魔法少女リリカルなのはINNOCENT ブレイブバトル   作:blueocean

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DUEL5 レヴィとの対決

「凄い………」

 

零治の戦闘風景を見て、ノーヴェは呟く。ブレイブデュエルの動画は見た事はあったが、知っている人がやっているのを見るとやはり違って見える。

 

「私も………」

 

姉達が興味を持っており、自分も興味はあったがどうしても難しそうで敬遠していた。しかし自分もやってみたい、あの舞台で戦ってみたい気持ちが湧き上がって来たのだ。

 

「そうだよね!やっぱりブレイブデュエルは最高だよね!!」

 

不意に声を掛けられ、驚いて横を見るとそこには水色の髪をした女の子が居た。

 

「やっぱりレイは凄いね~!!初心者とは思えないよ………ボクも燃えてきた!!」

「あなたは………」

「店員さん、店員さん!!」

『ん?何だい?………って君は!!』

「お願いがあるんだけど良い?」

『お願い?』

「次の対戦、ゲスト出演させてほしいんだけど………」

『う~ん、いくら君が上位ランカーでも………個人的にはイベントも盛り上がるし頼みたいところだけど………ちょっと待ってね』

 

そう言って店員は裏へと向かう。

 

「ランカー………?」

 

そう言われ、ノーヴェは頭を巡らせる。

それは動画にあったランキング決定戦。速いスピードで戦う黄色と水色の閃光。

 

(あの人は………レヴィ・ラッセル。ランキング4位の上位ランカー………)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何でお前が参加してるんだよ………」

 

まさかの強敵の出現に驚きを隠せない。何故ここに居るのか?何のためにこんな事をしてるのか?

 

「………ってかお前列に並んでなかったよな?」

「ゲスト参加させてもらったの。イベントを盛り上げるためだって言ったらOK貰ったよ」

 

と既に戦闘体勢に入ったレヴィ。やる気満々の様だ。

 

「何でそんなにやる気なんだよ………」

「レイこそずるいよ。ボク達が探している時にこんなに面白い戦いをしてたなんて………ボクも血が滾っちゃったんだ。………悪いけど戦闘は本気でやらせてもらうよ!!」

 

そう言って鎌を構えるレヴィ。

レヴィの実力はブレイブデュエルを初めて見たディア達の戦いを見ただけであるが、それだけでもとても敵うとは思えない。

 

「どうしたものか………」

『戦う前に戦意喪失してるんじゃないわよ………確かに実力の差は歴然だけど万が一って事もあるでしょ?』

「俺の勝率は万が一ってくらいなのね………」

 

そう言う焔の一言がトドメとなっているのに気が付いているのだろうか………?

 

『まあ戦いは何が起こるか分からない。それにレヴィと1対1って訳じゃないしね』

 

………確かに焔の言う通り1対1ならまだしも3対1ならやりようはあるかもしれない。

 

『それに上位ランカー相手なら一番最初に倒そうと他の2人も考える筈。だったら話し合わなくても自然と3対1になる筈よ』

「なるほど………だったら確かにやりようはある………」

 

僅かながら勝てる自信が出てきた。

ここまできて諦める気は元から無い。

 

「やってやるさ………!!」

 

そんな会話をしている内に戦いが始まろうとしていた。

 

『それではバトルロワイアル3回戦、ブレイブデュエルスタート!!』

 

その言葉と同時にレヴィが動いた。

 

「なっ!?」

 

俺の目前から消えたと思えば、遠くにいる他のプレイヤーへと向かっていた。

 

『速い!!』

 

その速さは焔でも驚くほどであり、攻撃態勢を取ろうとした相手に一気に距離を詰めていた。

 

「光・翼・斬!!」

 

そのまま鎌の刃で相手に斬りかかった。

速さだけでなく、魔力を帯びたその一撃は不意を突かれた男の子にはなす術もなく、開始早々リタイアしてしまった。

 

「くそっ!!」

 

その近くにいたもう1人のプレイヤーの男の子がライを近づかせまいと魔力弾を撒き散らす様に連射した。

 

「甘いよ!!」

 

だがレヴィは普通に避けるどころか突っ込みながら攻撃を避けていた。

 

「く、くそっ!!」

 

レヴィが目の前まで来たと同時に杖に刃を展開させ、薙刀の様に構え、レヴィを迎え撃つ。

 

「良いよ!!勝負だ!!」

 

レヴィは嬉しそうにそう言って斬りかかる。

 

