ハイスクールD×Dの規格外   作:れいとん

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第三十二話

テレビ収録当日

何故か俺も付き添いで専用の魔法陣を使い冥界へジャンプ

転移魔法陣のスペースが設けられてた場所で着くなり、待機していたスタッフが迎え入れる

「お待ちしておりました。リアス・グレモリーさま。そして、眷属の皆さま。さあ、こちらへどうぞ」

プロデューサーの悪魔に連れられて、エレベーターを使い最上階へ。

ビル内は人間界とあまり変わらない作りだが細かい点で差異があったりする。例えば魔力で動く装置と小道具が建物に使われていたりする。

エレベーターがつき廊下にでるとそこにはポスターが――リアスだった。こうやって見るとまるでアイドルみたいだな

と、廊下の先から見知った奴が十人ぐらいを引き連れて歩いてくる

「サイラオーグ。あなたも来ていたのね」

リアスが声をかけたのはバアル家次期当主のサイラオーグだった。

貴族服を肩へ大胆に羽織り、王の風格を漂わせている。

そのすぐ後ろに金髪ポニーテールの女、サイラオーグの『女王』が控えている。

「リアスか。そっちもインタビュー収録か?」

「ええ。サイラオーグはもう終わったの?」

「これからだ。おそらくリアスたちとは別のスタジオだろう。――試合、見たぞ」

サイラオーグの一言にリアスは顔をしかめる

「お互い、新人丸出し、素人臭さが抜けないものだな」

サイラオーグは苦笑する。リアスを励ましているのだろう

その視線が俺に移る

「あなたの話しは訊いている。『赤龍帝』兵藤一誠。人の身でありながらその力は魔王ですら足元に及ばないほど強大だという。いつかあなたとは理屈なしのパワー勝負をしたいものです」

そう言ってこちらに好戦的な笑みを浮かべてくるサイラオーグ

「―――へぇ。俺と純粋なパワー勝負がしたい……と……」

俺はそう呟いたあとサイラオーグを威圧する。それに反応し、サイラオーグの前に立ち身構える『女王』。その額から汗が流れおちる

「この程度の威圧には耐えるか。中々に面白いじゃないか」

俺は笑いながらそう言い威圧するのをやめる

「……ッ! 噂には聞いていたがこれほどとは……!? いつかあなたと拳を交える日を楽しみにしています」

そう言って歩き出すサイラオーグ。これはソコソコ楽しめるか?

サイラオーグとのあいさつ後、俺たちは楽屋へ通され、荷物を置いた。

アザゼルは別の番組に出演らしくここにはいない。イリナは家で留守番をしている。

今回はグレモリー眷属のみなのだがリアスの我儘とサーゼクスからの頼みである護衛の所為で俺もリアス達についてくる羽目になったのだ。……少しはソーナを見習ってほしいものだ。

その後、スタジオらしき場所に案内され、中へ通される。まだ準備中で、局のスタッフがいろいろと作業していた。

先に来ていたであろうインタビュアーの女性がリアスにあいさつする。

「お初にお目にかかります。冥界第一放送局の局アナをしているものです」

「こちらこそ、よろしくお願いしますわ」

リアスも笑顔で握手に応じた。

「さっそくですが、打ち合わせを―――」

と、リアスとスタッフ、局アナの女性を交えて番組の打ち合わせを始めた。

スタジオには観客用の椅子も大量に用意されている。人間界のバラエティーと何一つ変わらねぇな

「……ぼ、ぼ、ぼ、ぼぼぼぼぼぼ、僕、帰りたいですぅぅぅぅぅ……」

俺の背中でぶるぶる震えているギャスパー。……まぁ、引きこもりにテレビ出演は酷だよなぁ。見ればアーシアだって緊張している。同じ『僧侶』のギャスパ―にも頑張ってもらおう

「眷属悪魔の皆さんにもいくつかインタビューがいくと思いますが、あまり緊張せずに」

スタッフがそう声をかける

「えーと、木場祐斗さんと姫島朱乃さんはいらっしゃいますか?」

「あ、僕です。僕が木場祐斗です」

「私が姫島朱乃ですわ」

木場と姫島が呼ばれ、二人とも手をあげる。

「お二人には質問がそこそこいくと思います。お二人とも、人気上昇中ですから」

「そうなんですか?」

木場が思わず聞き返すとスタッフは頷く

「木場さんは女性ファンが、姫島さんには男性ファンが増えてきているのですよ」

まあ、こいつら見た目はいいからな。前回のシトリー戦は冥界全土に放送されたらしいし。人気がでるのも当たり前か

その後滞りなく撮影は終わった

 

