ハイスクールD×Dの規格外   作:れいとん

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第十九話

「ッチ、面倒なことになったもんだぜ」

アザゼルが顔を歪めながら言う

「ああ、我々の和平に反対している者たちによるテロだろう」

アザゼルとサーゼクス、ミカエルの三人が結界を展開させる

「これで、校舎には被害がでないだろう」

一応破られたときように俺も展開させる

外から魔法使いによって校舎が攻撃される。威力から見て一人ひとりが中級悪魔クラスの力を持っているだろう。

校庭には地上、空中を問わずにローブを着た魔法使いらしき敵がうようよといる

魔法とは悪魔の魔力体系を伝説の魔法使い『マーリン・アンブロジウス』が独自に解釈し、再構築したものが魔法の類となる。悪魔を元としているが、悪魔にも出来ない事を可能としている部分もある。

(……この気配、オーフィスの『蛇』か……)

どうやらあいつが言っていた『禍の団』によるテロらしい。

そうこうしている内に木場とゼノヴィアの停止が解けた

リアスは木場達に今起こっているテロについて説明している

「さっき、時間が停止したのは一体……」

「時間を止めたのは、恐らく力を譲渡で切る類の神器でハーフヴァンパイア小僧の神器を強制的に『禁手』にしたんだろうな。一時的だが、それでも視界に映した物の内部にいる者まで止めるとは……それだけ潜在力が高かったって事だろうな。俺らトップ陣を止めるには力不足だったようだが」