「たあっ!!」

 

薙刀を横薙ぎに振るい、レヴィを攻撃するがレヴィの勢いは全く削がれ無い。

 

「なんの!!」

 

高速で突っ込んでいるのにも関わらず、相手の動きを見極め最小限の動きで避け、勢いを殺さない。

 

「凄い……」

 

その動きに見惚れていた。無駄のない動きと華麗な攻撃。モニター越しでは分からないこの光景に高揚している自分がいるのに気がついた。

 

(戦ってみたい。今の自分はどれだけやるのか試してみたい………)

 

こんな気持ちになるのは初めてだった。散々喧嘩してきたが、その全てが降りかかった火の粉を払う為であった。どんなに強そうな相手でも一度もこんな高揚感を覚えた事は無い。

 

「さて、後はレイだけだね!!」

 

結局レヴィは一撃も受けずにもう1人を倒してしまった。

 

『始まって早々計算が狂ったわね。……マスターどうするの?』

「………」

『マスター?』

 

この時から既に戦いに集中していた。レヴィの動きに置いていかれない為、喰らい付く為に。

 

「さあ、後はレイだけだよ」

 

楽しそうにレヴィは言う。そのレヴィの言葉を受けて俺は笑みを溢した。

 

『笑ってる……?』

 

そう焔が感じた瞬間、零治は動き出した。空を蹴り、レヴィの元に駆けていく。

 

「そうこなくっちゃ!!」

 

レヴィは動かず鎌を構えて零治を待った。

 

「レヴィ!!!」

 

零治は帯刀したまま鞘でレヴィに斬りかかった。対してレヴィも鎌では無く、柄で受け止めた。

 

「レヴィ、俺はこんな高揚感を覚えたのは初めてだ。先ずはその事に感謝する」

 

鍔迫り合いをしながらレヴィに声を掛けた。

 

「レイもブレイブデュエルの楽しさが分かってきた?」

 

俺の言葉を聞いて嬉しそうに返すレヴィ。

 

「ああ。だから……この勝負勝つ!!」

 

そうしっかりと返した俺はそれと同時に力を緩め、自分の方にレヴィを引き寄せるように上手く流して、レヴィを掴んで片手で投げた。

 

「わざわざ離れるなんて余裕だね」

「葬刃」

『ちょ!?』

 

焔の驚きを聞く前に神速の斬撃が放たれた。

 

(速い!?)

 

体勢を立て直した瞬間を狙われ、避ける事が出来ないレヴィ。しかし高速で動くレヴィにとって反応できない速さでは無かった。

 

「これくらいで!!」

 

向かって来た斬撃を斬り裂きかき消すレヴィ。

 

「えっ……!?」

 

しかし零治の攻撃はそれでも終わらなかった。斬撃を斬った後に零治がすぐそこまで迫っていたのだ。

 

「レイ!!」

 

名前を呼びながらも柄で突き刺しにいったが、振り向いた後でもあり、簡単に軌道を読まれてしまう。

 

「はぁ!!」

 

零治はそのままレヴィにへばりつくように近づくと、拳と足による打撃を繰り出してきた。

 

(刀を抜かない!?)

 

流石のレヴィもその零治の行動は予想できなかった。刀を持ちながらも刀を抜かない。ある意味武器を持たずして戦うのと同じだからだ。

 

「レイ、ふざけてるの!?」

「それは俺を制してから言うんだな!!」

 

零治の言う通り、レヴィは防戦一方になっていた。繰り出される拳と蹴り、そして更には鞘を使った攻撃まで混ぜてくる。その連撃に長い武器を扱うレヴィには付いて行くのにやっとだった。

距離を取ればいいのだが、零治がそれをさせない。

 

(やっぱりレイ、戦い慣れている………!!)

 

それが零治が時々口に出す喧嘩が関係しているのかはレヴィには分からない。未だに致命傷は無いものの、一番ネックな防御力を考えればいつまでもこうしている訳にはいかない。

 

「スプライトムーブ!!」

 

本来レヴィはこのスキルを使うつもりは無かった、零治が初心者だと言う事も頭にあり、ある程度のハンデとしてこのバトルも基礎となるパーソナルカードのランクをN+で挑むなど、ギリギリのバトルを楽しむ為にレヴィなりに工夫していたのだ。

 

「なっ!?」

 

スキルを発動した瞬間に咄嗟にマントを掴もうとしたが、それよりもレヴィが速く動き、逃げられてしまった。

 