撮影も終わり俺たちは楽屋に戻っていた。ちなみに俺は撮影をしていない。

全員が一休みし、帰ろうとしたときだった。

部屋のドアがノックされ、入ってくる者がいる。

髪を縦ロールにしている金髪の女子だった

「一誠さまはいらっしゃいますか?」

「レイヴェルか。どうしてここに?」

俺と視線があうと一瞬パァっと顔を輝かせるレイヴェル。しかしすぐに不機嫌な表情に変わる。

手に持っていたバスケットをこちらへ突きだす。

「こ、これ!ケーキですわ!この局に次兄の番組があるものですからついでです!」

俺はバスケットを受け取り、中身を確認した。中にはうまそうなチョコケーキが入っていた。へぇ、見事なものだな

「おまえが作ったのか?」

「え、ええ!当然ですわ!ケーキだけは自信がありますのよ!そ、それにケーキをごちそうすると約束しましたし!」

「ありがとうな」

俺がそういうと嬉しそうに顔を綻ばせるレイヴェル

俺は魔力でナイフを作り、ケーキを切り分け一口食べる

「うん、美味い。ありがとなレイヴェル。家でもゆっくり食べさせてもらうわ。こんど俺の家に来いよ。なんかしら礼がしたいしな」

俺がそう言うと目を潤ませ、顔を最大限に紅潮させるレイヴェル。

「……それでは、こんど、一誠さまのお家にうかがわせてもらいますわ。グレモリー眷属の皆さん!試合頑張ってください!」

そう言って一礼した後、その場を足早に去っていくレイヴェル。

リアスの方へ振りかえると―――。

眉をしかめ、瞑目するリアスと、不機嫌なオーラをだす朱乃達が俺を睨んでいた。なぜだ?

ともかくリアス達の取材も終わり、いよいよディオドラとの一戦だ

 

 

<木場視点>

「そろそろ時間ね」

部長がそう言い、立ち上がる

決戦日。僕たちは深夜にオカルト研究部に集まっていた。アーシアさんがシスター服、ゼノヴィアは例の戦闘服。他の僕たちは駆王学園夏の制服姿だ。

中央の魔法陣に集まり、転移の瞬間を待つ。

相手はディオドラ・アスタロト。現ベルゼブブを出した御家の次期当主。どんな力を持っているのか知らないが、絶大な魔力で単騎突入も可能な悪魔。

だがそれは好都合だ。ゲームは『王』を取れば勝ち。幸いこちらにはパワーだけなら負けていな人たちがゴロゴロいるのだ。突っ込んできたら返り討ちにすることも可能だろう

そして、魔法陣に光が走り、転送のときを迎えようとしていた―――。

 

 

「……着いたのか?」

魔法陣のまばゆい輝きから視力が回復し、目を開けてみると―――。

そこはだだっ広い場所だった。

……一定間隔で大きな柱が並んでいる。下は……石造りだ。辺りを見渡すと、後方に巨大な神殿の入り口がある。

……おおきいな。ギリシャで作られる神殿によく似ている。パッとみでは壊れた個所もなく、出来上がったばかりの様相を見せていた。ここが僕たちの陣営か。短期決戦か長期戦か判らいが、僕は僕の仕事をこなすだけだ。

などと勇みなくかまえていたのだが……いつまでたっても審判役の人からのアナウンスが届いてこない

「……おかしいわね」

部長がそう言う

僕や他のメンバーも怪訝そうにしていた。

運営側で何かおこったのか?そんな風に首をかしげて思っていたら―――。

神殿逆方向に魔法陣が出現する!

まさかディオドラか?そう思ってかまえる眷属たち!

だが、魔法陣は一つだけじゃなかった。さらにパッパッ光りだし、辺り一面、僕たちを囲むように出現していく

「……アスタロトの紋様じゃない!」

僕はそう言い、剣をかまえる。

朱乃さんも手に雷を奔らせながら言う

「……魔法陣全て共通性はありませんわ。ただ―――」

「全部、悪魔。しかも記憶が確かなら―――」

部長が紅いオーラをまといながら、厳しい目線を辺りに配らせていた。

魔法陣から現れたのは大勢の悪魔たち。全員、敵意、殺意を漂わせながらでてくる。その悪魔たちは僕たちを囲んで激しく睨んでくる!

