さて、小説の方はアンツィオ高校の出番となりました。今回も楽しんで読んで頂けると幸いです
「動きが無いなぁ…」
「それにエンジンも切ってるみたいですね」
何かがおかしい、それが真っ先に感じた事だった。いくらアンツィオ高校の方が車両数が多いからといって戦闘中にエンジンを切るなど普通に考えればありえない。それに加えて人の気配も無い…
「二階建て、そっちはどうじゃ?」
乗員の無線をちょっと拝借し二階建てに話しかけてみる。
「ん?ああ、こっちも爺さんと同じだ。セモベンテもカルロベローチェもいるがピクリとも動かん。」
「そうか…」
全国高校生戦車道大会2回戦、大洗女子学園対アンツィオ高校での出来事である。
「6両もいるのに全く動かないとは不気味なもんだな」
「全くじゃのう…怖いくらいに静かじゃ」
「今こっちの通信手が敵さんの車輌数送ってるが…しかし全く動かないとはいえ峠の要所を真っ先に固めることができるとは、流石アンツィオの機動力だな。俺なんか坂登るだけで疲れちまうのに…」
「まあイタリアのように山が多い地形での運用においては敵さんの…えっと…かる…か…かるなんちゃらの様な車両の方が有利じゃろうからなぁ、今だって装輪式の機動力がある車輌が多いし…お、うちの近藤嬢が通信を受けたようじゃ。そっちはどうなっとる?」
「こっちも受け取ったぞ。なになに…うちの隊長にしてはえらく積極的だな、撃てと言ってくるとはな」
「じゃな。お、撃つみたいじゃ…」
次の瞬間八九式の主砲及び機銃が火を吹き車体を少し後退させる。
「さてどんなもんか…ってなんじゃあありゃ⁉︎」
八九式が主砲を撃つと…目の前にいたcv33が砕け散ったのである。そして八九式の気持ちを代弁するかのように…
「看板⁉︎」
「板だ‼︎」
「「「偽物だ〜っ⁉︎」」」
アンツィオ高校のとった作戦、それは板を用いた欺瞞作戦-マカロニ作戦-であった。
「本物そっくりじゃから全く見分けがつかんかったわい…流石芸術には秀でているだけのことはあるの」
「いやいや感心してる場合じゃねぇぞ爺さん、また敵さんを探し廻らないといけないんだからな。ったくどこ行きやがったんだか…」
そんな会話をしている内に駆動輪が動き出し車体も前に進み始める、次に敵がいる可能性がある箇所に向かうためであった…そして
「敵5両発見しました、F24地点を東に向かっています!」
「A23地点、セモベンテ2両発見!今度は本物です、勝手に攻撃してしまいましたすいません!」
遂に大洗女子学園対アンツィオ高校の戦いの火蓋が切って落とされたのであった…
どうだったでしょうか、今回は対アンツィオのその1という事でマカロニ作戦をメインにして書いてみました。次回は多分戦闘シーン多めになると思いますので、また読んで頂けると幸いです。それではまた次回