『後ろ!!』

「ちっ!!」

 

振り向くと同時に目の間に向かってくる鎌。鞘で受け止めるのは間に合わないと右腕のプロテクターで受け止める零治。プロテクターは鎌を受け止めるも勢いよく斬りかかられた零治は踏ん張れず、そのまま吹っ飛ばされてしまった。

 

「ぐっ………!!」

『マスター!?』

 

右腕の感覚が重い。プロテクターでガード出来たものの、予想以上にダメージがあった様だ。

 

「まだだよレイ!!フォトンランサー!!」

 

水色の小さな結晶の様な物が真っ直ぐこちらを貫こうと飛んでくる。

 

『あれは映像にあった、フェイト・テスタロッサが使った誘導弾!!』

「情報ありがと………!!」

 

ダメージの残る身体で鞘を構える。フェイトとは誰かは分からないが、誘導弾であればダメージを受けた分、魔力を回復させればいくらか余裕が出来るだろう。

 

「速いな……!!」

 

思ったよりこのフォトンランサーと言うスキルは厄介だった。他の人が使う普通の誘導弾と比べ、弾速が速い。更に結晶のように尖ったこの誘導弾は鞘で斬り辛い。

 

「くっ!?」

『マスター!?』

「かすっただけだ!!」

 

心配そうな声で話しかけた焔に、自分に言い聞かせるように叱咤して返した。

 

「これで……ラスト!!」

 

最後のフォトンランサーを斬り伏せた零治。しかし全てを処理できたわけは無く、およそ半分は対応できずダメージを受けてしまった。

 

「レヴィは………」

「遅いよ!!」

 

しかし息つく暇もない。斬り伏せた瞬間、目の前に現れるレヴィ。零治が最初にやった葬刃からの追撃と同じだ。

 

「終わりだよ、雷光閃!!」

「!?間に合え!!」

 

今までのレヴィの速さに見合う、雷を纏った高速の薙ぎ払い。

ここでの幸運は刀を抜いていなかった事だ。

 

「葬刃!!」

 

狙いも碌に定めず、無我夢中で繰り出した一撃。

 

「!?」

 

レヴィは頭の中に葬刃の恐ろしさが残っていたのか、相討ちになるのを恐れて、雷光閃の軌道を動かし葬刃を迎えうった。

 

これこそレヴィの機転の良さであろうが、これは俺も救われた。

互いに吹っ飛び、距離が離れる。

 

(だがどうする?もう有効打が無い………)

 

元々手数があるわけでもないのだが相討ち覚悟の攻撃も防がれてしまった以上、葬刃をレヴィにぶつける事事態難しいくなった。

 

(攻撃手段が無さ過ぎる………近距離に移ってもあの高速移動があれば容易に逃げられるし、むしろまた翻弄されるかもしれない)

 

最早手は無かった………

 

「何か相手の動きを封じる事が出来れば………」

『あるわよ』

「そう、タイミング良くあるわけ………ってえっ!?」

『前の2戦目ね。あの戦いの後に開放された技があるの。葬刃と比べれば威力も低いし、いきなり使わせても上手くいかないと思って言わなかったけど………どうする?』

 

どうする?と問われたが答えは決まっている。

 

「使うに決まってるだろ!!」

 

それが僅かな可能性だとしても俺にとっての唯一の可能性だった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(う~ん、参ったな………)

 

レヴィも実は追いつめられていた。

 

(魔力一気に使いすぎちゃった………)

 

フォトンランサー、にスプライトムーブの連続使用。更に光翼斬に雷光閃とスキルを一気に使っていた。そもそもレヴィの考えでは先ほどの攻撃で終わらせるつもりだったのだ。

 

(あの状態で葬刃を放ってくるとは思わなかったなぁ………)

 

咄嗟に防げたものの、あれを防がなければこっちが負けたかもしれない。………そう考えが巡り、レヴィは小さく苦笑いを溢した。

 

(でもあっちも苦しい筈。いくら魔力を回復できたとしても葬刃の使用で余裕は無い筈だし、ボクのフォトンランサーでダメージも受けてた。少し魔力の回復を待って、トドメを指してやる………!!)