「……このテロの為に、私の可愛い下僕が武器にされてるって訳ね。一体どこでギャスパーの情報を……しかも、大事な会議を狙うなんて、ここまで侮辱される行為も無いわ!」

怒り心頭といった様子で、紅い魔力を発しているリアス。長い間引き籠っていたとはいえ、ギャスパーという眷属への情愛は深い。

「この分だと、外に待機してた天使、堕天使、悪魔の軍勢は全部止められてるな。全く、リアス・グレモリーの眷属は末恐ろしい限りだ」

窓際に近寄ったアザゼルは、一度手を掲げて光の槍を多数出現させ、振り下ろすと同時に光の槍が魔法使い達を貫いていく。

雨の如く降り注ぐ光の槍を前に、魔法使い達の強固な障壁でさえ意味を成さない。堕天使の総督なのだ。むしろ、この位の実力は当然と考えるべきだろう。

槍に貫かれ、血まみれとなって地に落ちる魔法使い。それらには目もくれず、アザゼルは周りを確認する様に見渡した。

「この学園は結界に覆われている。にもかかわらずに結界内に転移出来てるって事は、敷地の内と外に転移用魔法陣を繋げている奴がいるって事だ」

このまま籠城し、相手の頭が来るまで待っている方が上策だろう

「それに……あちらさん、どうにも相当な兵力を裂いてるらしいな」

アザゼルの視線の先では、先程倒した魔法使いと同じ様な格好をした連中が次々と現れていた。

それを視認したサーゼクスは、溜息をつきそうな表情で言葉を紡ぐ。

「先程からこれの繰り返しだな。……考えたくは無いが、裏切り者がいる可能性もある。気を付けるべきだろう」

内情に詳しい事とテロの方法。この二つを鑑みれば、確かに裏切り者がいてもおかしくは無い。

首脳陣はここで座して、敵の親玉が出てくるのを待つ。人間界に被害を出さない為にも、学園の結界は解けない。無闇に動くのは敵の罠にはまる恐れがある。

と来れば、取るべき行動は二つ。

「囮と奪還だな。囮はヴァーリ、お前がやれ。白龍皇が前に出れば、連中も注目せざるを得ない。ハーフヴァンパイアの奪還だが──」

アザゼルが面々を見渡した中で、リアスが一歩踏み出した。

「私が行きますわ。部室には未使用の『戦車』の駒が保管してあります。『キャスリング』をすれば敵陣の真ん中に出る事が出来る筈です」

「なるほど……それなら、敵の虚を付ける。何手か先んじえるだろうね」

リアスの言葉に、サーゼクスが頷きながら思考する。

だが、リアス一人で行くには少々キツイ。敵の数は多く、また中級悪魔程度の力は持っているのだ。油断すればやられる可能性は高い。

サーゼクスはグレイフィアへと視線を向け、一つの提案をする。

「グレイフィア、『キャスリング』を私の魔力方式で複数人転移可能にできるかな?」

「そうですね。ここでは簡易的な術式でしか使えそうにありませんが、お嬢様ともう一方くらいなら可能かと」

「ふむ。リアスと誰かもう一人……」

「それなら、私が行こう!」

サーゼクスがグレイフィアと話し終え、リアス達の方を向いた時、ゼノヴィアが一歩前へと出て名乗りを上げた。

「……よし、君なら大丈夫だろう。聖剣デュランダルの使い手だ。実力は確かに認められる」

この停止時間の中で動けている事も評価されたのだろう。サーゼクスはゼノヴィアが行く事を一瞬思案した後、頷いて許可を出す。

準備が出来るまで待つしかない二人へと、アザゼルが声をかける。

「コイツを持っていけ、二人とも」

アザゼルが放り投げたのは、腕輪だ。奇妙な文字が幾重にも刻まれている、特殊なアクセサリーの様なモノ。

「神器の力をある程度抑える事の出来る腕輪だ。例のハーフヴァンパイアに使ってやれば、多少なり力の制御も可能だろう」

ゼノヴィアがそれを受け取って説明を受けている間に、リアスはグレイフィアから特殊な術式を額から受けていた。

アザゼルはヴァーリの方へと向き直り、言葉をかける。

「ヴァーリ、お前はさっきも言った通り、囮だ。白龍皇が出てきたとなれば、連中も黙って見ていられないだろうからな。出来るだけ気を引け」

「俺がここにいる事は、あっちも想定済みじゃないのか?」

「それでも、お前が出る事に意味があるんだよ。注意を引けば、それだけ中央にあの二人を送り込んだ時の効果は上がる」

「旧校舎のテロリストごと、問題のハーフヴァンパイアを吹き飛ばした方が速くは無いか?」

ごく自然に発言したヴァーリへと、複数の突き刺さるような視線がいく。アザゼルは溜息をつきながら、ヴァーリへと返答した。

「あのな、これから和平結ぼうって時にそれは止めろ。最悪の場合はそれにするだろうが、助けられるなら助けた方が良い。これからの為にも、な」

「了解」

アザゼルの言葉を受け、納得はいかないものの、理解した。そんな微妙な表情を浮かべ、息を吐きながら窓へと近づいていく。

一歩踏み出し、ヴァーリの背中から白い翼が展開され、二歩目を踏み出した時、ヴァーリは小さく呟いた。

「──禁手化(バランス・ブレイク)

『Vanishaing Dragon Balance Breaker!!!!』

音声が響き、直後に白いオーラに包まれるヴァーリ。光が止んだ後、ヴァーリは白い輝きを持つ鎧を身に纏っていた。

一度だけ俺へと視線を向けた後、マスクがヴァーリの顔を覆う。会議室の窓を開け、其処から外へと飛び出した。

魔力弾をものともせずに宙を舞い、魔力弾を以って敵の魔法使いを次々に沈めて行く。

(やっぱり、まだまだ弱いな)

(俺が知る限りあいつが歴代最強の『白龍皇』なんだがな……)

(この程度で歴代最強なら俺はどうなる?)

(相棒は過去、そして未来永劫、最強の『赤龍帝』だ)

「アザゼル」

「あー、何だ?」

真剣な面持ちで話しかけるサーゼクス

「神器を集めて、何をしようとしていた?『神滅具』の所有者も何名か集めたそうだな?神もいないのに神殺しでもするつもりだったのかな?」

アザゼルは首を横に振って答える

「備えていたのさ」

「備えていた?戦争を否定したばかりで不安を煽る物言ですね」

ミカエルが呆れながら言う

「いったろ?お前らには戦争をしない。こちらからも戦争をしかけない。――ただ自衛の手段は必要だ。って、お前らの攻撃に備えていたわけじゃねぇぞ?」

「では?」

「―――『禍の団』」

「……カオス・ブリゲート?」

サーゼクスとミカエルのが眉根を寄せている

「組織名と背景が判明したのはつい最近だが、それ以前からうちの副総督シェムハザが不振な行為をする集団に目をつけていたのさ。そいつらは三勢力の危険分子を集めているそうだ。中には禁手に至った神器を持ちの人間も含まれている『神滅具』持ちも数人確認しているぜ」

