終わりの惑星のLove Song   作:瀬川 蒼依

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4話 灰色に塗り潰された世界

 いつもキミは、アタシの隣にいてくれた。そんなキミは、アタシの隣で止まることなく、すれ違い、やがて通り過ぎていく。

 当たり前だ。キミからすれば所詮アタシは、ただのそっくりさんなのだから。でも、それはアタシが過去を捻じ曲げた結果なのだから、自業自得といえばそうなのだ。

 未来を変えるという行為は本来、人が行う行為じゃないのかもしれない。でもそれは所詮言い訳、逃げだ。この気持ちはハッキリと伝えるべきなんだ。

 ──恋をする贅沢な感情。

 それを思い出した。だから全力でキミの手を取る──。

 ボロボロとあふれる涙をよそに、アタシは本当のこと伝えた。そして、アタシの気持ちもすべて。

 ──瞬間、タイムリープの能力(ちから)を使ったわけでもないのに、まるで発動した現象に似た何かが起きる。紫色の光が溢れ出し、周りの景色を真っ黒に塗り潰していく。完全に真っ黒に染め上げると、その空間にはピキピキと亀裂が走りだし、やがて、ガラスが割れるように砕け散って……バラバラになった時空に吸い込まれていく。

 

  ◇ ◆ ◇ ◆

 

 ただ一人横たわる少女は、徐々に感覚が覚醒していくと同時に意識もはっきりとしだした。

 ──風を感じる。

 そよ風は少女の髪を揺らし、感覚と意識の覚醒の手助けをする。

 少女はゆっくりと目を開く……。

 そこは一面灰色の世界。さっきまでの世界とは似ても似つかない世界。たくさんあったビルはすべて崩壊していて、桜の木は一本も見当たらない。あるのはただただ瓦礫。右も左も前も後ろも瓦礫。人どころか生命の気配は一切なく、少女ただ一人だけが生き残ったような世界。空気は乾燥していると言うより、砂埃が舞っているだけ。空は常に雲が覆っていて、見渡す限り灰色に塗り潰された世界。

 立ち上がろうとすると、少女は手に何かがあることに気付く。

 たった一枚の紙きれ。その紙きれに何かが描かれていることに気付くと、そっと砂埃を払い取る。それは、古びた一枚の写真で写っているのは、小学生くらいの少女が想っていた少年とその友達、すみっこには一人の少女がひっそりと写っている。みな一様に楽しそうで幸せそうに笑っていて、とても色鮮やかな写真だった。

 それを見て、少女は優しく微笑む。

 ──こんな色をしてた時代もあったんだ。

 そこで無邪気に笑っている、キミに会いにここから(リープ)を始めた。

 

 

 ──また笑えるかなアタシこの世界で……。

 

 キミの写真は置いたままで歩き出す──。

 

        ──『終わりの世界から』END




 毎回、章の終わりに後書きを書き綴っていくようにした瀬川です。
 この章はとても大変で、もともと4話構成だったのを3話構成にしたものの、納得がいかずに粘った結果、4話構成に直せた章です。
 とにかく、次の章からは構成ミスがないよう頑張ります。

 誤字脱字があったら言ってください。あと、ストーリーに関する質問は受け付けていません。
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