何百人か、千人ぐらいか、正確な数は判らないが、結構な数に囲まれている

「魔法陣から察するに『禍の団』の旧魔王派に傾倒した者たちよ」

『禍の団』!なぜ僕たちのゲームに乱入してくるんだ!?

「忌々しき偽りの魔王の血縁者、グレモリー。ここで散ってもらおう」

囲む悪魔の一人が部長に挑戦的な物言いをする。やはり、旧魔王を支持する悪魔にとってみれば、現魔王とそれに関与する者たちが目障りなのだろう。

「キャッ!」

悲鳴!この声は―――アーシアさん!

アーシアさんの方へ振り向くと、そこにはアーシアさんの姿はない!

「部長さん!」

空から声!上を見上げてみるとアーシアさんを捕えたディオドラの姿があった。

「やあ、リアス・グレモリー。アーシア・アルジェントはいただくよ」

笑顔のままそう言うディオドラ

「卑怯者!アーシアさんを離せ!そもそもどういうことだ!僕たちとゲームをするんじゃなかったのか!?」

僕の叫びに、ディオドラは初めて醜悪な笑みを見せた。

「バカじゃないの?ゲームなんてしないさ。キミたちはここで彼ら―――『禍の団』のエージェントたちに殺されるんだよ。いくら力のあるキミたちでもこの数の上級悪魔と中級悪魔を相手にできやしないだろう?ハハハ、死んでくれ。速やかに散ってくれ」

部長が宙に浮かぶディオドラを激しく睨む。

「あなた、『禍の団』と通じてたというの?最低だわ。しかもゲームまで汚すなんて万死に値する!何よりも私のかわいいアーシアを奪い去ろうとするなんて……ッ!」

部長のオーラがいっそう盛り上がる。キレているんだ、当たり前だ。僕だって平常心ではいられない

「彼らと行動したほうが、僕の好きなことを好きなだけできそうだと思ったものだからね。ま、最後のあがきをしていてくれ。僕はその間にアーシアと契る。意味はわかるかな?」

そう言って視線を僕たちから外すディオドラ

「赤龍帝、僕はアーシアを自分のものにするよ。追ってきたかったら、神殿の奥まで来てごらん。素敵なものが見れるはずだよ」

ディオドラが嘲笑するなか、ゼノヴィアが叫ぶ

「アーシアは私の友達だ!おまえの好きにはさせん!」

ゼノヴィアは素早くアスカロンを取り出し宙にいるディオドラに切りかかろうとするが―――。ディオドラの放つ魔力の弾がゼノヴィアの態勢を崩してしまう。剣はディオドラに届かなかったが、刃から放たれた聖なるオーラの波動がディオドラに向かう。が、ディオドラは宙で舞うように軽く避けた

「ゼノヴィアさん!―――一誠さん!いっ―――」

助けを請うアーシアさん!だが、「ぶぅぅん」と空気が打ち震え、空間が歪んでいく。ディオドラとアーシアさんの体がぶれていき、次第に消えていった。

「アーシアァァァァァァァ!」

ゼノヴィアが宙に消えたアーシアさんを叫ぶが、返事なんて返ってこない。

僕はゼノヴィアに話しかける

「ゼノヴィア!冷静に!いまは目の前の敵を薙ぎ払うのが先だ!そのあと、アーシアさんを助けに行こう!」

「……そうだな、すまないな木場。冷静になった……」

そう答えるゼノヴィア。しかし、その瞳に憤怒に燃えていた。

僕たちを囲む悪魔たちの手元が怪しく光る。魔力弾を一斉に放つつもりだろう。ディオドラの言うことが本当なら、中級悪魔だけではなく上級悪魔も含まれている。こいつらのが放ってくる魔力の雨を防ぎきれるか?

打開策を模索している僕だが、一触即発のなか『キャッ!』と悲鳴があがる。朱乃さんの声だ。なにかあったのだろうか!?そう思ってそちらへ視線を向けると―――ローブ姿の隻眼の老人が朱乃さんのスカートをめくって下着を覗いていた

「うーん、良い尻じゃな。何よりも若さゆえの張りがたまらんわい」

なぜこの方がここに!?

