次の日俺はリアス達と山を登っていた
何故山を登っているのかとゆうと
リアス達が十日後のレーティングゲームにむけて修行するそうだ
最初俺は行く気がなかったが
リアスに
「当然一誠、貴方もいくわよね? 貴方もゲームに参加するのだから」
と言われたので行く事にした
最近部屋に籠もって碌に外にも出なかったからちょうどいいだろう
久々に山に来たがなかなかにいいものだ
「一誠、貴方一応人間よね?」
何故かいきなり失礼な事を聞いてくるリアス
「いきなりなんだ? 俺はお前らと違ってか弱い人間だぞ……」
俺がそう答えると
「貴方みたいな人間がか弱いんなら、私達悪魔はとうの昔に滅んでいるわね」
呆れながらリアスがこちらを見てくる
他の眷属達も同意するように肯いていた
(……はぁ、全く失礼な奴らだ)
(いや、相棒がか弱かったら既に世界は滅んでいるぞ……)
ドライグまでそう言ってくる
「……で? 何で俺まで連れてきたんだ?」
「一誠には私達に修行をつけてほしいのよ」
「俺が? お前達に?」
「ええそうよ。悔しいけど今の私たちじゃライザーに勝てる可能性は限りなく低い。だから一誠に修行をつけてもらおうと思ったわけ」
「でも、ゲームには俺も参加するんだぞ? あの虫けら如き余裕で殺せるんだが……」
「確かに一誠なら一人でライザー達を倒せるでしょうね
でもね、眷属でもない一誠に頼ってゲームに勝つなんて私のプライドが許さないわ」
顔を顰めながらそう答えるリアス
(難儀な奴だな)
でも、面白そうだ。最初こいつ等の護衛を引き受けた時は面倒くさかったが、今はそうでもない
こいつらと一緒にいるのが心地よく感じる
こんな気持ちは生まれて初めてだ
(相棒、そろそろ俺を使ってくれないか?)
(いきなりどうした? ドライグ)
(相棒が持つ力が規格外すぎて俺の必要性を感じないが、偶には俺も戦いたいんだ。最後に俺を使ったのがいつか覚えているか?)
(……そう言われればそうだな。籠手を使ったのっていつだったか、もう覚えてないな)
(そうだろう? ここ数年全く使ってないからな。俺もそろそろ鬱憤が溜まっているんだ)
(わかったよ。今度の焼き鳥戦でお前を使ってやるよ。って言いたいところなんだが……。悪いな、あいつの処刑方法はもう決めてあるんだ)
(…………はぁ、そうか、なら仕方ないな。だがな相棒、白いのと戦う事になったら俺の力を使ってくれよ?)
(りょーかい、そいつと殺りあう事になったらお前を使ってやるよ)
俺の言葉に満足したのだろう神器の中に潜っていった
そうこうしているうちにグレモリー家が所有する別荘に着いた
普段は魔力で覆って隠しているそうだ
「それじゃ、私達は着替えてくるわね」
「一誠さん! 着替えてきますね」
「それでは、失礼いたしますわ」
「……では、後ほど」
そう言って女性陣は二階に消えていった
俺と木場は二人きりになった
「……あの、一つ質問してもよろしいですか?」
こいつと搭城は俺に対して敬語で話してくる
「なんだ?」
「一誠さん、貴方はどのくらい強いんですか?」
「……は?」
「この間の堕天使との戦闘
昨日のライザー氏に対する攻撃
あのグレイフィアさんを簡単に吹き飛ばす力
さらには、魔王であるサーゼクス様に対して如きと言える実力
年齢は僕と同じなのに……だから知りたいんです。貴方はどのくらい強いんですか?」
……どのくらい強いか……
俺は、自分がどのくらい強いか知らない
なぜなら比較対象がいないからだ
この世界で最強のオーフィスとグレートレッドすら俺の足元にも及ばない
エーテリオンの力は強すぎて100分の1ですらまともに振るったことがない