「その者達の目的は?」

ミカエルが訊く

「破壊と混乱。単純だろう?この世界の平和が気に入らないのさ。―――テロリストだ。しかも最大級に性質が悪い」

少なくともトップは違うがな

「組織の頭は『赤い龍』と『白い龍』の他に強大で凶悪なドラゴンだよ」

『―――っ!!?』

アザゼルが告げたとたん全員が絶句する

「……そうか、彼が動いたのか。『無限の龍神』オーフィス―――。神が恐れていたドラゴン……。この世界ができあがったときから最強の座についていた者」

その最強の座は十年前から俺がついている。俺からすればオーフィスは雑魚だがサーゼクス達には荷が重すぎる相手だ。

『そう、オーフィスが「禍の団」のトップです』

「そうか。そう来るわけか!今回の黒幕は―――」

サーゼクスが舌打ちする

「グレイフィア!リアスとゼノヴィアを早く飛ばせ!」

その言葉を聞きリアス達の足元に魔法陣を展開させる。ちょうど二人くらいしか入らない規模だ

「お嬢様、ご武運を」

「ちょ、ちょっとグレイフィア!? お兄様!?」

転送の光がリアス達を包み込む

 

 

<祐斗視点>

部長達が転送の魔法陣に消えて直ぐ、入れ替わるように魔法陣が現れた

会議室に突如現れた魔方陣を見て、アザゼルは笑い、サーゼクス様は苦虫を噛み潰した様な表情をした

「・・・レヴィアタンの魔方陣」

しかしこの魔方陣はセラフォルー様が何時も出している魔法陣とは異なっていた。その事について一誠さんが教えてくれた

「あれは旧魔王の方だ」

そしてそこから一人の女性が出てきた。胸元が大きく開かれ、スリットも入ったドレスに身を包んでいる。

「ごきげんよう、現魔王のサーゼクス殿」

「先代レヴィアタンの血を引く者。カテレア・レヴィアタン。これはどういう事だ?」

サーゼクスの問いにカテレア・レヴィアタンは挑戦的な笑みを浮かべて言う。

「旧魔王派の者達は殆どが『禍の団(カオス・ブリゲード)』に協力する事に決めました」

カオス・ブリケードとは、この世界の『平和』を忌み嫌う集団で、破壊と混乱を巻き起こそうとしている……簡単に言い換えれば『テロリスト』である。

「新旧魔王サイドの確執が本格的になった訳か。悪魔も大変だな」

アザゼルは他人事の様に笑うが、今はそんなことを気にしている場合ではなかった。

「カテレア、それは言葉通りと受け取っていいのだな?」

「サーゼクス、その通りです。今回のこの攻撃も我々が受け持っております」

「クーデターか……カテレア、何故だ?」

そう、クーデターだ。旧魔王派が現魔王派に対し反乱をおこしたのだ。―――こんなときに宣言するなんて……

「サーゼクス。今日この会談のまさに逆の考えに至っただけです。神と先代魔王がいないのならば、この世界を変革すべきだと、私達はそう結論付けました」

「オーフィスの野郎はそこまで未来を見ているのか?そうとは思えないんだがな」

アザゼルの問いかけにカテレアは息を吐く。

「彼は力の象徴としての、力が集結するための役を担うだけです。彼の力を借りて一度世界を滅ぼし、もう一度構築します。そして……新世界を私達が取り仕切るのです」

この時一誠は和平の何が気に食わないのか疑問を抱えていた。

「……天使、堕天使、悪魔の反逆者が集まって自分達だけの世界、自分達が支配する新しい地球を欲した訳か。それのまとめ役が『ウロボロス』オーフィス」

伝説では『赤い龍』、『白い龍』よりも強いと聞いている。無限の力を宿した神をも超える龍だと……

「カテレアちゃん!どうしてこんな!」

セラフォルー様の叫びにカテレアは憎々しげな睨みを見せる。

「セラフォルー、私から『レヴィアタン』の座を奪っておいて、よくもぬけぬけと!私は正統なるレヴィアタンの血を引いていたのです!私こそが魔王に相応しかった!」

「カテレアちゃん……。わ、私は!」

「セラフォルー、安心なさい。今日、この場であなたを殺して、私が魔王レヴィアタンを名乗ります。そして、オーフィスには新世界の神となってもらいます。彼は象徴であれば良いだけ。あとの『システム』と法、理念は私達が構築する。ミカエル、アザゼル、そしてサーゼクス。あなた達の時代は終えて……」

「……グダグダとうるせぇな」

カテレアの話しは中断された。一誠さんがカテレアの首を掴んで体を持ち上げたのだ。

「……たかがオーフィスの力も借りなきゃ、魔王クラスにすらなれないような虫けらが、世界の変革?新世界を取り仕切る?お前達程度が?――――頭に乗るなよ」

グシャァ!

