深夜
「……そろそろ寝るか」
そう言って俺は読んでいた本を閉じた
ピーンポーーーン
チャイムが鳴った
「こんな夜遅くに誰だぁ?」
そう思いながら俺は玄関先を覗いた
そこには……
「…………はあ!?
なんで、お前がここにいるんだよ!!?」
家に訪ねてきた奴があまりにも予想外だったので、すっとんきょな声を出してしまった
「……久しい、一誠」
次の日、俺はサーゼクスが用意した部屋でアーシアが学校を終えるのを待っていた
(昨日のことか?相棒)
ドライグが訪ねてきた
(ああ、最初なんであいつが俺を訪ねてきたか分からなかったが、理由を聞いて納得した)
(……では、あいつに協力するのか?)
(……いや、あいつ一人だけならそれでもよかったが
あいつが集めたといっていた戦力が本当ならアーシアに危害が及ぶ場合が万が一にもある)
(過保護だな)
(お前まで言うか)
(ククク、実際そうじゃないか。昔の相棒なら考えられなかったな
それはさておき、たとえ全世界の奴らが敵対しようと相棒なら余裕で守りきれるだろう?)
(確かに守るのは簡単だ、だが、もしそうなったらアーシアの今の生活を……
幸せを奪う事になっちまう)
(どんなに強かろうとなし得ないことがあるか……
昔の俺もそれに気づいていたら神器に封印されたりしなかったのだろうな)
そうドライグが言ってくる
(何だ、後悔しているのか?)
(そんなことはないさ、今の相棒といると退屈しなさそうだからな)
(そいつはよかったな……はぁ、しっかし厄介な面倒事を持って来てくれたもんだ。オーフィスの野郎ォ)
そう、昨日の夜訪ねてきたのは『無限の龍神』オーフィスだ。
「……で、なんの用だ?オーフィス」
俺は家に訪ねてきた無限の龍神様に聞く
「一誠に協力してほしい事がある」
そう無表情に答えてくる
その言葉に俺は少しだけ面を食らった
あの無限の龍神が、全世界のあらゆる勢力から警戒されている最強の龍が俺に頼みごと?
確かに俺はオーフィスよりはるかに強いが、グレートレッドを除いてこいつに勝てる存在などこの世界にはいない
「お前が頼みごと? なんだ?」
「グレートレッドを倒すのを手伝ってほしい」
こいつはどうやら阿呆らし
「なんで、グレートレッドなんかを倒すんだ?」
「我、故郷の次元の狭間に帰り、静寂を得たい」
そう言ってくるオーフィス
どうやらホームシックの様だ
「……一つ聞くが、俺以外に協力者を作ったか?」
俺が聞くとオーフィスはコクリと一回頭を縦に振った
「……そうか、ちなみに聞くが協力者は誰だ?」
「……旧魔王派が集まった魔王派、魔法使いが集まった魔法派、神器持ちや英雄の子孫が集まった英雄派、後、天使派と堕天使派」
その答えを聞いて
「…………協力者って少数じゃないのか? 魔王派とか英雄派とか聞いている限り組織だった物に聞こえるんだが……」
「禍の団、グレートレッドを倒すために我が作った」
「名前まで有るのかよ……ってちょっとまて、旧魔王派ってあれだろ?雑魚のくせして無駄に高慢な虫けらだろ?」
「一誠にも手伝って欲しい、一誠が手伝ってくれればグレートレッドを倒せる」
なるほどね。オーフィスは次元の狭間に戻って静寂を得たい。その為にはグレートレッドが邪魔
確かに俺が協力すれば簡単だ、グレートレッド如き瞬殺できる力が俺にはある
「……悪いがオーフィス、断る」
「……なぜ?」
ほんの少しだけ寂しそうな瞳をしてオーフィスは聞いてきた
「……確かにグレートレッドを倒すのは簡単だ。だけどな、そのあとが面倒なんだよ……」
「…………?」
よくわからないといった顔をするオーフィス
「はぁ……お前はグレートレッドが倒された後次元の狭間でのんびりできるかもしれないが
協力した俺はどうなる?ま~た五月蝿いやつらが増えるだけだ」
今から十年前、俺は後先考えずオーフィスとグレートレッドを倒した後学んだのだ
