栄です!」
未だに力がよく入らない足に鞭を打ちながら、謝罪したところ物凄い勢いで頭を振って否定された。本当に鶫ちゃんは優しい。
優しいだけじゃなくて本当に鶫ちゃんは強い。この間の他の人の話によると、またどこかのグループを1人で壊滅させたらしい。僕としては鶫ちゃんが怪我をしなければそれでいいんだけどね。
「とりあえず部屋から出ようかな。申し訳ないけど、車椅子用意してもらってもいいかな?」
「もちろん!今すぐ用意致します!」
僕がお願いすると、一瞬で車椅子を用意してくれた。本当に仕事が早い。
ガチャ…
扉を開けて外に出る。鶫ちゃんが車椅子を押してくれているので、扉は僕が開ける。開けた扉の先には…
「「「「「おはよーございます!御坊ちゃま!!!!!」」」」」
「お、おはよう」
沢山のギャングだ
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ここら辺で僕の自己紹介でもしようかな。僕の名前は桐崎護(きりさきまもる)。今僕は中学3年生で、15歳だ。元々僕は体が弱くて、過激な運動が出来ない上に体から度々勝手に力が抜ける持病つき。
そんな自分を変えたくて黙って空手や柔道、合気道や少林寺などを習っていたんだけど、動きや技にキレが出てきても長くは動けず、医者が決めた時間以上動くと心臓が激しく痛みだしてしまう。そのため、ばれた時はものすごく怒られて、お姉ちゃんに止めされられちゃった。
でもそこら辺の人達よりは強くなった自信がある。少しか動けないけど……
そんな僕の家はビーハイブというギャングで、アメリカの中でトップクラスの家柄だ。もちろん構成員も多い。みんな顔は強面で、声はすごく渋いけど僕に優しく、気遣ってくれるいい人達だ。
ここでさっきの鶫ちゃんが護衛を務めてくれていることに繋がるんだ。僕はビーハイブのボスの息子だから後継になるかもしれない。だから、護衛をつけてくれてるんだ。それだけじゃなくて、鶫ちゃんの意思もあるらしいんだけど。
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「貴様ら!大声を出すなといつも言ってるだろ!護様が驚いているぞ!」
「「「「「す、すみません」」」」」
「鶫ちゃん、鶫ちゃんも声が大きくなっていってるよ」
「す、すみません…」
僕を心配して怒鳴ってくれた鶫ちゃんだけど、みんなも可哀想だし、鶫ちゃんの声も大きいし止めに入る。鶫ちゃんは僕の言うことを聞いてくれて、シュンっとなった。可愛い。
「みんなおはよう。今日も1日頑張ろうね!」
「「「「「うっす!!!!!」」」」」
みんなに挨拶を交わして、鶫ちゃん食堂に行こうと促す。すると鶫ちゃんは直ぐに返事を返し、車椅子を押してくれた。
(あぁ、護様今日も可愛いなぁ……。優しいし気遣いもできて、こんな方にお仕えできて私は幸せです、クロード様……)
なんて鶫が内心思っていることは護は知らない。
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「おはようございます」
「ああ、おはよう」
扉を開けて中に入ると、2人の姿が見える。1番奥に座っているらビーハイブのボスであるアーデルト・桐崎・ウォグナーこと、僕の父が挨拶を返してくれる。
「おはよう、護。体の調子はどう?」
「大丈夫だよ姉さん。ちょっとくらっとする時はあったけど、鶫ちゃんが支えてくれたから」
「そう、それはよかったわ…」
この心配をしてくれているのが僕の姉であり、太陽である桐崎千棘姉さん。優しくて、強くて……でもどこか抜けてて。そんな可愛い姉さん。
「鶫も朝からありがとね!護、危なかっしいから」
「勿体無いお言葉です、お嬢。私はお嬢と護様に仕えさせて頂いているだけで幸せなのです」
鶫ちゃんは僕を決まった席まで連れてきてくれ、感謝を告げると離れる。僕も学校に遅れてはいけないので朝食を食べる。
「あ、そういえば大事なことを言い忘れていたよ」
「大事なこと?何?」
「父様の言い忘れって怖いね…」
父様が勿体ぶった感じで言い、それを聞いて少し不安になる。
父様の言い忘れは危険だ。突拍子も無いことなのだ。例えば、急に旅行に行くとか、喧嘩に行くとか……。とにかく危険だから、警戒しないと。
「で、何なの?父様」
「うん。日本に行こうかと思うんだ」
「「「へ?」」」
こればっかりは警戒とかそんな問題じゃないでしょ………
次は、次は長く書きたい