部屋の中に嫌な音が鳴り響いた。一誠さんがカテレアの首を折ったのだ。

「ふん」

つまらなそうにカテレアを放り投げる。その遺体がいきなり燃え上がり、塵一つ残さず燃え尽きた

「――――大丈夫か?セラ」

一誠さんがセラフォルー様に近づく

「う、うん」

「よかった」

心底安心したといった感じだ。

その後僕はサーゼクス様の指示に従い、魔法使い達と戦いを始める

 

 

<一誠視点>

セラを殺そうとするなんて、よっぽど死にたいらしいなぁ。旧魔王派

(相棒の怒りに触れるなんてな……。さすがに同情するぞ)

ドッガァァァァァン!!!

外で魔法使い達を一掃していたアザゼルにヴァーリが攻撃したのだ。ちょうどリアス達が玄関前に出てきている、状況がわからず混乱しているようだ

「……この状況で反旗か、ヴァーリ!」

「そうだよ。アザゼル」

その言葉を聞き、肩をおとすアザゼル

「……俺もやきが回ったもんだ。身内がこれとはな……」

こいつは身内にかなり甘いからな

「いつからだ?いつから、そういうことになった?」

「コカビエルを本部に連れ帰る途中でオファーを受けたんだ。悪いな、アザゼル。こちらの方が面白そうなんだ」

「ヴァーリ、『白い龍』がオーフィスに降るのか?」

「いや、あくまで協力するだけだ。魅力的なオファーをされた。『アースガルズと戦ってみないか?』―――こんな事を言われたら、自分の力を試してみたい俺では断れない。アザゼルは、ヴァルハラ―――アース親族と戦う事を嫌がるだろう?戦争嫌いだものな」

「俺はお前に『強くなれ』と言ったが、『世界を滅ぼす要因だけは作るな』とも言ったはずだ」

「関係ない。俺は永遠に戦えればいいだけだ」

「そうかよ……思えば俺はお前がいつか離れていくと予感はしていたのかも知れないな。お前はいつも強い者との戦いを求めていたものな」

アザゼルが哀愁を漂わせながら言う

「俺の本名はヴァーリ。――ヴァーリ・ルシファーだ」

――――へぇ。少なくとも歴代上位の『白龍皇』ではあるな

「死んだ先代の魔王ルシファーの血を引く者なんだ。けど、俺は旧魔王の孫である父と人間の母との間に生まれた混血児。――『白い龍』の神器は半分人間だから手に入れたものだ。偶然だけどな。でも、ルシファーの真の血縁者でもあり、『白い龍』でもある俺が誕生した。運命、奇跡というものがあるなら、俺のことかもしれない。」

「嘘よ……。そんな……」

リアスが驚愕の表情をうかべている。

「事実だ。もし、冗談のような存在がいるとしたら、こいつのことさ。俺が知っている中でも過去現在、おそらく未来永劫においても最強の白龍皇になる」

アザゼルがそう言い切る。最強の『白龍皇』ねぇ

「どうでもいいが、俺はさっさと寝てぇんだ。降伏するか、さもなければ死ね」

「今回のテロで俺が一番楽しみしていたのは君だよ。兵藤一誠」

顔に笑みを張りつかせながら俺に話しかける

「俺はいずれ世界の頂点、君が居座っている最強の座に着く!!だからこそ確かめたい!!最強の座がどれ程のものか!!」

俺は籠手を出現させる

「ドライグとの約束だから籠手を使うがお前程度、禁手する必要もないな」

「なら使わさせてみせるさ!!」

俺に殴りかかってくるヴァーリ。俺は右手で受け止め顔面に左手をもっていく

「この程度か?期待はずれな奴め」

『Boost!』

俺は手のひらに精製した魔力を籠手の能力を使い倍増させる

カッ!!! ドォォォォォォォォォォオオオオオオンッッ!!!