五月蝿い虫けらが集ってくるだけだと
前ならよかった。俺一人だけの時ならオーフィスに協力しても良かっただろう
五月蝿いやつらが多いがそんなの力ずくでどうにかなる
だが、今はだめだ。アーシアがいるからだ
アーシアを守るのは簡単だ、敵対してくる奴らを全員皆殺しにすればいい
でも今のような生活を送らせる事ができなくなっちまう
「……わかった、邪魔をした」
俺が協力する気が無いのが伝わったのだろう
オーフィスがそう言った直後軽く空気が振動する
……どうやら帰ったようだ
「…………はぁ、やれやれ面倒事か」
こうして夜は更けていった
「一誠さん!!」
アーシアの声が聞こえる
俺が昨日の出来事を思い返している間に部室に来たようだ
「お疲れ」
そう言った俺の姿を確認したリアスが・・・
「ねえ、一誠。貴方も学校に通わない?」
そう言ってくる
「…………あのなぁ、サーゼクスのアホと同じことを聞いてくるなよ
俺は学生をする気はねぇよ」
「でも、貴方16歳なんでしょ? 今年で17になるのなら高校2年生じゃない。その年齢なら普通は学校に通うものよ?」
「めんどくせぇ、そもそも俺は金は掃いて捨てる程有るんだ
学校に通う意味がわからん」
「どうしてそんなお金を貴方が持っているのか、あえて聞かないけど
(いやな予感がするしね)
アーシアは一誠と学校に通いたいそうよ?」
「はい!私一誠さんと一緒にお勉強とかいろいろしてみたいです」
そうアーシアが言ってくる
「……ごめんな、アーシア。俺は学校には通えないよ」
「そうですか」
落ち込んだ様子のアーシア
俺がアーシアの頼みを断ったのが意外なのだろう
リアス達から信じられないものでも見る様な眼で見られる
(まったくこいつ等は……)
少しイラついた
その日の夜自分の部屋で寝ていたのだが魔力を感じたので起きる
部屋の隅に悪魔の移動用魔法陣がって
「何しに来たんだ?リアス」
「一誠、大至急私を抱いて」
……こいつの頭はどうやら逝かれているらしい
「……まて、まてまて、いきなりどうした? 訳を説明しろ」
「お願い時間がないのよ。祐斗は根っからのナイトだから私を抱いてくれないだろうし。貴方しかいないのよお願い!!」
服を脱ぎながらそう言いよってくるリアス
「それとも私じゃ嫌? 私の体に魅力はない?」
そう不安げに聞いてくるリアス
「あ~一応俺も健全な男子だ、興味がないわけじゃねぇ。ただこういった勢いだけでするのが嫌なだけだ」
俺がそう言った直後また魔法陣が、その中からグレイフィアが現れる
「……こんな事をして破談へ持ち込もうとしたわけですか?リアス様」
「……こうでもしなきゃ、貴女も、お父様も、お兄様も、私の意見を聞いてくれないじゃない」
「よりにもよって兵藤様の所にくるとは……貴女はグレモリー家を潰す気ですか?」
「そんなつもりはないわ……私も焦っていたようね。ごめんなさいね。一誠今日の事は互いに忘れましょう」
俺にそう言ってくるリアス
「これから私の根城にいって話し合いをしましょう。朱乃が同伴するけど構わないわよね?」
「『雷の巫女』ですか? 構いませんよ。上級悪魔たるもの女王を傍においておくのは常ですので」
「ええ、では行きましょう? 一誠今日の事は本当に悪かったわね」
「失礼いたします。兵藤様」
そう言って二人は帰って行った
次の日の放課後、アーシア達を待っていると部室にグレイフィアが現れた
「昨日はお騒がせしてしまって申し訳ございませんでした」
そう言って俺に謝罪をしてくるグレイフィア
「リアスは何故あんな行動をとったんだ?」
昨日のあの慌てっぷりは普通じゃない、何か理由が有るのだろう
「……それは後々説明いたします」
どうやら今説明する気は無いようだ
今回は書くのに時間がかかりました
後2~3話でフェニックス編を終わらせたいと思うのでこのような駄文でよければ楽しんでいってください