 

そう考え、レヴィから動かず、零治の出方を見る。

 

「えっ!?」

 

思わず声に出してしまった。

零治が此方へ向かってきたのだ。

 

「だけど無謀だよ!!」

 

いくら疲弊したとは言え、全く攻撃できないわけではない。

 

「玉砕覚悟のつもり……だったらガッカリだよ………」

 

そう小さく呟き、フォトンランサーの準備を始めたのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど、だったら勝てる可能性があるな」

 

焔の説明を聞いて小さく呟く。今のこの状況下では唯一の策と言って良い。

 

「失敗すれば負けるな………」

 

何故か攻撃をしてこないレヴィを見ながら呟く。例えレヴィに余裕が無くともそれ以上に此方は追い込まれている。

 

「為せば成る。……ここまで来たらノーヴェにプレゼントしてやりたいしな………」

 

外で戦闘を見ているはずのノーヴェ。こんなに熱くさせるブレイブデュエルを是非やって欲しい。

 

「よし、行こう焔!」

『了解、マスター!』

 

俺は意を決してレヴィへ駆け出した。

 

「フォトンランサー!!」

「誘導弾か!!」

 

先程と同じ様にレヴィがフォトンランサーを展開してきた。恐らく俺の足を止めて、勢いを止め、その後に攻撃するつもりだろう。

 

だが、レヴィも気が付いていると思うが、この技には欠点がある。

 

「突っ込むぞ!!」

『了解!!』

 

俺は気にせず向かってくるフォトンランサーの中へ突っ込んだ。

 

目の前にあるフォトンランサーだけを鞘で打ち消し、他のが全て無視。

 

「!?しまった!!」

 

フォトンランサーを抜けた時には既に遅かった。

恐らくだが、これはフェイトと言う人物の技。いくら使えたとしても本人程扱えるとは思えない。更にレヴィの性格上誘導弾はあまり好まないと思われる。

 

要するに慣れるいないのだ。

 

レヴィは慌てて逃げようとするが零治の方が先に仕掛けた。

 

「砕氷刃!!」

 

鞘から抜いた刀でバツの字に斬りかかる。普通のと違うのはその刀身に冷気が纏っている事だ。

 

「間に合え!!」

 

一方レヴィもただ攻撃を受けるわけが無かった。せめて致命傷にならないようにと決死の思いでバックステップしたのだ。

 

「つっ!?」

 

しかしそれが功を奏し、腹部と足、そしてなびいたマントに斬撃がかすった程度で済んだ。

 

「残念だったねレイ。いきなり新しい技が来てボクも驚いたけど、倒しきれなきゃ意味が無かったね」

「何を終わった気でいるんだ?本命はこっちだ」

 

そう言った零治は既に帯刀しており、今にも抜刀出来るような体勢をとっていた。

 

(葬刃!!)

 

既に何度も見ている技だ。レヴィのスピードならこの位置からでも避ける事は容易だ。

 

「無駄だよ!ボクには葬刃は………あれ?」

 

その時、レヴィは自分の違和感に気がついた。

 

「身体が重い!!何で!?あっ………」

 

そして目に入る自分の足と腹部。そこには氷が重りのようにくっついていた。

 

「マントも!?」

「これが砕氷刃の効果だ。かすった程度のおかげで気がつくのが遅れたなレヴィ。これで決めさせてもらう!!」

 

そう宣言して一気に駆ける。

砕氷刃の効果で動きを遅くできたものの、ああは言ったが、かすった程度なので効果も薄い。何時いつも通り動けてもおかしくないのだ。

 

「動け……!!」

 

レヴィは懸命に重い身体を動かし俺から距離を取ろうとしている。

 

『マスター、今!!』

 

焔の合図と同時に手を動かす。

正真正銘最後の一撃。現在ある魔力をほぼ費やし、放つ一撃であり、避けられた時点で俺の負けとなる。

 

(絶対に決める!!)

 

そう心に決め、刀を抜こうとした時だった。

 

(溶けてる!!)

 

恐れていた事態が起きてしまった。最後の最後で砕氷刃の氷の重りが溶けてしまったようだ。

 

(どうする……!!)

 

斬撃を放ったと同時にレヴィは動くだろう。レヴィのスピードなら攻撃を避けることも充分に考えられる。

 

(ええい、ままよ!!)