俺が放った魔力はヴァーリと魔法使い達を巻き込み、今回の会談の為に張られていた結界ごと消し飛ばす

「――――へぇ、この程度は防ぐか」

ヴァーリは鎧こそボロボロだが五体満足で生きていた

「たった一回の倍増でこの威力か、化け物め。咄嗟に半減させなければ死んでいたな」

体中から血を流して立っているのがやっとといった感じだ

「アルビオン、やはりこの赤龍帝には『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』を使う必要がると思うのだが?」

『ヴァーリ、この場では得策ではない。それによってドライグが覚醒するのかも知れんのだぞ?」

「願ったりだ。アルビオン―――我、目覚めるは、覇の理に―――」

『自重しろ!ヴァーリ! 我が力に翻弄されるのがお前の本懐か!?』

覇龍の詠唱を始めるヴァーリ。アルビオンが止めているが聞く耳を持たない

詠唱を続ける中、ヴァーリに一つの影が近付いてきた。

それは三国武将の将軍が着るような衣服をまとった男だった。

「ヴァーリ、迎えに来たぜぃ」

爽やかにヴァーリに近付くが、本人は詠唱を止めて血を拭った。

「何しに来た? 美侯」

「それは酷いんじゃねえかぃ? 相方のピンチに駆けつけてきたんだしよぉ。それともうお開きだってよ。アザゼル、ミカエル、サーゼクスの暗殺も失敗してカテレアも殺されたんだから監視役の俺っちたちの役目も終わりだぜぃ。北のアース神族と一戦交えるらしいからな」

それに対し、ヴァーリも落ち着いたのか口元の血を拭う。

「そうか、そんな時間か」

「おう、にしても随分ボロボロだな? 不意打ちでもくらったのか?」

「いや、赤龍帝の一撃が防げなくてな。たった一回の攻撃でこの様さ」

「へぇ、あんなぱっとしない奴がねえ……」

ドォォォォォン!

俺が美侯の顔スレスレに当たらないように槍を投げた音だ

「……前言撤回!ありゃ、正真正銘の化け物だ!!」

「お前は誰だ?ヴァーリの仲間か?」

「俺っちか? よくぞ聞いてくれたぜぃ。俺っちは闘仙勝仏の末裔、美侯っつうんだ。よろしくな赤龍帝」

「ああ、孫悟空か。初代のクソジジイより遥かに弱いんだな」

「俺っちをあんな化け物と同じにしないでほしいな」

なんかやる気失せたなぁ

「……萎えた。お前ら見逃してやるよ。―――ヴァーリ、次殺し合うまでに少しでも強くなっておけよ」

ヴァーリと美侯は亜空間に消えていった

 

 

戦闘が終わってからしばらくして三勢力総出で戦闘の後処理を行っていた。

魔法使いの死体を片付けたり生きた敵を捕虜として捕縛して連行したりと対応に追われていた。

そんな中で天使たちを指揮しているミカエルを見つけた。俺は話しかける

「ミカエル」

「どうしましたか?兵藤君」

「実は頼みごとが有ってな」

「兵藤君が私に?何ですか?」

「アーシアとゼノヴィアが祈ってもダメージが来ないようにしてほしい」

毎日毎日祈ってはダメージを受け凹む二人を見るのが嫌になってきたからな

「二人分ならなんとかできるかもしれません。二人は既に悪魔ですから教会に近付くのも苦労するでしょうが。二人に問います。今の神は不在ですがそれでも祈りを捧げますか?」

その問いにアーシアとゼノヴィアはかしこまって姿勢を正す。

「はい。主がいなくてもお祈りは捧げたいです」

「同じく、主への感謝とミカエルさまへの感謝を込めて」

その問いにミカエルも頷いて答えてくれた。

「分かりました。天界に帰ったらすぐに調整しましょう。悪魔なのにお祈りでダメージを受けないというのも面白い話ですね」

「良かったなアーシア これでもう祈りで痛むことなんてないからな」

神はいないけどな。

アーシアが薄く涙を浮かべて俺の胸に抱きついてきた。

「一誠さん……ありがとうございます……」

「貴方のおかげだよ一誠さん。ありがとう」

こうして三勢力の会談は終わったのだ。

後日アザゼルが駆王学園に赴任し、オカルト研究部の顧問にもなり、リアス達を驚かせた

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