「オーディンさま!どうしてここへ?」

部長が驚きながら訊く

そう朱乃さんのスカートをめくっていたご老人は北欧の主神オーディンさまだ!

オーディンさまは長い白ひげをさすりながら言う

「うむ。話すと長くなるがのぅ、簡潔にいうと『禍の団』にゲームを乗っ取られたんじゃよ」

やはり、ゲーム自体がそうなっていたのか

「いま、運営側と各勢力の面々が協力体制で迎え撃っとる。ま、ディオドラ・アスタロトが裏で旧魔王派の手を引いていたのまでは判明しとる。先日の試合での急激なパワー向上もオーフィスの『蛇』でももらいうけていたのじゃろう。だがの、このままじゃとお主らが危険じゃろ?救援が必要だったわけじゃ。しかしの、このゲームフィールドごと、強力な結界に覆われててのぅ、そんじょそこらの力の持ち主では突破も破壊も難しい。特に破壊は厳しいのぅ。内部で結界を張っているものを停止させんとどうにもならんのじゃよ」

「それじゃどうやって入ってきたんだ?」

「それはのぅ―――」

「このジジイはミーミルの泉に片目を差し出したおかげであらゆつ魔術、魔力、その他の術式に関して詳しくなったんだ。結界に関しても同様にな」

ゼノヴィアの問いに答えたのは一誠さんだ。いつのまにいたのだろうか?それにものすごく不機嫌だ

「相手は北欧の主神と赤龍帝だ!討ち取れば名が揚がるぞ!」

旧魔王派の悪魔が一斉に魔力の弾を撃ってくる!この数は―――マズイ!

覚悟を決めて僕たちが魔力の弾を迎え撃とうとしたとき、オーディンさまは杖を一度だけトンと地に突く。

ボボボボボボボボンッ!

こちらへ向かってきていた無数の魔力弾が宙で弾けて消滅した!

オーディンさまは「ホッホッホッ」とひげをさすりながら笑う。―――すごい!さすがは北欧の主神だ。たったあれだけの動作であれだけの魔力弾を防ぐなんて!

「本来ならば、わしの力があれば結界も打ち破れるはずなんじゃがここに入るだけで精一杯とは……。はてさて、相手はどれほどの使い手か。ま、これをとりあえず渡すようにアザゼルの小僧から言われてのぅ。まったく年寄りを使いにだすとはあの若造どうしてくれるものか……」

そうぶつぶつと言いながらもグレモリー眷属の人数分の小型通信機を渡してくる

「ほれ、ここはこのジジイに任せて神殿のほうまで走れ。ジジイが戦場に立ってお主らを援護すると言っておるのじゃ。めっけもんだと思え」

そういって杖を僕たちに向けると、僕たちの体を薄く輝くオーラが覆う。

「それが神殿までお主らを守ってくれる。ほれほれ、走れ」

「行くぞ」

一誠さんが僕たちにそう言ってくる

「オーディンさまが危険です!何人かここに残るべきです!」

僕がそう言うとオーディンさまが愉快そうに笑った

「まだ十数年しか生きていない赤ん坊が、わしを心配するなぞ―――」

オーディンさまの左手に槍らしきものが出現した。

「―――グングニル」

それを悪魔たちに一撃繰り出す!刹那―――。

ブゥゥゥゥウウウウンッ!

槍から極大のオーラが放出され、空気を貫くような鋭い音が辺り一面に響き渡る。

―――凄い!悪魔たちは先の一撃で数十人にまで数を減らしている。なんて桁違いな威力なんだ!

「なーに、ジジイもたまには運動しないと体が鈍るんでな。さーて、テロリストの悪魔ども。全力でかかってくるんじゃな。この老いぼれは想像を絶するほど強いぞい」

手加減してこれなのか!さすがに神は別領域の強さだ……!

「すみません!ここをお願いします!」

部長はオーディンさまに一礼すると僕たちに言う

「神殿まで走るわよ!」

僕たちは部長の言葉に応じて、神殿のほうへ走りだしたのだった。

一誠さんは始終無言だった。不機嫌を隠さずにピリピリとした空気を醸し出している。




パソコンが予想以上に早く帰ってきたました。

次はディオドラ死刑になると思います。

それと最近になってとあるの二次も書き始めました。まぁ、そっちは息抜きに書いているので、もし興味がある方はぜひ!
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