 

俺は体勢を自ら崩し、縦の斬撃を作り出した。

普段は横一線の斬撃。なら避けるとすれば上か下か。咄嗟でなら上に上がった方が良いと判断した結果だ。

 

「え?」

 

だがその判断は正しかったようだ。

上へ逃げていこうとしたレヴィを巻き込み、斬り裂いた。

 

「よし!!」

 

レヴィはそのまま建物のビルの屋上に落ちていく。

今回の戦いは幸運続きだが、やっとの事でレヴィにまともなダメージを与えることが出来た。ちゃんと説明をまだしてもらっていないが、レヴィのライトニングは守りが脆い。葬刃を喰らえばひとたまりもないはず………

 

『最後まで油断しないでよ』

「分かってる………」

 

こっちも満身創痍なのは変わらない。不意を突かれればそのまま敗北にもなりかねない。

 

「………」

 

警戒しながらレヴィの様子を確認しに行く。

 

「きゅぅ………」

 

レヴィは目を回しながら気絶していた。

 

「………と言うことは」

 

『勝者、有栖零治君!!』

 

 

 

 

 

 

 

「ぶぅ………」

「何だよ、そんなに不服か?」

 

ゲームが終わって早々に、レヴィが不服そうに頬を膨らませてこっちにやって来た。

 

「いきなり新しいスキルとかずるい………」

「誰も葬刃だけとは言ってないぜ?」

 

と言ったが、当の本人も知ったのはあの土壇場である。

 

「それに初心者の俺に合わせて手加減してくれただろ?あのフォトンランサーだって全然操れてなかったし」

「へいとがくれたんだ。レパートリー増えればもっと戦略が増えるんじゃないかって。けどボク誘導弾苦手だから………」

「へいと?」

 

確か焔はフェイトと言っていたはずだが、間違えたのだろうか?

 

「あの……零治さん」

「あっ、ノーヴェ」

 

俺とレヴィが話しているとノーヴェがトコトコやって来た。

 

「誰この子?レイの知り合い?」

「まあそんなとこだ。それよりもノーヴェこれ」

 

そう言って俺はノーヴェに赤と青のスケルトンカラーのホルダーを渡した。

 

「あっ……」

「何かレヴィに勝ったから特別に2つプレゼントしてもらったんだよ。確か姉妹多いんだよな?一つしか余分に無いけど、良かったら使ってくれ。あっ、それと……」

 

そう呟きながら俺は1枚のカードを取り出す。

 

「これ、今回の景品のレアカード。新武装らしいんだけど、俺は使えないからさ………良かったら使ってくれ」

「えっ、でも………」

「俺はバトルを楽しめたから充分満足さ」

 

そう言って半ば強引にノーヴェに渡した。

 

「ノーヴェ、どこっスか〜!!」

「あっ、ウェンディの声………」

 

ノーヴェに渡した後直ぐにノーヴェを呼ぶ声が聞こえてきた。イベントは継続中なのに遠くから聞こえてくるのだが、どれだけ大声で呼んでいるのだろうか?

 

「姉妹か?」

「うん」

「良かったな見つかって」

「うん……」

 

と頷くものの、何故かあまり嬉しそうじゃない。

 

「どうした?」

「……これでお別れですか?」

「………まあ俺も探してくれてる人達がいるしな。まあ何故かその内の1人はバトルに途中参戦してきたけど」

「えへへ〜ブイ!!」

 

とピースしながら答えるレヴィ。皮肉を言ったつもりだったが分かってるなさそうだ。

 

「また会えます……?」

「会えるよ。だって俺もこの街に住んでるし、ブレイブデュエルもやってる。後はノーヴェがブレイブデュエルを楽しんでやってくれれば直ぐにまた会えるさ」

「そう……ですよね。また会えますよね?」

「ああ」

 

俺の返事を聞くとノーヴェはスッキリした顔で顔を上げた。その顔は今日初めて会った時と比べてとても晴れやかだ。

 

「零治さん、今日は本当にありがとうございました!また会いましょう」

「その時は勝負しようなノーヴェ!!」

 

俺の言葉に手を振り返し、ノーヴェは行ってしまった。

 

「………で、結局レイの知り合い?」

「いいや、今日初めて会った迷子仲間さ………」

「?」

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、その後レヴィに連れられ無事皆と合流できた零治。

 

『手間をかけさせおって!!見ろ時間を、もう16時ではないか!!』

 

と言った具合にディアを始め、皆不満そうだった。仕方がないのでこのショッピングモールのスイーツ店を奢り、後日、翠屋で再び奢る事でまとまったが、とうとう高校生活が出だしから貧乏一色に染まってしまう事が確定した。

 

「………まあいいか」

 

先ほどの戦いの高揚感は未だに残っている。

それを知れただけでもお釣りが来ると思う零治であった………




次回外伝です。
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