全力を出した事はないし、自分と張り合える実力者がいないからどのくらい強いか自分でもわからないのだ。
あえて答えるとするならば…
「……まぁ、世界最強かな」
「世界最強……ですか?」
半信半疑に俺の答えを反復する木場
「そうだ、俺に勝てる奴なんかこの世の何処にもいねぇ。天使だろうが、悪魔だろうが、それこそ、神やドラゴンですら俺の足元にも及ばない……」
俺の答えを聞いた木場は何故か呆けていた
「……どうした?」
「あ、いえなんでもないです」
そう苦笑しながら木場は着替え始めた
レッスン1 木場の剣術修行
「っふ、ハァ!!」
木場が俺に対して剣を振るってくる
ちなみに真剣、木場の神器
『魔剣創造』で作られたものだ。
神滅具やアーシアの神器に比べればおとるが、そこそこレアな神器だ
「セイ! やぁ!」
木場は騎士の特性を使って剣を振るってくるが俺はそれを全て避ける
「ほらほら、どうした?そんなスピードじゃあ一生かかっても俺には届かないぜ」
俺は軽く挑発しつつ反撃する
「お前は技術もあるし、速度も中々だ。才能もあるだろう
だがな、そんなんじゃまだまだ足りねぇんだよォ!」
俺はそう言って木場が対応できるギリギリの速度で剣を振るう
「お前は剣に頼りすぎだ。将来リアスをゲームで勝たせたいなら
小手先の技も覚えるんだな」
俺は木場に語りつつ足を払う
対応しきれずに木場が倒れる
倒れた木場の首元に剣を突きつけた
「…………小手先の技ですか?」
「ああそうだ。お前の神器はお前の意思で幾らでも魔剣を作れるんだ。戦闘中に相手に投げて気を逸らし、その隙に新たな魔剣で止めをさしたりな。後お前には防御力がない、もっと速度に磨きをかけるんだな」
「……結構スピードには自信が有ったんですけどね」
「お前より速いやつなんざ、世の中には掃いて捨てるほどいる。もっと世界を知るんだな」
木場は俺の言葉に苦笑しつつ剣を構える
「いきます」
そう言って剣を振るう木場
レッスン2 姫島とアーシアの魔力修行
「いいぞ、アーシア。
魔力ってのは体全体を覆うオーラを流れるように集めるんだ。
意識を集中させれば魔力の波動を感じ取れるはずだ」
俺のアドバイスに従い集中するアーシア
「……で、できました!」
そう言ったアーシアの手の中には緑色の淡い魔力が
「……やっぱり、アーシアには魔力の才能が有るみたいだな」
俺のその言葉に照れくさそうに笑うアーシア
「それじゃ次に進もうか。その魔力を雷や氷、火や水に変化させる。こんな風にな」
俺はお手本として手のひらに氷の塊を作りだす
「変化させるにあたって重要なのはイメージだ。慣れるまでは、実際の火や水なんかを魔力で動かした方がいいだろう」
俺は一通りアーシアに指導した後姫島の所にいく
「ちゃんとやってるか?」
「……ええ。結構きついですわね。これ」
苦しそうに俺に答える姫島の周りにはバスケットボールくらいの大きさの魔力が浮いている
「お前はそこそこ魔力が有るんだ。後はコントロールさえ身につければいいだろう」
「魔力には自信が有ったのですけれどね。私もまだまだですわ」
俺が姫島にやらしている修行は簡単だ。魔力の塊を作りそれを一定時間維持する。これだけだ。ただし、大きさを均等にするように伝えてある。これが中々に難しい。
少しでも力むと一部が大きくなったりする。
逆に気を抜くと一部が小さくなってしまう。
朱乃は魔力を使う際に力任せな所があるからこの修行をやらせているのだ。
「じゃ、他の奴らの修行が終わるまでずっと維持しとけよ」
そう言って俺は部屋を出て行った。
レッスン3 搭城の格闘訓練
ブン!!
「……あたってください」
そう言いながら俺に殴りかかってくる搭城
「くやしんなら、当てる努力をしろ」
俺はそう答えつつ搭城の攻撃をかわす
「お前は戦車の特性に頼りすぎだ。せめて拳に魔力を纏わせるくらいはしろ」
「……魔力を纏わせる……ですか?」
「そうだ。殴ったり、蹴る瞬間に纏わせるんだ……こんな風にな」
そう言って俺は地面を殴る 俺を中心に十メートル位のクレーターができる
「……とまぁこんな感じだ。別に魔力じゃなくて気でもいい」
「魔力や気を纏わせる……」
俺のマネをして地面を殴る搭城
二十センチ位のクレーターができる
「ちゃんと纏わせないからそうなるんだ」
「これ……意外と難しいです……」
そう言ってこちらをジト眼でみてくる
「お前、普段魔力を使ってないだろう……しかたねぇ。適性が有りそうだし仙術の方をおしえるかぁ?」
「……結構です」
そう言って不機嫌に答える搭城
レッスン4 リアスと
「もっと速く、もっと力を出せ」
「わかっているわよ」
そういってリアスが手から魔力を打ち出す
「そんなんじゃ駄目だ。もっと素早く、且つ的確に放つんだよ」
リアスは俺が作りだした的に目がけて魔力を放つ
「お前はサーゼクスと違ってパワータイプだ。だったら相手に反応させず、且つ防げないように攻撃すれば大抵の敵には勝てるようになるはずだ」
「『はず』って貴方ねぇ」
魔力が尽きたのだろうその場にへたり込むリアス
「まったく。前衛が木場一人しかいないのに近接が全く駄目とは……」
「悪かったわね」
不貞腐れながら答えるリアス
「あのなぁ サーゼクスはお前と同じでウィザードタイプだ。だけどあいつは近接も人並み以上にこなすぞ」
「魔王様と同じにしないでよ……」
悔しそうに反論してくるリアス
「だからこの修行をやらせているんだろうが……」
「……どういうこと?」
俺は呆れながらリアスに答える
「いいか? 近接戦の得意な奴が近づいてきても相手の得意な土俵で戦う必要はねぇ。こちらに近づいている最中に撃破すればいいんだからな。だからこそ相手にも気づかれないように攻撃すんだ」
「……なるほどね。相手に気づかれず、さらには防げない攻撃をすればいいわけね」
「ああそうだ、咄嗟の防御くらいじゃ防げない攻撃をすればいい」
「わかったわ。再開しましょう」
そう言って魔力を放ち始めるリアス
「へぇ、中々に美味いじゃないか」
「あらあら そう言っていただけると作った甲斐があったというものですわ」
リアス達の修行が一段落ついたので、俺たちは夕食にありついている
「一誠、今日一日私達をみてどうだったか感想を聞かせてもらえないかしら?」
リアスのその言葉に全員真剣な表情でこちらを見てくる
「……そうだなぁ、あの焼き鳥野郎を相手にするんならソコソコいい所までいくんじゃないか? ただ、実戦経験が豊富な相手だと絡めてとかを使われて全滅しそうだけどなぁ」
「そう……。それじゃあ一誠を抜きで私達がライザーに勝てる可能性は?」
「ゼロだ」
俺は即答した
その言葉に呆然とするリアス
「理由を聞かせてもらってもいいかしら?」
俺の答えが気に入らなかったのだろうその腕に力が籠もっているのがわかる
「単純な答えだ。お前らじゃ焼き鳥野郎を倒しきる程のパワーがない。あの虫けらは一応フェニックスだからな。お前らじゃぁ虫けらの再生速度を上回る攻撃ができない」
「……そう、悔しいけど貴方が言うのならそうなのでしょうね」
その言葉を最後に俺たちは食事を再開した
十日間俺はリアス達の修行をみてやった。これで多少は良くなっただろう
明日はいよいよゲームだ
深夜、俺は喉が渇いたので台所で水を飲んでいた
「……ふぅ 寝るかぁ」
俺は自分の部屋に戻ろうとしたがリビングからリアスの気配がしていたのでやめた
「こんな夜遅くに何やってんだ……」
「きゃぁ!?」
俺が呆れながらリアスに話しかける
「貴方ねぇ急に話しかけないでよ!!
ビックリするじゃない」
「そんなのはどうでもいい。……で? 何読んでんだ?」
リアスは片手にもっている本をさしながら答える
「これ?レーティングゲームの戦術書よ。まぁこんなの気休めでしかないんだけどね」
「相手がフェニックスだからか?」
「ええ、そうよ。不死身の体を持つライザーに私達が勝てないのは分かっているわ。それでも悪あがきしちゃうのよね」
俺は疑問に思っていた事をリアスに聞いた
「なぁ、何で婚約を嫌がっているんだ? 純血の悪魔なら純血の悪魔同士で結婚するのって普通じゃないのか?」
「私はね『グレモリー』なのよ……」
「…………?」
「私わねどこまでいってもその名前が付きまとう」
「嫌なのか?」
「そんなことはないわ。私はグレモリー家であることに誇りを持っているもの
ただ私の夢はそんなことを抜きにしてリアスとして愛してくれる人と結婚したいの
それが私の、昔からの小さな夢」
「ふ~ん。俺にはよくわかんねぇな」
「一誠から聞いてきたんじゃない」
リアスは苦笑していた
「まぁ安心しろ俺があの焼き鳥野郎に制裁を加えてやるからな」
「それは頼もしいわね……。でも殺しちゃだめよ?」
「安心しろ。殺す気はねぇよ」
俺はそういって自分の部屋に戻った
次回ライザー戦です